どん底どん蔵。また失敗かよ。

  Roger McDermott 記者による2017-9-23記事「Zapad 2017 and the Initial Period of War」。
     ザーパド演習がおわったあと、その動員兵力をベラルーシ領内にとどめるのではないかというのが、西側の疑い。
 演習は9-20に終了した。
 変わったできごととしては戦闘ヘリが駐車場の民間車両をロケット攻撃してしまった事故ぐらい。※これはAIもどきの画像自動識別ターゲティング・ソフトを使ったからだろう。今年になって露人高官がAIをやたら強調するのは、そこが非常に遅れているからだ。
 この演習に露空軍は、スホイ27/35/30SMとミグ31を制空任務に投入。かたわらスホイ34を各種の対地攻撃に使い、スホイ24MRにはリアルタイム偵察ビデオ伝送をやらせていた。
 「イスカンダルM」戦術弾道ミサイルはカザフスタンで480km射程で発射された。
 過去の露軍演習ではイスカンダルはすべて核想定であったが、今回は通常弾頭想定で発射しているのが注目された。
 実演したのか宣伝にすぎないのかが不明だが、このイスカンダルの先っちょに巡航ミサイルを継ぎ足すことで、射程が500km以上になるのだという「報道」がひとつある。
 次。
 Kim Tong-Hyung 記者による2017-9-23記事「World Wonders: Could North Korea Fire Nuclear Missile Over Japan?」。
      史上最後の大気圏内核実験は、中共が1980に実施したものだった。
 北鮮の外務大臣は9-22にNYCに於て記者たちに、大気圏内核実験をブラフしたが、軍備管理専門家のジェフリー・ルイスは、北鮮の水爆弾頭はミサイルに搭載できるほどには小さくないと見ている。
 1966に中共は「東風2」に核弾頭を搭載してロプノールに向けて発射し、実爆実験している。それは中共にとっての第四回目の核実験でもあった。
 1966時点で米国は、中共製の核爆弾はミサイルに搭載できるのかどうかを疑っていた。だから、実際に組み合わせてやってみせるしかなかったのだ。
 中共は大気圏内核爆発を22回やっているが、末期には、あまり地面を汚染しないように爆撃機から投下して空中で爆発させることを好んでいた。
 次。
 ストラテジーペイジの2017-9-23記事。
   注意。ISが製造した弾薬は、数ヶ月間貯蔵していると不安定化し、自爆することがある。
 北部イラクでクルド軍がISから押収した弾薬の貯蔵所で2度、これに起因する事故あり。漏電かと思われたが、そうではない。
 モスル市内のIS「工場」で作られた弾薬が危ない。
 なおクルドは北イラクの産油帯を占領しており、生産した原油はトルコ経由で輸出販売している。
 ロシア製と中共製の弾薬全般についても、貯蔵性の悪さが指摘されている。古くなると自爆しやすくなるのだが、そういう古い弾薬から海外へ供与されている。
 ※こわいのは砲兵の腔発事故。次の半島戦争ではその新記録が打ち樹てられることだろう。腔発の噂が拡がると、砲兵は安全の定評あるロットの砲弾と弱装薬しか選択しなくなる。あぶなそうな砲弾は、勝手に野原に捨ててしまう。どんな規律厳正な軍隊でも、この砲兵の暗黙文化は誰にも止められない。まして弾薬運搬用トラックの燃料が枯渇した北鮮軍内では、言い訳などいくらでも可能だ。
 2014にはコンゴ第三の都市で弾薬庫大爆発。
 これは落雷で火災が起きて延焼した結果。