装甲8×8の新「NBC偵察車」がカッコよすぎる件について

 今日配達された『朝雲』新聞#2904 の1面写真には唸らされた。
 このスタイルをもとに、逆に、J-MRAP/耐地雷・耐伏撃パトロール車を、こしらえられるではないかと思った。
 ちなみにこれって浮航性ですか?
 同紙の別の記事によると新明和工業は「US-2」を政府の了解の下に海外で売り込み活動している最中らしいのだが、この「NBC偵察車」も「特殊救急車」とか命名して、輸出をしたらどうでしょう。
 次。
 ボーイングの「ファントム・アイ」とやらについて、おなじみの Amy Butler 記者などが一斉に記事に書いている。
 高度2万m以上を、連続無着陸で4日間飛ぶ、すごい偵察機をかんがえている。
 液体水素燃料を、フォードのピックアップトラック用エンジン×2に送り込む。ノッキングやバックファイア問題も解決した。※これは「燃料電池」ではないので、要注意。
 先行する無人機、グロホやプレデターとは市場競合しない。
 スピードはその両者の中間。
 重量軽減のため離陸は台車による。着陸は首車輪およびソリによる。まだ実験機なので、サイズは小さめ。
 機体は複合素材。極低温燃料槽だけアルミ合金。
 2011-1に初飛行予定だとか。
 次。
 Nathan Hodge記者の2010-3-11記事「Let Troops Get Their Drink On, Senator Says」。
 米兵は、イラクとアフガンでは、酒、賭け、ポルノ所持の3つが禁止だ。
 西欧同盟軍はビールとワインが許されているのだが。
 Petraeus将軍は ストレス発散手段として ランニングを選好するような人物だ。アルコール解禁はありえない。
 だがそんな米軍も例外的にビールが許可されている特別日があった。それが、スーパーボウルの日。※この日の前後はテロ警戒がたいへんだったでしょうな。
 で、酒絡みのちょっと古い記事。John M. Glionna記者による2010-1-26LAタイムズ「Trying to tame Tokyo’s adult playground」。
 六本木はいまや米国人にとっては危なすぎるぞ、という、滞日米国人に対する警告。ナイジェリア出身者の「bar touts【しつこい客引き】」には、ついて行くな。
 酒に眠り薬が入っていて、翌朝、カードの残金がない状態で放置される。
 すでに米大使館は、4万人いる在日米国市民に対して警告済み。
 2004には、ヘロイン入りのコカイン吸引で、外国人ビジネスマン×4人死亡。ヤクは六本木で売られたものだった。
 なお、本州の地方中核都市の大書店では、今夕あたりに、『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』が並んでいるだろうと思われます。どうぞご覧ください。


都内の人は 本日 夕方に 書店を覘こう! 新刊の 発売日ですから。

 また感想を聞かせてくれぃ。
 次。
 地味なニュースです。
 Low Ee Mien 氏が2010-3-9にアップしている記事「China crude oil imports exceed 50% of total consumption, hits energy security alert level」。
 2009のシナの石油消費に占める海外依存率は52%だった。ふつうこの数値が50%を超えればそれは一国のエネルギー安保上の危機だと認定される。
 シナは2009に 「204 million tons」=「1495 million barrels」を輸入した。 国内での石油生産は、「190 million tons」=「1393 million barrels」であった。
 予測では、2010には輸入依存率が54%になるだろう。
 2020にはそれが64.5%になるだろう。
 ……というのですが、2020にはシナの国内油田は枯渇して全滅でしょうね。つまり依存率90%になりかねない。大慶などは「水攻法」でまだ掘り出し続けているみたいですが、回収されるのはほとんどが水で、そこに油がちょこっと混ざっている、という状況のようです。大陸棚をやたらに掘ってみたくなるはずだ。イランからパイプラインを引きたくなるはずだ。
 もうシナが他の先進国と直接の戦争ができなくなったのは明らかです。日本のネット右翼論壇は、トラック2周分は遅れているでしょう。
 悩める北京政府高官におススメしたい。本日発売の『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』を一読しなさい。正しい方向がハッキリするでしょう。


正誤表

 版元のメトロポリタン・プレスさんから直接郵送をお願いしてある先には今日・明日に『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』が届けられるかと思います。
 ミスプリや誤記が現在6箇所みつかっております。(毎度恐縮です。)
○48ページ 8~9行目
航行のためにはJP-5を必要としませんが、空母搭載機がF-76を
  ↓
航行のためにはF-76を必要としませんが、空母搭載機がJP-5を
○56ページ キャプション
選んだ写真とわたしが考えたキャプションの内容が一致していませんでした。申し訳ありません。このキャプションを全部、以下の文で差し替えます。
「自動車メーカー各社は、あらゆる代替エネルギー利用の可能性を模索している。写真の試作モデルは1999年に燃料電池ユニットを搭載していた。」
○66ページ キャプション
バイオ・エタノールの原料としてを収穫できそうな養殖海藻として
  ↓
バイオ・エタノールの原料として収穫ができそうな養殖海藻として
○84ページ 10行目
内陸奥地に分散された「人民公社」で長期抗戦すれば
  ↓
内陸奥地に分散された『人民公社』で長期抗戦すれば
○152ページ 下の写真のキャプション
選んだ写真とわたしが考えたキャプションが一致していませんでした。申し訳ありません。キャプションの最初の一文以外は抹消します。すなわち、二番目の「米国軍需企業は~」以降、「~尽くされている。」までを、トル。
○180ページ 4行目
高高度長距離偵察用に特性エンジン
  ↓
高高度長距離偵察用に特製エンジン
 以上です。お詫びして訂正いたします。
 これ以外にもお気づきの点がございましたら、随時、お知らせください。
 小生のこのブログおよびメトロポリタンプレス社のHP上で逐次にご報告申し上げます。
 重版時にはすべての誤記を修正できますことを期し度き所存であります。
 ところでRichard Whittle記者が2010-3-5付で載せている「Spec Ops Needs Faster Helos」という記事によれば、MH-6、 MH-60 Black Hawk 、 MH-47 CはNight Stalkersという夜間ミッションをこなしているところだが、V-22 オスプレイはこれには使えぬという。理由は、オスプレイには、従来型のヘリのようなホバリングがうまくできないという欠点があるため、アフガンの前線基地に帰ってくる最後の着陸の段階で、マズいことになるのだという。標高1200m(4000フィート)以上ではもう苦しいのだそうだ。
 ――てことは山岳救助用にはV-22はほとんど使えないのか……?


前田日明氏のこと

 自民党の憲法改正推進本部が、改正草案の「国民の義務」の項目に関して「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係について、さらに詰めた検討を行う必要がある」と公表した――と共同が昨日報じていますが、そのような舌足らずな公表を自民党が本当にしたのならば、相変わらずアタマの悪い組織だと評するしかありません。
 民主主義国家の国民には「国防の義務」がある――とまずメタレベルでの定義の確認から作業を始めないから、共同ごときに足をすくわれるのです。
 なにゆえかその大上段の確認・定義をしないで、すぐに兵役はどうするなどという枝葉末節に言及して行く。それでは「1946マック偽KEMPOH」の最大の問題点を自民党幹部は把握していないと白状しているに等しい。民主主義がそもそも分かっていないと疑うことが可です。「自由も民主主義も分かっていない党」と改名なさるのがふさわしいだろう。
 この報道に続いて、前田日明氏が民主党の夏の参院選の1次候補リストに入らなかった、という2010-3-4付の別な報道を聞知しました。わたしは、あの前田さんは、自民党や民主党よりも民主主義が分かっているのだなと直感をしました。
 前田さんは在日だったんですが、日本国籍を取得しています。
 その上で零戦のファンだっていうんですから、わたしは好感しているのです。
 韓国人が日本国籍を取得するということは、日本国家のための国防の義務を負いますということなのです。国防の義務を果たしましょうという成人であって、はじめて参政権は行使できる。あたりまえの話じゃないですか。これは古代アテネいらいの民主主義の基本原則なのです。
 サラミス海戦以前、民主制アテネで参政権を行使できたのは、装備を自弁し戦場で敵と闘う義務を負っていた有産階級の成人男子だけでした。外国人や、重装歩兵につきしたがう奴隷たちには、参政権は与えられなかったかわりに、戦闘の義務もなかったのです。(ちょうど江戸時代の日本の町民に従軍義務がなく、したがって武士たる藩士が戦争しているのを弁当をパクつきながら遠くから見物していればよかったのと類似です。)
 ところがサラミス海戦でペルシャ海軍を撃攘するのに、無産階級市民の水兵たちが決定的な貢献を果たしてくれました。それで、以後はアテネでは、貧乏な男子にも参政権が与えられたのです。もちろん、外国人居留者にはアテネを防衛するために死ぬ義務などはなく、よって、志願兵としてアテネ軍に加わって大活躍するなどせぬかぎりは、ひきつづき参政権も与えられませんでした。
 日本で男子普選が実施されたのは日露戦争の後です。それ以前は、一定以上の納税をしないと、選挙権はありませんでした。しかし日露戦争では、わずかな税金しか払っていない男子も、国防に決定的に貢献してくれた。それが内外に劇的に証明されましたので、いまや無産階級男子にも参政権が与えらるのは当然だと、山縣有朋すら説得されてしまったのです。
 余談ながらスイスではなんと1960年代まで、女子に参政権があるとは憲法にひとことも明示されていませんでした。同じ「国民皆兵」を謳ってもスイス国民はスウェーデン国民と違って、女には国防の義務は課さないのだという男子の気概があったこととそれは表裏をなしていました。(さらに余談ですがアルプス地方からの移民であるシュワルツェネガー加州知事は、このスイス人式の発想を鞏固に保持しています。パブリックにはオープンにしないだけです。)
 民主主義国家ならば国民には国防の義務がある。それは国防の義務を負わない外国籍住民には参政権は与えてはならないという原則と一体です。
 民主主義国家ならば国民には国防の義務がある。それは有事の国家総動員規定や徴発規定以前に、平時に自国を敵国に売ったら罰するという「国家叛逆罪」の法律表現を導き出さねばなりません。
 1946マック偽KEMPOHは、この国民の国防の義務を明確に否定し、したがって代議士を含む公務員にあっけらかんと「国家叛逆」を許してしまうという点で、到底、民主主義国家の憲法の体裁を、成していないのです。
 こんな偽憲法を奉戴している限り、日本はいつまでも、他国から、民主主義国なのだとは、みなしてもらえないでしょう。
 しかし自民党も民主党も、この常識を常識とはしていない構成員が過半であるようにお見受けいたしますから、党名から「民主」という文字は除くべきであります。
 在日韓国人1世の多くはWWII直後に大韓民国の兵役を逃れるために日本に密入国してきた「非国民」です。終戦後しばらく、日本の海保(の前身組織)が、GHQから火器武装を禁止されていたために、半島からの漁船等による大量の密入国者を、水際で阻止しようがありませんでした。大韓民国が民主主義国家であるならば、彼らには大韓民国のための「国防の義務」が当然にあります。それを彼らは果たさずに、「外国人徴兵」のありえない唯一の外国であった日本国内に潜伏したのです。そして、日本国籍を取ればやがて日本政府から徴兵されるおそれもあろうと考えて、ずっと韓国籍のままで過ごしてきたのです。ダブルの非国民なのだと呼んでも彼らは反論できますまい。
 しかも大韓民国は竹島を占領する不法行為を堂々と日本国に対して続けています。その大韓民国に対して原則として国防の義務を負う筈の在日韓国人は、日本政府からは、好ましからざる外国人と定義されねばなりません。好ましからざる外国人に参政権などを付与することは、〔普通の国ならば〕国家叛逆を構成します。
 他方、在日朝鮮人は、平壌政府からの指令により、日本国籍を取得しようとしませんし、日本人と同じ参政権をよこせという要求もしていません。これは、北朝鮮に対する国防の義務を、日本に居ても負い続けていることを、彼らが自覚しているからです。それを「立派な態度」と褒める日本人もいますが、とんでもないことです。彼らは有事のさいには北朝鮮のために日本国内で破壊工作活動に挺進しますと誓っていると疑えるのです。すなわち在日韓国人以上に、在日朝鮮人は、日本国政府にとって好ましからざる外国人でしょう。すぐに国外に退去するよう促すのが民主主義国家として当然の措置であり、それを怠る公務員は、〔普通の国ならば〕国家叛逆罪を構成します。
 いずれも好ましからざる外国人である在日韓国人や在日朝鮮人に対する過剰な優待政策を日本の公務員(内閣閣僚も含む)が続けられるのは、1946マック偽KEMPOHのおかげに他なりません。
 この偽憲法の無効宣言を衆参両院の出席過半数で決議すれば、日本には憲法典として「五箇条の御誓文」だけが残ることになります。(なぜなら1946-1-1に昭和天皇が五箇条の御誓文の全文をご確認あそばされ、御誓文以後に導入された明治憲法および教育勅語がすでに無効であること、さらに近未来に押し付けられること必至であったマック偽KEMPOHも国際法違反につき無効であることを、秘めたる宣旨として遺言されているからです。)
 そのとき初めて日本は名実ともに民主主義国家となり、国家叛逆罪が明文で規定され、日本国に対して国防の義務を誓わない在日半島人はすべて好ましからざる外国人として国外へ追放されるでしょう。


廣宮さま、新刊頂戴しました。有り難う存じます。

 『さらば、デフレ不況』という新著(三橋氏とのご共著らしい)を本日拝領いたしました。御礼申し上げます。
 まだ目次だけのナナメ読みですが、廣宮さんの前著『国債を刷れ!』を既読の人には、目新しい衝撃的な内容ではなさようですね。
 この時期にせっかくこの主張をあらためて反復されるというのであれば、おふたかたには是非、池田信夫氏の主張が間違っているという反駁を当方のようなトーシローの前に明示してみせて欲しかったと思うのですけども、それがどこかにあるのかないのか即座にわかりませんのが、いささか遺憾であります。大衆は水掛け論合戦にどこまでも付き合う集中力をもっていないと思います。
 もうひとつ目に付いてしまった大不満。これは是非、一言せねばならない。「太陽光発電、風力発電、地熱発電等の普及促進」(p.179)などをやれば、それが将来の生産性や供給能力を高める投資になる――といった、なんとも中小企業的なスケールの小さい〈成長戦略〉を語るのは、もうナシにして欲しいと思いますねえ。オバマ大統領は、そんな中途半端な話をしてるんじゃありませんよ。
 では何が大国日本の根っからの成長戦略になるのか……という話は、不肖この兵頭が『「自衛隊」無人化計画』や『もはやSFではない無人機とロボット兵器』で既に述べています。また、代替エネルギーの何に目があって何に目がないかについても3月11日発売の拙著『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』でしつこく解説しますのでそれをご参照ください。いや、ご両所はご多忙なのでとてもそんなもの読んでられないというのは分かります。それこそまさに、現役の政治家が自著を読むだろうといかなる著者も期待してはならない理由なのですよ。
 これはもちろん自戒ですが、いそがしい現代人はとても万能人たり得ないので、おのれの無知な分野についてよくよく敏感でなければなりますまい。あの池田信夫氏だってときおりブログのなかで、ミリタリー研究家にはガックリくるような浅薄な戦史研究の本なんかを引いて得々としていらっしゃいますよね。それでは逆に権威が下がっちまうと指摘する経済学ファンが、まわりにはいないということでしょう。結句、じぶんで気付くしかないのです。著作はどんな人が読むかわかりません。どんなしょうもない読者も一分野に関しては著者以上の専門家のはずなのです。となると、類似のマネをじぶんで他の分野に関してやらかしていないかどうか、でき得るかぎり気を配るしかない。それがきっと、広い世間への文章の訴求力を増やすことにつながるのでしょう。そしてひとたび、著作で世論に影響を与えられるぐらいに「出世」を遂げれば、それすなわち「政治的資本」となって、一著述家の身分で政党や国会を動かしてやれるのかもしれない。精進するのみです。


◎読書余論 2010-3-25配信分の内容予告

▼原口氏雄『星と兵隊』S18-9
 太陽は今後、小さくなり、かつ、温度は低くなる一方である。
▼太平洋協会ed.『太平洋の海洋と陸水』S18-12
 なぜ江戸時代、漂流が多かったかを説明。
▼R・P・ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』岩波現代文庫、上・下、2000、原1985
 ファインマンはマンハッタン計画の末席に連なっていた。この天才にして、末席だったのだ。日本が米国に負けたのは要するに日本全体の動員頭脳が平均して米国側よりも悪すぎたからであるとシンプルに呑みこめる本。
▼小山内宏『ここまできた日本の核武装』1975
 これが、東大の固体ロケットのミュー・シリーズがICBMになる、と最初に指摘した文献か。
▼『国産ロケットH-II 宇宙への挑戦』
▼SIPRI編『French Nuclear Tests in the Atomosphere』1974
 これは国会図書館の蔵書であったか? 未読の人は、今でも読む価値大。
▼R.S.Norris他著『Nuclear Weapons Databook vol.V British, French, and Chinese Nuclear Weapons』ウェブスタープレス1994
▼J・A・フィリップス・他著『ホームメイド原爆――原爆を設計した学生の手記』1980
▼ジョン・マックフィー『原爆は誰でも作れる』S50
▼ベルトラン・ゴールドシュミット『核開発をめぐる国際競争』毎日新聞社1970
▼吉羽和夫『原子力問題の歴史』
▼核戦争防止国際医師会議『プルトニウム』1993
▼W・オーバーホルトed.『アジアの核武装』サイマル出版会1983
▼青木日出雄『よくわかる核兵器の本』S59
▼『プルトニウム燃料産業』
▼田畑正美『非の論理――核の選択と未来戦略』日本工業新聞社S53
▼猿渡良一『改訂 パイプラインハンドブック』S53
▼三好徹『史伝 伊藤博文 下』1995
 伊藤を斃したのはカービン銃であり、安のピストルではない。
▼深作安文『倫理と国民道徳』大5
▼野口昂[たかし]『爆撃』S16-12
 B-24なら、グァムから東京まで往復できる、と開戦前から知られていた。※だったら開戦前からマリアナを要塞化しとけよ、という話。
▼仲摩照久『万有科学大系 続篇第十三巻』初大14、S6repr.
 当時各国最新の珍種軍用機の紹介が面白し。
▼佐原六郎『世界の古塔』S47
▼渡辺義雄『日本の塔――信仰とその象徴』毎日新聞社S57
▼川添登『日本の塔』S39
▼村田治郎『支那の佛塔』冨山房S15
▼川上哲治『常勝の発想――宮本武蔵「五輪書」を読む』S59
 ※約束だな、星。二軍へ行け。
▼大松博文『なせば成る!』S39-12
 ※いまやなさんとしても成し得ないのが高身長系競技の日の丸勝利だろう。
▼オ・ア・チェルニコワ著、樹下節tr.『スポーツマンの心理学』S35
▼中谷重治『体育運動の起源と発達』S4-12
▼高見沢忠雄『オリンピツク競技の組織的研究(トラツク篇)』大13-10
▼荒木直範『体育ダンスと社交ダンス』大12
▼エム・イリイン著、矢島順吉tr.『山と人間』S18-4
▼堀川豊水『雪と文化』S17-2
▼利倉幸一&坂東蓑助『舞踏芸話』S12-2
 長唄の囃子でも、「トツタン」の間という。もちろんオリジナルは能楽。この用語について調べないと『五輪書』が理解できない。
▼カール・ディーム編『オリンピックの回顧』1976、初訳1962、原1936
 クーベルタンの略伝。勝ち負けはどうでもよく、競技することがだいじだというのが彼の信念。
▼古廣紀代子『わたし流、プレッシャー物語』1988
 高3後半から実業団までがつながっていないと、女子選手に脂肪がついてしまって、世界の第一線から脱落する。※実業団が運営する「スポーツ高校」を創ればいいジャマイカ。卒業と同時に入団、あるいは半永久留年。
▼斉藤正躬『オリンピック』1964
▼ダフ・ハート・デイヴィス著、岸本完司tr.『ヒトラーへの聖火』1988、原1986
▼V・シムソン&A・ジェニングス著、広瀬隆tr.『黒い輪』1992
▼鈴木良徳『続・オリンピック外史』1982
 ※オリンピック関係の本を網羅的に読めば、この世界の秘密らしいことはドーピングも含めてぜんぶ既知にすぎなかったことを痛感するだろう。知らぬのは、4年に1回熱狂して、あとは忘れてしまう庶民だけなのだ。あらゆる醜聞は報道側にとってはとっくに織り込み済みである。たとえば国際フィギュアスケート業界の課題は、いかにして世界の消費市場を拡大するか、に尽きる。そのためには、日本人の次に韓国人に金メダルをとらせるのは予定されている。とうぶんアジア人へのメダル・サービスが続くはずで、次はおそらくシナ人だろう。
▼ヤルウリス&シミチェク著『古代オリンピック』1977
▼出口林次郎『世界体育史』S2-6
▼名倉弓雄『江戸の骨つぎ』S49
 撃剣興行について。
▼石原忍『日本人の眼』S17-5
▼桑木彧雄[いくお]『アインスタイン相対性原理講話』大10-7
▼堀江利和ed.『徴発必携』M16-7-20版
 徴発令の参考書。
▼服部保善『徴発事務通覧』M17-3
▼高平鳴海監修『世界格闘技 関節技事典』1998
▼夏目漱石『三四郎』春陽堂文庫S25、原M41-9-1~12-29朝日新聞
 当時の大学での陸上競技が描写されているので貴重なのだ。
▼太田黒敏男『銀行金融の知識』S13-2
▼ピエル・ブートゥルー著、河野伊三郎tr.『数学思想史』S18-2、原1920
▼小野満智子『新美人法』M41-2
▼松川弘太郎『関東兵衛 第一~第四』S9
 方言の話。
▼佐藤堅司『孫子の体系的研究』S38
▼東方文化学院京都研究所『東方学報』第四冊、S9
 「李【小里】法経」について。
▼プラトン『国家』藤沢令夫tr.(岩波プラトン全集11) 1976
▼紀田順一郎『「大漢和辞典」を読む』1986
▼佐々木克『戊辰戦争』中公新書1977
▼『日本の名著 西周 加藤弘之』1972
 琉球式の外交主義では人民は守れぬと西が説いている。
▼鹿野政直ed.『日本の名著37 陸 羯南 三宅雪嶺』S46
 軍艦の砲弾の単価と砲身命数についての証言あり。
▼『芳賀矢一選集 第六巻 国民性・国民文化編』国学院大学H1
 日ユ同祖論は誰が初出なのか。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。
 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は200円です。
 バックナンバーも1号分が200円で、1号分のみでも講読ができます。
 2008年6月25日号以前のバックナンバーのコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
http://www.budotusin.net
 の「告知板」をスクロールすれば、確認ができます。
 ウェブサイトでわからない詳細なお問い合わせは、(有)杉山穎男事務所
sugiyama@budotusin.net
 へどうぞ。


盛岡市内を観光案内してくださる奇特な方を公募。時期は3~5月中で。

 ウェブ版『NYT』のOp-Ed に、2010-2-26に、レーガン政権で国防長官の補佐官をしていたLawrence J. Korb氏がSEAN E. DUGGAN氏と連名で「Putting the Coast Guard Out to Sea」という記事を寄せている。
 米沿岸警備隊は4万1000人いて、今もハイチ救援などに大活躍。
 しかし、やはり警備艇(米語ではコーストガードの保有船はどれほど大型であっても「カッター」と云い、海軍のヴェッセルと意識的に区別を立てる。ちょうど、海兵隊員がソルジャー=陸軍歩兵ではなくあくまで「トゥループ」を名乗るのと同じノリ。ちなみに日本の海保も「船艇」と自称し、海自式に「艦船/艦艇」とは呼ばない)は、艦齢が軍艦よりも酷いことに……。
 米軍艦が平均14年だというのに、コーストガードの警備艇には 41年なんてすごいものもある。このような予算配分は不合理である。
 軍と沿岸警備隊の予算を別々に考えるのはもうやめよう。F-35関係の予算だけでコーストガード全体の2011予算より多く使うなんておかしくないか。
 いったい冷戦後の今、ヴァージニア級の新型原潜×1隻に $2.7 billion も支出するなんていかがなものか。(米海軍のFY2011建艦費全体は、 $16.1 billion である)。
 ――というのだが、日本でも海保全体の予算がイージス艦×1隻より少ないんだから困ったもんだ。
 ところで、新設HPである Podcast28 を皆様はもう試聴してくださいましたでしょうか?
 パイロット版をお聴きになった方は、ご意見をお寄せ下さい。
 (ちなみに加藤氏との対談は南長崎の「ココス」で録音しました。小生もケーキをパクつきワインをすすりつつ対談したのは前例がない。)
 みなさまのご意見にもとづいて「本放送」の番組スタイルを工夫してみたいと思います。
 それから、このインターネット・ラジオ局で「ゲスト単独講演」「対談」「座談」をやってもいいという「自称軍事マニア」の方もご連絡ください。(ノンプロの方には出演料は出ませんので、あくまでシャレの気持ちにてご応募くださいませ。)
 あと、「軍事ラジオ・ドラマ」も公募するぜ。MP3で作ってくれ。思い切りバカバカしいモノをな! 「シーシェ○ード対プレ○ター」とかの阿呆ネタを聞かせてくれる勇者は居ないか?
 げんざい小生は『大日本国防史』の執筆に時間のほとんどを吸引されているため、放送講演用の原稿を書いているヒマがないのです。それで、しばらくゲストの演説等で試験放送コンテンツを充実させておこうという魂胆であります。


南米沖で「対潜水艦作戦」が17年も進行中。既に50隻以上も沈没か?

 2010-2-24付けでアップされている「The Battle For the East Pacific」という記事。
 エクアドル国境に近い海域で、コロンビアの海軍が、麻薬密輸団の「半潜没式輸送艇」を撃沈した。
 フネは長さ17m、コカイン8トンを積める。
 30人が働く秘密の造船所も発見された。
 2009にはこの種の半没艇を20隻、海と陸で検挙した。
 この種の半潜航艇は17年前に初登場し、いらいコロンビア政府は合計54隻を拿捕してきた。
 ほとんどの場合、ヒュミントにもとづいて網を張って捕える。空からの捜索ではめったに発見はできないのだ。
 コロンビア北岸で、毎年75隻、こいつは建造されているとみられる。
 平均スペックは、乗員4名、積荷7トン(コカイン末端価格で2億ドル)。 1回北米に達したら、そこで捨てる。ワンウェイトリップである。
 麻薬密輸出団は、「1隻+積荷」につき、原価1000万ドルをかけている。
 乗員はコロンビア漁師が多い。その家族は犯罪組織の人質である。
 途中で沈没する危険率は1割。フネは「棺桶」と仇名されている。
 乗員は、もし沿岸警備隊などにつかまったら、自沈弁を抜くように言い含められている。
 そこで取締りのため法律が改められ、沈んだ船から逃げ出してつかまった男も麻薬密輸の現行犯で有罪にできるようになった。
 ボートの運航はほとんど自動化されている。
 密輸の航路は太平洋側である。
 コロンビアからは毎年800トンのコカインが北米に密輸される。その三分の一はこの半没艇が運び込む。いちどに最も多量に運ぶ手段なのだ。
 だが、これまでに半没艇全数の1割弱しか捕えられてはいない。
 典型的なコロンビア麻薬団の半没艇は、幅4m。船体はファイバーグラス製。主機はディーゼル・エンジン。
 上甲板とちっちゃな「覘き窓付き塔」だけが波の上に出る。この塔からエンジンと乗員に対して新鮮な空気が供給される。
 商用潜水艦が1000万ドルで市販されているが、その建造と販売は法律で規制されており、ギャング団はそんなお役所相手のペーパーワークに興味などない。
 ギャング団の半没艇は、建造原価はだいたい1隻につき70万ドル以上だ。最大でコカイン10トンを運ぶサイズ。造船所は、太平洋に注ぐ川の上流に秘匿されている。
 1航海はだいたい1000kmの旅になる。速度は15~25km/時である。
 しかもひるまは極度に減速するので、平均して到着までに2週間かかる。減速しないと、ウェイクが生ずるので、それが米国沿岸警備隊の航空機のセンサーに探知されてしまうのだ。※このセンサーとはレーダーではないようだ。なぜならレーダーならば昼も夜も関係はあるまい。
 初期には、この半没艇を、大型汽船が曳航して長距離を運んだ。そしてカリフォルニア沖で曳索を外した。この方式は、コロンビア=北米航路では廃れているものの、スペイン沖やスリランカ沖では現存。
 最近は排気ガスを冷却する装置がついているので赤外線でも発見しにくいといわれる。
 次。
 「North Korea Foiled Again  Democratic Republic of the Congo (formerly Zaire)」という2010-2-24のニュース。
 北鮮→シナ→マレーシア→コンゴのルートでT-55のパーツを密輸出しようとした船が3ヶ月前に南アにとっつかまっていた。
 コンゴへの武器輸出は国連が禁じている。マレーシアは今やこの種の密輸の基地と化している。
 次。
 『ポピュラー・サイエンス』のウェブ版2010-2-23に Eric Hagerman 記者が寄稿している「The Present and Future of Unmanned Drone Aircraft: An Illustrated Field Guide」は面白い。
 UAVにこれまで関心がなく、しかし、急にてっとり早くその全体イメージを把握したいんだという人には、とても親切なビジュアル事典となっている。
 現役および開発中の代表的UAV×30機種が写真付きでズラリと解説されている。
 ひとむかし前までなら、このくらい要領よくまとめてあってしかも面白い英文記事は、ほぼそっくり無断で翻訳をされて、趣味系の雑誌に日本文の記事として載ったかもしれない。しかしいまは欧文ソースに目を光らせている人も増えたので、そんな海賊原稿は商業雑誌には掲載できないだろう。
 防衛省およびメーカーの人で、これからUAV予算をとるためにプレゼンをしなければならない人は、この記事を保存しておくとよいでしょう。いかに日本が遅れてしまっているか、よく伝わってきます。
 おまけ。
 サーブ社のCEOに対するインタビュー記事。2010-2-21付『ディフェンス・ニューズ』。
 ブラジルとインドがグリペンを買ってくれなくとも、政府はこんご30年、グリペンを使うことにしているから大丈夫。
 グリペンと同サイズのUAVも開発中。そのデモ機は3年以内に飛ばすであろう。
 無人ヘリの「スケルダー」は、操縦はPCでOK。
 欧州合同で無人潜航艇もつくる。海底油田開発にだって無人潜航艇は必要になるのだ。
 UAVが大成するかどうかは、sense-and-avoid technology 次第。さもなければ有人機と空域を分けるしかないのだから。


「カラテRobo」ができるんじゃないかという話

 先回紹介した、アフガンの家屋内捜索をする米兵には、今後は「立ち技系」の徒手格闘スキルや、持兇器格闘の心得が必須となる――という報道を読んで、誰もが感ずるであろう素朴な疑問は、「だったら、最初から〈テーザー警棒〉でも用意してけば?」――だろう。
 ところが、これは空想されるほどに簡単な解決法とはならない。
 住民懐柔策として、シチュエーションは、さいしょはあくまで友好的なムードから始めねばならないのだ。いきなりテーザーをバチバチ鳴らしてドアを蹴破って民家に押し入るような真似は、マクリスタルの方針がゆるしてくれない。
 武術の道場で遊んだことのある者ならわかるだろうが、狭いスペースで相手と近接して立っていた場合、どんな良さそうな武器も、不意をつかれて簡単に相手に奪われてしまう可能性があるのだ。まして相手は複数人だ。
 最初から敵対的な家宅捜索をしたいのなら、むしろ着剣小銃を擬して進入する方がマシだろう。米兵が得意とする床尾板打撃を多用するためには、M-4のバットストックはもっと頑丈なデザインに変える必要もあるだろう。
 また、腰の拳銃には、ハサミやナイフでは切断できないワイヤー入りの紐を結んでおく必要も生ずるかもしれない。
 米兵が格闘に備えて簡単に追加できる装備は、あまり多くない。簡単には奪われ難くしかも相手からはそれと視認がし難い「防刃グローブ仕込みメリケンサック」だとか「肘撃ちに使える外板の固いアーム・プロテクター」……ぐらいではないか。
 将来は必ずこの分野にもロボットが投入されるであろう。音響、光学、電気、化学ガス等々、非殺傷系のあらゆる装備を幾重にも纏った、護衛&格闘制圧専用のロボットだ。もちろんキネティックな制圧力も有する。十手や刺股や梯子やトンファーを手にしているかもしれない。あるいは、パンチがバネでボヨヨン……と飛んでくる、そんな過去のマンガが現実になるかもしれない。もちろんその前に、「網」でも発射するのが合理的だろうが……。
 わたしの無人兵器系の講演でよくぶつけられた質問が「その無人兵器を敵が奪ったらどうするんですか?」というご心配だった。みんな、古い『鉄人28号』の心象が強すぎるようだ。
 今日では、高度な無人兵器のシステム立ち上げには各機に固有の暗号が必要なので、操縦インフラ一式を奪わない限り、戦場で鹵獲した無人兵器を即時に自由勝手に逆用することなどできない。報告されている鹵獲ロボットの逆用例は、単純な「爆発物運搬」だけで、それは農業用トラクターをガレージで改造したってさせられるようなミッションにすぎないのだ。
 むしろ、携帯電話や、IEDジャマーの無線電波が、味方のUAVの操縦信号を妨害してとつぜん墜落させてしまうというケースの方が、深刻なようである。


アフガンに行くなら立ち技の徒手格闘も必修だと米陸軍

 2010-2-16の浜松基地リポートがアップロードされたようです。本サイト内の「資料庫」のいちばん下をクリックしてください。
 書き忘れましたが、浜松基地内の「資料館」には、WWII中に帝国海軍が製造させた、陶磁器製のロケット燃料貯蔵容器の実物が保存展示されています。秋水などの酸化剤をいれておいた容器ではないかと思います。
 それと、AWACSの尾翼は民間機型よりもやや大きいです。これはレドームがのっかっている関係です。全日空に訓練を委託していますのは、B-767のシミュレーターが自衛隊にはないからです。
 次。
 『スターズ・アンド・ストライプス』に2010-2-23にSeth Robson記者が書いている記事「Army revising Combatives handbook to focus more on striking, grappling」。
 格闘技教範が改訂される。イラクとアフガンに派遣される兵隊にはこのレベル1が必修となる。
 イラクとアフガンで住民相手にじっさいに素手ゴロを体験させられた数百名の兵隊を調査した結果、米陸軍の初級格闘教範には打撃技も組み技も必要であると再認識。
 格闘のうち3割は、しまいには銃の発砲でケリがついた。武器を支配した側が、このような格闘では勝者になるのだ。
 米陸軍の格闘技学校はジョージア州のフォート・ベニングにある。
 米軍規定の格闘技能力レベルは4段階。
 従来のレベル1と2は、寝技が中心だった。
 しかし新改訂教範のレベル1と2では、パンチ、キックと組み技が、綜合されている。
 立ち技で、しかも full-gear 状態での徒手格闘と用武器格闘とを学ばねばならぬ。
 家宅捜査では、狭い屋内で、非殺傷的な強制力を、抵抗する家人たちに対して発揮しなければならぬ場合がしばしばあるからだ。
 そうさ。モスールでは、男をタックルして数種類のチョークで制圧し、そいつの手足を zip ties で縛り上げる必要があったよ、と一兵士。〔入隊前の地方の〕学校でボクシングとキックボクシングを習っていたのが役に立ったね、と語る。
 レベル1の最終日の受講内容は clinch drill である。
 レベル2では、4人のガサ入れ隊に対して二十数人の現地の男が clinch holds せんとするのを、いかにしてさばくか。
 なお、ちかぢかドイツのバムベルグ基地で、米軍内の格闘技トーナメントが開催される運びという。
 次。
 ABCニュースの特種。DAVID KERLEY と LUIS MARTINEZ記者による2010-2-23の「Navy to Lift Ban on Women Serving Aboard Submarines  Women Will Be Assigned to Subs if Congress Does Not Object」というリポート。
 米海軍はいよいよ女子の潜水艦乗組みを認める。
 まずは将校からはじめるだろう。人数は 12 ~ 18人で、海軍兵学校卒だけでなく、ROTC組も含める意向。
 ただし米海軍の潜水艦将校になる者はぜんいん1年以上、「原子力学校」でまず予習せねばならぬから、じっさいの乗艦は先の話だ。
 既製の潜水艦に、女子の下士官・兵用の居室・風呂・トイレを新たに区分することは、予算的に不可能。
 女子1名での乗組みも認めない。必ず1艦に2名以上を配属する。
 ちなみに水上艦では1993から女子の乗組みはある。
 妊娠中の女子は水上艦であれ潜水艦であれ乗組みを認めない。
 早ければ17年後の米海軍に、女の原潜艦長が登場する可能性がある。ただし、それには連邦議会の承認が必要である。