北鮮は中共のようになりたくてたまらない。その中共は1964東京五輪の大会7日目に大気圏内核実験をやらかした。

 60年代に開発した中距離ミサイル「東風2」の核弾頭は重さが1トン半もあったが、イールドは15キロトンしかなかった。それを80年代まで展開していた。
 70年代に完成した中距離みさいる「東風3」の核弾頭はイールドが2メガトンあったものの、弾頭重量は2150kg。これが今でも現役なのである。
 トンカチすら欠乏している物資不足の北鮮の原爆が500kgでできるわけがないし、まして水爆なるものが1トン未満でできるわけがないというのが技術的な「相場値」。連中が2月の大気圏内実爆を見送ることで、これは傍証されるだろう。
 次。
 ストラテジーペイジの2018-1-11記事。
  米国は2008のクラスター禁止条約に加わらなかったが、2017後半に、「2019までにぜんぶ捨てる」と決めた。
 しかしさいきん、思いなおしている。
 2011のリビア介入で英仏のスマート爆弾はすぐ底をついた。ロシアか北鮮が暴発すれば、米軍もそうなっちまう。そのときに頼りになるのはクラスターだ。
 クラスターの子弾は不発率が2%以下になるよう設計される。
 しかし使ってみると5%くらいになってしまう。
 雪面や泥田に落ちると、なんと15%もが不発弾になる。
 そのような場合でも不発にならないようにするには信管を複雑にするので、弾薬の値段が二倍になる。
 もしクラスターの不発率を1%未満にしたければ、弾薬コストは3倍になる。
 1991湾岸戦争では、不発クラスター弾が味方をかなり殺傷した。
 これは勝ち戦で敵陣を占領し続けたことによる。そこには友軍が撃ち込んだ不発弾がゴロゴロしているのだ。
 イスラエルとドイツでは問題を解決した。子弾が1発15ドルになったが、不発率は1%未満になった。
 基本原理は、メインの信管が作動しなかった場合、バックアップ信管が16秒(プラマイ2秒)を数えて時限炸裂するようにするのである。
 ひとつの戦闘で数km四方の土地に砲弾1万発が撃ち込まれたとする。そこには最低でも200発の不発弾が残るだろう。信管が古い場合、3000発が不発になってもおかしくはない。
 最新のクラスター砲弾だったら、20万発の子弾を撒布して、不発が最低2000発というところ。
 土地の条件が悪いと、不発は5万子弾にのぼるだろう。
 クラスターは航空基地攻撃には最適である。
 MLRSのクラスターをやめてGPS誘導にしたタイプ。単弾頭だが、タングステンペレットが1000個、飛散するようになっている。
 ※小松製作所が2016年に特許出願した「飛翔体」は155ミリ砲弾から24個の子弾を放出するが、蜘蛛の巣状に導爆線が結び付けられているので不発弾が残らないという新案のようにみえる。残念なのは、これがMLRS用ではないこと。15榴をどうやって尖閣まで持っていくのか? せっかくの新案も出発点がレトロだから台無しになるという例。