ステンレスミラーで太陽光を集めて「製塩」するのが最も有望ならずや?

 Sebastien Roblin 記者による2017-7-23記事「Britain’s Challenger 2 Tank Is One of the Best――but It Needs Some Serious Help」。
    英主力戦車「チャレンジャー2」は62トン。
 延命改修で2035年まで使いたい。
 チャレンジャー1は1983にデビュウ。
 湾岸でチャレンジャー1は、200~300両のイラクAFVを、損失ゼロで撃破した。
 イラクの戦車兵側にチャンスがあったとすれば、最新の弾薬を供給されていた場合だけだったろう。
 湾岸で1両のチャレンジャー1は、距離3.2マイルからイラク戦車を撃破して、120ミリ砲の対戦車撃破レコードを樹立した。
 チャレンジャー2は1998デビュウ。
 チャレ2の主砲は55口径長の「L30A1」である。装甲はコンポジットパッケージで「ドチェスター・アーマー」と呼ぶ。その表皮にERAも張り付けている。
 当時、チャレ2の防護力はエイブラムズやレオ2に勝ったはずだ。しかし機動力は3タイプのうちで最低。最大で時速37キロしか出せないのだ。
 ライフリング砲は初速はAPFSDSに劣ってしまうのだが、英国としてはその安定性を買った。
 2003のバスラ攻めでは1両のチャレ2が70発のRPGを喰らった。が、乗員はカスリ傷ひとつ負っていない。
 べつな1両は、17発のRPGと1発のミランATMをくらって損傷したものの、修理をして翌日には前線へ復帰した。
 2007に公表された事実。その数年前、1両のチャレ2がイラクで砂丘の稜線に登ったところを敵ゲリラから径105ミリのRPG29で下から撃たれ、底面装甲が貫徹された。
 操縦手がこのために脚部に裂傷を負わされたが、ただちに後退して車両は作戦を続けた。
 これまでに戦場で完全撃破されたチャレ2は1両しかない。それは味方のチャレ2から主砲で誤射されたものだ。
 その後、チャレ2の車体前方下部は、ERAから「ドチェスター装甲」に交換強化された。
 なんだかんだで今日ではチャレンジャー2の全重は75トンにも達している。
 しかし英国財政は緊縮を強いられ、国防費はガックリと減らされたから、チャレ2の改造強化は続けられなくなり、レオ2やエイブラムズの継続進化には取り残された。
 特にエイブラムズの劣化ウラン装甲と劣化ウラン徹甲弾。
 2017年になって英国防省は、ラインメタル社もしくはBEAシステムズ社に7億ポンド(9億ドル)で、チャレ2用のFCSとセンサーの総とっかえを頼むつもりだと発表した。なにしろチャレ2のディスプレイとコンピュータは90年代モノだったのだ。
 次の課題は、メルカヴァ4やT-14/15が装置するようなAPS(飛来ミサイルを着弾前に空中撃破する防禦兵器)を装備するかどうか。
 しかし英軍は体験からして、APSは無駄だと考えている。攻勢的な戦場では70発以上ものRPGが飛来するのだ。こっちのAPS弾薬が先に尽きるに決まっている。
 敵戦車が複合装甲の場合にはもはや無効であるHESH(粘着榴弾)と、初速がスムーズボアには劣るライフル主砲はもうやめようじゃないかという議論は2001と2008にあったのだが、いずれも未決着。
 ※まだ使っていたのかよ! ソフトスキンや建物用として?
 今の1200馬力エンジンも、こんどこそは、最低でも1500馬力まで強化するしかないだろう。
 ※なぜ三菱はエンジンを英国に売り込まないのか? 重工相模が誇れる唯一の純国産パーツだろうに。
 もうひとつの難問。ブレグジット以降、ドイツに置いてある英陸軍の4個装甲連隊(実質は大隊規模)は、役割が縮小されるのか?
 そもそも島国の英国にとって、227両のMBTが使われるシチュエーションとは何?
 第一には、ボスニアのような平和維持活動か、イラク/アフガンのような派遣作戦だろう。
 フランスもルクレールを200両しかもってない。
 ドイツすらレオ2を320両まで減らしている。
 それに対して露軍はT-72改以降の型を2700両保持しているのだ。
 次。
 Zachary Keck 記者による2017-7-23記事「How the U.S. Military Wants to Unstealth Russian and Chinese Submarines」。
       潜水艦本体から無人ロボットを先行させて、その水中ロボットからアクティヴソナーを打たせるという斬新な試み。BAE社がDARPAから請け負う。
 そのUUVにも反射音聴取能力がある。そうして得た情報を、音響通信の海中データ通信によって、後方の本艦へ教えるのだ。