60年前の自転車の後方ブレーキのリレーはロッドのみ。ワイヤーを使ってなかった。厳寒地用にはこの方が優れている。

  Immanuel Jotham 記者による2017-11-27記事「Declassified Cold War files reveal how the Soviets sneaked up behind enemy submarines without sonar」。
  旧ソ連の潜水艦技術は大したことないとずっと思われてきたが、まだ冷戦期の秘密の半分は世間に対して保たれていることが分かってきた。
 ソ連の潜水艦が、米国の潜水艦からまったく探知されずに、米潜を6日間も尾行したことがあった。なぜそんなことができたのか?
 航跡(ウェーキ)を探知できるSOKSというシステムを、彼らは持っていたのだ。深海でも水の撹乱という形で航跡は残される。それを感じ取れるならば、もしパッシヴソナーで失探しても、じきににまた敵潜の後ろに付くことができるのである。ウェイクはかなり長く残るからだ。
 ※これは高速の原潜に対しては有効だろうが、水中で動きの鈍い電池式潜水艦についてはどうだかね。
 1970年代、ソ連潜水艦のフィン前縁に、「針とカップ」状の突起が見られた。これもそのセンサーのひとつだったようだ。
 米軍情報部はSOKSの威力について掴んでいたが、部外には教えなかった。今回、昔の文書が秘密解除されて、それが初めて一般に知られた。
 ただし技術的な細部は依然として不明だ。レーザーによって海水密度の変化を察するのだとか、放射能の臭いを辿るのだとか、さまざまに憶測されているのみ。
 ひとつ確かなのは、SOKSは単一のデバイスではなく、複数のセンサーが複合したシステムだ。
 敵原潜のエンジンが漏らす放射性核種の活性化を嗅ぎつけたり、「ガンマ線分光計」の助けを借りたり……。
 ソ連は、自軍の原潜を探知できるかどうか、いくらでも沿岸でテストができるので、早く開発できた。※公開文書ではその海域名が抹消されている。ロシア人もびっくりな米潜の活動がバレてしまうからだろう。
 潜水艦の防蝕のために「犠牲陽極」が使われるが、その陽極からは亜鉛が出る。酸素発生器からは水素が排出される。外部海水に通じている二次冷却系のパイプ内からはニッケルの微細な剥離片が放出されるだろう。
 それらの兆候の強まるところを、犬の鼻のように追っていけばいいのだ。
 原潜は高熱源でもある。排出された二次冷却水は、周囲の水温より10度以上高い。それは赤外線分光計でトレース可能だ。
 こうした痕跡は原潜の通過後、何時間もそこに残されるものである。
 SOKSは1969年に初導入されている。今でもアクラ級やヤセン級のSSNには搭載されているのだ。
 ところで、磁探はレンジが短く、現状ではソナーで探知できた敵潜の確認にしか使えない。
 しかし中共は量子コンピュータ(ただし超伝導利用のタイプ)でMADの解析レンジを増やすとかフカしている。
 支那軍の技術宣伝のパターンは、米国で「こんなものができるかも」という科学記事が出ると、それに便乗して、「われわれはすでにそれを実用化しつつあり」とフカすもの。3日ぐらいでそういう記事を捏造してくる。暇杉内?