錐揉み姿勢でほとんど垂直に墜落したと考えるのが、まず合理的。

 まずはじめに釘を刺すが、自衛隊機には平時任務といえどもフライトレコーダーの搭載を一律に義務付けるべきではない。そんなことをしたら、将来のもっと緊急に必要な捜索ミッションやレスキューミッションや連絡飛行が、まったくできなくなってしまうおそれがある。
 民主党あたりの売国工作員が言い出しそうだが。
 墜落現場は「東側斜面」だった。
 茂辺地川の支流に「東股川」と「戸田川」がある。その2つの谷の中間の尾根。尾根の標高は360m。墜落現場はその尾根の東側で、標高は300mぐらいだという。
 茂辺地川の上流が「西股川」。この西股川と東股川が合流したところから下が茂辺地川と呼ばれる。茂辺地川は茂辺地(もへじ)で津軽海峡に注ぐ。茂辺地は国道228号線の走る海岸にある。茂辺地も墜落現場も「北斗市」に属する。
 この茂辺地と厚沢部町を結ぶ道道29号線が「上磯厚沢部線」である。
 道道29号線は、梅漬峠の前後が冬期間、除雪されず、不通になる。10年近くも前に春にクルマで通行した覚えがあるが、その区間は未舗装であった。
 要するに住民ゼロ地帯。熊しかいない。
 渓流釣り師が襲われて上半身を喰われて、下半身だけ川の中に突き立てられて残されていたという恐ろしい事件も、あまり遠くない場所で、昔あったと聞いている。
 墜落地点の南2km、道道29号線の北隣には「茂辺地自然体験の森」が設定されている。
 LR2が緩降下で山に衝突したのならば、谷の西側斜面でなくてはならない。しかるに今回の現場は東斜面だ。
 濃霧の中で機長は機体をUターンさせたのか? 可能性ゼロではないが、まず考え難い。
 運輸省レーダーが失探する前の急激な高度喪失と、東側斜面墜落という現況から、合理的に推理可能なことは、空中で何かが起こり、ほとんどまっさかさまに落下してしまったのではないかということ。
 これが模型のグライダーだったら、主翼や機体が空中で急に折れるなどのイベントがあれば、同様な落ち方をするだろう。
 函館空港の滑走路の西端から墜落現場まではちょうど20kmぐらい。
 羽田から来る国内線のジェット旅客機も、空港上空の風向きが東から西への風のときには、着陸アプローチは、この山地の上空から旋回して行く。もし逆の風だったら、汐首岬の方から旋回して行く。
 つまり墜落の当時は、空港周辺は東寄りの風向だったのだろう。
 「全天候下の捜索・偵察」を迅速に達成できない自衛隊のISRの一大欠陥が、今回はからずも露呈したと思う。各種センサーにかけるカネを惜しみ過ぎだと思う。濃霧中には陸上を偵察できません――ということは、濃霧中では対戦車ミサイルも使えません、ということだろう。
 第一発見者は、地上からの警察隊に、道案内および熊避け対策役として同行した、47歳のハンター氏だった由。
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 Rachelle Peterson 記者による2017-5-16記事「Soft Power U: Chinese Propaganda in American Higher Education」。
  この記者氏には『中共へのアウトソーシング――米国高等教育界におけるCIとソフトパワー』という近著がある。
 孔子学院。略してCI。
 すでに全米の103大学がCIをキャンパス内にうけいれている。
 無料で配られるテキストはシナ共産党のプロパガンダそのもの。天安門事件も法輪巧も出てこない。
 記者は主張する。大学はこれらを閉鎖するべきである。連邦と州は、それらを監視せよ。
 CIとは、米国の大学の講座を他国政府の支配に委ねてしまうものに他ならない。
 欧州諸国では、フランスが「アリアン・フランセ」、ドイツが「ゲーテ・インスティテュート」、スペインが「セルヴァンテス・インスティテュート」を米国で展開している。
 しかしそれらは大学とはハッキリと別個の運営になっている。
 中共のみが、大学キャンパスの中に居座っている。異常である。
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 ストラテジーペイジの2017-5-16記事。
  5-11に、日米韓艦隊が訓練しているところに露軍のスホイ24が1機、距離150kmまで接近してきたので、韓国空軍のF-16が2機で追い払った。
 ロシアは貨物船でシリア政府軍のために21門の122ミリ榴弾砲M30を届けた。5月5日。この榴弾砲はWWII中のものであり、そして戦後も1955年まで製造された。今でも世界の20ヵ国以上で実用中。
 中共はタイに34両の8×8輪装甲車「VN1」を売る。21トンの「ZBL09」の輸出版。8km/時で浮航できる。主武装は30ミリ自動砲。
 韓国は射程500kmで軍艦のVLSから発射できる対地攻撃用の巡航ミサイルを国内で開発した。基本的に米国製トマホークのコピーだが、目標に命中する直前に飛翔速度が超音速に上がるようにしてある、と、この記事を書いている韓国人はフカしている。