「防雷網」では嵐に遭うとバラけてしまうことが分かったので、ロシアはケルチ大橋を防御するため、こんどは1隻90mの「バージ(艀)」を並べて海面を閉塞しようとしている。

 AFPの2024-5-22記事「France tests updated air-launched nuclear missile」。
   フランスはロシアの核の脅しに対抗して、ラファール戦闘機から「ASMPA-R」空対地戦略巡航ミサイルを発射する実験を挙行した。
 この空対地ミサイルには、有事には、核弾頭を取り付けることができる。

 次。
 Megan Eckstein 記者による2024-5-18記事「Marines, special ops test MRZR vehicles that add power, payload capacity」。
   米国のポラリス社は、同社製品のオフロードバギーである「MRZR アルファ」に「車外へ電力を取り出して利用させられる機能」を後付け可能にする。もうじき量産する。同時に、そのもう少し強力な機能を最初から車体内に組み込んだバージョンも開発中。海兵隊と、SOCOMが、これらに興味を持っている。

 会社のプログラム・マネジャー氏いわく。海兵隊は昨年、レーダーや通信システムその他のために軽オフロード車の車載動力から電気を車外に供給できるようにすることに、いちばん熱心であったと。

 ポラリス社はこのリクエストに応えるべく、1キロワットの電力を車外へ供給できるシステムを、「後付けキット」として生産することにした。これは既存のMRZR用である。
 そしてさらに、5キロワットを発電して車外システムへ給電できるサブシステムを、新型のMRZRには最初からビルトインすることに決めた。

 どちらの機材も「直流→直流」である。MRZRにもともとついている発電機から24ボルトをエクスポートする。

 たとえば、車両が走行中にも衛星とデータリンクを維持することを、海兵隊は求めている。そのためには、今まで以上の発電力が必要だ。

 そして海兵隊としては、新たな電力取り出し装置のために「荷室」が狭くなるようでは困る。追加設備は、「隙間」に詰め込んで欲しい。

 「アルファ」には2席型と4席型がある。荷室積載量は600ポンドである。
 「アルファ」はV-22の機内荷室に収めて空輸可能。

 ※読者はこういう疑問をお持ちではないだろうか? Kawasaki が陸自に納入している4×4バギーと、たとえば「ジムニー」を比べたなら、大差はあるのか――と。全地形踏破能力に限定して言えば、大差があります。これはじっさいに操縦した人が口を揃えて言う。そこで空想をします。どこかの自動車雑誌でプロドライバーを連れてきて「比較特集」すればいいのに……と。しかし、日本では難しいのでしょうね……。大人の事情がある。

 次。
 Isabel van Brugen 記者による2024-5-22記事「Pentagon’s Russian Oil Red Line Questioned」。
   ウクライナがロシア領内の石油精製プラントをドローンで空襲し始めたのは2024-1月からで、これまですくなくも13回、成功させた。
 今月のペンタゴンの推計ではロシアの原油精製能力の14%はこれによって阻害されていると。

 英紙『フィナンシャルタイムズ』が匿名の米高官から聞き出したところでは、米国内のガソリン小売価格が値上がりするのはバイデン政権の米国内人気にとって不利だから、その攻撃はやめろと米国からウクライナへ要求したそうだ。
 米大統領選挙の年にはかならずこういう話が出てくる。

 ※米エネルギー省が5-21に発表したところによれば、米政府の国家備蓄である「北東部ガソリン供給リザーブ」のうち100万バレルをバイデン政権は市場放出する。これを夏のドライブシーズン前に実行することにより、ガソリンの市価を抑制し、政権が不人気になるのを禦ぐ。うまくいけばまた、ウクライナ軍も精油所爆撃を拡大できるだろう。

 次。
 The Maritime Executive の2024-5-21記事「Two Men Suffer Asphyxiation in Cargo Hold Full of Palm Shells」。
    日本の海保によると、石巻港で、ばら積み貨物船の船倉内に降りた港湾労働者×2名が窒息した。 その積荷はパーム椰子殻(アブラヤシの油を搾取した残り)であった。

 事故は5月20日の朝に発生。貨物船は『Ever Felicity』。
 2名とも救急搬出の後、病院で息を吹き返している。

 ※この船倉に入った救急隊員らも、命がけだな。むろんボンベを背負っていたに違いないが……。

 パーム椰子殻は、バイオマス燃料になる。
 注意すべきなのは、搾出しきれなかった油が少し残っている。それが空気中の酸素とゆっくり化合し、酸化する。その結果、船倉内には一酸化炭素やメタンが充満してしまうのだ。ちなみにその際、発熱反応も起きている。火災の危険すらある訳也。

 ※もし第三次世界大戦が始まったら米国内にはガソリンがなくなるから、まず農村のトラクター用に木炭ガス・エンジンを普及させるしかないと米政府が音頭をとって1989年から本格的に「自作可能品」を研究させている。ただし薪ガス/木炭ガス/石炭ガスの主成分は一酸化炭素なので、英文資料だと《ぜったいにひとりで運転してはならない》といった注意書きを添えている。これに対してネットで参照できる日本語の「薪ガス・エンジン」関係文献には、この注意書きが見られない。そこが怖いと私は思う。そこを考えると、大災害がわが国の冬季、北国で突発した場合に、過疎の僻村に対して援助するのに適する生存保障システムは、「暖房+発電+給水(融雪による)」をカーボンニュートラルに、且つ比較的安全に実行できる「スターリング機関+熱電発電」しかないのではないか? 燃料は、そこらに生えている雑木の柴と、倒壊家屋の木材。冷熱源は、雪なので好都合かと……。

 ※ぜんぜんかんけいないが、パイナップルの皮(乾燥させてないもの)を、外皮を上にしてテーブル上に伏せ、その上から、1000度に赤熱した鉄球を載せても、鉄球は皮を焼き破ることなく、そのまま冷えてしまう。そういう実験動画がSNSにある。この「バイオ耐熱構造」の秘密は何なのだ?


トルコ航空が、カブール空港との定期便を再開した。過去3年近く、中断していたが。

 The Maritime Executive の2024-5-20記事「China May Start Detaining Philippine Nationals in Philippine Waters」。
   先週、北京はアナウンスした。「海警」に権限を与える。誰であれ、中共が支配権を主張する海面に入った外国人を逮捕して60日間、収獄できる権限を。もちろん、裁判無しに、である。

 この権限は、6月中に、執行可能となる。

 次。
 Mark B. Schneider 記者による2024-5-20記事「FAS’s Report on Russian Nuclear Weapons: Flaws and Fallacies」。
  引用できる資料として定評あるFASが、ロシア軍の最新の核戦力(数量)について詳細に推定してくれている。
 愚生は本日、多忙ゆえ、抄訳もせぬ。

 タイトルだけ掲げておくから、必要なときは、あとでここを参照汁。

 次。
 Evan Loomis 記者による2024-5-21記事「The Urgent Need for Security Clearance Reform」。
    米国政府のセキュリティ・クリアランスは、いま、四レベルに分けられている。

 すなわち、
 「トップ・シークレット/センシティヴ・コンパートメンテド・インフォメーション(TS/SCI)」
 「トップ・シークレット(TS)」
 「シークレット(S)」
 「コンフィデンシャル(C)」
 である。

 こうしたクリアランスが個人に与えられる前に、その個人は数ヵ月から数年も背景を調査されねばならない。
 冷戦時代はそれでよかったが、今は、そこが政府を困らせる。
 今日の技術的な進歩は、数週間とか数日の単位で急進展するからだ。

 たとえばAIで革命的な技術を実装し市販可能にしたスタートアップが登場したとする。
 しかし米政府の最高幹部は、その創業者兼技術部長をただちにワシントンDCに呼んで、ある敵国のさしせまった工作から米国を防衛するためにそのシステムを利用させてくれ、などと相談することはできない。その創業者には、セキュリティ・クリアランスが与えられていないからだ。そいつの身体検査だけでも1年もかかる。かたや、最先端技術の相互進化の方は、1ヵ月も待っていてはくれない。どんどん政府=国防総省が、時代遅れになってしまう。

 私企業の幹部の方でも、いったいじぶんたちの政府がいま、どんな困難に直面して、いかなる課題を解決したくて困っているのか、それを知ることができないまま、いたずらに時間が過ぎる。


兵頭二十八 note

やはりベトナム軍は「押して歩く」専用の自転車を、今日なお 整備し続けているぞ!


自転車で勝てた戦争があった


ペンタゴンは2016年から追究してきた「SHiFLD」計画を、今年度を最後にして諦める模様。

 F-22やF-35にレーザー砲ポッドを吊下させ、海外展開の米軍部隊を襲う敵のミサイルを空中で迎撃しようという野心的な目論見であったが……。その予算が来年度にはついてない。
 開発中心はロックマート。

 想像をすると、その人員を他の「急ぎ」の分野に集中させる、資源の再配分をしたいのかもしれない。
 具体的には、スウォームのUAVを次々と叩き落とせる艦対空レーザー砲。

 低速ながら親子式になっている空対艦ミサイルの弾頭から、低速のDJIドローンが複数放出され、それが「マシンビジョン」によって自律的に、輪形陣の巡洋艦の電子兵装に衝突して自爆するようになっていたら? 超低速の小型飛翔体をすべてレーダーで捕捉しようとしたら、CICはパンクするだろう。RAMではタマが切れてしまう。レーザー砲を急ぐしかないのだ。

 次。
 Kevin Roberts 記者による2024-記事「Ukraine Aid Packages Leave Many Unanswered Questions」。
   ※記者は「ヘリテージ財団」の代表者。

 600億ドルの対宇援助法案が連邦議会を通ったと思ったら、数日もしないうちからもう《これでは足りない。もっと支援が必要だ》とDC界隈では叫ばれ始めた。

 ヘリテージ財団はとうぜんに反露のスタンスだが、これほどの軍資金を貰いながらウクライナ軍がいっこうにロシア軍を領土から追い出せないというのは、何かがおかしいと思わないか?

 2022年いらい、米国の納税者は、ウクライナのために1730億ドルを与えて来ているのである。
 この金額は、米陸軍の1年の予算にも匹敵する。
 その負担は、米国の1世帯あたり、1300ドルということになる。とんでもない金額だぞ。
 米国の国防予算は今年度は8950億ドル。その中から、費目別で、対宇支援に割かれている分がいちばん大きいのだ。
 これでも戦争に勝てない国があったら、そっちの方が、何かおかしいだろ?

 ※WWII中の国府軍と似ているかな。

 次。
 AFPの2024-5-20記事「Ukraine should be given greater freedom to strike Russia: Lithuanian minister」。
   月曜日にリトアニアの外相が、フランスのテレビ「LC1」のインタビューに答えていわく。ウクライナ軍がロシア本土内の目標を意のままにミサイル攻撃するのを、西側与国は認めるべきだと。

 ※その理由は次の記事で推測がつく。

 次。
 Alexey Lenkov 記者による2024-5-19記事「Russia relocates significant portion of strategic bombers to Murmansk」。
  ロシア空軍は戦略爆撃機をムルマンスク基地に集中しつつあり。

 ※そこを宇軍が早く巡航ミサイルで攻撃してくれというわけだ。リトアニアの立場としては。

 次。
 Sophie Jenkins 記者による2024-5-13記事「Quantum navigation system successfully trialed in UK flights」。
   英国の開発チームは、民航旅客機に搭載可能なサイズの、「量子慣性航法装置」を完成したそうだ。
 この量子ジャイロがあれば、もう衛星航法電波に依存する必要はなくなる。GPSはロシアや中国から徹底的に妨害され、狂わされている。

 英国防省は、「QinetiQ」社、「Infleqtion」社、「BAEシステムズ」と協働でこの装置を開発してきた。拠点は、RAFの飛行実験隊がある「ボスクーム・ダウン」基地。

 ※豆知識。シャーロックホームズシリーズに出てくる「Boscombe Pool」は架空設定地なので、この「Boscombe Down」とは名称以外に何の関係も無し。

 試作装置には、「Tiqker」と名づけられた光学原子時計が必要。それと、本体内部は極超低温にしとかないとダメ。まだまだ小型UAVには搭載ができない、大仕掛けの段階だ。

 英国の開発計画では、2030年には、じっさいに航空機に量子INSを搭載したい。

 次。
 Defense Express の2024-5-20記事「Tsiklon Ship Reportedly Hit by Ukrainian Attack, Meaning the Last Kalibr Carrier in Crimea is Destroyed」。
    ロシア側発の諸報道によると、2発のATACMSが、セワストポリ軍港のコルヴェット『Tsiklon』(カラクルト級)に命中し、将兵6人死亡、11人負傷。

 その同じ5月19日、『Kovrovets』という掃海艇もやられているそうだ。

 『ツィクロン』は、艦対地巡航ミサイル「カリブル」を発射することができるプラットフォームであった。その大破によって、いまやセワストポリには、「カリブル」を発射できる軍艦が、1隻もなくなったと考えられるという。(ノヴォロシスク軍港に行けば、『Buyan-M』というミサイル・コルヴェットと、非核動力の潜水艦『Varshavyanka』が残っている。)

 『ツィクロン』は2023に黒海配備されていらい、いちども「カリブル」を発射したことはなく、後付けで「パンツィール-S」を装置され、防空コルヴェットとされていた模様。


雑報によるとATACMSがロシア海軍のミサイル艇を直撃したという。未確認。

 The Maritime Executive の2024-5-18記事「 Houthi Attack Damages Shadow Fleet Tanker Carrying Russian Oil」。
   フーシがまたしてもロシアの原油タンカーにミサイル〔どうやら弾道弾らしい〕を命中させ、火災が発生した。
 10万5387トンの『ウインド』。船籍はパナマ。
 イエメン沖の紅海を南下している途中であった。

 このフネはロシアの原油を積んでいる。5月12日から13日にかけてスエズを通峡。AISで「中国へ行く」と表明していた。紅海においてもAISを切っていなかったらしい。

 英国の海運監督機関いわく。被弾した座標はイエメンの「Al Hudaydah」港から98浬離れていたと。
 被弾によって浸水があり、結果、舵は動かなくなり、動力も失ったが、乗員の活動により、行き脚は復活し、自力航行できているという。

 別な報道だと、火災によって操舵系統がひとつダウンしたが、もう1系統が使えるのだという。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2024-5-16記事「Medvedev’s dream crushed: Russia falls short of 1,500 tanks target」。
    昨年の3月にメドヴェジェフは、戦車を年に4000両、新造させるぞと叫んだが、やはり絵に画いた餅であった。

 最近報道を総合すると、ロシア最大の戦車工場であるウラルヴァゴンザヴォドからは、年に450~480両の戦車(T-90Mの新品と、各種ストック戦車の改修品を含む)をロシア軍に納入できる可能性がある。

 ロシア第二の戦車工場である「オムスク」も、それと同じくらい、納品ができると仮定しよう。

 2つの生産拠点をあわせて、めいっぱい無理をしても年に960両なのだ。

 今年の5月1日から5月15日にかけて、ロシア軍は34両の「T-90M」を受領していると推定される。このうち10両~11両は、通過する無蓋貨車をカウントした人がいた。残り23両は、ロシア国防省の公式発表だ。

 英国国防省の見積もり。「ロシア工業全体で、月に100両の戦車を軍に納品できるだろう」。

 ということは、毎月100両以上、ウクライナ兵がロシア戦車を破壊すれば、ロシア軍の戦車戦力は、長期的に逓減して行くのである。

 次。
 Clarence Oxford 記者による2024-5-16記事「Early retirement of old vehicles will not significantly reduce emissions, study finds」。
   『Environmental Research (環境研究)』という学術誌上に、ひとつの研究報告が公表された。

 トロント大学の研究グループによると、旧くなった乗用車にずっと乗り続けても可い上限の年限といったものを行政が法令で設定して中古車の廃車化を促しても、地球温暖化ガスの削減には、ほとんど結びつかないという。それどころか、社会が余計なコストを負い、余計に資源を浪費するようになってしまうという。

 研究は、現状で年々、米国からの地球温暖化ガス排出総量の17%の源となっている乗用車(light-duty vehicles)に、もし行政が「販売から15年したなら廃車にしなければならぬ」との法令を適用したとしても、GHGの排出量減は、微々たるものにしかならない――と究明した。

 また同研究は指摘する。むりやりにEV(電気自動車)を普及させようとすると、環境にとってむしろ悪いことになる。それはEVが大量に必要とするバッテリー系の製造のための特定資源の採掘から消費、廃棄までの工程がトータルで長期的にもたらす。


全国の書店員の皆さん! 本日の『読売新聞』の広告を切り抜いてPOP化し、『自転車で勝てた戦争があった』を販促しよう!

 Cynthia McFadden, Kevin Monahan and Alexandra Chaidez 記者による2024-5-18記事「Ex-military surgeons embrace new mission: stop Americans from bleeding to death」。
   軍医のジョン・ホルコムは1993のモガディシュでこんな体験学習をした。ブラックホークが撃墜されて大量出血の負傷兵が多数発生。しかしソマリアにはまともな病院などなかった。軍医長がこう言った。「歩く血液銀行の準備をせよ」。

 衛生班の全員が横になり、腕から血を抜いて、即時にその場の負傷兵たちに輸血。
 それが終ると、次の繃帯所まで皆で歩いて移動する。だから「ウォーキングブラッドバンク」なのだ。

 出血外傷治療では、いかにすみやかに輸血してやれるかが、救命率を左右するのである。

 今日、ホルコムは、元軍医・衛生兵らの有志でつくっているグループに加わっている。このグループは、怪我人が病院へ送られる途次にも速やかに緊急輸血できる体制の整備を提言している。なかなか主張はうけいれられないので「全血マフィア」と自嘲しているところだ。

 彼らの主張。そもそも救急車やレスキュー・ヘリコプターの中に輸血用の血液が置いてないというのが、よくない。それがあれば全米で毎年数万人が救命されるはずである、と。

 しかしこの実現には数々の障壁がたちはだかっている。
 まず、カネ。
 病院到着前に救急車の中で輸血した分について、保険会社は、それは保険の適用外だと言うにきまっている。
 いま米国内の外科病院では、全血輸血をするところは50%しかない。あとは成分輸血。
 しかし、元軍医たちにいわせると、外傷輸血は全血がいちばん良い。

 失血のため真っ白になって担ぎ込まれてきた患者に全血を輸血すると、あなたの目の前で、みるみる生命の色が蘇って来る様が、観察できますよ――とホルコム。

 ちなみに『NATOエマージェンシー戦時手術ハンドブック』の共著者には、ホルコムが加わっている。

 次。
 ストラテジーペイジの2024-5-18記事。
    ロシアの極東部には、住民は830万人いる。ロシア極東部の面積は米本土48州に近似するが、米本土48州には3億1000万人が暮らしている。いかにシベリアの人口扶養力が低いかが分かるだろう。

 ロシア人の貧困率は2022以前は12%だったが、今は20%になっている。

 ロシアは軍用資材も民用資材も、デュアルユース需品も、すっかり、中共1国に依存するようになった。他に同盟国がないので、それ以外に道の選択は無いのだ。
 その中共に対して支払う代金は、間もなく「土地」を切り売りするしかなくなるはずである。

 ※ロシアは占領したマリウポリからベルディヤンスクへ、新しい鉄道支線を敷設した。これと同じことをなぜウクライナ側ではできない? 首都で遊んでいる若い奴ら、あれは、何なんだ?



自転車で勝てた戦争があった


子どもが3人いる親の徴兵は延期してやろうじゃないかという法案を、ロシア国会の国防委員会は、否決した。

 2024-5-7記事「In Russia, a permanent deferment to parents of three children not to be given」。
   ロシアの現行法では、16歳以下の子ども4人以上を育てている親は、軍隊からの充員招集を猶予されることになっている。

 新法案では、18歳以下の子ども3人を抱えている親の徴兵を延期しようとした。
 それが否決された。国防省の反対で。

 なお、ロシア市民に対して招集令状をスマホ経由で送達するように変わるのは、2024年の11月1日からだ。

 次。
 米国のコンクリート打設業界新聞の2018-12-3記事より。

 「BeastBarrow」という、生コンを運搬する手押し車の新案商品。
 インラインの2輪である。すなわちタンデム2輪。

 後輪が、回転継ぎ手で、旋転するようになっている。後輪だけ畳んでしまって、ふつうの1輪車のようにも使える。

 良いアイディアのように見えたが、げんざいまで、普及しているという話を聞かない。
 何か、不都合があるのだ。
 それを想像する。

 おそらく、2輪状態で押しているときに、左右のスキッドが、現場の地面の凸凹に当たってしまうことがあるのだろう。

 また、急な板坂を押し上げようとするとき、けっきょく、「後輪」は浮かせるしかない。だったら後輪は「死重」で、余計なコストでしかないと思われるのだろう。

 ところでさいきんのホームセンターではもはや園芸用・家庭菜園用の「1輪車」は流行っていないようで、サイドバイサイドの「2輪」の手押し車が7000円くらいで売られている。
 これは上半身の筋力が弱い人でも、カートを安定保持しやすい点が、好まれるのだと思う。

 そこで海外の市販品を検索したところ、おどろくべきユーチューブ動画にヒットした。

 ゴリラ・カート「GCR-7X」だ。7立方フィートの容量がある「2輪車」である。600ポンドまで荷重に耐えるという。
 このバケットに、体重175ポンドの親父がすっぽりと入り込み、それを、7歳の息子が、カートの取っ手(梶棒)を持ち上げて、楽々と、庭園の草地上を、押したり曳いたりして動かしてみせている。

 こういうモノを都市部に平時から普及させておいたら、何か大震災が突発したとき、すくなくとも市街地であれば、「難歩行者」を、1名の介助者だけでも、緊急搬出してやることができるではないか?

 現況、このクラスの「2輪車」は、単価が数万円するようだ。

 次。
 Ashley Roque 記者による2024-5-16記事「Army soldiers not impressed with Strykers」。
   今年、米陸軍は、中東に、50キロワットのレーザー砲(プロトタイプ)を載せたストライカー装甲車を4両持ち込んで、テストした。
 どうも兵隊たちはあまりその威力に感心しなかったようである。

 陸軍の調達部長のブッシュ氏が水曜日に上院の「空地歳出予算」分科会で証言。

 やたら発熱し、その放熱・冷却方法が大問題になるレーザー兵器を、機敏に動ける車両に搭載するだけでも難題山積であると。ストライカーにとって、50Kwはちょっと荷が重過ぎる。

 レーザーの威力は、飛来した「クラス1」~「クラス3」のドローン、飛来するロケット弾、飛来する野砲弾、飛来する迫撃砲弾のすべてを空中で撃破することができた。

 ストライカーに50Kwレーザー砲を搭載したプロトタイプは4両のみ。そのすべてを2月にセントコムへ送った。場所は非公開。

 中東で試験する意味は、「砂嵐」の大気環境下でビームがどのくらい弱まるものか、知りたいので。

 陸軍の参謀次長のジェームズ・ミンガス大将いわく。厚さ「四分の一」インチの鋼鈑を焼ききるためには、1平方センチに4キロワット以上のレーザー光を集める必要がある。それを10km先で実現しようとして、レーザー砲の出力が50Kwなのである。

 しかし、大きな距離を、光線を散乱させないで確実に1点に集める目途が、いまもって、立たない。

 大気中のわずかな塵でも、威力が弱まってしまう。

 兵隊たちの第一印象は、よくなかった。

 現在、米軍は、パレットの形で運搬して陣地に据え付ける20キロワットのレーザー砲「P-HEL」を受領している。
 また、ロッキードマーティン社は、固定陣地から発射する300キロワットのレーザー高射砲「IFPC-HEL(間接射撃野砲弾から味方陣地を守る高エネルギーレーザー)」を、これから開発する。

 次。
 H I Sutton 記者による2024-5-15記事「China Builds World’s First Dedicated Drone Carrier」。
   揚子江中流の造船所で、密かに建造が進められている「ドローン母艦」。
 最初から固定翼無人機プラットフォーム専用として設計された、世界初の空母になるであろう。

 この無人機母艦は2022-12に進水しているが、続報は一切無い。

 スペックも公表情報がないが、衛星写真を見るに、第二次大戦中の米海軍の「護衛空母」より幅があり、ただし全長は少し短い感じだ。

 巾広なのは、船体が双胴(カタマラン)だからである。
 就役すれば、世界初の「カタマランの空母」となるだろう。

  ※今はSWATHとは言わないのか。

 アングルドデッキはないから、離発艦を同時に進めることはできない。また、艦首部の飛行甲板はスキージャンプ式にはなっていない。立面図にすれば、あくまでフラットデッキである。

 イラン、トルコ、その他の国の海軍でも「ドローン・キャリアー」を計画中だ。

 飛行甲板の海面からの高さから見て、この中共の秘密母艦には、最上甲板の下の「格納デッキ」が無い。あるとしても、天井がとても低い。
 おそらく、本艦は、頻繁に無人機を飛ばして作戦する用途ではなく、実験支援艦なのだろう。

 飛行甲板の横幅は、ウイングスパン20mのプレデター級の固定翼ドローンを運用するのにも十分である。

 ※ふつうの駆逐艦にも、艦の中央の下層デッキから、艦首の上甲板に向けて「ナナメ上縦貫」するトンネルをしつらえて、それを電磁カタパルトとし、射出後に翼が展張する方式のUAVを、バカスカ射出できるようにしたらどうかと思う。今日では、「電磁カタパルト」技術が使えるのだから、専門の空母は要らない。むしろ、すべての護衛艦に、ドローンカタパルトを併設させることが、できるはずなのだ。

 次。
 AFPの2024-5-17記事「Philippines to buy 5 Japan-made coast guard ships in $400 mn deal」。
   フィリピンは日本から、沿岸警備隊用の船艇(全長97m)を5杯、購入する。総額は4億ドル以上だろう。
 日本政府が、643億8000万円の借款を供与する。

 フィリピンの沿岸警備隊はげんざい、97m艇を2隻、有している。だが、それでは足りない。

 ※この船艇には、外部からは「兵装」だとは見えない、垂直の「電磁射出サイロ」を1個、しつらえるべきである。そこからは、特攻自爆ドローンも射出できるし、「46糎砲弾」も射出できるようにするのだ。外見は「ツライチ」の上甲板でしかないので、中共の海警船がいくら放水しても、これを破壊することはできない。


『日経新聞』に広告が出ますので、全国の書店員さんは、それを切り抜いてPOPにしよう!

 Sofiia Syngaivska 記者による2024-5-16記事「The UK Defense Intelligence Analyzes Ukraine’s Wartime Economy」。
   英国国防省による分析。ウクライナは2024年には3%の実質経済成長をするだろう。
 ウクライナ経済は、2022年には前年比29%減となり、打撃を受けた。
 しかし2023年には、5%、経済成長している。これはIMFの統計。
 この復活基調が、続いていると言える。

 ウクライナの中央銀行の最新の2024年インフレ予測値は、8.2%である。

 次。
 Alexey Lenkov 記者による2024-5-16記事「Chinese failed with electromagnetic hypersonic railgun test」。
    中共がレールガンの発射テストをしたところ、砲弾は高度1万5000mの成層圏まで達したものの、その後の弾道が狙った通りにはならず、レンジも期待より短いところへ落下し、総体として実験は失敗したという。到達高度も、本当はもっと高く行くはずだったらしい。

 技師によると、砲弾の旋転が高速になりすぎた。それが、望ましくない「傾き」を結果したと。
 「rotational speed latching」という難問題だという。

 ※想像をするに、砲弾のピッチ角を随意に変えたくとも、あまりな高速旋転が続いているとジャイロ効果がキツすぎて、思うようには頭を下げてくれないという現象か?

 次。
 2024-5-16 記事「Drones with “machine vision” are being mass-produced in Ukraine」。
    ウクライナ国内で「Vyriy drone」というメーカーを率いているCEOのオレスキ・バベンコ氏が同国陸軍テレビのインテビューに生出演。

Oleksii Babenko, the company’s CEO, shared this with Army TV live.

 サーマル・イメージ・カメラと「マシンビジョン」システムを組み込んだ特攻自爆クォッドコプターの量産が、今月中に開始される、と語る。

 同社は、この半自動特攻機を数千機、量産するつもりである。

 今、足りないのは「部品」だけで、部品が調達できるなら、量産はいくらでもできるのだという。

 注目すべき発言。「マシン・ビジョン」は、後付けができる。ありふれたクォッドコプターにそれを載せてやるだけで、半自動ミサイルに変身するのだ。

 色の違いで真のターゲットを見分けさせることは、カメラの性能が低いために、FPV特攻機には採用できない。戦車が迷彩塗装しているだけで、そんなシステムでは、韜晦されてしまうのだ。

 そこで同社は、白黒のサーマルビジョンに撤することにした。これが、いまのところ、うまくいっている。

 同社の製造工場は、ウクライナ全土に分散されているために、もしどれか一箇所を露軍が巡航ミサイルで爆破しても、量産はストップしない。

 ウクライナには、比較的によく防空されている都市がある。そういう都市内に、重要な工場を分散する。

 メーカーは、兵器のソフトウェアであれ何であれ、「コーディファイ」し続けないといけない。ロシアのスパイは、そのひとつをデコードすることができても、全体の技術情報を盗むことはできない。コーディングはむろん、常時、刷新し続ける。そうすることにより、敵がそのすべてデコードしようとする努力は、無駄になるのだ。

 次。
 Jonathan Snyder and Hana Kusumoto 記者による2024-5-16記事「Marine who worked with F-35B stealth fighters dies after being struck by train in Japan」。
    岩国基地所属の、海兵隊航空隊の地上整備兵が、基地からそう遠くないJR山陽本線の貨物列車に轢かれて死亡していた。土曜日に。
 場所は「かわしも」の南だという。岩国市消防局が連絡を受けたのが深夜の3時。

 ※土地勘が無いので見当もつかないが、岩国駅から南岩国駅に移動する動線上とのこと(ただし南岩国とかいう駅をグーグルマップでは見いだせない)。これは自殺ではなくて、たんに酔っ払っていたのか?

 22歳の上等兵である。
 業務は「パワーライン・メカニック」で、これはF-35Bの離陸前点検をする人を意味する。



自転車で勝てた戦争があった


『自転車で勝てた戦争があった』の感想文をAIに書かせたらどうなるのか? もしできるなら、誰か試してみてください。

 Sofiia Syngaivska 記者による2024-5-15記事「Ukraine Allegedly Strikes the Belbek Airfield with ATACMS, Likely Hits russian MiG-31 Aircraft」。

    宇軍は複数のATACMSを夜間に「Belbek」航空基地に指向し、「ミグ-31」戦闘機×1機を含む所在の軍用機を複数、爆破した模様。
 同基地はクリミア半島内にある。

 ※ATACMSの、射程の短い旧いタイプから徐々に小出しに使わせて、逐次に射程が長いタイプに遷移させて行くという米軍の狡知は、結果を出しているようだ。それにしても最新型ATACMSはクリミア半島全域が覆域だということが分かっていながら、敢えてまだ残留していた露軍の航空機は、要するに軍事的合理性とは関係なしに「意地」になっているわけだな。「逃げ出した」「追い出した」と囃されるのが癪なので、リスク承知で居座っていたものと思う。

 1発目の着弾は、深夜2時の直前であった。

 米国のNASAは、宇宙から地表の火災を監視する「FIRMS」というシステムを運用していて、それが「Belbek」基地内での複数箇所の火災を探知したと「X」に投稿している。

 ※雑報によると、北鮮からロシアに売られた152㎜砲弾には1970年代製造の物が含まれている。韓国情報部が確認したと。

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 Salvador Hernandez 記者による2024-5-14記事「SpaceX plans to launch 90 rockets from Vandenberg Space Force Base by 2026: Could that harm the coast?」。
   スペースX社は、今の計画では、2026年までに、サンタバーバラ郡の米宇宙軍基地ヴァンデンバーグから90基のロケットを打ち上げるつもり。打ち上げペースとしては、これまでの3倍になる。

 2023年の1年間にヴァンデンバーグから打ち上げられたすべてのロケットは合計37基だった。
 しかしこれからは、毎年120基を越えて行く。

 スペースXは、他の打ち上げ場も利用している。フロリダ州のケープカナヴェラル(米宇宙軍基地)、フロリダ州のメリット島にあるケネディ宇宙センター(NASA施設)、テキサス州のボカチカにある自社の「スターベース」。それらをひっくるめて2023年には同社は96基を発射した。

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 Amelia Roblin 記者による2013-12-14記事「The Zephyr Rescue Scooter Can Access Dense Communities Quickly」。
  ※古い記事です。

 工業製品デザイナーのグレゴリー・ハイター氏は、発展途上国の過密なスラム街区の狭い道で救急患者をスピーディに搬送するための良い方法があると思いついた。※おそらく2012年に。

 電動スクーターの操縦者用座席シートの裏面に、患者を仰臥させられるストレッチャー(担架)の前端部の「連結球(ball hitch)」をひっかけて、そのまま牽引できるようにしたらいいのだ。狭い路地を時速数十kmで患者搬送できるだろう。

 ストレッチャーは、患者の頭部の枕部分の高さが、操縦者用シートの座面の高さとほぼ同じ。

 ストレッチャーの長軸の半分よりやや後ろに、ばね緩衝機構付きの「1脚」を下方へ延ばす。その下端に小径(駆動輪の半分ほどか)のダブルタイヤ(そのトレッド幅は60センチかそれより狭いように見える)を備えしめる。
 このダブルタイヤは、1脚のZ軸回りに旋回することはないように見える。すなわちストレッチャーに対してはとりつけ角度が常に固定されている。ストレッチャーじたいは、「連結球」の1点で牽引されているゆえ、連結点を中心に左右に自由に――尻尾を振るが如くに――動くであろう。

 患者の頭部は、電動スクーターの後輪(駆動輪)のちょうど真上に位置する。
 タイヤ上端と患者の枕の部分との間の上下クリアランスは、駆動輪の直径の、約半分ほどか。

 ハイター氏はこのコンセプトを「ゼフィール・レスキュー・スクーター」と名づける。
 こんなシステムなら、貧困自治体でも整備が可能なはずだ。

 ※このコンセプト絵の発表から10年以上も経つわけだが、どこかで実現・普及したという話は聞かない。ネット上ではその理由の解説に、ヒットしなかった。そこで私が推測しよう。このレイアウトだと、患者を載せたストレッチャーが左右のどちらかに傾き横転しかかったときに、操縦者はそれを支えて止めることが難しい。ストレッチャーを高々ともちあげている「脚」のタイヤがダブルであるため、路面が左右どちらかに傾斜していれば、ストレッチャーもモロにバンクしてしまって、横倒しを招くだろう。さらに、急坂を登攀しなければならなくなったときに、この電動スクーターのトルクが僅かでも足らなければ、ニッチもサッチも行かなくなる。各国の貧困街にはアブノーマルな「巨漢」も多いはずだが、そこを考えてない。やはり、本欄5月3日の書き込みで提案した、オーディナリ型(=達磨型)自転車をプッシュバイク化し、ストレッチャーは水平にこだわらずに斜めのまま、人間を縛り付けるようにするという形状が、緊急搬出のツールとして、正解にヨリ近いのだろうとの思いを、強くする。まず3Dモデルを創りたいので、協力者を募ります。



自転車で勝てた戦争があった


雑報によると東部戦線には何故か必要な地雷が無く、また何故か塹壕土工もされないため、守備兵は退却するしかなかったのだと。政府の腐敗が背景にあると彼らは感じているそうだ。

 Oliver Parken 記者による2024-5-14記事「T-6 Pilot Dies In Ejection Seat Accident」。
    テキサス州のシェパード空軍基地で死亡事故。練習機「T-6A テキサン II」が5-13に地上で座席を不意に射出させたらしい。飛行訓練生が1名、病院へ急送されたが、そのご、死亡。詳細は出てきていない。

 事故は現地時刻で午後2時よりも前に起きた。

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 Dhruv Mehrotra記者による『WIRED』の記事「Security News This Week: Microsoft Deploys Generative AI for US Spies」。
    『ブルームバーグ』の報道によると、マイクロソフト社は、オフラインで起動させられるAIソフトを米国政府のために用意した。GPT-4をベースにしていて、トップシークレットを扱っても安全だとという。このオフラインとは、米政府内のアクセス権のある高官1万人だけが使えるということを意味する。

 従来のジェネレイティヴAIの大問題は、掻き集めて参照するデータ源に見境がなさすぎるために、そこから生成されたモノに、図らずも「政府の秘密」が含まれてしまうことがあり得ることだった。マイクロソフト謹製の米政府用のAIでは、そのような《偶然のリーク》事故は防止ができるという。

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 Defense Express の2024-5-14記事「Ukrainian Drone Knocks Over a Train, Blocking Pathway to russian Arsenal 400 km in the Rear」。
    ヴォルゴグラードの「Kotluban」駅に宇軍の無人機が突っ込んできた。石油タンク貨車×9両が脱線。そのうち2両が炎上。また1両は爆発した模様。

 SNSに出た映像からは、他に、材木や鉄屑を運搬していた貨車も脱線していることが分かる。
 機関車は自重130トンあったという。

 この「Kotluban」駅、じつは、ただの田舎の貨物駅ではない。「57229/51」というナンバーでしか文書に記載されることがない、ロシア国防省直轄のミサイル工廠が近くにあり、そこから製品を積み出すための駅なのだ。

 宇軍は2023-11-16と、2023-11-24にも、この駅を爆撃している。

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 Defense Express の2024-5-13記事「Meet the Ninja: Name of Ukraine’s Largest-Reaching Drone of 1,500 km Revealed」。
    1500km飛べる、有人機改造の片道無人特攻機の名前は「Ninja」だそうである。
 この改造機が、この前、ガスプロムの「Neftekhim Salavat」精油所を破壊した。

 さいしょから無人機として開発されている機体としては「Liutyi」が最近、精油所破壊作戦で名を揚げている。バイラクタルのTB2を小型にしたような全体のレイアウト。
 これに対して「Ninja」はエンジンがトラクター式配置。

 以前に800km飛んでモスクワに特攻したプッシャー式のUAVは、「Bober」という名前。こっちの活動はこの頃、ちっとも聞こえてこない。量産工場が、存在しなかったのだ。それは誰のせいかといったら、乞食坊の戦争指導が宜しくないのである。他国からモノを貰うことしか考えられない天然乞食では国家の運命が改善しないのだ。

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 Sarah Simpson 記者による2024-4-30記事「Sky Power UAV Engines Successfully Pass FAR33 Endurance Tests」。
   スカイパワー社が、UAV用の新型の2サイクル・エンジンを2種類、完成しつつあり。

 製品のひとつ「SP-110」は、45kg~65kgのMTOWの無人機用だ。
 もうひとつの「SP-210」は、60~100kgのUASに適合する。

 ※同社の過去の製品の「SP-55」というのが排気量55cc.だったので、新製品の排気量も想像がつく。日本の最新の原付バイクエンジンの125cc.なら、人体と同じくらいの重さの無人機を飛ばせるポテンシャルがあるのかと空想する。尤も、4サイクルでは非力?

 ※無人機用といえどもきょうびはもはや2サイクルはダメなのかと思っていたのだが、FAAにもしっかり寄り添っているメーカーが、まったくの新品を堂々と出してきた。ゆえに、注目しておこう。

 ※今日あたり、全国隅々の書店に『自転車で勝てた戦争があった』が行き渡ったのではないですかな? 読んで面白かった人は、最寄の地域図書館、または学校図書館に、この話題の新刊を入れて貰おう! また、読み終わった本は職場の図書室に寄贈して、徳を積もう!



自転車で勝てた戦争があった


ドイツの国防相ボリス・ピストリウスはワシントンで演説し、ドイツは国防予算をGDPの3%に増やすべきであると。

 Kamil Galeev 記者による2024-5-13記事。
   アンドレイ・ベロウソフを新国防省に起用するのは、全く理に適っている。
 ロシアにとって今の対宇戦争は、経済総動員戦争に他ならないから。

 爾後は、ベロウソフが、ロシア「統制経済」の《参謀総長》となるわけである。

 ベロウゾフはソ連時代の経済インテリ・エリート階層の息子として生まれている。みずからは経済学究だったが、それでもロシア政府内で高官の地位に昇り得たのは、超レア・ケース。
 彼は、世渡り遊泳政治ではなく、「論文」発表が評価されて、体制から引き立てられた。そんな人材は、今のロシアでは、他には一人も探せない。

 彼は1976年から81年まで、モスクワの国立大学で「経済サイバネティクス」を専攻した。これはロシア国内では、コンピュータの活用によって計画経済を進める技法を意味する。

 81年から86年まで、中央数理経済研究所に所属。
 86年から2006年まで、経済予測研究所員。
 2006年から2024年までは、政府高官。56歳にして初めて行政職キャリアを開始したことになる。それまではアカデミズム世界の住人だったのだが。

 政府の一員になるや、彗星の如く昇進した。
 2006年には経済開発省の副大臣。
 2012年には、同・大臣。
 2020年には、副首相。同年に短期間ながら、首相代行も務めている。

 彼はアカデミズム時代の仕事の集大成として、2007年に『ロシア経済の奇跡――われらはそれをじぶんたちだけでなしとげてみせる』というタイトルの単行本を出版している。これで抜擢されないはずがないだろう。

 ※ワシントンにてドイツのピストリウス国防相は、ドイツは18歳徴兵制を復活させるべきであるという信念も開陳している。これまたトランプの怒りを逸らすための布石的なリップサービスだとも観測できるけれども、欧州社会がイスラムの無法移民から《自衛》するための妙策として、徴兵制を利用できると、ドイツ人ならば、考える可能性がある。

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 The Maritime Executive の2024-5-13記事「EU Advises to Give Wide Berth and Zig-Zagging After Houthi Escalations」。
   フーシのドローンによる商船攻撃が、ソコトラ島から200浬も離れた海面にまでも届くようになった。

 そこでEUからの示達。船長たちは、戦時中のように、常に不規則にジグザグ航海せよ。針路を、フーシに予測させるな。

 AISが未来位置を教えているのもまずいというので、この海面ではAISの情報が自制されて、もはや未来位置は教えなくなっている。中国船などは、AISに「本船はイスラエルとは何のつながりもない」とテキストを載せて放送している。

 ※対艦弾道弾や低速ドローンがどうして超水平線で命中するのか不思議だったが、AIS情報から未来座標を演繹していたのか。な~んだ。

 次。
 2024-5-13記事「Warmate 20: Poland creates a long-range UAV」。
   ポーランド国産の、固定翼の特攻ドローン。従来の「ウォーメイト3」より大型な「ウォーメイト20」の詳報。

 弾頭重量は20kg。
 レンジは非公開だが、数百kmになるだろう。

 動力は、前の「ウォーメイト3」は電池だったが、「ウォーメイト20」は、内燃機関エンジン。そのメーカーは「WB グループ」といい、やはりポーランド国内で製造。

 T字尾翼で、プッシャープロペラである。「ウォーメイト3」はV字尾翼だった。

 メーカーでは、さらにエンジンをターボジェット化したものも作るつもりで、いま、研究中。

 「ウォーメイト3」には、敵のレーダー電波にパッシヴでホーミングするセンサーを載せたものがあって、ウクライナ軍がそれを用いて、露軍の防空システムを破壊している。

 ※WBのホームページをみると、「ウォーメイト3」のスペックは次の通り。作戦レンジ30km、巡航速度80km/時、ウイングスパン1.6m、胴長1.1m、MTOW5.7kg。「ウォーメイト20」のスペックは載せていない。

 次。
 The Maritime Executive の2024-5-9記事「 Philippines Seize Japanese Coal Carrier After Loitering for Two Weeks」。
    日本のNYKが運航する石炭ばらづみ運搬船の『おーしゅ まる』(9万2000トン、リベリア船籍)が、フィリピン沖で、謎の停滞中。

 4月22日から、フィリピン南方海域で、意図的に漂流している。
 24時間以内に行き先通告をしなければならないのに、それをしていない。
 しかも比島コーストガードが無線で連絡をとることができない。

 5月1日、比島官憲が同船に乗り込んで、密輸禁制品がないかどうか調べた。
 しかし、禁制品類は何もみつからなかったという。
 書類も一式、完備していた。

 船長いわく。日本の「キヌウラ」港へ向かっている途中に、チャーター会社から言われた。フィリピン海のどこか安全な海面で、漂流しておれ、と。

 比島当局は5月3日に同船を拿捕する命令書の発行に動いた。
 このフネはマレーシアにいたときにAISを切っている。それは比島領海に入る1日+8時間前だった。

 今は「ボホール海」に在り。
 比島税関は、同船に対し、ミンダナオ島の北岸で投錨せよと命じた。