ストラテジーペイジの2017-5-21記事。
北鮮製のマルウェア「ワナクライ(WannaCry)」。
この脅迫ソフトのすごさは、対策パッチの当たってないウィンドウズPCを基地にして、他のPCに伝染していくこと。
ウィキリークスによれば、ワナクライのツールは、NSA内で「イターナルブルー」と呼ばれていた。それは将来のサイバー攻撃のために秘蔵されていたものだった。
武器としての使用方法だが、感染は平時にさせておき、敵国との戦争が始まったときに、それを遠隔コマンドによって暴れ出させる。ZDEという。
今回、150ヵ国の25万台のPCがワナクライに感染し、その1000人に1人は300ドルのランサムを実際にビットコインで払ったらしい。
かなしいことに、誰一人、犯人から暗号化解除キーを貰った者はいない。
他方、身代金として支払われたビットコインは「仮想ウォレット」の中に貯蔵されたままである。誰によっても未だ持ち出されていない。その「財布」は管理人によってモニターされていることはいうまでもない。
興味深いのは、今回のワナクライの被害者の多くは、中共とロシア国内に居る。
なぜならこの2ヵ国内ではウィンドウズの違法コピー品が大々的に使用されているからである。
違法ウィンドウズがメーカーによってウィルス対策のアップデートをされることはないし、正規のマイクロソフトパッチを適用しようなどとすれば逆に違法ソフトは不具合を起こしてしまう。
だから中共とロシアの違法ユーザーたちは、ワナクライを自動で排斥することはできなかった。
だがそこで疑問が起きる。この両国は北鮮を支援してきたのではないか? その両国を怒らせて北鮮はどうしようというのか?
ワナクライは遅くとも4月の後半に出現した。もっと早くからあったのかもしれないが。
過去のウィルス犯罪のパターンからして、ワナクライの変形バージョンがこれから数ヶ月以内に続々と登場するだろう。結果、中共とロシア国内ではさらにこいつにやられてしまうPCが続出するだろう。
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ストラテジーペイジの2017-5-20記事。
2017前半に世間にバレたこと。これは2014に最初に漏れたのだが。すなわち、米軍のJSOCが、対IS作戦を着々と遂行している。
特に今年のIS殺傷はほとんどがJSOCの手柄。
JSOCは、SOCOMの上位司令部である。米軍特殊部隊だけでなく、外国軍特殊部隊も、公然/非公然に統轄している。その外国特殊部隊の中には、なんとイスラエル軍部隊も含まれている。彼ら外国部隊は、襲撃作戦ではなく、IS幹部の所在情報を探って提供している。
※どうらやこれが、阿呆のトランプがラブロフに語った内容のようだ。イスラエルが、シリア内のIS幹部の所在をつきとめて米国に教えた。それをトランプがラブロフに教え、露軍が殺すべしと促した。
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Robert E Kelly 記者による2017-5-20記事「Why America Shouldn’t Buy North Korea’s Empty Threats」。
ミサイルは、届くだけじゃしょうがない。1970年代「スローウェイト論争」があった。ソ連のICBMのスローウェイトが脅威だと。だがソ連のICBMのCEPの悪さは、スローウェイトの優越を帳消しにしていたのだ。
北鮮は、何の目標も浮かべてない海域に中距離ミサイルを落としているだけで、その精度を内外に実証しようという意思を示していない。
長射程でしかも高精度を実現するミサイル技術のない国が弾道弾で敵国の都市の真ん中を狙うためには、潜水艦によって発射点をできるだけ目標に近づけ、そこから短射程の弾道弾を発射するしかないだろう。
※記者のロバート・ケリーは、釜山大学に奉職している国際関係論の助教授である。
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Rod Lyon 記者による2017-5-18記事「Ballistic Missiles and the “1/2 Rule”」。
水平に787km飛んだロフテッド試射のやつ、ポテンシャルとして4500km飛ぶだろうというのは、38ノースのジョン・シリングによる推定。
その根拠は、『The physics of space security: a reference manual』という、公開されているPDFの98ページから計算式が書いてある。
これをごく簡単に言い換えると、垂直に某km打ち上げることができたミサイルは、同じ重さのペイロードで、水平にはその2倍の距離を飛ばすことができると考えてよいのだ。
たとえば、仮に最大射程300kmのスカッドをもし垂直に打ち上げたら、高度150kmまで届くはずである。
今回北鮮は高度2111.5kmを達成した。これを水平にしたら2倍であるから4223kmである。
ただし、今回は真の垂直ではなく、水平にも787km飛ばしている。だから、水平最大レンジはもっとでかくなる。
※ただしペイロードがまったく不明。
国際法的には5500km飛べばICBMだが、北鮮から5500kmではアラスカ州にまでしか到達はできない。
NYTのサンガー記者は、今回はRVの再突入実験をこっそりやったんだろうと指摘している。
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ストラテジーペイジの2017-5-18記事。
中共企業は欧州製品をこっそり北鮮に売っている。それが三段式ミサイルに使われている。
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ストラテジーペイジの2017-5-17記事。
SOCOM用のAC-130Jからは、105ミリ榴弾砲は下ろさないことになった。
じつは2005において、40ミリも20ミリも105ミリもおろせと上から命じられていた。小型ミサイルと小型誘導爆弾に換えなさい、と。SOCOMはそれに逆らった。
側面には、新たに、30ミリのブッシュマスター機関砲を搭載する(他の自動火器は廃止)。そして105ミリ砲は、側面ではなく、特殊改造した尾部ランプから、後方に向けて発射するようにする。