日本ではWEBでなくTVが“bot”の役割を委ねられている。寡占構造のおかげでそれがあまりにも効果的だからだ。

 インドが潜水艦の競争入札をやるから日本企業も参加しないか――とよびかけているが、三菱も川重もこれにひっかかるほど愚かではないだろう。インドの罠について知りたくば、『日本の兵器が世界を救う』を読むとよい。
 日本はこんな引き合いは謝絶しつつも、しかし、すぐに「逆提案」をできなくてはならない。
 すなわち「潜水艦は売りませんが、《潜水艦建造プラント》ならば売りまっせ!」と。
 小型の機雷敷設専用潜水艦を「タタ」自動車みたいにインドで大量量産させて、それを東南アジア諸国へ売りまくらせる。
 さすれば中共は滅びてしまう。なぜかを知りたい人は『日本の武器で滅びる中華人民共和国』を読むとよい。
 中共が滅びれば北鮮は5分後に滅びる。(その逆はない。)
 北鮮を滅ぼす方法は「中共を先に滅ぼす」こと以外にないのだ。
 そしてそれは実に簡単なことなのである。
 それが実行できないのは、ただ、日本政府にビジョンとガッツがないからなのである。
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 APの2017-9-2記事「Putin: Leader in Artificial Intelligence Will Rule World」。
   プーチンの発言。AI分野で先にブレークスルーを成し遂げた者が、誰であれ、次の世界を支配するだろう、と。
 学生を前にして語った。AIは巨大な機会であるとともに巨大な脅威だと。そして想像を絶している。
 プーチンまたいわく。将来の戦争は、ドローン同士の戦闘になる。一方のドローンがもう一方のドローンを片付けたら、そこで戦争は終わりだ。ドローンをやられて残った人間たちは、あとは降伏することしかできない。
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 Bill Gertz 記者による2017-9-1記事「Russian Twitter Bots Troll NATO」。
  東欧圏において、ロシア語のツイッター投稿でNATOに言及しているもののうち七割は、ロボットによるAI自動文章作成であることが判明した。つまりロシア政府が反NATOの言論をどんどん捏造して盛り上げている。
 ツイッターで3つのつぶやきがあったら、そのうち2つは「ボット」だと思ってよいのだ。
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 NAFEESA SYEED 記者による2017-9-2記事「Russia-linked bots hone online attack plans for 2018 US vote」。
   シャーロッツヴィルの白黒衝突騒ぎの直後、マケイン上院議員は、なんとかしなければならないと思い、ツイッター上で、トランプ大統領がもっと強くこれを非難するべきだと促した。
 すると、ロシア工作部のネットAIが発動した。ソーシャルメディアには、自動反応文章作成ロボットが常駐しているのだ。
 1時間以内に「国家の裏切り者マケイン」などの誹謗レッテルを貼る弾幕が、関連しそうなあらゆるブログを覆い尽くした。
 ロシアは次の中間選挙(2018)、その次の大統領選挙(2020)にネットAIで影響を及ぼすべく、着々とロボット工事を進捗させているところだろう。今はまだ手慣らしの段階だ。
 ボット・アカウントと、人間工作員のオペレートするアカウント、それらに影響された無知な庶民のアカウントが相乗プロパガンダ効果を発揮するのだ。今やロシアの対米戦争の主戦場は、ネットなのである。
 サイボーグ型のボットもある。つまり平時は全自動で反応しポスティング拡散に励んでいるのだが、ときおり人間のオペレーターが椅子に座って手作業工作もやっている、そのようなアカウントだ。
 一部の少数意見でしかないものが、あたかも米国における多数意見や大流行見解であるかのように演出しようとするのが、ネットAI工作の目的である。米国では、これで国政選挙が左右される状況。
 ※日本のネット界では国家叛逆工作は一切無駄なので、テレビ業界が大陸と半島から支援を受けて「国家叛逆ボット」の役割を果たすのか? 面白い。
 あきらかなフェイクでは誰も動かされないので、AIボットは事実を出発点として話を誘導する。
 ロシア工作部隊のボットは、マケインがネオナチと関係しているというルーモアを撒いた。ウクライナで面会した人物の過去に根拠があるので、そこから話を膨らませればよい。あとはAIが話を関連づけて拡散させている。
 ボットやサイボーグ・アカウントは、毎日220ツイート以上を量産し続けることができる。
 これまではツイッターが、ボットのドメイン(戦場)だった。しかし政治工作ボットはドメインをマルチ化しつつある。すなわちユーチューブ、インスタグラム、リンクトイン、などだ。
 スマホでフェイスブックを利用している庶民に対してAIが自動で宣伝工作会話を仕掛ける「チャット・ボット」も登場している。
 投稿者がボットなのかどうかを判定できる「ボット・ディテクション」ソフトもあるにはあるが、AIはラーニングによって着々とそれらを凌駕する技倆を身に纏って行く。
 巧妙なのは、人間しか しでかしそうにはない「ミミック」を、AIボットが模倣できるようになっていること。これをやられたら たいていの庶民はすっかり相手が人間であると思い込んでしまう。そして、相手の意見から強い影響を蒙るだろう。
 DARPAは5月に、米国ネット界におけるソーシャル・ボットの実態を解明してもらうため、メリーランド州ロックヴィルの私企業と150万ドルで3年契約を結んだ。
 ボットAIの研究者たちとしては、フェイスブックよりもツイッターの方が研究フィールドとして有り難い。というのは、アカウントの公開度が高く、見知らぬ個人の話にずんずんアクセスできる。
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 ストラテジーペイジの2017-9-2記事。
 2017-7にイランは偵察衛星打ち上げロケット「Simorgh」を成功させたと発表したが、すぐに米国は、それは失敗だったと。
 そしてこのロケットはどう見ても北鮮の「ウンハ」である。
 「Simorgh」は全重87トンの二段式液燃。高度500kmのLEO軌道に350kgの衛星を投入できるとされる。しかし2016-2の第一回打ち上げ(三段式)は失敗。
 ウンハは2016-2に爆発ボルトの不具合によって失敗し、韓国が海中から一段目と二段目をほぼ無傷で回収した。分かったことは、北鮮は部品を欧州から幅広く取り寄せていた。中共を中継点にして密輸入しているのだ。
 ※先日、映画『ドクターストレンジラブ』をBSでやっていたので後半をついつい視てしまったが、そこであらためて再認識したこと。B-52のテンガロンハット機長の少佐は南部訛だがクルーには黒人が一人いたこと。あまり色が黒くない役者を選んでいるので発音でしか区別できぬ。ソ連のSAMは距離1マイルで爆発してB-52の各部に大被害。指令受領無線機には自爆装置があり、それが作動してしまって通信不能になった。この威力は核しかありえない。だったらそこで「ドゥームズデイマシーン」が作動するはずだろう? 脚本が破綻しているぞキューブリック。爆弾倉には「爆発ボルト」で扉を吹き飛ばすオプションもあるが、それも作動しなかった。燃料が漏れているので機長が目標を勝手に変更し、それでソ連戦闘機は迎撃ができなくなる(ペンタゴンは、こんなことはありえないと強調するわけである)。ソ連のICBM基地はなんとサイロ式でなく地上に聳立している状態のごく古いものである。にもかかわらず水爆は敢えて地表爆発とし、インパクト・フューズのディレイを4段階目に設定。水爆は2個で、そもそも第一目標のあと第二目標へ行く手筈だが、燃料は味方観測艦までギリギリしかなく、第二目標を攻撃はできないのだから、2発目はどうするつもりだったのか、それが謎(早く投下しないと燃料を浪費する)。鉱山を利用した地下空間には、半減期からして数十万人が100年籠もればよいとする。送り込む人の選別はコンピュータがする、とキッシンジャーもどきのセラーズが語る。ジョージ・C・スコットも名優だったんだと感心。