最新の《note》 https://note.com/187326mg/  は、昭和16年訳版の『ウスリー探検記』他・沿海州関連の二十数アイテムです。

 Rob Toews 記者による2021-12-22記事「10 AI Predictions For 2022」。
   2022年のAI投資について、AI専門記者が予想する。

 筆頭は言語通訳AIだろう。
 外国人の自然言語が簡単に翻訳されるようになれば、ビジネスの創造性は倍化する。
 グーグル社は2017から本格推進させていた。
 今、それに多数のスタートアップが参入せんとしている。2022は言語AIのカンブリア爆発紀となるであろう。

 他の企業がAIを構築するのをお手伝いしますよ、という3つの企業が注目される。
 データブリックス社、データロボット社、そしてスケールAI社。
 いわばAIインフラ提供企業だ。

 企業のために炭素排出量を自動計算してくれるソフトウェアを提供するAIスタートアップも注目される。

 ビデオ製作を手伝ってくれるAIを考える企業も。
 需要はものすごくある。なにしろ、インターーネットを流れるデータの8割が、動画なのだ。毎日70億の動画がユーチューブで視聴されている。ティクトクへの動画アップロードは毎日1億フッテージである。

 ※ここまで読んできて、あることに気づいた。日本のメーカーは今すぐ、何を開発しなければならないか? それは、近景の被写体までの細かな距離パラメーターをすべて画素といっしょに同時に紐付けして記録してくれるビデオカメラ。すなわち、超音波利用の合成開口レーダーと合体させた動画カメラだ。それによって何ができるか? 近景人物の輪郭を、後日、随意に編集で切り取ってしまうことができる。すなわち、グリーンのスクリーンなど展張しなくとも、常に、クロマキー撮影と同じことができるようになるのだ。これで映画/テレビ用コンテンツの製作コストは革命的に低下するだろう。たとえば貧乏な素人が、ユーチューブから背景をひっぱってきて、無名役者の演技の背景と、それを差し替えることが、自在にできる。それだけじゃない。この技術は、そっくり、自動車用の自動運転センサーに応用できる。だから、このカメラシステムの開発のための投資は、テレビ番組制作会社からではなく、自動車メーカーから回収できることになるだろう。はずれの無い投資だ。

 次。
 Alison Bath 記者による2021-12-28記事「Some strategists see Russian designs on Ukraine’s coast, with land buildup as a feint」。
   プーチンはこんどはウクライナのオデッサ港まで占領してしまうつもりではないか。

 ※常識で考えると、そこはルーマニアに近すぎて、NATOと開戦することを意味してしまう。住民のロシア系比率も小さい。そして最大の難点。海に暴露しすぎているのが、露軍には不利。



亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論

★《続・読書余論》アルセニエフ著『ウスリー探検記』昭和16年訳刊


初の試み! ユーチューブでプロモーションじゃあぁぁぁぁ!

 なにはともあれ、 https://youtu.be/jnWdkf8aly0  を見てほしい。

 また、本日《note》にUpした《続・読書余論》は、1972年の金子俊男氏著『樺太一九四五年夏』の他、オマケが三十数点となっております。「お得」です!

 ウクライナで実戦が始まる前に、対露戦の要諦を掴もう!
  くわしくは  https://note.com/187326mg/   をどうぞ。

 なお、ウクライナで戦争が始まらなかった場合、その理由が知りたい人は、最新刊の『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか』を一読されますと、すべてが理解できますでしょう。

 こういうことを9月段階で予測して原稿を書き上げ、それが12月に書店で売られていることについて、もっと驚いてくれてもいいぞ!



亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論

徳間書店からのキャンペーンアナウンスのTweet

『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか』Amazonキャンペーン特典のページ

YouTube SR兵器廠さん
兵頭師の新刊入手しました。「亡びゆく中国の最後の悪あがきから日本をどう守るか」

《続・読書余論》金子俊男 著『樺太一九四五年夏』1972年刊・ほか

(管理人Uより)

 当たり前といえば当たり前なんでしょうが、kindle版を買った私もちゃんと兵頭本新刊『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論』の豪華著者特典ダウンロードできました。
 皆様、メリークリスマス!


お待たせしました。本日、新刊が店頭に並ぶはずです。

 本書もまた異色の出来映えになりました。
 久々のハードカバーです(キンドル版をお買い求めになられた方ですと装丁の違いがわからぬでしょうが)……。

 また、アマゾンで注文された方には、《革命的兵器と「進化論」》という、これから武器システムを構想するときにいったいどこに着眼したらよいのか、超高額の戦艦大和と、安価な特設空母大鷹を例に挙げて大づかみできる、おまけのコラムが特典で付くことになりました。

 また、久々に、過去の日米関係史を総括しています。
 今回は総括の道具に、朝河貫一の『日本の禍機』を用いました。

 12月22日の英文記事で、サイバー時代の偶発戦争を論じたものがあってチラ見したんですが、その中で米海軍大学校の海軍史が専門のポスドクである記者さんが、1931の満州事変が、日本の文民政府の意図しない偶発戦争であったという、奇妙に好意的な誤解をしている言及がある。要するに日本について生半可な知識しか無い人が「前例」を挙げようとしてテキトーなことを書いているんですが、今や、日本の過去の侵略すら、こんなふうに米国人から好意的に誤解される時代になっているわけです。
 これを、朝河は、明治時代に予言していたんですよ。

 日本政府が対外公約を大きく守るかどうかで、日本国と日本人の評判は、決まってしまうのです。細かい「事実」は、国際関係の上では、どうでもいいのです。
 日本政府が日露戦争の開戦前に米英に対してさんざん約束していた「満州市場の公平な開放」を、ポーツマス条約後にあっけらかんと破ったから、米輿論は怒り、それ以降、日本のやることなすこと、すべて悪意に解釈されているのです。そのさい、個々の細かい「事実」など、どうでもよかった。明治時代の、外国に対する大きな公約を、あのときにちゃんと守ったかどうかが、昭和前期においても、問われ続けていたのです。

 朝河は、日露戦争後の米国の「排日移民法」にしても、その根底には、日本政府が満州市場を前言を翻して閉鎖したことに対する米国内の大きな怒りがあるので、もし日本政府が大きな約束を守っていさえすれば、「排日移民法」だってあり得ないのであり、したがって、日本人は米国に対して腹を立てるその前に、約束をしておいてそれを守らない日本政府の過去について自省せよ、と促しています。

 ただし、朝河は、この大掛かりな約束撤回の真犯人(黒幕)が兒玉源太郎だとは知らなかったに違いないので、拙著が、そこを補いました。

 言うなれば、日米戦争は、兒玉源太郎が惹き起した。ようやく近年、兒玉の呪いが解けているのです。

 あと、余談ですが、木戸幸一は兒玉の血を引いているそうで、おそらく風貌もかなり似ていたんじゃないでしょうか? 木戸の写真や肉声テープが残されているのは、その点からも貴重だと思っています。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-12-23記事。
   トルコ・リラの対ドル・レートが激下がりで、エルドアンがピンチ。
 12月には一時、1ドル=14リラを超えて落ちた。今は12リラだが。

 ハイパーインフレ(リラの紙屑化)を心配するトルコ国民は、リラをドルに換えてしまう。だから基調としてリラは下落の圧力を受け続ける。
 じっさい11月のインフレ率は21%だった。

 食料品店には行列(紙幣を早いうちにモノに換えておきたい人々)。エルドアンの支持率は40%を切った。
 イスタンブールではパンすら頻繁に品薄になっている。
 おびただしく外国人が集まっているこの街ではインフレのリアリティを政府が隠蔽することができない。誰もがスマホで店頭情景を撮影し拡散するから。

 国民はエルドアンに飽きている。政府がオスマン帝国の復興を叫んで対リビア干渉などにカネを捨て続けているから、リラの価値が下がるのであると分かっている。
 ※その通り。トルコの民間企業は優秀である。たとえばバイラクタル社。そこで調子に乗った勘違い役人が無駄遣いをしているわけだ。

 エルドアンは過去に10年間ほど、腐敗撲滅に努めた。その時期のトルコ経済は好調で、それがエルドアン人気を作ったのだ。
 ところが権力が長期化するとエルドアンの親類縁者はやっぱり不正を始めた。今や腐臭にまみれているのである。



亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論

(管理人Uより)

 Amazonでの購入者へ豪華著者特典がプレゼントされるキャンペーンが、徳間書店Twitterアカウントより告知されています

 私はkindle版を買いました。どこでも読めてホントに便利。だけどkindle版は特典、もらえるの? ……『Amazonから送られる注文番号が必要』と書いてあります。注文番号はkindle版にも勿論あるのでもらえると信じます。

 この特典の『おまけのコラム』、私は非常に楽しみにしています。兵頭先生渾身の出来という話を聞いています。

 kindle版は既にダウンロード出来ました。今から仕事なので、まだ読めませんが。楽しみです。

 皆さん、メリークリスマス!


「自撮り棒」の延長だと看做すことができる、15m未満のケーブルで有線制御だけが可能なドローンは、サイズに関係なく登録不要にするべきである。

 ネットで通販されている自撮り棒を検索したら、最長の商品は11.5mだった。また釣竿だと、カーボンファイバー製で14.7mというのがある。戦国時代の「三間槍」よりもずっと長い棒が無規制なのだから、リーチがそれ以内の有線ドローンを不自由化すべき法的な合理性はないだろう。

 本体の基本レイアウトとして、ローターブレードの回転縁外周に「安全ガード」がついていることは、望ましいけれども……。

 有線ドローンにはじつは、無限といえる新市場の可能性が潜在している。
 電波混信の可能性がゼロなので、リアルタイムでモニターし続けられるハイレゾもしくはマルチスペクトラムの動画電送に一切ストレスがなくなる。

 これは妨害電波にも強いことを意味するので、そのまま軍用の偵察手段に応用できる。
 民間土建の「測量」についても、革命がもたらされる。

 この商品で培われたテクノロジーを、同様に有線で制御される、陸上の無人ロボットや、水中ロボットに、そのまま流用もできる。陸用や水中用の場合、ケーブル長は無制限だ。

 無線ドローンではDJI社など海外勢力にすっかり劣後してしまった日本の実働玩具メーカーであるが、あらためて有線ドローンを自由化し普及を推進することによって、この未開拓の巨大市場で一発逆転することが可能になるのである。

 次。
 indomilitary の2021-12-21記事「Russian Media: 40 Turkish fighter drones shot down Hanud Pantsir S-1 system in Libya and Syria」。
  ロシアの国営テレビが対抗宣伝を始めた。トルコ製のTB2にやられっぱなしだと見られている、ロシア製の防空ミサイル戦車「パンツィールS-1」が、シリアとリビアではすでに40機の武装UAVを撃墜しているんだぞ、という。

 ※じっさいにはイスラエル製のハロプ/ハーピィがナゴルノカラバフの大勝利に貢献したのだとわたしは見ているのですが、ハロプ/ハーピィの詳報が洩れ伝わってこないことが不気味です。

 ※《note》…… https://note.com/187326mg/  の最新Upは『匪賊と共に』ですが、そのおまけの戦前の満鮮匪賊関係のメモのテキスト量が膨大になりました。じつは今回、「ノート」に1回で最大、何万文字を投稿できるのかの実験もしてみたわけなのでございます。ほんとうは匪賊関係の古本メモがさらにもっとあるのですが、収まりきれませんでした。それらのメモはまた別な機会のオマケにつけようと思っています。


★《続・読書余論》三上綾子著『匪賊と共に――チチハル脱出記』昭和31年刊

(管理人Uより)

 25万字くらいあります。私はもちろん、買いました。ですがええ、仕事がありまして、あまり読めてないです。会社員なもので……。帰省時に読もうと思います。


最新の《note》 https://note.com/187326mg/ は、児玉源太郎特集です。

 Stavros Atlamazoglou 記者による2021-12-20記事「After taking in Afghan commandos, the British military may try to build another elite special-operations force」。
 英軍は、アフガンから脱出して英国内に保護された旧政府軍将兵のうち、「特殊部隊」に所属した有能な分子については、英軍内の「第二のグルカ兵部隊」として、とりこむつもりである。

 次。
 Sam Biddle 記者による2021-12-14記事「Startup Pitched Tasing Migrants From Drones, Video Reveals」。
  2017年にラスベガスの高層ホテルの窓から、人が密集した露天広場を乱射した事件。
 このニュースを見て「ブリンク」社の創業者は、警察に協力する、非攻撃的なロボットを開発しようと思った。

 しかしその後、仕上がった試作品は、不法に国境を越えてくるメキシコ人をAIで探知して、身分証明書を提示するように命じ、拒むとスタンガンを発射するという、クォッドコプターだった。

 麻薬の流入をせき止める「ドローンの壁」だと謳ったが、このプロモ・ビデオは、下手を打った。どこから見てもメキシコ人という役者を、テーザーで背後から射って倒してしまうのだ。それで、炎上。

 ※熊を駆除してくれといわれて出動し、指呼の間の距離で水平射ちで発砲して当てた猟友会の人が、そこに警察官が立ち会っていたのにもかかわらず、はるか遠くの一軒家(高台の上)に外れ玉が届く可能性があったと後から難癖をつけられて猟銃免許を剥奪された事件の民事訴訟で、一審の裁判官は、剥奪した公安が不当だと判断してくれた。しかし逸れ玉や跳弾の問題は、狭い日本国内で猟銃を水平に発砲する限り、これからも永久につきまとってしまうだろう。この問題を根本から解決するには、基本的に「垂直下方射ち」しかできない武装ドローンを使わせることである。「ドローン狩猟免許」の新カテゴリーが、必要なのである。マルチコプターにとりつける垂直下方射ち用の兵装は、なにもショットガン(スラグ弾)には限らない。人間を誤射する危険はほぼゼロなのだから、アイヌのトリカブト矢を復活させてもいいはずである。遅効性のトリカブト毒ならば万々が一、人やペットに命中してしまっても、即死はしないから、救命しやすい。しかも、初速が小さいので、垂直に射下ろした矢の「跳弾」などまず考えられぬ。ペッパースプレーや麻酔剤を下向きに噴霧する兵装でも可いはずで、その場合には免許も「ドローン動物制御」の別建てカテゴリーとするのがふさわしいだろう。猟友会の平均年齢が今後、若返ることはない。ドローンならば、強健な猟師でなくとも、随時に「山狩り」もできる。コラテラルダメージのおそれが無いなら、市中や夜間の「制御」「駆除」にも道が開かれる。早急に法環境を整えるべきだと愚考する。


《続・読書余論》宿利重一著『兒玉源太郎』昭和18年刊・他

(管理人Uより)

 この《続・読書余論》・児玉源太郎特集。15万字もあります。


本日Upの《続・読書余論》は、ワイルズ著『東京旋風』昭和29年刊・他 二十数冊です。

 『スターズ&ストライプス』紙も昔はアカの巣窟だったという「昭和の記憶」は、正しく残しておかないとね……。

 次。
 indomilitary の2021-12-18記事「Russia Successfully Acquires “Most Wanted” Bayraktar TB2 Combat Drone」。

 18日にロシア人ジャーナリストがSNSに、クラッシュした「バイラクターTB2」×1機の残骸の写真をUpし、ついに実機が露軍の手におちたことが分かった。

 場所については語られておらず、不明である。


★《続・読書余論》H・E・ワイルズ著『東京旋風』昭和29年刊・他


『滅びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか』の見本が届きましただよ。

 店頭発売はクリスマス前後になるでしょう。
 お正月にご一読ください!

 次。
 アルジャズィーラの2021-12-17記事「Many dead, villages ‘smashed’ as Typhoon Rai batters Philippines」。
   金曜日にフィリピン南部から中部を襲撃した台風「Rai」で、すくなくも12人が死亡した。
 30万人の住居に浸水。

 木曜日のシアルガオ島では風速が、時速にして195kmと記録された。
 この台風が金曜日にパラワン島西部に移動したときには、155km/時と、少しおとなしくなった。

 「スーパー・タイフーン」と格付けされているが、これは北米のハリケーンの「カテゴリー5」に相当する強さである。

 地球全体では、年に5つほど、このレベルの大嵐が出現する。

 フィリピン群島は、年に平均して20個の台風が襲撃する。

 2013年のスーパー台風は、フィリピンに死者・行方不明者7300人をもたらしている。

 ※わたしは既存のスタイルの「風力発電」をまるで信用できません。むかし、宮古島へ行ったら、巨大な風車タワーが基部からボッキリと折れて倒壊した跡が残されていて、さらに、その近くの崖際の柵(手摺)がまたコンクリート製なんですが、これまたところどころ手酷く破壊されていた。高かろうが低かろうが、風でやられてしまう。


兵頭二十八 note:亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか の宣伝


亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論


昨日Upしました《続・読書余論》は、池田純久・著『陸軍葬儀委員長』(昭和28年)です。

 池田純久の他の著作がどこかの古書店にないもんですかね?
 ご存知の方はお知らせくださるとうれしいです。

 次。
 APの2021-12-13記事「EU slaps sanctions on Russian mercenaries, Wagner Group」。
    EU外相会議がロシアの「ワグナー・グループ」(覆面露軍)の関係者複数に対する名指し制裁を発動。理由は、中東、アフリカ、ウクライナでこやつらが人権侵害に関与しているから。

 この制裁は、資産凍結および旅行制限である。グループ創始者のドミトリー・ウトゥキンや、シリアにかかわる3つのエネルギー企業が含まれる。

 仏独は特に、ワグナーの傭兵たちがサヘル地域のマリで暗躍していることを指摘した。
 ロシアのラヴロフ外相は、彼らはマリから呼ばれて出掛けていて合法であり、しかもロシア政府は何も関係していない、と弁解している。

 次。
 Joby Warrick and Souad Mekhennet 記者による2021-12-13記事「Israeli airstrikes in Syria targeted chemical weapons facilities, officials say」。
    6月8日にイスラエル空軍がシリアの3箇所をミサイル空襲した。
 西側の分析者たちは、これはいつもと違うと理解している。それまではイランの手先部隊のSSM倉庫などが空爆対象であった。が、この日のは、シリア政府の化学兵器製造工場ではないかと疑われる施設を、イスラエルが破壊したのだ。

 それから数週間して、外野の分析者は、シリアが神経ガス成分(前駆物質)の製造を再開したために、イスラエルが空襲に踏み切ったと推定した。

 イスラエルはその1年前にも同様の空襲をしかけている。やはりシリアによる神経ガス生産の動きに関係があったと見られている。

 2年前、シリアは、サリンの原料となる物質の輸入に、堂々と成功した。
 その頃から、神経ガス量産の企図はあきらかであった。

 化学兵器工場に対する初爆撃は2020-3-5。場所はダマスカスから100マイル北にあるホムス市内にあった。
 同市はずっと以前より、シリア政府のケミカル兵器生産拠点になっていた。

 シリアが輸入に成功した物資とは「燐酸三カルシウム(tricalcium phosphate)」である。
 別名TCP。食品添加物にも使われている。※というか、肥料だろ?

 この物質は「三塩化燐(phosphorous trichloride)」に変えることが可能である。その三塩化リンの輸入を、シリアは厳しく規制されているのだ。
 というのは、それがサリンなど神経ガスの前駆物質なのだ。※それ自体、殺虫剤や除草剤。

 大量にTCPを輸入したのは、シリアの「支局450」という軍の研究所だろう。ここで毒ガスが研究されている。

 シリアは1980年代から毒ガスを製造してきた。2014に米露が、シリアの毒ガス製造プラントを解体することで合意したのだったが、また復活していたのだ。

 2020-3の空爆のあと、イスラエルは、シリアにはまだ別の工場が複数あることを発見した。

 6-8の空襲は、アン・ナシリヤーというダマスカスに近い砂漠の村の地下施設1箇所と、ホムス近郊の2箇所がターゲットだった。


(管理人Uより)

 私は『読書余論』は兵頭ファンの中でも好き嫌いの分かれるコンテンツだと思ってます。
 だけど今回の”《続・読書余論》池田純久著『陸軍葬儀委員長』昭和28年刊”は、かなり間口が広いのでは。和平工作、溥儀と関東軍、東京裁判に対する兵頭先生のコメントも面白い。何せ100えん!

 SINOさんというイラストレーターの方も『おもろい。高位当事者による大東亜戦争通史じゃないか。』とtweetされている(私がこの方のTwitterアカウントを頻繁に見ている理由は、その絵が素敵だと思うからです)。

 新コンテンツ『続・読書余論』。私はもちろん、全て買ってます。


兵頭本新刊『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論』が発刊される。(管理人U)

 お世話になっております。兵頭ファンサイト管理人Uです。
  
 兵頭本新刊『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論(徳間書店 )』が今月、クリスマスに発刊されます。
 喜ばしい。喜ばしい。
 可処分所得の境界線上から兵頭先生が放つ渾身の一冊。もちろんまだ発売してないので私は読んでませんが、兵頭本にハズレ無し。私は20年前からそう盲信しております。

 仮にこれが売れたとしても、兵頭先生がちゃんと年を越せるのかどうかには(そんなに早く印税が入るとは思えないので)全く関係ない気がします。しかし私にとって早く読みたい本である事は間違いない。私は既に予約しました。


亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論

 亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論/兵頭二十八 著

 2030年までに必ず暴発する中国からの被害をいかに最小限にとどめるか?
 ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学の「人はガッカリしたくない」という意思決定モデルから中国弱体化の秘策を構想する

(管理人U)


★《続・読書余論》開始のごあいさつ。

 このたび《note》というあたらしいプラットフォーム上にて「読書余論」を継承することにしました。

 主としてミリタリー関係の古書を、その「摘録」によってご紹介します。また、ところどころ、兵頭二十八によるコメントも付けて参ります。

 摘録・要約した箇所は、いずれもまったく兵頭個人の偶然の関心にもとづいております。
 まるで解説になっていないコメントのことも多々ありますが、ご海容ください。

 近年は国会図書館等のオンラインサービスが充実していることでしょう。しかし舊字體の、戦前のカタカナ文体を読むのは苦手だという方も多いのではないでしょうか。

 また、何百ページもある文献の、概略だけ承知できれば十分だという方もいらっしゃるでしょう。

 そうしたニッチな需要に、いささか、応えることができましたなら、幸いでございます。
 有料設定としておりますのは、この手間のかかる作業の質を下げないための用心でございます。

 ご注意。
 兵頭二十八による《note》へのアップロードがすべて《続・読書余論》ではありませんので、その点、お気をつけください。
 コンテンツが《続・読書余論》である場合には、かならず《続・読書余論》と明記しています。

 こんかいの《続・読書余論》は、昭和8年刊の『海軍大将村上格一傳』です。

※リンクのしかたがわからないので、すみませんが、各自で探してみてください。


(管理人Uより)

 noteのページはこちらでございます。お買い上げを、お買い上げを、どうかよろしくお願いします。

兵頭二十八  note
https://note.com/187326mg/