GDP比2%時代を先読みしてオワコンの兵器取得プロジェクトが目白押しなのか。

 「読書余論」の過去集成版第二弾(№48~№95)が6月1日にリリースされます。
 詳しくは武道通信で。
 次。
 ストラテジーペイジの2018-5-28記事。
  中共版のATACMSなのかもしれない、8×8トラックをベースにした「AR3」発射車両に最新の弾薬がデビュー。
 290km飛ぶ、径750ミリのロケット弾。GPS/北斗で最終誘導。弾頭重量は500kgだという。
 弾薬コンテナ兼発射ポッドは他にもいろいろ変えられる。
 同じ発射トラックに、地対艦ミサイル「TL-7」のポッドも装載できる。
 こいつは「C-802」の地上型で、全重720kg、レンジ200km。
 1ポッドに4発の370ミリ誘導ロケット弾を詰めたものもあり。レンジ220km。8×8トラックにはこれを2ポッド、装載できる。
 再装填トラックが随伴する。空のポッドを外し、次発用の新しいポッドに交換するのは、このトラックが20分でやってくれる。
 発射トラックの乗員は3名。
 さかのぼると、自重36トンの8×8シャシに2個ポット、各4ロケットを装載した「WM-120」がデビューしたのは2010年のこと。米軍のGMLRSの向こうを張ったものだった。
 ※36トンではC-130級での戦略機動ができない。これはHIMARSの対抗馬にはならない。
 そのロケット弾は径273ミリで80km飛ぶ。衛星航法電波を利用すると照準点から誤差25m以内に着弾。こちらのコンテナは発射車両自前のクレーンによって次発ポッドに交換できる。再装填の所要時間は8分。
 「WM-120」は、「A100」を独自改良したもの。「A100」は、ロシアの「BM-30」のパクリ。
 径300ミリのロケット弾を12連射できる、自重40トンのランチャー車両システムだった。
 「BM-30」は、米国のMLRS(自重27トンの装軌車両から、径227ミリで重さ200kgのロケット弾を12連射する)に対抗したものだった。
 「A100」は1発が250kgで、80km飛んだ。
 ただし当時は航法衛星で誘導などできなかった。
 米軍は2008に、無誘導のMLRSをぜんぶ、GPS誘導型に切り換えおえた。レンジは85kmである。
 12トン・トラックに6発だけ搭載する米陸軍のHIMARSは2005年からある。同時にGMLRSロケット弾が実用化された。