米陸軍が比島南部にグレイイーグル12機を持ち込む。

 ストラテジーペイジの2017-9-25記事。
   ビルマ政府とビルマ軍の見解。サウジアラビアがARSA(アラカン・ロヒンギャ解放軍)に資金を供給し、それが急速にロヒンギャを武装テロ団体化した。
 過去、バングラデシュ政府は、パキスタンでテロ訓練を受けてきたロヒンギャを、陸路ビルマ領に越境する前に逮捕してくれており、おかげでビルマ内でイスラムテロが猖獗をきわめることはなかった。
 ただしビルマ政府とバングラデシュ政府は見解に根本の対立がある。ビルマ政府は、ロヒンギャはすべてバングラデシュ人(その前はパキスタン人)であり、バングラデシュ人が違法に越境して違法に住み着いているものだとする。19世紀いらい、この問題は続く。
 ビルマ政府によるロヒンギャ追い返し政策は2012年から継続している。
 ARSAは今、全世界に散在するロヒンギャに、ビルマとの戦いをサポートせよ、と檄をとばしているところ。
 アルカイダなど世界のイスラムテログループが、「ARSAを支援せよ」とメンバーたちをけしかけている。
 ARSAの頭目の名は、アタウラー・アブ・アマー・ジュヌニ(またはアタ・ウラー)という。
 アタウラはパキスタンのカラチで1980年代に生まれている。アタウラの一家はその後、サウジアラビアへ出稼ぎに行き、アタウラはサウジの宗教学校では成績が良かった。
 アタウラの父も宗教家だった。
 サウジ内には15万人のロヒンギャが出稼ぎ労働していた。アタウラはいつしか、そのグループにとっての宗教リーダーになった。
 アタウラは2011以降、ビルマ政府によるロヒンギャの扱いが悪いといって非難しており、ロヒンギャは自衛のためにテロでも何でもやれと叫んでいる。
 アタウラはこの運動のために当初、パキスタン内のパキ政府公認の複数のテログループに期待を寄せたが、2012年、彼らは何も助けてくれないことが判った。そこでアタウラは、以後はサウジの金持ちに運動資金を依存するようになった。
 パキスタン人はサウジ育ちのアタウラの大言壮語には冷淡であった。
 そこでアタウラはビルマとバングラデシュを潜行往来して、ロヒンギャの同志を集めてARSAを結成した。
 ロヒンギャのほとんどはバングラデシュとビルマにまたがって暮らしているが、それとは別に50万人以上ものロヒンギャが、パキスタンやサウジアラビア国内で仕事にありついている。子弟教育も、サウジアラビアでならばマシなものが受けられる。
 なぜサウジは外来のイスラムたちに無料で手厚く教育を施してやるのかというと、かれらはワッハービズムを全世界に広めたいと念願しているからである。
 その期待に見事に応えて、アタウラはすっかり原理主義者となって出身集団の中へ戻って行ったわけだ。
 パキスタンは自国内にワッハーブ派が増えるのを歓迎しない。ワッハーブ派はかならず宗教独裁政権の樹立を目指すからだ。
 だからアタウラは、パキ国内では冷たい接遇しか受けられなかった。
 しかしここへ来てパキ内のテロ組織複数がロヒンギャ支援を言い出したのは、アタウラとロヒンギャを尖兵隊として暴れさせることで、その後から現地の混乱情勢に乗じて自派の組織をバングラデシュやビルマ内に扶植できると踏んだからである。アタウラはそれを見抜き、パキ人からの支援は拒絶している。
 シリアやリビアで起きていることは、すべてこのパターンだ。
 毎度のように「非イスラムどもによってイスラム教が攻撃を受けている!」と叫びながら、じっさいに繰り返されていることは、イスラム同士の組織集団間の内ゲバ。
 2017-8-25に北西部ビルマ国内で国軍がロヒンギャの駆逐作戦に乗り出したことから、世界のイスラムが騒ぎ出した。
 2016-10には何が起きているか。バングラデシュ国境を警備していたビルマ側の3箇所の歩哨所が武装した200人以上のロヒンギャに襲撃された。
 ただしこのときのロヒンギャの武装は未だ貧弱だった。銃は少数で、刀、槍、棍棒を手にしていた者が多かった。それでもビルマ軍警9名が殺された。そしてゲリラは哨所の武器を奪った。
 2017-8のロヒンギャ武装勢力による一斉襲撃は、人数も膨れ上がっている。ビルマ人警察官が12人以上、殺された。ビルマ軍隊の基地まで襲われた。
 25箇所に対する一斉攻撃であったにもかかわらずアタウラは、これはロヒンギャの自衛なのだと言っている。
 ビルマ北部は少数民族地帯である。これら少数民族のうち反政府的な志向が強いところは、独自にミリシャを組織している。それらは国軍なのかと見紛うくらいに統制され、訓練され、もちろん「軍服」を着ているのだ。
 ビルマ国軍がそれらのひとつを討伐しようという場合、長期ゲリラ戦にまきこまれてはおもしろくないので、短期決戦の独自の戦術を採用する。
 すなわち、敵勢力の生活母集団である「村」を焼き立てて、住民を国境外まで追い立ててしまうのである。敵ミリシャが反撃すれば、速戦即決。
 ビルマ国軍は、外国の援助団体員を敵視している。これには理由がある。外国の援助団体は、事実上、ゲリラとテロを直接に幇助しているからだ。
 外国の援助団体員が襲われたり略奪される事件の犯人も、当の少数民族に他ならないのだ。
 アタウラは隠れ場所に困っているはずだ。
 バングラデシュ政府は、自国内のテロ活動の鎮圧に関してはなかなか有能なのである。
 8-24のシーク・ハシナ首相暗殺未遂事件の詳細がバングラデシュ政府によって公表されている。
 これには要人警護部隊に属するバングラ兵7名が関わっていたが、全員、逮捕された。黒幕はパキスタン人だと考えられる。インドの情報部が、陰謀を探知してバングラデシュ政府に通牒して、暗殺を未然に防いだ。
 ハシナ首相は2009の就任以来、11回もイスラムテロリストによって暗殺されかかっている。
 国連によれば世界には1000万人以上の「国家を持たない人民」が存在する。
 ビルマ内のイスラム教徒は100万人以上。皆、バングラから流入し、そのまま居付いた。
 かたや、タイにはビルマから50万人の少数部族が逃げ込み、タイ人から嫌われても、戻ろうとしない。
 ドミニカ共和国には、隣国のハイチから、望まれない移民がやってくる。ドミニカは法律を改正して、移民にはドミニカ国籍は与えないことに決めた。
 インドと中共は、ともに、ビルマ政府の立場を支持している。
 中共が味方してくれる限り、国連の安保理でビルマが嫌がることを強制されることはない。
 ビルマ軍の作戦は9月5日に終わっているが、その後も虐殺が起きているなどと世界のマスコミは勝手に捏造して商売している。
 ビルマ軍による不法移民の追い返し作戦は8月25日に発起された。軍は10万人以上を動員した。
 バングラ当局によれば、25日以降、40万人以上のロヒンギャがバングラ領内に移動したが、その数は日に日に減じていると。
 8月25日にARSAはビルマ軍には勝てないものだから、ただの村人(ヒンドゥー教徒)を虐殺して退却した。その埋葬穴が9月24日に確認され、村人28人の死体を発見。
 次。
 Joshua M. Pearce 記者による2017-9-25記事「How Solar Power Can Protect the U.S. Military From Threats to the Electric Grid」。
      2013年の個人テロ。加州の元電力会社の男が、.30口径のライフルを19分間に100発ほど発射し、17基のトランスのラジエターを破壊。これによってシリコンバレーに停電が起きた。
 給電はじきに回復したが、17個の変圧器交換のために27日間かかり、費用は100万ドルであった。