サイエンスデイリーの 2010-5-12記事「New Project Aims for Fusion Ignition: Ignitor Reactor Could Be World’s First to Reach Major Milestone」。
ロシアとイタリアがモスクワ郊外に新型の核融合発電装置を建設し、外部からのエネルギー注入なしで核融合が持続するところまでやってみる。
基本デザインは、MITのBruno Coppi教授の「Ignitor」と呼ばれるもの。
教授は何十年も「 Alcator」という核融合プロジェクトを領導してきた。
げんざい、その「 Alcator C-Mod」は、大学研究レベルとしては世界最大で、最も強力な磁界とプラズマ閉じ込め圧を達成している。
管径1.3mのドーナツ型の Ignitor は Alcator C-Mod の2倍の規模になろう。しかし廉価である。
フランスにある国際共同の ITER は管径 6.2 meters だがイグナイターは性能でその上を狙う。ITERは高価であり、しかもまだ成功していない。
プラズマ・ガスの純度が高いのもウリ。
中心部分はイタリアで組み立て、 Troitsk へ持ち込む。
そこには「 Triniti」という炉がすでにある。
宇宙の遠くでX線を出している星。その内部で起きている現象こそが、プラズマ閉じ込め核融合炉のモデルに他ならない。
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英国BBCの John Sudworth記者による記事「North Korea reports nuclear fusion success」。
北鮮メディアによると北鮮の科学者は金首領の誕生日に合わせて核融合実験に成功したと言っている。
※全般にお笑い草だといった調子の記事です。むしろ哀しいのは下の概況説明のくだり。
The dream of overcoming the huge technical challenges to make nuclear fusion commercially viable has so far eluded scientists in Europe, America and China, ※いや~、みごとに日本がスルーされちょります。80年代のトカマク型JT-60なんて、とっくに忘れ去られ、代わりにチャイナが入っとる。
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サイエンスデイリーの 2010-5-12記事「New Water-Splitting Catalyst: Researchers Expand List of Potential Electrode Materials That Could Be Used to Store Energy」。
非常に効率的に水を酸素と水素に分解してしまう安価な触媒がMITで発見された。
コバルト系の合金電極が、酸素生成側電極としては知られていたが、コスト高であった。今回の新発見は、ニッケル硼酸塩が使えるということ。
このプロジェクトは、 Department of Energy’s Advanced Research Projects Agency から資金を獲得した。
ちなみに水素発生側電極にはプラチナが使われているが、これももっと安いものを見つけるつもり。
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UNG SUNG-KI 記者による2010-5-12記事「UAE Asks To Buy S. Korean Airburst Rifle」。
韓国製の K11 airburst rifleを初めて購入する国はUAEだ。まず40梃。
開発したのは Defense Acquisition Program Administration (DAPA) である。
韓国は、 T-50 超音速練習機や、 K2 「Black Panther」MBTをすでに輸出中。
K11は、ひとつの引き金の切り替えによって、standard 5.56mm NATO-compatible ammunition の他に、 a 20mm airburst round もセミオートマチックで発射できる。
※径20ミリということは、それが警察用でなく軍隊用で、しかも人体に直撃して爆発もするものであれば、立派なハーグ陸戦条規違反になると思うんだが……? ソ連規格の機関砲の23ミリだって、そこを律儀に気にしてたわけでしょ? まあ西独のラインメタルの20ミリがAFV用に許されていたから、構わないのか。
スコープには、赤外線暗視装置と、レーザー・レンジファインダーとコンピュータが組み込まれている。
照準点の頭上3~4mで爆発する。また、ビルの壁も貫徹できる。 and is also capable of penetrating walls of buildings ※てことは人体内爆発もあり得るだろ。これはあきらかに歩兵用の「銃弾」だし、まずいっしょ。まさか韓国とUAEはこの日露戦争前の国際条約に拘束されないと言い張る気か? じゃあダムダム弾も導入するか?
有効射程は460 ~ 500 meters である。
1梃の単価は約 16 million won ($14,000). ※ヘッケラーウントコッホ/米国の25ミリ擲弾銃の半値にしてきたわけね。
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星条旗新聞の訃報。2010-5-14記事「Iwakuni DODDS teacher dies after scuba lesson in Japan」。
在日米軍人の子供用の「M.C. Perry小学校」の53歳の女の先生が、大島でスクーバ・ダイビングをしていて5-9に死んだ。
岸に上がるときに気分が悪くなっていた。
Towa Hospital に救急搬送されたが、死亡確認。
死因は解剖して調べる。
ニュージャージー生まれでソフトボールチームのコーチもしていた人。
葬儀は岩国基地内の教会で金曜日。
次。
ストラテジーページの2010-5-12記事「Gaze On Medusa And Live」。
海兵隊の Medusa Weapon System はレーザー測遠ののちにロケットで発射されて自爆する 66mm の flash-bang grenadesである。
5~7m以内の人間の見当識を失わせることができ、したがって、屋内や洞窟内の敵、それから一般住民を人間の盾に使っているゲリラを、うまく捕殺することができる。
ただし、まったく無傷では済まず、威力範囲内にいた者のうち15%は怪我する。
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Josy Joseph 記者による2010-5-12記事「Now, no record of Navy sinking Pakistani submarine in 1971」。
1971年の印パ戦争の初日である12-3に沈没したパキ潜『 Ghazi』の調査結果は、いったいいつになったら公開されるのだ。
この潜水艦は Visakhapatnam 沖に 92人の乗員とともに沈んでいる。
インド海軍は、『Rajput』が爆雷で沈めたと言い張っている。
パキ側では、この潜水艦は Vizag harbourの周囲に機雷を敷設していた最中で、その機雷が自爆したと言っている。
潜水調査されているはずなのだがリポートがいくら請求しても非公開なので、インド海軍の歴史編纂委員がガッカリ。プンプン。
投稿者: 兵頭二十八
今年の正月は鏡餅も買えなかったな……。
きのうのおじゃる丸は金正男のパロディとしか思えんかった。スタッフの悪ノリ絶好調。対極的なのが、スタッフ入れ替えで内容崩壊してしまった忍たま。
さて、Bruce Crumley 記者による2010-5-10記事「Did a French Kickback Lead to a Bombing in Pakistan?」。
2002-5-8にカラチで自動車爆弾が爆発し、11人の仏国籍の潜水艦技術者を含めた14人が死亡した事件について、前の仏首相・バラデューが、2010-5-5の仏議会公聴会での質問に答えた。このほど出版された本(著者は調査報道記者のFabrice Arfi と Fabrice Lhomme)が、テロの背景にはフランスとパキスタンの潜水艦輸出契約があったのだと暴露したため。サルコジなど高官の関与も疑われている。
1994に仏とパキは Agosta submarines を$1 billion で売るという契約を結んだ。
そのさい $40 million もが、 Pakistani officials に仲介手間賃としてバラ撒かれた。仏国内法では、このような贈賄は、2000年までは禁止されてはいなかった。
問題は、その一部が、めぐりめぐって仏国高官のフトコロを温めなかったか、ということ。それは当時から違法だからである。
爆破犯人はジハード主義者だった、と、公式にはされた。しかし真相はこうだ。大統領に選ばれたばかりのジャック・シラクが、このようなキックバックの進呈を1995に中断せしめた。多額のカネを貰えると約束されていたパキ高官たちがそれに怒り、手下どもを使って、報復の意味で、2002の爆弾テロを起こしたのだ。
ではシラクは、当時合法のキックバックをなぜ差し止めさせたか。それは、パキ高官からの retro-commissions は、大統領選挙でシラクのライバルとなったバラデュールの選挙資金となる仕組みだったからだ。
1995はまさに選挙戦の年であった。バラディールはシラクよりも保守派で、人気が出つつあった。
もともと忠実なシラク派だったサルコジは、バラデュール首相の下で経済大臣となり、ついで1995の大統領選ではバラデュール陣営の選挙参謀となった。つまりシラクを裏切った。
これにシラクは怒った。シラクが大統領選に勝った直後もその怒りは持続し、将来の敵の資金源を断つべく、対パキのキックバック禁止を指示したのではないか。
バラデュールとサルコジは、そんなのデタラメな話さと語っている。
しかし、以前の国防相 Charles Millon は言う。ええ、シラクから、バラデュール派にカネが流れ込むような軍事契約は切れと指図されましたよ、と。
Millon はシークレットサービスに命じて欧州5カ国の銀行口座を調べさせ、カネの流れを追わんとした。しかし最終受益者はつきとめられなかった。
シラクの下で chief of staff であり首相も勤めた Dominique de Villepin は、書籍の中で発言。潜水艦キックバックはバラデュールの所へ行ったさ、と。
同書によると、 Millon はバラデュール派の通信を徹底的に盗聴させたようだ。
1994 から1995のあいだに、サルコジは Agosta 商売のすべてを知っただろう。
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ストラテジーページの 2010-5-11記事「UAVs Kill COIN Comeback」。
3年前に米空軍は、ふたたび、プロペラ機による “light attack” and COIN (counter-insurgency) duties を検討しはじめた。そして最善機種の選定作業をしていた。
しかしいまや空軍は、自身でそれを整備することは断念した。もう、UAVで済むだろ、ちゅーことだ。
けれども、米政府が海外援助の一貫としてカネを出し、外国政府にそれを持たせようということになった場合に備え、「この機種がオススメですよ」という結論は出しておく。
それは OV-10の電子装備強化型だ。仕切りはボーイング。
コイン機はいろいろあるが、最初からコイン専用として設計されたのはこの飛行機だけだ。だから寿命が長い。
OV-10 は自重 6.5 ton、双発プロペラ、兵装は2トンまで。
滞空は3時間。
翼長は 40 feet (12.2 meters)、機体長は 41.6 feet (12.7 meters).
最初の実戦投入はなんと1968年のベトナムである。
米空軍と海兵隊はそのユーザーだった。
米軍用の最後の機体は海兵隊所属機で、1994に廃用となった。
輸出された国として、ドイツ、タイ、コロンビア、ベネズエラも。
最終生産機はインドネシア向けで1976のことだった。
プレデターはF-16と比べると、1時間の飛行あたりのコストが1/10である。
OV-10 は Sniper XR という 450 pounds のターゲティング・ポッドを吊るすこともできる。
次。
デンジャールームのNoah Shachtman 記者による2010-5-10記事「Aviation Week Grounds Top Critic of Gajillion-Dollar Jet (Updated)」。
30冊以上の軍用機の本を書いている斯界の名物ライターのビル・スウィートマンが、3月に Aviation Week’s defense blog, Ares 上に「F-35は計画失敗の崖っぷちに立たされているわけではない。もうとっくに落っこちてしまっているよ」と、「失敗作」認定をする意見の書き込みをしてしまった。
これが炎上しそうになり、エヴィエーション・ウィーク誌では、スウィートマンにJSFに関する意見表明をさせるのを一切やめさせてしまった。〔同じ出版社のもうひとつの雑誌の編集人として、雇用者と被雇用者という関係なのである。〕
これについてロックマートは、「ウチはAW誌に対しては、何の圧力もかけとらんよ。今後の取材拒否とかのね。〔フフフ……〕」と漏らしている。
4月後半、 Sweetman はPBSでF-35について語った。その次の週、彼は Ft. Worth, Texasのロックマート工場に招待された。そのとき彼は Facebook に書いた。
「諸君、きみたちの今夜の爆撃目標はフォートワースだ。進入経路にも退避経路にも対空砲がいっぱいだ。困難なミッションとなるだろう。」と、批判的な内容の速報的書き込みを予告していたが、その直後、JSFについて書くことを、雇い主から当面禁止されたのである。
※空自がF-35を手にする日は、永遠に来ない。――そんな気が、しませんか?
次。
David Hambling 記者の記事「In the Petabyte Age of Surveillance, Software Polices」。
英警察は、捜査に必要とあれば、個人に所有権がある監視カメラの映像を、提出させる権限をもっている
Abeo Technical Solutions, LLC 社は、大群集の中でおかしな動きをしていた者だけを自動的に選別し、注目を促してくれる、監視カメラ記録ビデオ捜査用の整理ツール・ソフトを開発した。 AWARE system という。
たとえば、出口ゲートを出てから、変な方向へ歩いていく男だけを選り分けて教えてくれるという。
次。
Rajat Pandit 記者による2010-5-11記事「Chinese intrusions become frequent」。
シナとの間の4,057-km の実効支配国境に沿ってシナ軍の工作が活発だ。
先週だけでも3件の、シナの自動車化警備隊によるインド国境侵犯があった。
2010年だと Trig Heights areaだけでも、すでに30件、シナ人の不法越境が報告されている。
Sikkim州はチベットと 206-km の国境を接して意るが、 2.1 sq km の“finger area”は、シナ軍のレーダーの覆域に入っている。
73 本の all-weather roads がシナ国境に対して必要だが、まだ12線しか工事が完成しとらん。
北東国境付近の Sukhoi-30MKI fighters の基地も拡張せねばならん。
インド軍は山岳師団×2 (35,000 soldiers) などを増設してシナ国境の脅威に備える。
次。
「Australia RQ-7B SHADOW 200 Unmanned Aircraft Systems」というニュース。
米国はFMSにより オーストラリア軍に2機の RQ-7B SHADOW 200 Unmanned Aircraft Systems (UAS)を売る。地上管制施局×4も付く。
部品サポートも含めてf $218 millionになる。
餅に囲まれた生活も悪くないだろうなと想像する。
ストラテジー・ページの2010-5-10記事「Gassing Girls For Defying God」。
いよいよアフガンが「毒ガス」戦場になるのか?
最近、カブールの女子高の生徒17人と数人の教師が入院した。
毒ガスにやられたらしいのだが、まだ物質特定はできていない。
登校した時点で、すでに異臭があった。
何人かの生徒は意識を失った。
この女子高では過去にも同様の事件があった。
また、北部の女子高でも似た事件が報告されている。
これまでタリバンは、女子高を銃撃・爆破してきた。1人の女子生徒は顔面に強酸をぶっかけられた。ついにそれに、毒ガスも加えられたようだ。
タリバンは、イスラムが女子教育を禁じているのだと信じている。他方、イスラムは化学兵器を禁じていないと思っている。
90年代後半にタリバンがアフガンを支配していたとき、アルカイダを招き入れた。アルカイダは化学戦研究所を設立した。
現在米軍が、空気と土壌のサンプルを回収して分析中である。
次。
2010-5-10記事「China And The Gussied Up Gunships」。
イランの8日間の海軍演習が終わらんとす。
外国メディアに、「イラン製の魚雷」なるものが公開されたが、接写が許されなかった。どうもシナ製か古い米国製にペンキ塗っただけ臭かったが、確認はし得ず。
10機の海軍用武装ヘリも登場。なんと1970年代にシャーが買ったAH-1だ! そのコクピット内は、シナ製部品に交換されていた。10機のうち、数機が、じっさいに飛んでみせた。
イランでは「lifestyle police/lifestyle cops」(生活警察)が仕事をしている。たとえば、顔の日焼けしている女は、逮捕されちゃう。
企業は、看板や広告に外国語を使うと、罰金刑に処せられる。
米国とイスラエルは、シリアとイランがヒズボラに射程250 kilometersの固体燃料BMを渡したと見ている。民間用トラックに搭載され、どこにでも隠しておくことができる。
米国はイランの工作員がベネズエラで何かしていると疑っている。イラン政府は、イラン人は南米にはいないと言っている。
米国はまた、数千人の北朝鮮人がイランとシリアで軍事技術を伝授中だと見ている。
2010-5-9に中東最大の自動車工場(150,000 vehicles a year)がオープン。フランスと韓国が協力。
トルコに天然ガスを送るパイプラインを破壊しようとしたとして、5人のクルド人が処刑された。トルコはさいきん、イランに同情的だが、それはこの天然ガスの輸入量が増えているおかげ。
フランス政府は2010-5-7に、去年仏国内で逮捕したイラン人技師をアメリカへ引き渡せという米政府からの要求を、却下した。このイラン人は米国の兵器部品を違法にイランへ輸出した事件の黒幕だった、と米国は言っている。しかし、あきらかに、フランス政府の関心は、イランの牢屋に入れられている1人のフランス人の解放にある。
2010-4-29に国連は、イランを、もっとも宗教迫害をしている13カ国の1つに指名。ついでにサウジアラビアも指名された。サウジでは公共の場で非イスラム系の宗教活動をすることは一切禁止なのだ。
2010-4-21にイランの非武装の双発輸送機が米空母から視認できる距離まで近づいた。米軍は手だしをせず。イランはこれを「勝利」と宣伝した。
次。
APの SANGWON YOON記者による2010-5-10記事「South Korea confirms RDX found in ship wreckage」。
RDXの痕跡が、引き揚げた沈没艦の煙突部分と、近くの海底の砂から検出された。
機雷にも RDX は使われる。
RDX は TNT や TORPEXと混ぜて使われることが多い。
1967に北鮮の砲兵が韓国船を沈め、39人が殺されたことがある。
1999以降、南北朝鮮は3回、海戦をしている。
次。
WILLIAM MATTHEWS 記者による2010-5-10記事「Tracking Noises – with Light Fiber Optics at the Heart of Smart Underground Sensors」。
地中18インチの深さに埋められる、長さ5マイルの光ファイバー。 Adelos という聴音センサー。モンタナ州の零細ベンチャーが作った。
これで、遠いところの車両が走っている方向までも分かる。
国境を越えてくる密輸人の足音も探知できる。
パイプラインの中をガスや液体が動いても、その音を探知してしまう。
センサーは、レーザーを応用。もちろん解析にはコンピュータが使われる。もともと、米海軍が開発した技術だ。
ファイバーはボールペンの芯くらいの太さ。
ごくわずかなレーザー光が、また発振点へ戻ってくる。これを backscatter という。
外来の音は、このバックスキャターを変化させる。それをコンピュータで解析する。
降雨のような自然ノイズは、ソフトウェアによって無視される。
車両ノイズは、装輪か装軌か2輪車かの違いくらいは聞き分けられる。
1990年代後半、米海軍は Blue Roseのコード名でこの技術を開発した。
そしてパッシヴソナーに応用した。※つまり松前や白神にある海底ソナーを更新せんとしたのか。しかしソ連崩壊で、まったくその必要もなくなっちまったわけか。
しかし米海軍はそれをプロトタイプ以上のものにすることはなかった。そして TerraEchos 社に、その民間バージョンを完成することを許可した。
次。
Vago Muradian 記者による2010-5-10の、Gen. Norton Schwartz(U.S. Air Force Chief of Staff)に対するインタビュー。
シュウォーツは2年前から現職。
いよいよ人件費問題にとりくまにゃならぬて。
空軍はまた海軍と一緒に、 Air-Sea Battle を構想中。仮想敵は、高度に防衛された China and Iran だ。
空軍は、外国軍に対してプレデターの運用法を教授してやるために、同級無人機が15機必要だ。
もう空軍の人員は増やすことはできない。1人あたりのコストが、かかりすぎているのだ。
もうすでに 4,000 人も、 ISR 分野〔=無人偵察機運用〕に優秀人材を突っ込んだ。すなわち、他の分野からは人材を抜いてしまったわけだ。
2011には、中東などで常時在空のUAVは50機となる。2013年には、65機にする。ますます人材はそっちへ割かれる。
大統領は、米兵の俸給を 1.4 percent 上げてやれと言っている。議会はたいてい、これにプラスしようとする。いままでなら歓迎だった。が、現国家指導部は、態度をあらためた。1.4%で打ち止めだ。
質問。プレデターが送信してくるビデオ映像1時間分を解析するのに、70 man × hours が必要だそうですね。次世代偵察システムだと、それが 800 hours に増えそうだとか。
こたえ。リーパーの映像収集能力が12倍にも増えそうなんでね。30倍にもなるかもしれんな。※これはゴルゴンステアやその類似センサーを念頭している発言と思われる。1機のプレデターのセンサーで、同時に多人数のゲリラを追尾撮影する。
less manpower-intensive がいよいよ〔ゲイツ氏から〕求められているんだよ。〔オレもつらいんだよ。〕
オレのカウンターパート、つまり海軍作戦部長の Gary Roughead は、Global Hawkの海軍版の BAMS [Broad Area Maritime Surveillance]を導入しますよ。
それで、グロホとBAMSの基地や支援システムや解析は、空と海とで別々にやっていくのが合理的なのか? ンなこたぁあるわけがない。空軍と海軍は、これから無人機分野でいろいろと合弁して経費を節約します。
無人機だけじゃない。空軍と海軍は、空中給油機を別に持つ必要がない。海軍は空軍の給油機に頼ればいいんだよ。※JP-5とJP-8の違いは無視するとしてな。
陸軍のカウンターパートであるGen. George Casey 参謀長とオレがずっと話し合っていることは、末端輸送機の空陸合弁だ。 C-23 と C-27 の話だ。
州兵の C-130 ではもう実践していることだ。それで経費が節減できるんだ。オレたち空軍は、輸送支援に関して陸軍から信頼をかちとってみせよう。
F-35の海兵隊向け STOVL version のホバー・テストは一発でうまくいった。ハリアーはそこまで漕ぎ着けるのに5機、失敗したものだ。
※もちろん全訳していないが、このインタビュイーは、いろいろと回答する中で、仕事に関係する同僚および御偉いさんの名前をぬかりなくさりげなくまんべんなく挙げている。記事の中で名前を挙げられている者は、悪い気はしないだろうし、一人だけスルーされたりしたら、不快だろう。これがこいつが出世してきた秘密たる「気配り」なのか、と納得。
ケボーとモッチを視ていたら餅が食べたくなった。
AFPによる2010-5-8記事「2nd Scorpene Submarine KD Tun Razak of Royal Malaysian Navy to Arrive Soon」。
マレーシア海軍がフランスに発注していた潜水艦が2010-4-30にツーロンを出航した。
『KD Tun Razak』は Scorpene-type で、すでに同型艦1隻がマレーシアに納入されている。マレーシアは全部で2隻、2002-6に発注していた。訓練もセットである。
マレーシアの潜水艦基地は、ボルネオ島の Kota Kinabalu である。その前にマレーシアのLumut 港に立ち寄る。 Lumut まではフランスから2か月かかる。
熱帯公試運転はマレーシアで行なう。
排水量 1,550 tonnes 、全長 67.5 metres、 乗員は2艦ともに 31名、水中に45日間潜っていられる〔?〕。
フランスはこのScorpene型潜水艦を海外から10隻受注した。チリが2隻、マレーシアが2隻、インドが6隻。
次。
サイエンスデイリーの2010-5-6記事「Sunlight With Cooling Factor」。
フライブルグの Fraunhofer社の提案。太陽光をエネルギー源にして工場の冷房を行なう試み。チュニジアのワイン工場と、モロッコの乳製品工場で。
太陽電池をビルのエアコンの電源とする試みはすでに存在するが、こいつは発電させるのではなく、反射板によって太陽熱を集め、水を200度〔単位不明〕に加熱し、グリコールを混ぜた水を、冷たい蓄熱器に集め、ポンプで熱交換器へ送り出すことによって、腐りやすい食品材料を冷却する。
次。
ストラテジーベージの2010-5-9記事「Turning Nukes Into House Current」。
5-3に米政府が今日時点での核弾頭数を公表したのは、初めてであった。過去のデータを公表したことは、前にもあったのだが。
冷戦終了時に米国は2万発以上もっていた。
1945年いらい、米国は7万発以上の核弾頭を製造したのだ。
そのうち 1,054 発だけが爆発させられた(2発を除いてすべてテスト用に)。
1992条約で、この実験爆発も停止された。
次。
JOHN T. BENNETT 記者による2010-5-8記事「Gates Seeks Pentagon Overhaul」。
カンザス州を移動中の飛行機の中でゲイツ氏は報道陣に対し、2012予算では国防費を $10 billion カットし、それ以降、毎年 $15 billion づつ削減すると語った。
軍人の人件費が米国の対外協力費と同額だ。これも減らす。
将校の数も減らす。
後方の高級司令部や軍機関の将官ばかり多くてダメだ。アフガンの最前線にこそ人と予算が必要なのだ。
高級司令部や機関を統廃合できるだろ。
高級将官の仕事をもっと下の将校ができるだろ。
これまで軍には、 overhead【間接費まで含めた諸経費】を節約しようとするインセンティヴがなかったのだ。
次。
ストラテジーページの2010-5-5記事「Second Life」。
ポルトガルが中古の 18両の Leopard 2A6 tanks を追加で購入する。重さ 55 ton でだいたい American M-1と互角。しかし増加装甲はついてない。熱線視察装置はついている。
冷戦終了後、ドイツは陸軍を縮小し、90年代から、レオの 2A4s を大売出し。貧乏な諸国がいっぱい買った。
中古のレオ2を買った国。豪州115両、カナダ 100両、ノルウェー 52両、スウェーデン 160両、シンガポール 96両、デンマーク 52両、フィンランド 124両、ポーランド 128両、ポルトガル 91両、ギリシャ 183両、チリ 100両、トルコ 298両、スペイン 108両。
※壮観だね。これならスウェーデンもS戦車を棄てようという気になってしまっただろう。それと、中東産油国が米英製戦車を購入し、欧州大陸国がフランを除いて西独製を買うという縄張り区分のような暗黙の合意があったのだと、今頃気付いたぜ。ドイツは戦車で全欧を統合したのだ(なんとポーランドまで)! しかし豪州に国産戦車を売れなかったイギリス……。次は脱落するかも。
西ドイツはレオパルト2を 2,125 両、調達した。そのレオ2戦車を新品で買った国。オランダ 445両、スイス370両、スウェーデン120両、スペイン 219両、ギリシャ170両。
※スイスも60’sはMBT国産国だったのに、スウェーデンともども、MBT国産路線から脱落することを早々と決意した……ように見えるがそうではない。要するにドイツの戦車技師が敗戦後にこの2国にもぐりこんで就職していたのが、本国の調子がよくなって本国に戻ったというだけなのだろう。WWI後のエリコン20ミリ機銃や、ボフォース高射砲と同じことなのだろう。スイスが1950年代に装輪装甲車で西側の先頭を走ったのは、あきらかにドイツ人技師の暗躍だった。
最近、トルコは、 171 両の Leopard 1 tanks(重さ43 ton、 105mm gun、最高時速 65 kilometers)を全部アップグレード。同様に、 160 両の米国製の M-60A1 tanksもアップグレードした。
※イスラエル、産油国、そしてロシアという存在がなければ、トルコが地域のスーパーパワーですよ。これに対抗するためギリシャが無理をして破産したのか。
4744両も生産された Leopard I は、今じゃほとんどスクラップかモスボールの状態。 (レオ1の車体を使っている回収車やゲパルトなんかがこれとは別に 1,741 両あり)。
ほとんどのレオ1オーナーは、44トンの戦車ではどう改造しようが現代戦の役に立たぬと看做して、屑鉄に売ってしまった。※我が七四の立つ瀬無し。
21ミリ以上ならハーグ条約違反とはならないのか。
JOHN T. BENNETT 記者による2010-5-7記事「Gates: Speed FCS Replacement, Define Future USMC Role」。
ゲイツはカンザス州FORT LEAVENWORTHに行き、C-40機内で記者団に語る。海兵隊は「将来の役割」を策定しないとね(本音:あいつら要らないだろ)。
昨年ゲイツに Future Combat Systems program を屠られた陸軍では、それに応え、7年ぶりに新車両を開発せんとす。
だがゲイツいわく。ペンタゴンは、 mine resistant ambush protected (MRAP) を、計画から全力量産までたった1年で立ち上げてみせたぞ。陸軍の post-FCS program は、スローモー過ぎるんだよ。
ゲイツは、退役した海兵隊ボスのJames Conwayに対し、『将来、わが海兵隊が敵〔チャイナ〕の守る海岸に殺到するなんて事態は、もう考えられんだろ。敵〔チャイナ〕がどんどん最新兵器やミサイルやらで自軍を強化しているというのに』と思っていることを匂わせた。
もちろん、ある程度の上陸戦力は必要だがね、とゲイツ。
ゲイツは海軍とその契約造船所に対しては「もっと安く軍艦を造れや」と発破をかけてきた。
〈1艦の調達単価を下げぬ限り、彼らの 313-ship fleet 構想は画餅だね〉と宣告。
ただし、〔安いからといって〕外国の造船所に米海軍の軍艦を発注するようなことはせんよ、と、安心させもした。
次。
APのMUNIR AHMED 記者による2010-5-8記事「Pakistan tests 2 missiles, wants nuke recognition」。
パキスタン軍が8日に2発試射し、成功したと。
1つは「Shaheen-1」で、650 kilometers飛ぶと主張されている。
もうひとつは「Ghaznavi」 missile で、290 kilometers飛ぶと主張されている。
発射した場所は秘密。飛翔距離も秘密。だがこれは核ミサイルになるんだと主張。※相変わらずですね。これでは何の証明にもならない。
パキはNPT署名を拒否している。この時期にこういう実験をすることによって、NPTが公式に認めている5つの既核武装国にパキも加えてくれよ、という資格主張をしたいのである。そのためのデモンストレーション。
パキの核実験は1998 で、最初のSSM試射も同年。
カーンは2004に、技術情報をイラン、北鮮、リビアに漏らしたと告白。いま、軟禁状態。
次。
ストラテジーページの2010-5-8記事「The Great UAV Shortage」。
米軍は全部で 6,500 機のUAVを運用しているが、それがイラクとアフガンにばかり投入されているため、その他の地域で、イスラム過激勢力の動きを見張ることができない、という苦情がペンタゴンに殺到中。
6,500 機のうちほとんどは 重さ10ポンド未満の小型サイズ。たとえば「 Raven」 だ。滞空時間は1時間に過ぎず、進出距離も短い。こんなのはもう要らぬ。
需要があるUAVは、すくなくとも 159 kg (350 pound) ある「Shadow-200」か、その上の、1トン以上ある「 Predator」クラス以上なのだ。
国防総省はUAV戦力を2年以内に 8,000機以上にする。
アフガンの次には Somalia を濃厚に見張りたい。イラク南部からの撤収分を、アフリカに回したい。
米本国に大型UAVが足りないので訓練ができないのも問題だ。みんなアフガンに行っちまってるんだ。
次。
イスラエル軍公式サイトの2010-5-4記事「Elbit Systems will supply the IDF with additional UAS」。
イスラエル軍が「Hermes 900 」Unmanned Aircraft Systemsを totaling $50 millionで調達する。3年以上の契約。
すでに供給している「 Hermes 450」も追加で納入される。
「 Hermes 900 」のテスト飛行は2009-12に完了していた。
飛行高度は3万フィート。
satellite communication channel がビルト・インされているので、見通し距離外の作戦も可能になった。
イスラエル軍は、 mini-UASとして「 Skylark I-LE」も運用中。
しかし主力は「 Hermes 450」である。
次。
米海軍大学校のJames Kraska 提督による2010-5-6寄稿「 China Set for Naval Hegemony」。
沈められた韓国の軍艦は 104 crew のうち 58 人がsurvivedしたのみ。
北鮮の魚雷は弾頭が200kgだったらしい。
こういうスニーク・アタックについてクラスカは『 Foreign Policy Research Institute』に「How the US Lost the Naval War of 2015」という記事を載せて警告していた。
そのSF戦記のなかでクラスカは、横須賀の核空母『ジョージ・ワシントン』が 1,500-mile range の DF-21 対艦弾道弾(ASBM)で奇襲攻撃され、シナはとぼける、と書いた。
それと同じようなことが韓国に対して北鮮から行なわれたのだよ。〔つまり金正日はワシの小説の読者じゃ。〕
2009-3-7にシナ海軍は、『USNS Impeccable』(ocean surveillance ship)につきまとった。
シナは複数の船舶にその米艦の艦首直前を横切らせて停止させようとした。
そこでオバマ大統領は『 USS Chung-Hoon 』を派遣して護衛させた。
これに対してシナは最新型の海洋調査艦『 Yuzheng 311』を差し向けた。
2001にシナ軍艦は『USNS Bowditch』をイヤガラセした。翌年には『 USNS Sumner』に対して同じことをした。いずれも東シナ海上である。
続いて『 USNS Victorious 』もイヤガラセを受けた。
1953にシナは南シナ海の80%は俺たちのものなのだと主張する海図を刊行。
1974にシナは Paracel Islands を Vietnamから奪った。
1988にシナは、 Johnson Reef のベトナム軍を攻撃し、 six features in the Spratly Islandsを占領。
1994 にはシナはフィリピンから Mischief Reef を奪った。
皮肉にも、これらの rocks and reefs of the Spratly and Paracel chainsは「島」ではない。「岩」であり、暗礁である。
しかもベトナム、フィリピン、台湾、マレーシア、ブルネイの 200-mile economic zones 内にあり、シナ本土からは遠く離れている。
にもかかわらず、3月のNYT報道によればだ。Chinese officials が Deputy Secretary of State James B. Steinberg に告げた、と。シナはこれらの南シナ海の「領土」への外国からの干渉をもはや容認しない、と。それまでシナは南沙が領土だと公言したことは無かった。一歩踏み出したわけだ。
皮肉なことに、 Steinberg はクリントン大統領に対してながらく「strategic reassurance」なる概念を吹き込んできた張本人だ。すなわちシナが平和的に勃興するのは周辺地域にとって良いことだと言うたのだ。しかるにシナが南沙を領土だと主張するなら、それはもう平和的じゃないだろう。
2009にシナはParacel Islands近海で 33 隻のVietnamese 漁船を拿捕し、 433 crew members を逮捕している。
思い出そう。米国の1798~1800の Quasi-War with Franceも、 北アフリカに遠征した First Barbary War of 1804も、英国との War of 1812戦争(それには Second Barbary Warが含まれる)も、いずれも海洋の自由のために戦ったものだ。
1996 に クリントンが空母『Nimitz』と『Independence』の carrier battle groups を台湾海峡に差し向けたのがシナ海軍に火を点けた。
米海軍予算は米国国防予算の26%だが、シナ海軍はシナ国防費の33%を受け取っているぞ。※ソースを知りたいものだ。まさかシナ政府の公式発表?
シナ海軍には 260隻あり、うち75隻は大型であり、60隻以上の潜水艦もある。※ロクなASWがないけどね。
米海軍は正規空母× 11 、揚陸艦× 31、戦闘用の水上艦×88 、原潜× 48の勢力である。※それで何の不足が……?
それが世界に散らばっているのでシナに対して劣勢なのだ。
シナは静粛なAIP(air-independent propulsion ) diesel electrics エンジンをマスターした。『 Type 041 Yuan-class』潜水艦でだ。
これだと、最長で1ヶ月間も潜っていられる。
ロサンゼルス級の攻撃型原潜より静かだという。※安心汁。日本のディーゼル潜水艦もハワイ沖演習でP-3Cのソノブイでバッチリ探知されとるから。
ウェーク追尾式の魚雷も持っている。※ wake-honing という珍しいミスタイプあり。
2006-10に空母『キティ・ホーク』に異常接近してみせた潜水艦は、『 Song』classの AIP submarine だった。
※シナの脅威をこれでもかと強調しているこの記事の興味深い点は、尖閣および海上ガス油田について一言も無いこと。日本政府の宣伝が、米国の国防系の研究機関に対しても、まったくなされていないことがよく察せられる。防衛省の職員さんよ。……働けよ。
関連して。
海大のPeter Dutton 助教授による『WSJ』紙への意見寄稿「At Sea With China」。
シナ艦隊は「沖ノ鳥島」沖で演習をやったらしい。
シナは『USNS Impeccable』を South China Sea で April 2009にイヤガラセした。※上の記事だと3月だが。
シナは、沖ノ鳥島は島ではなく、よって日本の200浬専管水域は認めないと言って海軍演習をした。その一方で、南シナ海に他国の海軍が入ってくることは拒否しようとしている。ダブルスタンダードだ。
次。
Howard Chua-Eoan 記者による2010-5-8記事「Times Square Plot: What If the Bomb Had Worked?」
車両は、 green 1993 Nissan Pathfinder SUV だった。
もしプロパンのボンベが破裂していたら、 blast wave は speeds of 12,000 to 14,000 ft. per sec. (3,700 to 4,300 m per sec.) になっただろう。 破片は430 m飛び散っただろう。
自動車爆弾の火球に接すると衣服が熔けてしまうので被害者は裸になる。
ベトナム復員兵はスカーフ売りの方だった。
怪しい物事は見過ごさない警戒的なNYの street-level heroes のおかげで警報が早かった。
30歳の犯人の skill と intentions は別だった。
自動車にはナンバープレートの他に、 vehicle identification number (VIN)というものがある。 dashboardのそれは剥ぎ取られていたが、他の部品から NYPD は割り出した。そしていつ誰が誰に売ったのかをつきとめた。
人定が確立するや、税関はそいつを「ノー・フライ・リスト」に加えた。つまり飛行機に乗せちゃいかんぞという触れ。
犯人はノーフライ・リストがアップデートされる前にドュバイ行き切符を予約していた。
だがその飛行機の離陸は真夜中に止められ、犯人は逮捕された。
犯人の私有車であるいすゞには銃が置いてあった。
犯人は、Waziristan にて爆弾製造の教育を受けていた。パキ領内である。
犯人は 1979にペシャワール近くで生まれた。
1998 に学生ビザで渡米。
コネチカットの Bridgeport 大学でコンピュータを学び、さらにMBAを取得して、金融会社に就職していた。
妻は米国人。学齢期の子供2人あり。
1戸建ての絵に画いたような郊外型マイホームを買っていた。
2009-4に米国市民権取得。
しかし、近年の不況で、この自宅のローンが払えなくなった。
2009-6に離職。家は売りに出された。
そして工場労務者たちが住むひどい街に引っ越した。隣人は誰もこの家族のことに関心も無かった。
2009の夏、家族はパキスタンに旅行した。
そこで男は軍事訓練を受けた。
家族は2010-2に帰米。
さすがに怪しまれ、空港で、「おまえは半年もパキスタンで何をしていたんだ?」と尋問されている。
米国で頻発しているミニ・テロの特徴は、〈学習が蓄積されている様子がない〉こと。つまりテロリスト同士のネットワークがなく、先行するテロの教訓の活用はなく、単発的で、いつまでも同じような未熟なレベルにとどまってくれているのが、治安当局としては、ありがたいのである。
次。
Rebecca Boyle 記者による2010-5-7記事「”Sea Kites” Could Harness Tidal Energy For Future Power Plants」。
スウェーデンで開発。水中の凧。潮流を受けて8の字に旋回を続ける。そのさいに小型発電タービンを回す。
2011から北アイルランドで縮小模型による実験を始める。プロトタイプで、500 kilowatts を発電したい。
タービンは長さ3フィート。翼長は39-foot、凧糸(ケーブル)は330-foot である。
発電タービンはギア無し。よってシンプル。8の字旋回によって、潮流速度の10倍の流速を、タービンが受け取れる。
もともとSaab 社が 2003 に開発に着手したものだった。
機関砲ではなく擲弾銃だった
ミリタリー・コムの2010-5-6記事「Army to Test ‘Game Changing’ Gun in Combat」。
defilade【遮蔽】された敵兵をやっつける携行火器が完成間近。
※アバディーンに記者どもをご招待したのは、この新兵器の調達予算要求に賛同してもらうためだったのか……。
メーカーは Heckler & Koch である。
稜線上、土壁の後ろ、さらには林縁を遮蔽物にしている敵をやっつけることができる。
いちおうこれは「grenade launcher」に区分されている
センサーとして lasers 、そして25ミリ砲弾内には a microchipが入っている。
2009-10に300人のタリバンが Keating 哨所を襲撃し、8名の米兵を戦死させ、22名を負傷させた。
アフガンでは交戦距離はふつう300m以上である。アフガンは山岳なので、その300mの間にも2~3線の稜線が介在している。
この距離で敵に致命傷を与えるのはマークスマンにも容易ではない。敵は稜線の後ろに伏せているし、こっちも撃たれ続けている状況なのだ。
この25ミリ弾の破片威力は、手榴弾とおなじくらいある。※ゲゲっ!
そのタマが、700mまで肩射ちで届く。※つまり89式重擲弾筒にVT信管つけたよりも高機能なのか!
※対人用の小口径の爆発弾頭は、日露戦争前のハーグ条約で禁止されたままだと思うのだが、その点はクリアされているのだろうか? 直撃はしないという建前なのか?
歩兵のパトロールが、急に後方の迫撃砲班に支援を要請しても、発射までに10分はかかる。アパッチAHなら、来るまでに65分かかる。
XM-25なら、5秒でカタがつく。まずレーザーで測距し、レティクルを目標にあわせ、引き金を引くだけ。 ※つまりスコープが正しい仰角を教えてくれるわけか。
タマは、400mまでなら2秒で到達する。
内臓の弾道計算機は、気圧や温度も自動的に加味してくれる。
引き金を引いた瞬間、自爆時間のデータが弾頭の中へ入力される。
この 25mm 弾には、爆発物が2個内臓されていて、それゆえ、旧来の40mm grenade launcher よりも1発の威力でも勝るのである。
この擲弾銃は、1梃 $25,000 と高い。しかし、アパッチ・ヘリを飛ばして敵歩兵に向けてヘルファイアを発射させるよりは安いだろう。
まだ改良が必要であり、本格量産は2012からになる。
米軍全体で 12,500 梃を買いたい。
XM-25 は4発弾倉コミで重量が 14 pounds である。※そんなの重すぎる、という批判が出ることを見越して、予防宣伝をいろいろとしています。
次。
Nathan Hodge 記者が2010-5-7に載っけている記事「 Does the Army Need a Better Battle Rifle?」
9mmのM9拳銃については、われわれはさんざん不平を聞かされている。
M4 carbine でも同様だ。
2006年に、米海軍が実際に戦場で発砲した兵士に聞いた調査。結果、現場では、 M9 自動拳銃と M249 軽機が、最低の評価を得ていることが分かった。
米陸軍は、 5.56mm M4 carbine の弾倉を新しくしたし、照準器も変えた。他に小改良は無数。
2007の信頼性テストでは、 M4 よりも「 Heckler & Koch HK416」や「 FN Herstal Mk16 Special Operations Combat Assault Rifle」や「 HK XM8」の方が良好であった。
アバディーンでは、ストックとスコープマウントを改めた M14 Enhanced Battle Rifle も展示。朝鮮戦争後半で採用したM-14ライフルは、 NATO 7.62 x 51mm 弾を発射する。射程がM4 や M16より長いので、すでにいくつかの部隊に支給されている。軍は、あくまでアフガン限定だと釘を刺しているが。
※アバディーンで下したひとつの結論を全軍に押し付けるというメソッドが、小火器に関してはすでに古くなったのかもしれない。小銃と拳銃については、複数オプションのチョイスを兵隊個々人に認めても、米軍の場合、もう補給整備上も問題は無いのではないか。むしろそれで前線の兵隊の気分が非常に高揚するだろうから、モラールに悩んでいるペンタゴンとしては、儲けものではないか? どの銃が本当に優れているのかは、前線で命をマトにしている末端の兵隊たちに判定させればよいのだ。進化論を戦争に適用せよ。
次。
ノーボスチの記事「Prior to antipiracy mission, marines practiced hostage rescue」。
アデン湾の東海域で、 23人のロシア人船員が乗った 86,000 tons タンカー『 Moscow University』が2010-5-5にハイジャックされた。この船は紅海からシナへ向かっていた。
ロシア太平洋艦隊の陸戦隊を乗せた、巨大 ASW 艦の『 Marshal Shaposhnikov 』はウラジオで訓練をしてから、ソマリア沖に3-29にやってきていた。
陸戦隊が突入し、ロシア人には損害なし。海賊どもは捕縛された。※別情報によれば、1人射殺したらしい。
艦隊は、給油艦の『 Pechenga』、航洋型タグボートの『 MB-37』も伴っている。
シャポシニコフには哨戒用にヘリ×2もある。
次。
2010-5-7記事「Son Of SCUD Via Syria」。
レバノンのヒズボラがシリアから100発以上の『 M600 』弾道弾を貰ったらしい。こいつはシナ製 DF-11A のコピーである。
長さは 8.86 meter、重さは 3.5 ton 、弾頭は500kgである。
DF-11Aは射程400kmあるのだが、M600の射程は 250 kilometers である。※これはミサイル技術輸出自粛協定MTCRに抵触しないためのシナ人の言い訳で、ホントは300km以上あるんじゃないの?
2009年後半にシリアはヒズボラに SCUD missilesを提供したともいう。
M600 は SCUD より新型のミサイルである。
ヒズボラは、 Fajr-5 rockets も持っている。これは旧ソ連の重さ1トンの地対地ロケットを真似たもの。
Fajr-5 は射程が 75 kilometers で弾頭は 91 kg (200 pound) である。
無誘導なので、狙った場所から1km外れることあり。固体燃料。
Hezbollah はイラン製の Zalzal rocketsも持っているようだ。
旧ソ連の FROG の亜流で無誘導。重さ3トン、弾頭は636 kg (1,400 pound) で射程は 200 kilometers 、固体燃料。
ランチャー車両は南レバノンに隠してある。
2006年にヒズボラはイスラエルとの戦争で4000発以上のロケットを発射した。そのほとんどは射程20 kilometersで直径 122mm のBM-21 だが、より大きなSSMも、市街地に対して発射された。
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Graham Warwick記者の2010-5-7記事「Laser Power Beaming Aimed At UAVs」。
NASA は LaserMotive という会社のエネルギー伝達レーザー技術にカネを出すことにした。レーザーによって地上から空中のUAVのバッテリーを充電させてやることができるようになれば、次の目標は宇宙エレベーターだ。
18ヵ月以内にUAVで実験したい。
システムの概念は単純。地上に並べた多数のダイオードが、近赤外線のレーザーを発振する。それをまとめて、指向装置によって飛行中のUAVを追随しながら当てる。そのUAVにはソーラーパネルがついており、下から照射された近赤外線を受光して発電する。
適用として3つの形態を考える。ひとつは飛行船を使う。これならレーザーがたよりなくても墜落しない。もうひとつは、飛行機がエネルギー切れに近づいたなら自動的にレーザービームの真上に戻ってくるというもの。もうひとつは、常にレーザー発射基地から見通せる位置で旋回を続けるというもの。
直流1キロワットの電力をUAVに与えるには、2キロワットのビームが必要である。それを励起させるにはレーザー・ダイオードに4キロワットの電力を供給せねばならない。
ただし超軽量のUAVでよければ、受電が100ワット強でも飛び続けてくれるが。
出力1キロワット以上のレーザー銃は、目標を外れたときにはすぐにスイッチが切れるようなシステムを、安全上、必要とする。
遠く離れた地面に設置した無人のセンサーに、上空からレーザーで充電してやるということも考えられる。
次。
VIVEK RAGHUVANSHI記者の2010-5-7記事「India To Modernize Road Networks In Border Areas」。
インドがようやくパキ国境、シナ国境の軍用道路網を整備する気になった。
インド政府は、ヒマラヤ国境地帯には、あえて道路やトンネルや滑走路を整備しないことによって、敵の侵略が抑止されると考えてきたが、それは間違いだと悟った。※1960年代に気付けよ!
シナ国境にある30箇所の飛行場には追加投資する。
次。
元U-2パイロットのCHOLENE ESPINOZA 女史による2010-5-6NYT寄稿「The Last Days of the Dragon Lady」。ドラゴン・レディはU-2の別名でもある。
パワーズが撃墜されたのはもう50年も前の話だが、まだU-2は現役だ。おどろくべきことだ。
しかし Global Hawk drone がU-2をお払い箱にするのは確実な情勢となっている。
わたしは1990sにU-2を操縦していた。
高度7万フィートを飛ぶために、極限まで軽量化してある機体だ。
高高度での操縦はものすごく面倒だ。
なぜなら空気が薄すぎるので、速度を小さくすると揚力を失ってストールしてしまうし、かといって速度を出しすぎても、その空気の薄さのために、今度は操舵不能に陥って、回復不能な急降下に入ってしまうのだ。※たぶんグロホも同様で、SA-2を避けるなんていう機動はどだい不可能なんだろう。
着陸も命がけだ。なにしろ重量削減のため、フツーの着陸車輪が備わっていないからだ。
U-2の着陸はビリヤードと同じだと言われた。どうやって突くかではなく、その前にどうやって体を正しい位置につけさせるか、がすべてなのだ。
ほんのわずかな操縦上の過不足が、死に直結する。綱渡りだ。
極端な気圧変化にさらされるため、体表を虫が這う感覚に悩まされ、着陸後に全身がもの凄いみみず脹れに覆われていたというパイロットも。
これは潜水病の症状で、血中の窒素が気泡化して脳血管を詰まらせたり視神経を損壊して後遺症となることもある。U-2は悪天候〔の乱流や横風?〕に弱いために着陸できない場合があり、〔雲などを避けて再び高度を上げたときに?〕パイロットがこれにやられる。
※着ている宇宙服の再与圧が間に合わないのか? あるいは減圧が早すぎることがあるのか?
リモコン偵察機にはできない、空中でのトラブル対処が、有人偵察機ならば、可能なのだ。
尾輪は 12-inch である。
次。
Lawrence Ulrich 記者の2010-5-6記事「 The Internal Combustion Engine Is Not Dead」。
フォルクスワーゲンが、ターボチャージャーとスーパーチャージャーの両方とりつけた1.4リッターの小型エンジンを実現。コンピュータ制御によってはじめて可能になった。
4気筒で 172 馬力。
燃費は45 miles per gallon くらいになるのではないか。欧州の高速道では。
また、GMとVWは、ディーゼル・エンジンの仕組みでガソリンを燃焼させる homogeneous charge compression ignition (HCCI) engine を投入する。従前のガソリン・エンジンよりも15%燃費が節約できる。
吸気には高熱の排気ガスもまぜることにより、圧縮点火しやすくしてやる。
また、メルセデスは2011後半に、ディーゼルとリチウムイオン電池のハイブリッド車 E 300 BlueTec Hybrid sedan を欧州市場に投入する。
おそらく燃費は 58 miles per gallon となる。
「竹に短冊……」が2か月後に迫った。
函館ローカルの奇祭、いや、奇習と謂うべきか、袋を持った小学生以下の子どもたちが7-7に各戸を回り、なぜか蝋燭をねだるのである。戸主はそれに対して素直にローソク1本を渡すことはなく、代わりに大量に用意した菓子類を分配することになっている。菓子をくれる家庭は、玄関周りの見えるところに竹の葉付きの枝を出しておくから、子どもと引率の大人には簡単に目星がつくのである。
この菓子類だが、しかし、典型的なジャンクが多く、子どもの健康に気遣う家庭では、じつに処理に困ってしまうことがある。町内を一巡してせっかく袋一杯にかきあつめたものを、「やらぬ」というわけにも行かんしね。
そこで提案したい。〈子どもがまるごと1本齧っても健康にはいささかも問題が無い厳選材料でこしらえた期間限定のキャンドル型クッキー〉を地元菓子工場は生産し、6月末から売ったらどうだい? これなら単価が高くても需要はあるはずだ。
今から準備を始めれば、きっと間に合うでしょう。
次。
Sharon Weinberger記者の2010-5-5記事「Researchers Seek DNA Of Cyber-Attacks」。
2009-3にどっかの国の阿呆が、米国内の情報関係公務員を偽称し、ウィルス入りの電子メールをペンタゴンの職員に一斉送信した。
そこにはもっともらしく「 U//FOUO」と書いてあった。これは米国防総省内で「unclassified/for official use only」の略号として通用している文字列であった。そしてタイトルとして「北鮮が日本を核攻撃」( North Korea had carried out nuclear missile attack on Japan)などとあり、思わず開いて見たくなるように工夫してあった。※湾岸戦争のとき「イスラエル 核攻撃/か(以下、遠くからは見えず)」という釣りな大見出しで思わず夕方の駅売り『東スポ』を神保町の地下鉄ホームで買ってしまったことを思い出す。
DARPAはこうした悪戯メールの差出人を有効に懲罰するための研究に $43-million を助成する。
具体的にはサイバー・ゲノム【Cyber Genome】を解析・蓄積しておき、わずかな痕跡や特徴から犯人を確実に同定できるようにする。最終的には、犯罪捜査の「指紋」に相当する証拠力としたい。
次。
サイエンスデイリーの2010-5-5記事「Tiny Hydrophobic Water Ferns Could Help Ships Economize on Fuel」。
ボン大学の研究者が「salvinia molesta」というwater fern【サンショウモやデンジソウのような水性シダ】の疎水性の秘密を明かにした。
この葉っぱは決して濡れるということがない。完璧な撥水性があるのだ。
ごく薄い空気の膜が覆っているためだ。この撥水力は水中に数週間漬けておいても損なわれない。
この性質は競泳用の水着などに適用できるのではないかと関心を持たれてきた。
しかし人工的にこの撥水表面を模造しても、従来は、数時間の流水で、撥水機能が消滅してしまっていた。
ようやく最近、解き明かされた自然の秘密は、葉の表面にびっしり生えている髭状短繊維毛の先端が、逆に親水性なのだということだった。そのために空気層は、髭繊維毛の根のまわりにしっかりと捕獲された状態であり続けるのだ。
こいつは、蓮の葉がどうやって「自己清掃」しているのかを20年前に解明して以来の発見だ。
高速コンテナ船はその推進力の半分以上が船体の水との摩擦抵抗で失われている。
空気層の技術を応用すれば、その摩擦抵抗は1割減るだろう。
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ノーヴォスチの2010-5-5ニュース。
2隻のロシア軍艦(黒海艦隊の旗艦であるミサイル巡洋艦『Moskva』と、北海艦隊の旗艦の核動力ミサイル巡洋艦『 Pyotr Veliky』)が、インド洋上で、対核訓練を実施。200キロトンの原爆弾頭が艦隊から15浬離れたところで炸裂したとの想定。
基本は、すぐにすべての扉を塞ぎ、気密&水密を極限まで高めること。
この2艦は、6~7月にウラジオストックでの海軍大演習「Vostok-2010」 に参加する。
次。
2010-5-6記事「More Of The UAVs No One Wants」。
無人ヘリの最新商品。 Fire-X は、 2.7 ton の 「Bell 407」有人ヘリを 改造したもの。開発チームは ファイアスカウトと同一。装備もかなり共用。
米陸軍はすでに RQ-8B Fire Scout UAV (unmanned aerial vehicle) をキャンセルしている。ファイアスカウトは2トンの無人ヘリで、ベースは民間用軽量有人機の「Schweitzer 330」である。
米海軍版の方は、採用されている。型番は RQ-8A である。海軍は滑走路を好きにとれないから、フリゲート艦上での回収容易なヘリ型無人機が重宝なのだ。しかし陸上では、燃費が悪いため、ヘリ型無人機は、どうしても固定翼型無人機の滞空時間の長さに負けてしまう。
Kaman社は、同社の有人の K-MAX ヘリを米海兵隊用に無人機にして売り込んで入る。それが Kaman K-MAX UAV で、重さ 5.4 ton 、巡航速度 148 km/時で6時間滞空である。スリング懸吊荷重は 2.7 tons である。
10年以上前から存在する無人ヘリ「 A160T」は、自重3トンで、リモコンでも、事前プログラムによってでも、飛行する。ベースは「 Robinson R22 」有人ヘリで、136 kg の荷物を載せて40時間飛べる。
次。
2010-5-6記事「Carrier Trials For Predator Cousin」。
ジェットエンジンの「Predator C」アヴェンジャーは、海軍向けのプレデター兄弟として、陸軍向けの「 MQ-1C Sky Warrior」よりも早く完成する予定だったのだが、完成が計画より3年以上遅れてしまった。2009末時点では Predator C は公式には存在しなかった。
しかしようやく、当初からの目論みであった「 Sea Avenger」としてのテストが始まる。すなわち、空母搭載の無人偵察攻撃機だ。
Predator C は全長が 14.2 m、主翼と尾翼はステルス配慮形状。
エンジンのエアインテイクは背面。
胴体内弾倉に 1.4 tons of weapons または2時間分の予備燃料を積める。
予備燃料なしだと滞空20時間。
推力 4,800 pound のエンジンは赤外線センサーによって探知されにくくしてある。
メーカーのGeneral Atomicsは、ステルス担当部を社内に設けて取り組んできた。世界最大の屋内 radar cross section testing facilityも建設するという力の入れようだ。
対地レーダーをとりつける場合は、コンフォーマルに成型して胴体下に貼り付けることになる。
艦上機なので、主翼は折り畳める。テイルフックもある。車輪も、着艦衝撃に耐える頑丈なものだ。全重は9トン以上。
単価は $20 millionになるだろう。
飛行高度は6万フィート。
大洋は横断できるが、その偵察能力は、グローバルホークの85%くらいだと見積もられている。しかし値段はグロホの半分だ。
グロホのメーカー Global Atomics では脅威を感じ、このプレデターCに対抗して “Global Hawk Lite” を開発しているところである。
MQ-4 Global Hawk は、最小限の偵察器材しか搭載しないものでも、 $40 millionもする。
偵察衛星なみの高性能偵察器材は $60 million 以上する。これを、 $20 million のPredator C にも、また、 $40 million のGlobal Hawkにも搭載できるわけだ。
次。
アジアンディフェンスの2010-5-6記事「The Pride Of China Crashes And Burns」。
この3年間で2機目の墜落公表。シナ空軍の J-10 戦闘機だ。
たぶんもっと墜落しているに違いないが、隠されているのだろう。
2010-4-22の墜落で死んだパイロットは、先任の大佐(senior colonel)だった。このため派手な葬儀が行なわれ、なんで死んだのかを説明しないわけにいかなくなってしまったのだ。
2007年の墜落は、水田に落っこちた。すぐに機体は撤去されたものの、住民が携帯カメラで撮影をしてインターネットにUpしてしまい、これも隠し通せなくなった。
J-10は既に200機ほども量産されたと見られている。
J-10 は 1988 に開発開始。イスラエルが放棄した Lavi (an improved F-16) projectを買い取ったのだ。初飛行は 1996だった。
エンジンはロシア製 AL-31Fのコピーで、 Su-27用とも同じである。これの信頼性が低い。
電子機器はイスラエル製とする予定だったが、アメリカの横槍で、それは不可能になり、ロシア製を参考にしてシナで国産するしかなくなった。これも不具合の一因だ。
重さはF-16近似の19 tonsである。空中機動力はF-16に劣る。
これを自覚したシナ空軍では、 J-10C として爆撃用途に使うようになっている。こちらは複座にしてweapons officerを乗せ、4トンの爆弾を運べる。
F-16の半値であることを武器に世界のF-16ユーザーにリプレイス用としての売り込みをかけている。
しかしたくさん出回っている中古F-16の値段は新品のF-10よりも低いため、このセールスは成功していない。
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元CIAの CHARLES FADDIS がNYTに2010-5-5に寄稿している記事「Al Qaeda’s Nuclear Plant」。
New Jersey 生まれで、東海岸の原発で保守労務者として5年働いた経験のある高卒のアメリカ人Mobleyがイエメンに引越し、Al Qaedaに加わり、3月にイエメン政府に逮捕された。
彼は、原発をメルトダウンさせるにはどうしたらよいのかの情報をテロリストに教えたのではないかと心配されている。
火力発電所と違って原発は、何かあったときにはすぐに shut downするように設計されている。ただしシャットダウン後も数日間は冷却水が循環しないと完全に安全にはならない。ここに危険が存在する。
冷却水のポンプや取水パイプは、大した防護もされず、屋外に曝し置かれている。自動車爆弾をチーム運用すれば、破壊できる。なにも炉心や制御室に忍び込む必要などはないのだ。
Sharif Mobleyは低級作業員〔原発ジプシー〕だったが、そのくらいの察しはついたはずだ。警備員の数、その武器、入門の際の手続きなどもね。
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星条旗新聞の記事「ABERDEEN PROVING GROUND, Md. 」。
米陸軍がアバーテーィーンに軍事リポーター達を招待して、全部で50種類ものいろんな現用火器を撃ってみせ、あるいはじっさいに撃たせてくれた。
兵隊がやっていることとの違いは、射撃後の銃の清掃や、空薬莢拾いをしなくてもよいことだ。※さすがに米軍も射場では薬莢は拾っているのか。まあ、25ミリまであるみたいだしね。
最新のチタニウム製の M-240L 軽機は、この夏から9000梃の量産が始まる 7.62 mm machine gun で、従来品よりも6ポンドも軽い。
6月から駐アフガン米軍に支給される新戦闘服は、ズボンの股が裂け難いように改善されている。従来、兵隊たちはこの戦闘ズボンの縫い目のことを「空調装置」と呼んできた。それほど破れやすかった。
M-107 .50-caliber sniper rifle を発射すると、衝撃波、コルダイトの悪臭、そして生暖かい風がキミを包む。映画の“The Hurt Locker”では味わえない。
.50-caliber machine gun を兵隊は “Ma Deuce”と呼ぶ。
1930年代から基本的な設計変更がないものだが、銃身交換を高速化する改善がされた。
※デンジャールームの記事で捕捉すると、ヘッドスペース調整が無用になったらしい。ヘッドスペースというのは、薬室後端とボルト前端の間のコンマ数ミリの隙間で、これは銃身をねじ込んだあとに、専用セットのゲージを使って正確に調節する必要があった。「無故障」が売りのキャリバー.50だが、この調節をしなければ、ただの単発銃になってしまうのだ。
以下、デンジャールームの記事で捕捉。
XM25 の airburst 射撃も展示された。これは 25mm 弾に時限信管を組み込み、発射の直前に、精密に自爆時間を付与することができるハイテク機関砲で、たとえば、家屋の窓枠のちょっと内側で弾頭を爆発させ、室内のどこにいるか分からない敵ゲリラを火制してしまうという離れ技が可能になるのだ。※無蓋塹壕に対する頭上破裂射撃もできるわけだ。すごすぎるね。
この25ミリ機関砲は $30,000 で、すでに特殊部隊の手には渡っている。
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Jeff Stein 記者の2010-4-19記事「Fifth Fleet ready for Iran attack, experts say」。
2005年、海兵隊が「イラン軍」役になって、プロペラ飛行機とモーターボートのスウォームでバーレーン拠点の米第五艦隊を襲った。2時間弱で第五艦隊は行動不能に陥った。
勝利のコツは、敵対行動を始める前に、それらの攻撃部隊を米艦隊に十分に近接させておいたこと。
そこで米海軍は、2002から開発していた、5インチ艦砲を「特大ショットガン」に変える弾薬「 MK 182」を、ペルシャ湾に限らず、搭載させている。
難問は、いつその発砲命令を下すのかということ。
2008-12-19に『 USS Whidbey Island』がイランの小型ボートに警告射撃を行ない、イラン舟は逃げた。
※25ミリのエアバーストが、ペルシャ湾でも活躍しそうな予感。
こんどは海軍のリストラが来ると思われる。
ゲイツ演説が波紋を起こした。奴は本気である。
Jim Garamone 記者の2010-5-3記事「Navy, Marines Need Adaptable People, Gates Says」。
メリーランド州でゲイツが吼えている。
おまえら海軍と海兵隊の士官どもよ、 vision と insight を持て!
世界も技術も、変わり続けているんだぞ。
これが見えている有能な海軍士官よ、上司も説得せよ!
Marine Corps Lt. Gen. Victor Krulak は偉かったぞ。ヒギンズボート〔日本の大発を真似したもの〕の装備化を推進したし、ベトナム戦争にも適応していた。
輪形陣【circular formation】を考えたニミッツも偉かったぞ。
原子炉は大きすぎて潜水艦には積めないという常識を克服した Adm. Hyman Rickover を見習え。
Navy Lt. Cmdr. Roy Boehm は after World War II に SEALs を創設したじゃないか。
彼らは、組織の強烈な抵抗に打ち勝って、改革を推し進めたから成功したのだ。
お前ら、 must have the maximum flexibility to deal with the widest-possible range of scenarios and adversaries だぞ。
※他の記事も総合すると、ゲイツ氏はフォード型空母も次世代SSBNも減らす気のようだ。彼はマクナマラ伝説を完全に超えるね。
このさい、オールドタイプの原子力空母を1~2隻日本が米国から買い(ただし飛行機は買わない)、それをヘリコプター給油専用の「浮かぶ飛行島」として、西表島の船浮湾などに防潜網を張って繋留するのが善いだろう。ゲイツ氏は、渡りにフネととびつく筈だ。
以下、関連してデンジャールームの要約。
ゲイツいわく、こんご30年間、 11もの carrier strike groups を維持する必要はない。
米海軍の1隻の空母にすら対抗できる艦船など世界中どこにもありはしないじゃないか。
project power across the oceans の必要はあるけど、すでにその能力を享受しすぎなんだよ。
もっと必要なものがある。たとえば riverine operations の復活。(ベトナム以来となる。)
次世代空母 Ford-class の箆棒なコスト。もう許せん。$15 ~ $20 billion をシナの対艦弾道弾の危険にさらすことなんてできるか。
昨年学んだことは、AK-47s と RPGsしか持ってないソマリアの海賊退治にイージス艦なんていらんちゅうこと。
次。
2010-5-6記事「Saving Sevastopol」。
ウクライナは暖房用の燃料をロシアの天然ガスに依存している。これが、ものすごい負担である。
そこで、あらたなとりきめ。ロシアは黒海艦隊のセウァストーポリ海軍基地を2042年までウクライナから租借し、毎年 $2 billion ウクライナに支払う。
さいきん、同軍港にて運用可能だった唯一の潜水艦(キロ級、艦齢19年)が爆発事故を起こし、かろうじて自力で帰港した。
もう1隻の艦齢29年のタンゴ級は、長期修理中で、当分は復帰予定なし。
冷戦中の黒海艦隊は30隻以上の潜水艦を誇っていたのだが……。
掃海艇とミサイル搭載警備艇は20隻強あるが、建造は1990年代である。
昨年ロシア政府は、大洋用の空母の建設などはあとまわしにし、黒海とバルト海の海軍力をなんとかしろと海軍当局に命じた。
1991にソ連邦がなくなり、ロシアは2017年までセウァストーポリを租借するとりきめをウクライナと結んだが、その延長交渉にウクライナ政府は乗り気ではなかった。
それでロシア政府は、セウァストーポリより東方にあるロシア領土の黒海沿岸に新軍港を築造しようとした。が、ロシアの国家予算に余裕がないため、工事は中断されている。
ロシア海軍の、北方艦隊、太平洋艦隊、バルチック艦隊、黒海艦隊の4艦隊のうち、後2者は、事実上の崩壊状態だ。
黒海艦隊は、地中海でも作戦する。これをなくすわけには、いかないのだ。
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Leo Shane III 記者の2010-5-5記事「Still playing the name game with Navy and Marine Corps」。
海兵隊員が戦死すると、お悔やみの手紙が海軍長官の名前で、「海軍省」のレターヘッドがある用箋で遺族に届けられる。
そこで Camp Lejeune を選挙区に抱えるWalter Jones議員が「 Department of the Navy and Marine Corps」という組織名に変更しようじゃないか、としつこく提案中。
連邦議会予算局の2009-4の試算。そんな名称変更をすると、そのための出費は、 $500,000 ×数年分、となるだろう、と。
アリゾナ選出上院議員で海軍OBである John McCain は、200年以上続いている名称の変更には反対。
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Noah Shachtman 記者の2010-5-5記事「Army Spy Plane May Have Snooped on Bomber」。
米陸軍は、どうやら、 RC-12s に Guardrail Signals Intelligence (SIGINT) system を搭載して、NYC上空を飛ばし、プリペイド携帯の信号を傍受し、テロ対策に役立てたいらしい。
RC-12 は Hawker-Beechcraft King Air B200 を改造した機体。
初期バージョンは変なアンテナだらけで、一見して特殊用途機だったが、最近はそうは見えなくなった。
米空軍は2009-12時点で 37 機をアフガン上空で飛ばしている。
なぜ陸軍も SIGINT planes を要求するのか? それもNYCのテロ対策用に。 NSAでは不足なのか? さっぱり分からん――と記者。
2007に Northrop Grumman 社は米陸軍から $462 million もらって、無線電話傍受機の改造を請け負った。 Tobyhanna Army Depot はNYCから遠くない。
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Emily Singer記者の2010-5-4記事「Photosynthetic Fish and Other Oddities」。
光合成する魚をつくっちまっただよ!
全地球の光合成の半分に関係している藍色細菌を、ゼブラフィッシュの胚に入れたら、そのまま成長してくれましたわい。
セブラフィッシュの胚に大腸菌【E. coli】を入れる実験では魚は死んでしまったのだが、藍色細菌は受け入れられた。
※わたしは『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』の中で、カツオノエボシというクラゲを遺伝子操作して光合成させるようにするのが善い、と提案をしました。それは荒唐無稽ではないことが、そろそろ分かっていただけますでしょう。
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Clay Dillow 記者の2010-5-5のまとめ記事「 Omni-Focus Video Camera Can Focus Near and Far at the Same Time」。
University of Toronto が、多重焦点のビデオ・カメラを完成したと言っている。(なぜかサンプル映像は「達磨」。)
これはセキュリティ・カメラの不明瞭な映像も十分に高解像度なものにするし、また内視鏡手術のカメラ映像を、肉眼とも変わらぬものに近づけるだろう。
(ポツリと)外道に人権は無いだよ……加納刑事(ウソ)
タイムズスクウェア爆破未遂事件で報道されているM-88という市販の花火について非常に気になったので調べてみますた。
Bob Weaver氏が2008にUPしている解説文「What is an “M-80,” anyway? And why can’t you buy one?」によると、M-88は合法花火なので、NY州でもコネチカットでもどこでも買えるようです。
他方、米国では、闇市場で、M-80というとんでもない巨大爆竹も手に入るようです。そして今回の犯人は、それを入手しようとしたり、M-88をほぐしたりはしなかったらしくみえる。教育程度が低いやつで確定でしょう。
米国では薬量50ミリグラム以下の爆竹や花火しか市販できません。 50 milligramsとは「0.05 grams」のこと。これを越えて火薬が充填されていたら、それは今日の米国では違法。形状は、無関係です。
M-88はこれを遵守している市販品です。ちなみに花火を規制している連邦当局はATFE (Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and Explosives) といいます。
業務用の打ち上げ花火や仕掛け花火のことは「1.3G」というらしく、これはATFEの許可を得た人が扱うことができます。
では薬量が超過していて子供が指や聴力を失う危険があると指摘されるM-80とはどんな爆竹なのか。
“M-80” は闇市場では別名 “Cherry Bomb” ともいいます。※ラナウェイズか。
薬量が合法品の50倍もある。なんと3グラム弱の火薬が入っているのです。
ちなみに「ダイナマイトの1/4に相当する」というデマが、教育熱心なニュージャージー州にはありますが、ダイナマイトの1/4なら爆薬35グラムとなり、筒の外観のサイズはともかく、威力は比較になりません。
M-80 に入っている火薬は “flash powder”であり高性能爆薬ではありません。
M-80 の主成分は 過塩素酸カリウム【potassium perchlorate】です。
花火爆竹の爆燃 deflagrates と、ダイナマイトやTNTの轟爆 detonates の違いもあります。後者は爆圧が超音速で広がりますが、前者は然らず。
つまり化学的には黒色火薬は爆薬ではないのですが、米国の法律上、ATFE はこれを、爆薬と同格に扱います。
M-80/チェリーボムは、1966に”Child Protection Act”の成立によって禁止されました。だから、米国内で売るのも所持するのも使用するのも違法なのです。
リアルのM-80とは米軍用の「擬砲火」なのです。
円筒の長さは 1.5 inches で、直径は「16分の9」インチ。
そして円筒の側面に fuse が突き出しています。
中味は、 45 grains の調合火薬です。1グレインは 64.799 milligrams です。よって、それを45倍すると、 2,916 milligrams となります。ちょうど、 3 grams 未満です。
リアルのチェリーボムは直径3/4インチ、外側には、おが屑をsodium silicate【珪酸ナトリウム】でまぶしたものが塗ってあって、赤く染めてあります。威力はM-80より弱いのですが、やはり非合法です。
ドイツ、メキシコ、フィリピンではこのクラスの大きな花火も合法です。
米国では1976には火薬成分についても定義されました。
Aerial “reports”【爆音】、〔つまり運動会の開催確認用打ち上げ花火みたいな〕信号火薬には、 129.6 ミリグラム までの火薬を詰めることが許されています。
花火のブランドとしてM-60, M-70, M-90などがありますが、ほとんどは合法です。
M-80ではないのにM-80のような名前がついているのは、要するにギミックです。
ところが合法花火に M-80とかCherry Bombをマンマ命名している商品もあり、たいへんまぎらわしく、困ったことです。
闇市場で出回っている M-80 は、正規の工場から出荷されたものではありません。
他のネット情報では以下のことが分かる。
「シルバーサリュート」はチタン粉によって光を派手にしたもの。音は大したことはない。
薬量が同じでも、筒の両端末をしっかりシールしてあるほど、大きな音になる。※ユーチューブでM-88強化の動画がヒットする。
m-98s は薬量は同じで、チタン粉のかわりに flash powder をきつく包んである。
次。
Jim Garamone 記者による記事「National Guard Chief Notes Pain of Transformation」。
州兵には陸軍と空軍とがあるが、その空軍の親玉である Air Force Gen. Craig R. McKinley が Defense Writers Group を集めての朝食会で次のように語った。
州兵部隊を2000人まとめて90日の準備でアフガンに送り出せるなんて15年前には考えられもしなかった。
最も古びた装備しか与えられなかった州兵空軍は、2001-9-11以降、最新装備を受領するようになった。
陸&空の州兵は、5万から6万がイラクとアフガンで戦闘中。州兵の全勢力は、358,000である。
陸軍の州兵は、「1年の本土、3年の海外前線」勤務というローテーション。これを「1年の本土、5年の海外前線」勤務としたい。
州兵の充足率は高く、新規募集は停止している。
海外に出ている州兵は全部で 66,000 いる。
※DefenseAlertの2010-5-4の見出しをみると、同将軍は、米本国の北部国境、南部国境の見張りのために、アフガンからUAVをすこし戻してもらいたい、とも発言したようだな。
次。
サイエンスデイリーに2010-5-4に載っけられた紹介記事「Cell Phones Could Double as Night Vision Devices」。
ちょっと特亜っぽい名前のFranky So先生がフロリダ大学にて、陰極管の代わりに発光ダイオードを使う、50円玉サイズのミニ暗視器材を開発。これは携帯電話に組み込み可能だと。
従来の暗視用ゴーグルは、光電管【photocathode】で、赤外線の光子を電子へ変換する方式だった。これは高価。
高電圧が必要であり、しかも真空管類似の頑丈なガラスの陰極管が不可欠だったから、かさばりもした。
So先生は、この真空管を追放し、膜状の有機半導体の多層構造としたのだ。
光を検知したらLEDが発光。軽量なプラスチックにも適用できる。
旧来の暗視ゴーグルは重さ1ポンド以上で値段は数百ドル以上。
しかし携帯電話用の暗視チップは全部で数オンスの軽さにまとめることができ、量産は液晶パネルとおなじくらいたやすい。
自動車のフロントグラスにも応用できる、と。※すで某欧州メーカーが「夜よく見える赤外線強調フロントグラス」を試製していますね。
So先生もDARPAから研究費をもらっている。
次。
おなじくサイエンスデイリーの2010-5-3記事「Improving UAVs Using Holographic Adaptive Optics」。
hologramsに必要な calculations を軽いコンピュータで実現。よってこれをUAVに搭載し、超高空から超微細な地上映像を電送できるようになる。偵察革命になる、と。
次。
ポピュラーメカニクスのDan Koeppel記者の記事「The 6 Most Popular Border Fence Technologies」。
アリゾナの不法移民対策など簡単だ。国境に穴のないフェンスを敷設すればよいだけだ。では最近の壁商品はどうなっているか。
The Landing Mat は古くからあるもので、高さ10フィートの corrugated steel である。
もともとは、ベトナムでヘリ・パッドを急造するときに使っていた鉄板であった。
電動ノコギリで穴をあけるのは容易。よってこのタイプはもう使うべきじゃない。テキサス州ではこの壁材は国境には使っていない。
SBInet はボーイングが開発中のバーチャル・フェンス。
地中にセンサーが埋められ、点々とカメラ・タワーを建てるもの。
越境者を発見しだい、警察に通報する。
しかし、誤作動や低速な通信の問題があり、Tucson南部でテスト中だが、Homeland Security secretary Janet Napolitano も、こんなものに予算は出せないなと疑問表明。
国境地区の住民がいろいろと監視カメラを私設し、それをぜんぶネットで結べばいいじゃないかという案もある。
ヒット&普及中の商品は、「Anti-Ram」。
だいたい $3.8 million per mile と高額なだけある。
高さはランディングマットより高く、地下部も6フィートまでもあり、トンネルを容易に掘れなくしてある。
10,000-pound vehicle が 40 mph でも突破できないという。
次。
2010-5-4記事「Russia Releases All Its Soldiers From Their Cells」。
内務班というよりは刑務所の監房に近かったロシア軍の兵舎が改善される。
週末の2日は、営外で過ごしてもよくなる。
将校は 150,000 も馘首された。
連邦解体いらい出生率は下がり続けているので、志願兵に頼らなくてはならない。
最近の調査では兵役適齢男子の75%は軍隊なぞに行きたくはないと回答。
最大の理由は、ロシア軍には抜きがたい hazing【新兵いびり】の慣習があるからだ。
そのため、軍隊内の自殺率が世界一高いのはロシア軍である。純然たる事故死率も含めて、米軍のおよそ2倍と言われている。
徴兵年限は今では1年間である。
民間にくらべての低賃金のため、最良の NCOs【下士官】からどんどん軍隊を辞めてしまうことがロシア軍最大の問題である。事実上、プロらしい下士官はロシア軍には存在しない。
このため将校たちは、志願兵のなかの古参兵(3年兵以上)たちに、営内の仕切りを丸投げするほかないのだ。これが新兵いじめの温床。
伝統としてロシア軍は、下士官は何も決定せず、ささいな指示もすべて将校に仰いできた。これは変えなければならない。※ノモンハンでの不可解なBTの運動は、このような組織理論を知って、はじめて納得できるだろう。
再教育された新しい曹長たちは、$1,100 の月給を貰うだろう。これは下級将校よりも高額である。
次。
2010-5-4の記事「Smaller Bullet Gets The Longer Shot」。
2009-12に、英軍所属の狙撃兵 Craig Harrison伍長が、狙撃距離の新記録をつくったことが明かに……。なんと 2,620 meters で2人のタリバンを倒したのだ。
※ゴルゴ、負けた……。あの劇画では最大2000mでしたな。それもM-16じゃなくてボルトアクションの7.62ミリ型を借りるという、自己世界ブチコワシな挿話だった。
使った銃は、重さ6.8kgの L115A3 ライフルで、口径 8.6mm、弾薬は Lapua Magnum round であった。※軽機並に重い特殊銃ですな。
それ以前の世界記録は、カナダ軍の Rob Furlong伍長で、2002年にアルカイダの銃兵を 2,573 meters で殺していた。ただし、こっちは 12.7mm の狙撃銃を使ったのだ。重さは上記狙撃銃の倍くらいある。
3年前に英陸軍は、 3,000梃の 7.62mm L96A1 sniper rifles を、 .338 (8.6mm) Lapua Magnum caliber round を使う改良型に交換しはじめていた。
メーカーは、 Accuracy International で、会社では “Super Magnum” rifle と呼び、ベースは L96A1 “Arctic Warfare” rifle で、それを 8.6mm Lapua Magnum round に対応させたのだ。
L115A1 はスコープなしで重さ 6.8 kg ある。
全長は50インチ、そして銃身長は 27 inch で弾倉容量は5発。
イラクでもアフガンでも狙撃兵は、より長射程の武器を欲しているが、12.7ミリでは重過ぎて困るのだ。
そこで .338 (8.6mm) Lapua Magnum round ですよ。
こいつの有効射程は 1,500 meters あり、だいたい 7.62mm standard NATO round の5割増し。
ハリソンは3発撃ったという。そして3発目は、2人のタリバンが操作していた〔重?〕機関銃に命中したという。
8.6mm弾は 1990s初めに市販開始された。次第に警察や軍隊の狙撃手の間で評判が高くなった。
在アフガンのオランダ軍は、いちはやく採用して成績を上げていた。
これを見て、12.7ミリ狙撃銃のパイオニアである Barrett社も、8.6ミリ口径として重さを 7 kg にまで減じたバージョンを発表している。
ハリソン伍長の所属は、 Household Cavalry 聯隊で、すでに英国に戻っている。伍長は敵弾で軽傷、また、IEDで片腕を骨折もしていた。
射撃距離の確認はGPSを使って別人が行ない、そのために時間がかかったのである。そして伍長は先月、じぶんが世界新記録を樹立したことを知らされた。
※これからはスコープにもメモリーがついて、レーザー測遠値をタグにつけて映像証拠をUSBに自動記録するようになるでしょうね。戦闘機のガンカメラと同じですよ。ていうか、そういう商品を日本の光学器メーカーが作って売れよ!
次。
AFPの2010-5-3ニュース「U.S. Says It Has 5,113 Nukes In Its Arsenal」。
米国防総省が初めて公表。2009-9-30時点で、核弾頭のストック総数は 5,113 発であった、と。
この数字の中には、ICBMなどの中に実戦配備されていつでも使える分も含まれている。
また補修中とか貯蔵中で “inactive”状態の warheads も含まれている。
ちなみに数量のピークであったのは1967年の 31,255 発。これは1993に明かされた。
国務長官いわく。こっちがこれだけ公表してるんだから、シナも明らかにしやがれ。お前らは不透明すぎるんだよ。
次。
Rebecca Boyle 記者の2010-5-3記事「 Air Force Tests Method for Using Light to Heal Battlefield Injuries」。
外科治療にもう縫合術は不要になる。光を当てれば血管や神経もくっつくようになるのだ。
Massachusetts General Hospitalの皮膚科の女医さんが Air Force Office of Scientific Researchの助成を得て発明したよ。
すでに眼球の傷の治療に用いられているピンク色の染料「Rose Bengal」を皮膚の外傷部位に塗り、緑色の光を照射すると、その染料が光を吸収し、電子を発散する。
その電子がコラーゲン繊維の化学的結合を促し、コラーゲンが傷の両サイドをつないで塞ぐシールとなる。
「ナノ縫い目」というわけだ。これは防水ともなるので従来の糸やホチキスによる縫合より安全だし、治癒後の痕跡も小さくなる。健全な組織に穴を通す必要もない。
染料にはタンパク質や糊成分は含まれておらず、したがって炎症の原因にはならぬ。
切断された神経や血管も、やがてはこの方法でくっつけることができるようになろう。
※医療の世界では皮膚科はバカにされてるんですよね。基本膏薬貼りで簡単だというので。その皮膚科医による、外科医たちへの復讐というわけでしょう。ちょうど、歩兵科の中でなんとなく機転の利かない兵隊の行くところとして下に見られてきた迫撃砲班が、レーザー/GPS誘導弾の採用により、他兵科の仕事をなくしてしまいそうな最近のトレンドと、似ています。
米国市販の爆竹には強力なものがあるだろうがジェリ缶は破れまい。
まずABCニュースにRICHARD ESPOSITO, MICHAEL S. JAMES and DEAN SCHABNER記者が2010-5-2に載っけている記事「Times Square Car Bomber Got the Wrong Fertilizer」。
5-1の未遂事件では、プロパンガスだけでなく、 100 pounds of fertilizerも積んでいたことが判明。
しかしそれは、爆発しない種類の肥料であった。
オクラホマシティを爆破したTimothy McVeighは ammonium nitrateを使ったが、NYCの未遂犯は、a metal gun locker(寸法は 55 × 32 inch )に一杯の、爆発しない肥料を8袋、入れて置いてあった。
その中に fertilizer-like substance and an inverted【逆さにした】 pot with a “bird’s nest” of wires. ※これがよくわからない。針金が破片になることを期待したのだろうか?
銃器ロッカーの隣には、3本のプロパン・ガス・タンク。
プロパンガスのボンベの栓は開かれていなかった。
車両は green Nissan Pathfinder
また、 two five-gallon jerry cans of gasoline も。
Attached to the propane tanks were M88 fireworks, some of which had gone off, but without igniting the gas.
※大型爆竹でプロパンのタンクやジェリ缶が破れると思っていたのか?
Another alarm clock was wired to a can with up to 30 M88 firecrackers resting between the cans of gasoline.
偽ナンバープレートは、 Connecticut junkyard から得たらしい。
consumer-grade fireworks that you can buy in Pennsylvania and drive into New York. ※NY州では花火の規制が厳しいのか? 80年代のロックコンサートでシナ製の大型爆竹を投げて炸裂させる馬鹿な客が多く、ときどき前方の客が聴力を失ったりしていたものだ。たとえばレッドツェッペリンのライブでステアウェイトゥヘヴンのラスト直前のシーンとするところで「バン」と一発鳴っている音が入ってしまっていた。その頃日本では爆竹の1発分の薬量が0.1グラムからその半分くらいに行政指導で減らされていたと記憶する。薬量に関してはかなり野放しであった米国でも、その後、規制をしたのかもしれない。
第一発見者の T-shirt vendorは Vietnam veteranであった。※ヒッピーの稀少な生き残りか?
2007-6にロンドンで、類似の装置が仕掛けられ、爆発しなかったことがある。
※このチグハクさ、すなわち予習の浅さと実行の大胆さは、精神異常者を想像させます。
関連して。
Nathan Hodge記者の2010-5-3記事「How Not to Build a Car Bomb (Times Square Edition)」。
じつは世界初の自動車爆弾は1920にウォール街で炸裂している。馬車にダイナマイトを満載して。36人以上死亡。※これはある証券会社の玄関前だったといいますから、株で大損した男が復讐したんでしょうな。
米国で肥料を使った爆弾が使用された有名な例としては ammonium nitrate/fuel oil mixture of the sort that was used to level the Alfred P. Murrah Federal Building in Oklahoma City in 1995.
今回に似ているのは 2007 case in Britain, where an Iraqi born in the United Kingdom attempted a car bomb attack on Glasgow airport.
やはりガス・ボンベを用いたのだが、小さな爆燃が起きただけであった。
次。
Warren Peace記者が星条旗新聞に2010-5-4に載っけている記事「Special Forces look to smoke jumpers for new parachutes」。
あたらしい MC-6 parachute は、古い MC-1 型より機動性が向上。
空中で操縦可能で、切手の上にでも正確に降りられる。しかも高山の稀薄な空気でも問題無し。
これまでは1回降下をするとそのパラシュートを修繕するのに数時間を要した。新型は、1時間とかからない。
降下速度が小さいので、より重い装備も携行できる。
また6秒あれば360度回転できるくらい操縦容易。前方への水平移動速度は、10ノットである。
ただし、ハンドルの効き過ぎる自動車のようなもので、ジャンパーはむしろ機動操作をゆっくり控え目にすることを覚えなくてはならない。
米陸軍は、この MC-6 と同時の2009に、空中機動ができない T-11 という新型傘も導入。こちらは特殊任務用ではなく普通の空挺作戦用。古い T-10 を更新した。
すでにイラクで12機のC-17輸送機からこの新型落下傘による一斉降下作戦を実施済み。※それだけ大量になれば空中機動などは空中接触の危険を生むだけなので、無用の機能なのだ。
特殊作戦では一度に12人くらいしかジャンプしない。その場合は空中操縦が有用である。また、一人あたりの荷物も余計に必要になるのでMC-6が重宝。
ペンタゴンは 27,000 セットのMC-6 parachutes を調達し、すでに 21,000 セットが2009年早々に兵隊の手に渡っている。
しかしこちらの新型傘はまだ一度も実戦には投入されていない。
米軍から旧型落下傘が一掃されるのは2014の予定。
次。
2010-5-3の記事「German troops face pitched battles in Afghanistan as insurgency spreads」。
ドイツ軍が2002に北部アフガン入りしてからすでに39 soldiers が殺されている。アフガンでは、独軍は、英軍の次に大きな分遣隊である。
そもそもアフガン北部は比較的に安全な地域であるはずだった。ドイツ政府は、もっと危険な地域に行ってくれというNATOの要求を断った。
だが北部のゲリラは、非パシュトゥーン族への浸透を成功させているらしい。タジクが支配的な北部アフガンでは、パシュトゥーンが最大勢力である。
NATO軍司令官のマクリスタルは、あらたに5000人の米兵を9月までに在アフガンの独軍の指揮下に入れると言っている。さらに先週には、56機のヘリコプターを追加でそこに与えるとも。マクリスタルはドイツ語でも演説ができる男。
Kunduz が争点の地区である。Latvia からロシア、カザフ、ウズベクを経由して北アフガンへ補給される物資がそこを通るからだ。
地方政府も腐敗している。政治ボスが民兵に給与を支払っていない。
そうなると民兵は勝手に住民から通行税を取り立て始める。
2001以降、国連はこれら民兵の武装解除のために何百億ドルも投じてきているのだが……。
タリバンは、まずそのシンパの説教師を、地方地区に送り込む。ついで、司令官たちが武器をもたずに乗り込み、ひそかに反政府ゲリラ機構を組織化。それから政府側要人に対するテロを開始し、要人を殺す様子をビデオで宣伝する。政府要人は腐っているから、支持はタリバンの方に集まる。
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Rebecca Boyle 記者の2010-5-3記事「 Resurrection Researchers Recreate Woolly Mammoth Protein in Living Cell」。
4万3000年前のものかもしれないシベリアのマンモスの骨からDNAを取り出し、それを E. coli bacteria cells の中で複製させる。
この方法により、マンモスの血液ぐらいならば、なんとか再生できる。
哺乳類の血中のヘモグロビンは、寒いと、酸素を細胞中へ配給する機能が低下する。
ところがマンモスだけは血液が特殊進化し、極寒の状態でも酸素を配給できていたのだということが、この再生実験によってつきとめられた。
マンモスはアフリカで誕生したのだが、途中でこの能力を獲得し、極地で生き延びられるように進化したのだ。
※逆にその能力が命取りになって絶滅しちまったのかもしれんだろ。
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APの2010-5-1記事「U.S. Probes China Diplomat Arrest」。
ヒューストン警察が、おかしなナンバープレートの車を止めようとしたら逃げたので追いかけ、駐車場でそのドライバーを引きずり出し、後ろ手に手錠をかけて留置場へブチ込んだ。
そしたらそいつはシナ領事館の副総領事で、駐車場は領事館の駐車場であったというのでシナ外務省が怒りの声明。
ナンバープレートは、 expired【満期失効】もしくは、欠落の状態であったらしい。※警察官は、あきらかにこいつが外交官とわかりつつ、憎たらしいのでちょっと痛めつけてやったという図が彷彿とするニュースで微笑ましい。それと、テロ予防対策として、米国の地方警察の装備するナンバー読み取り照合システムがかなり高性能化していることも想像できます。それにしてもなんで外交官ナンバーをつけておかなかったんだ、このシナ人は? ヒューストン警察をなめるんじゃねえ!
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Eli Lake記者がワシントンタイムズに書いた記事「Clinton in struggle for Israel’s nuke secret」。
イランとエジプトは本来はライバルだが、中東非核化決議案の国連提出については同盟国だ。この決議案はイスラエルの立場を非常に苦しくする。
Israelは one of the three countries in the world that has never signed the NPT. ※ちなみに他の2国はインドとパキスタン。北鮮はかつてはNPT国だったが実験直前に抜けた。イランは北鮮方式を考えている。
イスラエルでは、新聞が「イスラエルは核武装している」と書くことは、法律違反となる。
It is illegal in Israel for newspapers to print that the country has nuclear arms.
1969 に President Nixon は Israeli Prime Minister Golda Meir に対して、米国はイスラエルがNPTにサインすることを求めないと約束した。代わりにメイア首相は、イスラエルが核武装していることは決して公言をしないと約束をした。このニクソンの古証文をオバマはコンファームしているらしい。※ちなみにそもそもイスラエルの核武装を手伝ったのはフランスであって、米国ではなかった。
エジプトの決議案に向けた作業ペーパー(2010-3)は、NPT国に対して、次のことを求めている。イスラエルの核施設と核開発に関する各国の国家情報をすべて公開せよ、と。到底アメリカは受け入れられぬ。