ヒューマンとマシンでヒューマシーン

 昨日のMX-TVで言う時間がなかったことを補足しておく。
 ティラーソンが「無条件交渉の用意あり」と言ったのは、てめえんとこの下僚の不用意発言を、ボスとして尻拭いしたものだと思う。60日実験しなければ1対1交渉するだとか、朝鮮系の下僚が平壌に馬鹿な言質を与えてしまった。国務省が嘘をついたといわれるのは困るので、しょうがなくティラーソンが、その下僚のフォローをした。それがあの発言。が、すぐに〈60日ではダメで永久にあきらめろ〉と、政府全体として言い直し、それでご破算にさせた。
 改めて整理すると……。
 マティスは〈北鮮の地下核&空虚ミサイル実験からは forensic な証拠が得られていない〉〈火星15はとうてい北米を核攻撃なんかできないだろう〉と挑発することで、北鮮に「実装・実射・実爆」を大気圏内でやらせようとけしかけている。それが米国の「自衛攻撃」の口実となる。――これが私の見立て也。
 それは兎も角。
 昨日はほんとうにひさしぶりに森本先生に会って、とにかく懐かしかった。二十数年前に江藤先生主宰の麹町のPHP会議室での月イチ勉強会でわたしは面晤の栄に浴したのだったが……。
 今回初めて承知す。森本さんは素では陽性の人なのだ。いままでなんとなく陰キャではないかと誤解してましたスミマセン。素を出してしまっては大臣だとか総長だとかやってらんないもんね。
 なんといまだに拓殖の大学院でも授業のコマを持っておられるのだと。週に二、三度、防衛省にOB登城しつつですよ。どんだけ激務好きなんだ!?
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 ストラテジーペイジの2017-12-17記事。
 火星15は、米国の最も古いICBMの「アトラス SM-65」に似ているんじゃないかという。
 ※つまりスミソニアンかなにかの展示品を模写したということ? ありえなくはない。中共の初期のフィルム回収式スパイ衛星や「宇宙ステーション」だって、スミソニアンの展示品を参考にしたとしか考えられないから。
 SM-65 ATLASは、二段式液燃で、全重117トン。
 バージョンにより、9000kmから14000km飛んだ。
 350基が製造され、ICBMとしては1965年に御役御免。しかしひきつづき、衛星打ち上げロケットとして長く量産されている。
 火星12はスカッド類似の単弾固燃。このエンジンは火星14とたぶん共通。
 火星14は2017に6回テストされ2回成功。
 ※アトラスの真似ですよと開き直ることにより、その性能の予測を米国人技師たちがつけやすいようにしてやり、米国からの承認を期待するのか。
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 Hope Hodge Seck 記者による2017-12-15記事「Coast Guard Would Play a Role in DoD’s North Korea Contingency Plan」。
   米コーストガードが戦争作戦に組み込まれる場合、組織は本土防衛省の指揮下に入る。
 2003-1にも、イラク侵攻に先立ってペルシャ湾に8隻の巡視船が展開し、港湾警備体制を固めている。
 米沿岸警備隊は、北鮮有事の際の配置シフトについてすでに「予令」を受けた模様である。
 ※明日、『宝島ムック』の新刊が発売されるはず。日本や韓国の某地が核攻撃されたという第一報があなたの耳に入ったら、あなたはとりあえずどうしたらよいのか? それは「核アプリ」とでも名付けるAIによってスマホが各人に最適な「隠れ窖[あなぐら]」をガイダンスし、断片的な情報を追加することによって逐次に最適行動アドバイスを更新して行く……という方式にするのがいちばんマシであるはずだ。共同著者の一人としていろいろ提案しているので、ご覧いただきたい。