最新の 《続・読書余論》は、「間接侵略・プロパガンダ、マスコミ工作 特集」です。

 ウクライナでの作戦開始と同時に、GPS妨害、衛星通信妨害、海底ケーブル切断、電力網に対するサイバー攻撃などが一斉に始まると考えられていますが、同時に「贋TV番組」「ディープフェイク・ラジオニュース」なども登場するでしょう。

 備えましょう。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を、ごらんください。

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 Katie Stallard 記者による2022-2-15記事「The clock is running out for Vladimir Putin on Ukraine」。
   2月後半になるとウクライナでも融雪が始まり、車両の路外機動が不自由になる。
 また時間とともに、西側の制裁が積み重なり、宮廷クーデターの気運がクレムリン内に生ずる。

 2014-3のクリミア併合のときは、ロシア国内のリベラルすらも、それを支持した。そのくらいクリミアについてはロシアの軍港拠点として長年の「保有感」があったのだ。

 それから3年間、プーチンの国内支持率はまちがいなく高かった。この2014の成功体験が、プーチンを狂わせている。

 2014のウクライナ軍はどうしようもなかった。兵隊のヘルメットと半長靴も員数に足りなかった。動かせる状態の兵力はたったの6000人だったという。
 つまりはウクライナ政府が無能・無気力で隙だらけだったから、当然のように隣国からの侵略を招いたのである。

 しかしプーチンの侵略をまのあたりにしたことで、ウクライナ人の国防意識が改革されてしまった。

 現在ウクライナ軍は、当時より兵隊を10万人ちかく増やしている。2014時点では額面16万8000人。今は25万人なのだ。しかも8年間、ドンバスで内戦が続いてきたおかげで、それなりにツラ構えが変わっている。

 さらにウクライナのゼレンスキー大統領は、これから3年かけてウクライナ軍の定員を10万人追加し、将兵の給与も上げると2-1に声明した。このぐらいヤル気を見せると米国の納税者も納得する。

 2019に当選したゼレンスキーは、公文書の言語はウクライナ語に限るという法律を通すなど、脱ロシア化を進めつつあるが、そうさせたのは、2014のプーチンなのだ。因果が巡っているのである。

 ウクライナの成り上がり富豪、ヴィクトル・メドヴェチュクは、みずからプーチンの友人であることを誇り、3つのテレビ放送局を支配していたが、2021に自宅軟禁状態に置かれ、その支配チャンネルは停波させられた。その直後(2121-3)から、プーチンは対ウクライナのさらなる軍事作戦を考え始めたようである。


★《続・読書余論》  間接侵略・プロパガンダ、マスコミ工作 特集

兵頭二十八でございます。創作のパートナーを常時、募集しています。ジャンルは無制限。


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 Mark B. Schneider 記者による2022-2-14記事「Putin’s Arms Control Gambit: Arms Control Without Russian Compliance」。
   2022-2-2にロシアは、ジャーナリストを経由して《半公式》に対米脅迫宣伝をさせた。すなわち、地上機動式のICBM「ヤルス」を、2個発射師団分、常駐の基地の外に「演習」で展開させた、というのである。ICBM演習を真冬にやることは普通ではない。

 テーブルの上に銃を置きつつ、ロシアは「交渉しよう」と言っている。
 だが米政府はうそつきとの交渉は得意ではない。

 米政府(オバマ政権)はロシアがINF条約に背いていることを2011年に知ったのにもかかわらず、その違反行為(9M729のことだが、オバマ政権は名指しせず)について2014年まで公表をしなかった。結局米国(トランプ政権)はINFから2019に脱退する。

 スペイン・メディアの『エル・パイス』が2-2にリークした、おどろきの秘密文書。米国とNATOはロシアに対して約束した。われわれは東欧諸国には、攻撃兵器・核兵器を常駐配備しない、と。

 現状、東欧正面では露軍の通常兵力と戦術核戦力が圧倒的に優越しているのだから、これでは対露抑止など成り立つわけがない。

 プーチンは「安保確約条約」を米国とNATOによびかけている。その厚顔無恥な要求条文も、全文が公表されている。

 たとえば、こんな条項が並ぶ。
 《米国は、非核武装機であっても、重爆撃機を、米国の領空外では、飛行させない。ロシアも同様とする》
 《米国はロシア国内に届くミサイルは短距離のものであってもロシア周辺に配備しない》
 《米英仏露のSSBNは、それぞれ自国の領海内から出ないこととする》
 《米国は米国外にある核兵器をすべて撤収し、その貯蔵施設は破壊する》
 《米英仏は、非核国の外国軍民に、核兵器運用にも使える兵器の訓練を施さない》

 もしロシア提案の新条約を呑むとしたら、米軍の駆逐艦は射程900マイルのトマホークを運用できるのだから、ロシア領海から900マイル離れた場所にしか所在できないことになる。「航海の自由」はなくなる。

 ロシアは北極海の大陸棚について領有権を主張しているので、北極海のどこが公海なのかについての合意も、そもそもできない。

 ロシアは、「バックファイアー」は《重爆撃機》には含まれないという立場だ。「New START」条約ではバックファイアは非核爆撃機だと定義された。しかし誰が見てもバックファイアは核兵器を運用できる。
 ロシアの国営メディアも、射程4500kmの核弾頭装備可能な巡航ミサイルをバックファイアが運用できるというロシア国防省の自慢を報道しているのである。

 「START」条約では、空中発射式でレンジ600km以上の弾道ミサイルは禁止されたのだが、「New START」ではその禁止が撤廃されている。だからレンジ2000km以上の「キンジャル」弾道ミサイルを、露軍の単座戦闘機が運用できるのである。これには核弾頭を装置できる。
 2022-1にはロシア国防省は、ミグ31の1個飛行連隊がキンジャルを運用可能になったと発表し、さらにTASSがそれに追加して、キンジャルをバックファイアにも搭載させると報じている。

 9M728は、初期には「R-500巡航ミサイル」と報じられた。500というのはレンジ500kmを強調するのだが、じつは1000kmの試射をやっていたことが Pavel Felgenhauer 記者の2014年のスッパ抜き等で隠せなくなり、さらに燃料タンクの工夫次第でレンジは3000kmにも伸びると推定されたのである。

 ロシアは「New START」でまんまとせしめたこと、すなわちロシア側だけが条約違反をやりほうだいにできるつごうのよい新環境を、いわば「ニュー INF」として、また再演したいもののようである。

 ロシアは自国製のミサイルの真の射程をごまかす。それがINF破りの常套策であった。同じことが「新条約」で繰り返されるだろう。ロシア側は長距離核ミサイルを堂々と国境と領海に配備できる。

 ロシアがチートできるチャンスは、100%である。
 2016年、ロシアは、アラスカから86マイルの場所に、核ミサイルを配備しおえた。ところがその事実をモスクワは絶対に認めようとしないのである。

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 Sandra Erwin 記者による2022-2-13記事「Lockheed Martin terminates agreement to acquire Aerojet Rocketdyne」。
   ロッキードマーチン社は決定した。米国最後の独立系のロケットエンジンメーカーであるアエロジェット・ロケダイン社を44億ドルで買収する話は、止めたと。

 この買収話については連邦通商委員会が2020-12に、独禁法違反で提訴する意向を表明していた。

 さらに先月には、4対0で、差止め命令の準備に入ることを決めていた。そのような合併がなされれば、他のロケット部品メーカーはもはや経営が成り立たなくなり、国防強化に必要なミサイルの競争試作が将来、ありえなくなるから。

 現在、アエロジェット・ロケダイン社は、ロックマートに対してだけでなく、他の兵器メーカーに対しても、推進装置部品等を納入している。


★《続・読書余論》 食糧備蓄の摘録集積

★《続・読書余論》 禁輸と経済制裁、ブロケイド 特集


最新の★《続・読書余論》は、「クーデター関係」と「暗殺関係」の摘録集積です。

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 記事「A geomagnetic storm that swept over Earth on Friday had other plans.」。
    金曜日、地磁気嵐が発生した。太陽コロナの大量噴出にともない、荷電粒子(プラズマ)に満ちた太陽風が飛来し、地球の磁場が狂った。

 地磁気嵐は、地球大気を昇温させる。LEO衛星にとっては、大気密度=空気抵抗 が、とつぜんに増えるので、困ったことになる。

 スペースX社の発表によれば、空気抵抗はそれまでの1.5倍になったことが、機体に搭載されているGPSのデータから、分かったという。

 地上管制局は、これら衛星群を「安全モード」に入らせた。そのままだと墜落するLEO衛星の軌道を上昇させて、空気抵抗を避けさせるためだ。

 スペースX社は、米宇宙軍からの情報支援も受けている。加州のヴァンデンバーグには衛星の衝突危険をモニターしている部隊がある。また加州の「レンラブズ」社は、地上レーダーによって、死んだ衛星(スペース・ジャンク)の動きをトラッキングしているので、その情報も貰う。

 しかしどうも最大で40機は、救えなかった。「安全モード」の次の軌道上昇ができなかった。これらのLEO衛星(スターリンク衛星群の一部)は、大気圏に再突入して燃え尽きる運命だ。

 全地球的な高速インターネット接続サービス(有料)を目指しているスターリンク衛星群はすでに1800機以上が、地球を周回している。
 スペースX社は、さらに数万機のスターリンク衛星を軌道投入する予定なので、40機の喪失は、たいしたことではない。

 地磁気嵐も、過酷なレベルになると、衛星内部の電子回路を破壊してしまう。しかし今次の嵐は、そこまでではなかった。

 2014年には、宇宙空間に放射線バーストがあって、「キックサット」という衛星のマスタークロックがリセットされてしまったことがある。

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 Caitlin Doornbos 記者による2022-2-12記事「Navy denies Moscow’s claim that US submarine was chased out of Russian waters」。
   ロシア国営RT通信は、米潜は無人島であるウルップ島沖を潜航していたと。

 これに対して米軍インド太平洋軍広報官のカイル・ラインズ大佐は、米軍はそもそも公海でしか行動していない、と、ロシアの言い分を否定。

 ロサンゼルス級SSNを領海から追い出したと報告した駆逐艦は『シャポシニコフ元帥』。米潜はアクティヴレーダーデコイを使い、領海からフルスピードで去った、とRTは報じている。

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 Marine Matra News の2022-2-13記事「Russia Releases “BOSS” Design ? Hybrid Battleship with Stealth Kemampuan Capability」。
   ロシアのルビン設計局(サンクトペテルスブルグ)からの提案。
 ハイブリッド潜水艦『SDV-1000V』。潜航可能なステルス駆逐艦、とでも言おうか。水中でも、また水上でも、敵と交戦できる。

 艦種はBOSS=国境&沿岸・可潜哨戒艦 という。
 BOSSは全長72m、重量1300トン。全体はタンブルホーム形。

 経済巡航速度10ノットで6437km動き回れる。最高は21ノット。

 機関砲、ミサイル発射機、324ミリ魚雷発射管×4。
 多機能耐圧ハンガーが2箇所あり、たとえばそこからドローンを飛ばすことができる。

 ※いっそ、山中峯太郎の、《飛行する潜水艦》のレベルまで行って欲しいものだ。

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 The Maritime Executive の2022-2-11記事「Channel to Remote Pacific Atoll」。
   米コーストガードの浮標敷設船『セコイア』は、米海軍の水中建設チームを乗せて、カロライン諸島の南端に位置する「カピンガマランギ環礁」の、狭小化していた水道を爆破浚渫し、再拡張した。

 ミクロネシア政府職員も同乗。

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 Diana Stancy Correll 記者による2022-2-13記事「Future sailors could earn up to $50K in enlistment bonuses」。
   米海軍の募集コマンドの広報官いわく。
 将来の水兵は、入隊するといきなり5万ドルのボーナスを手にできる。これは現行より1万ドル以上の厚遇である。
 ※実態を知らないため、文章からは素直にこのように解釈するしかない。俄かに信じられない話だが……。

 海上勤務手当ても4000ドルから、職域によっては1万4000ドル、乗艦の前にボーナスとして貰える。
 このくらい手厚くしないと優秀な水兵は集められない。

 もっとカネを稼ぎたい水兵は、情報収集任務の原潜に配乗されると、それが実現する。
 長期間、水底でじっとしているたいくつな乗務なので、最大で5万ドルくらい、手当てが出港前に貰える。

 米海軍が、特技分野によって与えている手当ての高額なものとしては、たとえばヘリから海に飛び込むレスキュー隊員は、2万4000ドル。爆発物処理は1万8000ドル。特殊部隊用の高速ボート操縦者は1万8000ドル。


★《続・読書余論》 クーデターと叛乱理論 特集

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★《続・読書余論》 の最新号は、「トンネル・坑道・横穴 特集」です。

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 Paul Roderick Gregory 記者による2022-2-11記事「A retired Russian general’s criticism may signal a larger problem for Putin」。
   78歳の元露軍の上級大将、レオニード・イワショフが、「プーチンは辞任せよ」と声明。
 英語で「Colonel-General」という階級なのだが、これは元帥の次に偉い。いま露軍には元帥はいないから、彼が最先任の将校ということになる。

 イワショフはプーチンによって2001年に退役させられた。※とうじ58歳だったら恨んで当然か。

 2011にはイワショフはロシア大統領選挙に討って出たが敗れ去っている。
 彼がプーチンに辞任を迫るのは今が初めてではなく、前々からなのだ。

 イワショフのスタンスは対NATOの宥和派ではない。あくまでプロ・ロシアのタカ派である。

 イワショフはNATOは敵陣営だがコントロールされており、ロシアを侵略しようとはしていないと見ている。彼はソ連時代にはNATOとの交渉に幾度も臨んでいて、NATO内部の空気を知っている。

 ところがプーチンは敢えて「NATOが攻めてくるぞっ!」というフィクションを宣伝してベラルーシやウクライナ国境に露軍を動員し、プーチン自身の失政によるロシア国内の経済的破綻から、ロシア国民の目を逸らさせようとしているのである、とイワショフは非難する。

 イワショフいわく。プーチン体制が続くうちに、ロシア国民は「世界の不可触賎民」になってしまった。
 ロシア国家の声価も、2014以来「ならず者国家」の仲間入りだ。

 イワショフは警告する。対ウクライナ戦争が始まると、トルコ軍がウクライナを直接応援してくる可能性がある、と。それは大戦争を意味する。グルジア戦線も再開するだろうからだ。

 イワショフは、今もしプーチンを辞任させられないなら、戦争を始めようとしている犯罪的政治のかどで逮捕して刑務所に入れるべきだと言う。

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 Joshua Underwood 記者による2022-2-7記事「Phantom Power:Russia’s Neo-Covert Operations in the 2008 Georgian and 2014 Ukrainian Conflicts」。
   ロシアは、ソ連時代のジョージアとウクライナを、みずからの帝国領土だと考えており、ここがNATOに組み込まれる流れをゆるしたくない。
 そのために、記者の造語である「ファントム・パワー」を駆使している。

 CIAがやるような「陰の工作」では、外国政府を倒すことまではできても、そのあと傀儡政府を樹立できるかどうかの保証はない。

 ところがロシアが2008年のグルジアでやってみせた「幽霊部隊」作戦、すなわち無徽章軍服の工作部隊を、平然と無制限に送り込む流儀ならば、ほぼ確実に傀儡政府を樹立してしまえるのである。

 そのテクニックは2014のクリミア併合でも使われ、またしても成功した。

 ロシアは、転覆させようと図る隣国の内部に「Nashi」と呼ぶ、新しい趣向の親露スタンスのグループもあらかじめ育成しておく。

 「スティッキー・パワー」戦術は、開戦前に隣国へのエネルギー供給(パイプライン経由)を支配してしまうことである。2008グルジア軍事干渉の前には、ロシアはもうそれを実践できていた。一方的にエネルギー価格を上昇させて、グルジア国内の光熱費や交通経済コストを左右することが可能であった。

 2007年1月にガスプロムはジョージア向けの天然ガスの値段をいきなり2倍にし、同時に、グルジア産のミネラルウォーターとワインの輸入を、衛生問題を名として禁輸した。

 ウクライナは自国民の消費するエネルギーの輸入代金すら工面できないようなダメ経済であったので、まんまとロシアにつけこまれた。セバストポリをリースすればガス代金を3割負けてやるといわれて契約。そのカネすら払えなくなるという体たらくであった。

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 星条旗新聞の2022-2-15記事「Russians claim they chased a US submarine out of Russian waters in the Pacific」。
   土曜日、ロシア軍は、ヴァジニア級原潜を千島列島のロシア領海から追い出したと発表。
 追い出す前に浮上命令を出したという。

 モスクワでは米国大使館附武官が呼び出された。

 現場の海域ではロシア海軍が演習中だった。


★《続・読書余論》 トンネル・坑道・横穴 特集


イラストレーターさんを常に募集しています。BOOTH用の「薄い本」企画が無数にあるので。

 Jessica Casey 記者による2022-2-7記事「Poland and the Czech Republic sign Turow mine agreement」。
   ポーランドの「トロフ」炭田に石炭火力発電所があるのだが、ポーランド政府がエネルギー安保の見地からこの発電所を運転し続けることについて、すぐ隣に位置しているチェコ共和国は、理解を与えた。

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 Al Tompkins 記者による2021-2-22記事「‘Vehicle residency’: A growing number of people are living in their cars」。
  ※去年の記事なので注意。

 米本土では、500人に1人がホームレスではないかという。多いのは、西海岸と、北東部である。

 そして、「クルマを住居とする」ホームレスの形態が、増えつつある。牽引式のキャンピングカーではない。ふつうの乗用車・ヴァン・RVをシェルターとして、常にその中で寝泊りしているのだ。

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 Nathalie Sturgeon 記者による2022-2-5記事「N.B. tiny home community settles its first residents」。
    カナダのニューブランズウィック州(米国メイン州の北隣)には、「小さい家の村」が建設中。

 ホームレスを救済するために、原野をひらいて、最小面積の平屋住居を、一本の道路に沿って点々と設置した、新開地コミュニティだ。

 このコミュニティは8ブロックに分かれ、1ブロックは12棟からなる(総計96戸)。提供するのは、実業家のマルセル・ルブラン氏。まったくの慈善活動だ。敷地総面積は24ヘクタール。

 一戸の面積は23平米。その中に、キッチン、トイレ・風呂、天井裏収納スペースが揃っている。

 カナダ政府はこうしたプロジェクトには助成金を出す。おかげで、返済免除条件付きの融資の形態が可能になった。

 すなわち、世帯収入の3割以上を家賃に取られることはない。ふつうの民営アパートとは違い、ここに入居したら、そこから追い出される心配はないのだ。

 現状、まだ4棟しか竣工していないが、すでにその3棟には入居者が……。ともかく、ルブラン氏の夢の計画が始動した。

 ※真冬のカナダでテント生活しているホームレスのことを考えたら、ドイツ国民は欣然と「ガス断」を堪え忍ぶべきである。勝手に原発を停止してノルドストリームに投資し、世界に悪をはびこらせている罪は重い。

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 2022-2-10記事「The U.S. Army has released its first-ever climate strategy. Here’s what that means.」。

 米陸軍のグリーン・ロードマップ。
 2030年までに、陸軍の全基地の電力はカーボンフリーにする。
 2045年には全ての陸軍施設がネットゼロを達成する。
 2050年までには、電動の戦術車両を実用化する。
 2035年までには、ソーラーパネルをすべての米陸軍基地の配電網に組み込む。

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 2022-2-10記事「A brief history of the NFL, ‘The Star-Spangled Banner,’ the Super Bowl and their tangled saga of patriotism and dissent」。
   1945年まで、現職合衆国大統領がNFLの試合場にやってきたことはない。
 それでNFLコミッショナーのエルマー・レイデンが8月にホワイトハウスのトルーマンを訪れ、どの試合でも観戦できますというゴールデンパスを進呈した。

 その時点でNFLには四半世紀の歴史があったが、プロフットボールは、野球とボクシングの人気には、はるかに及ばないものだった。レイデンは、このパフォーマンスが新聞の見出しになれば、話題になると狙ったのだ。

 試合の開始の前に国歌「スタースパングルドバナー」を斉唱する儀式は、戦争中だけの習慣だった。レイデンは、この儀式を、日本が降伏したあともずっと続ける、と決めた。

 「ザ・スタースパングルド・バナー」は1814年にフランシス・スコット・ケイが作った。1812年の対英戦争の3年目。ボルチモアが英軍の猛攻を凌ぎ切った。その感動を、それ以前からよく知られていたメロディに、あとから詩を当てはめた。

 ※歌詞の中に「ロケット」が登場するが、これはコングリーヴ焼夷ロケット弾。薩英戦争のとき鹿児島城下もこれで焼き払われた。

 この曲が米国国歌であると法定されたのは、1931年である。
 しかし早くも1862年、つまり南北戦争中だが、ブラスバンドが、ブルックリンに新設されたユニオン野球場で、試合開始前にこの曲を演奏している。

 昔はPAがないのでバンドを雇う必要がある。それにはカネがかかるので、プロ野球の優勝決定戦のような大試合の前にだけ、それは演奏された。

 1903年の第一回ワールドシリーズでは、「ザ・スタースパングルド・バナー」は、1試合に2度、演奏された。

 興行者たちはWWI中、プロ野球は米国人の士気を高めるのに必要なので、選手を徴兵免除してくれ、と運動したが、それは失敗した。1918年のシーズンは、短縮された。
 このとき、ベースボールは非常時には不要な「ノンエッセンシャル」にすぎないと公定されたのである。

 しかしFDRはWWIIにおいて、野球は続けよ、と言ってくれた。
 これに応えねばならないと、米国のプロスポーツ業界は、WWII以降、愛国心と永久結合した。

 レイデンの誓いは、しかし、破られている。1977年のスーパーボウルでは、国歌の代わりに「アメリカ・ザ・ビューティフル」を演奏するしかなくなった。60年代から黒人選手が国歌に反発し続けていた。

 ※星条旗よ永遠なれ、は、高音部がかけはなれていて、通常男声の喉ではほぼ追躡できなくなる。音帯として誰でも歌い易いのは「アメリカ・ザ・ビューティフル」なので、こっちを国歌にしろ、という声が、昔からある。

 この風潮を一発で払拭した節目が、1991の第25回スーパーボウルでウィットニー・ヒューストン(2012没)が詠唱した国歌である。秀逸なバンドアレンジと自在にして圧巻の表現力がベストマッチし、聴く者をして鳥肌を立たしめた。

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 Minnie Chan 記者による2022-2-11記事「Was it Beijing testing Taiwan’s defences with unidentified Matsu island flyover?」。
   台湾南方の「マツ」諸島。中共の双発の固定翼プロペラ機がこの領空を侵犯した。

 このようなグレーゾーンの挑発とテストを繰り返し、隙ありと見えたなら、即座に占拠してしまおうと狙っているのだ。


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くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!


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 APの2022-2-10記事「Denmark may allow US troops on its soil, pact in the works」。
   デンマーク領内に米軍部隊やその装備を自由に置けるようにする協議が、二国間で進行中。

 おそらく、ノルウェーが2021-5に米国に与えたのと同様の「自由出入り権」を与えることで合意するのではないか。もちろんホスト国の法律は尊重されるのである。また、核兵器と、ノルウェーが禁止条約を批准している対人地雷ならびにクラスター爆弾の持込みは、米国が勝手にすることはできない。

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 Ameya Paleja 記者による2022-2-8記事「The SkyRanger 30 HEL: Novel laser weapon with a 30mm revolving gun」。
   ラインメタル社が、装輪車載の複合防空火器「スカイレンジャー 30 HEL」をお披露目。
 短射程対空ミサイル、単装30ミリ高射機関砲、それに対空レーザー銃が標準で装備されている。

 特に小型UAV対策を考えた。VT信管に頼るのではなく、30ミリ機関砲弾の空中炸裂秒時を精密に刻む(砲側において測合して射ち出す)ことにより、従来のSAMや、直撃式の機関砲弾によっては撃墜至難であった小型サイズの標的を、空から叩き落とせる。

 HELは、ハイ・エナジー・レーザーの略である。とりあえずは20キロワット型を搭載。いずれは100キロワットに強化する。

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 ストラテジーペイジの2022-2-10記事。 February 10, 2022:
   実弾実艦撃沈試験(演習)である、米海軍の「SINKEX」。
 最新版では、2020-7に造船所で火災になってしまった大型揚陸艦(2021-4に除籍)を、標的にしたようだ。

 毎年、SINKEXでは、2隻の実艦を、加州沖かハワイ沖で、撃沈している。
 このデータはとうぜん部外秘。こうした実験をしておらず、データの蓄積の無い中共海軍に対する、米海軍の圧倒的な強みになっている。

 火事といえば、ロサンゼルス級SSNの『マイアミ』が2012-5-23にメイン州ポーツマスの海軍工廠内でアップグレード工事中に放火されて4億ドルの損傷を蒙った事件。
 この火付けをやらかしたのは工廠の工員で、6-16にもまた放火したがそっちはすぐ消し止められている。
 この男は6-21から6-23にかけて自発的に精神病院に通っていた。

 海軍工廠が、なぜそのような男を原潜内へ入れていたのか?
 ひとつには、造船所の世界ではユニオンが強い。
 もうひとつには、連邦の規則が逐年強化されているために、上司が連邦職員に対して「以前に精神病を疑われたことがあるか?」などと質問することがゆるされなくなっている事情がある。

 次。
 古い記事。2019-5-16の「Nord Stream 2: Climate activists get into gas pipeline in Germany」。

   現状、EUは、消費する天然ガスの40%をロシアから買っている。これはノルウェーからのガス供給を上回る。
 ノルドストリーム2が将来稼動すると、EU向けのロシア産ガスはさらに毎年550億立方mも増える。

 ノルドストリーム2へのドイツからの巨額投資を決めたのは、シュレーダー首相時代であった。

 ドイツ企業だけでなく、アングロダッチシェルなど、英墺仏の大手エネルギー企業も、このノルドストリーム2への投資には一枚噛んでいる。

 次。
 The Maritime Executive の2022-2-9記事「Environmentalists Protest Calling for End to Deep Sea Mining」。
   グリーンピースは、こんどは、深海の鉱物採掘事業全般に反対を唱えるようだ。


★《続・読書余論》 原発とダム 関係摘録集

★《続・読書余論》 石炭技術史の大特集


JR千歳線の敷地内の複数箇所の地下に「大深度・地熱加温融雪水槽」を建設し、積雪シーズン中、それを稼動させるとよい。

 積雪のシーズンが終わったら、水槽の底部の「対流」を、バルブを閉めて停止させる。
 そして、水槽上部の温水がしぜんに冷える夏頃に、徐々に地熱利用の小型ポンプで排水するようにすれば、環境への悪影響もCO2 エミッションもゼロで済むことだろう。

 千歳線を地下鉄化するのは現実的でない。しかし、これからは「激甚気象時代」に遷移することも疑いはない。何の対策もしなければ、札幌圏と千歳国際空港は、毎冬、分断されてしまう。

 もはやフィージブルな対策は、線路下に数ヶ所の巨大地下空間を掘ることしかないだろう。

 そこに雪を捨てて貯蔵しようというのではない。
 秋に線路敷地に降った雨を多少集めておき、それを冬に、地熱で加熱(さらに大深度まで伸ばした熱対流用の縦坑のバルブを開くことによる)。

 この温水をスプリンクラーで軌条にそそぎ、融雪する。そこで生じた融雪排水はふたたび暗渠導水管で地下空間に集めて、リサイクルするのだ。

 このスプリンクラーを駆動させるポンプの動力も地熱で賄えるはずだ。

 千歳空港(航空自衛隊千歳基地)は、アラスカから米陸軍の大部隊が空輸されてくるときの最も有力なハブ基地であるので、夏でも冬でも、片時も機能が止まってしまっては、わが国とアジアの軍事的安定が揺るがされてしまう事態に直結する。

 したがってこの地下貯水スペース設備工事に国費を投入することは、理に適っている。

 さて、ここで宣伝。《note》 https://note.com/187326mg/  の最新Upは、パイプライン、温泉、海底ケーブルに関連した摘録集だ。この分野の歴史に精通することで、近未来の水中工作戦を占おう!

 次。
 ストラテジーペイジの2022-2-9記事。
    中共は、死んだ静止衛星を、数百km内側の軌道に移し、そこを「衛星墓場」として利用し始めた。
 移動させる手段として、先日打ち上げられた、マジックハンド付きの「SJ-21」作業衛星を使っているのが、観測された。

 次。
 SOFREP の2022-2-9記事「Why Your Flameless Ration Heater Says To Rest It On A “Rock Or Something”」。
    軍用レーションの中には、レトルトパウチにセルフ加温機能がついているものがある。
 最前線で生火を使えば、キミの位置は敵にバレてしまい、そこに砲弾が降って来る。
 だから、自動加温機能付きのレトルト食品は、重宝だ。

 加温は、使い捨てカイロと同じしくみでなされる。マグネシウム粉、微量の鉄粉、そして食塩が化学反応するときに、熱が出るのだ。
 乾燥状態の食塩が、水を吸って電解液になれば、マグネシウム粉と鉄粉が、微少な電池のようになり、発熱する。

 8オンスのパックなら、10分間の反応により、温度は摂氏37度(華氏100度)、上昇する。


★《続・読書余論》 パイプラインと温泉と海底ケーブル 関連摘録集


《note》 https://note.com/187326mg/  にUpした最新《続・読書余論》は、スラヴィンスキー著『千島占領 一九四五年夏』1993年訳刊 です。

 スターリンが、沖縄の嘉手納基地のような米軍の航空基地を択捉島に置かれることを早くからどれほどに嫌がっていたかを、ふりかえって確かめておくことには、意味があります。
 非常に興味深いことに、1993年当時の著者スラヴィンスキー氏すら、この点を軽視しており、四島まとめて返還できるなどと考えていたこと。

 日本側は、道東の釧路以北に、三沢基地並の(すなわち択捉島の飛行場など霞むくらいの)一大空自基地を整備して、対抗不能性を誇示し、その上で「3島」を落としどころに平和条約(日露終戦条約)を呼びかけることだけが、唯一の可能性でしたが、外務省周辺にも誰もその地政学を理解できる者がおらず、チャンスはむざむざうしなわれて、プーチン時代に移ってしまいました。

 かつて「シナ通」を誇った者が対支政策を根本的に誤ったように、「ロシア通」を自認する者たちがこの問題の解決の芽を摘んだのです。

 ソ連軍による択捉島への侵攻が、まず「カタリナ」を使ってなされようとしていたことも、あまり認知されていないでしょう。それほど、飛行場の制圧には高い優先順位を置いていた。

 また、海岸防御には大量の地雷と機雷を使うのがとうぜんであったロシア軍の目には、日本軍の千島防衛にそれらがまったく使われていないことが、いかにも奇異に映ったことも、『千島占領』はよく伝えています。

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 SOFREP 2022-2-6記事「Blow The Man Down: Same Sex Marriage Was Practiced By Pirates?」。
    18世紀に西インド諸島海域で有名になった海賊「黒ひげ」は実在の人物で、英国ブリストル生まれ。
 彼は、どのくらいの期間、暴れていたか。たったの2年である。そう、海賊は長生きができぬ商売だ。

 海賊船は小型で快速だった。商船を見つけたら砲撃などしない。乗り移って、船まるごと、捕獲する。
 その商船が予想外に重武装だったり、乗員が戦意満々だったりすれば、海賊はあっけなく殺されてしまう。出たとこ勝負だから、寿命が短いのもとうぜんだ。

 海賊の世界では、捕獲財の分け前は、親分とその副官が最初にいちばん多く取るのだが、その余は、全ての子分のあいだで平等に分けた。

 この慣行、仲間がひとり死ねばじぶんの取り分が増えることを意味する。
 ということは、仲間同士の殺し合いも、いつ始まるかわからない。
 そこで、仲間の所有物をめぐる殺し合いを抑制する方策として、17~18世紀の海賊のあいだでは「マテロタージュ」という同性擬制婚が自然に発達した。

 語源はフランス語。というのも最初にフランスのバッカニアが創始し、それが全海賊に普及したものだからだ。

 すなわち男2名の間で収益は共有することにし、互いにピンチを救い合い、もしどちらかが死亡したときはその財産をかたわれが正当に引き継ぐという契約をかわしたのである。
 この関係は、プラトニックではないことが多かった。

 17~18世紀の欧州ではホモは絞首刑なので、それを嫌って海賊に身を投じた男もいたという。

 そんな海賊同士の婚姻契約にさいしては、海賊キャプテンや海賊司祭が立ち会って式を主宰。指輪が交換されたという。

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 Nathan Jeffay 記者による2022-2-7記事「Israeli lab-made spinal cords get paralyzed mice walking; human trial in 3 years」。
  イスラエルで、ねずみの脊髄治療実験、大成功。長い間、麻痺していた15匹のうち12匹が、普通に歩けるまでに復活した。
 3年後には人間による臨床試験が始まるとのこと。

 やったのはテルアビブ大学。
 ヒト由来の脊髄細胞を、マウスに移植してみた。

 人間に適用するときは、本人の細胞をもとにする予定である。さすれば、拒絶反応抑制のための、好ましくない投薬は必要なくなるから。

 世界中で、幹細胞を使った、脊髄損傷患者の治療研究がなされているが、これまで成功報告はひとつもない。
 テルアビブ大は、ヒトの腹部の生検を遺伝子改造して脊髄細胞に育てた。
 そしてこれが、短期麻痺マウスだけでなく、長期麻痺マウスにも有効だと確かめられたのだ。

 長期麻痺マウスで80%が四肢機能復活。短期麻痺マウスなら100%が完治したというからすごい。

 2年半後に臨床にもっていきたい。もともとヒト生検だから、確認のステップが最初から早いのだ。

 次。
 Sandra Erwin 記者による2022-2-6記事「Space Development Agency, General Atomics eye options after setback in laser comms experiment」。
    
 昨年の6月30日に軌道に投入した、2機のキューブサット同士で、赤外線レーザーを使って衛星通信ができるかどうかの実験が、うまくいってない。
 請け負っているのは、ジェネラルアトミクス社の電磁システム部門。

 発注者の宇宙開発局によると、衛星が不羈旋転してしまっているようだ。そうなった原因は、軌道に投入したロケット「スペースX」にあった。

 次。
 Kristin Huang 記者による2022-2-6記事「Why China’s J-20 Mighty Dragon may lack the firepower to use laser weapons」。
    中共の「殲20」戦闘機に有力なレーザー兵器を積めないでいる原因は、国産エンジンが非力で、必要な電力を作り出せないため。

 また、機速が超音速域に近づくと、衝撃波が形成されるために、それがレーザー光線を攪乱して、威力をなくしてしまう。この問題にも直面している。


★《続・読書余論》スラヴィンスキー著『千島占領 一九四五年夏』1993年訳刊


Even Baltic States could puncture the evil pipelines as turning against an aggressor.

 バルト海は平均水深は55m。ノルドストリームの1と2は、おそらく100mくらいのところに敷設してあるだろうから、レジャー漁船の簡易魚群探知機でもその位置は分かってしまい(というか、錨被害を避けるために初めからGPS座標が公表されているであろう)、場合によっては、昔ながらの「測深錘」でも位置を探り当てられるだろう。

 つまり、海軍の特殊部隊でなくとも、このパイプに小孔をあけようと思ったら、誰でもできてしまうのだ。
 海底ガスパイプラインは、小孔があいただけでも、機能は止まる。復旧には、長期の大修理が必要である。

 ゲリラが放つ、大きなオモチャ級のUUVとIEDにより、ノルドストリームは端から端まで完膚なきまでに破壊できる。バルト三国もフィンランドもポーランドも、最後の報復措置としてこの手段をもっているのだ。

 ロシアの2021年の国家予算の36%に相当する外貨を、天然ガス輸出が稼いでいる。プーチンの権力源はこれだけである。ウクライナとポーランドが国内の陸上パイプラインを破壊すれば、あとはノルドストリーム1だけがドイツにつながる太いパイプになる。それは、バルト海と無関係の外国のフロッグマンやUUVによっても、いともかんたんに寸断できるのだ。

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 ストラテジーペイジの2022-2-4記事。
   2021年にトルコはウクライナと74億ドルの貿易をしている。これは2020年よりも47億ドル多い。

 トルコは現状、穀物をロシアから最も多く輸入している。2021年だと560万トンだ。しかしこの量は、近年、減らされる趨勢にある。
 トルコは、穀物輸入先を、ウクライナにシフトさせつつある。2021年の実績だと140万トン。

 2月3日、米軍のコマンドー部隊が、トルコ国境から数kmしか離れていないシリアのイドリブ県内のIS幹部アジトを急襲。
 アル・クライシは、3階建ての要塞屋敷の三階部分に、全家族をまとめて生活させていた。これも人間の盾なのである。

 そこで米軍の襲撃隊は、未明に建物を包囲したあと、拡声器で、一般市民は建物の外に出ろと警告した。特殊部隊員はアラビア語で警告できるのである。近所の住民にも退避を促した。
 覚悟したアル・クライシは妻子を集めて自爆ヴェストに点火した。

 トルコは2021末時点で、年36.08%のインフレだった。それで、トルコ・リラの外国為替価値も40%下がった。さすがにこれはまずいとエルドアンも認めるしかなくなっている。

 2022-1-29、エルドアンは統計局長をクビにした。しかし統計局長は本当の数字を出したのだろうか?

 エルドアンはインフレを抑制しなければならないのに、逆に金利を下げさせてきた。おかげで2月にはインフレは49%になったと発表された。だが民間研究者は、トルコのじっさいのインフレはその倍だと言っている。

 利下げをすることでトルコ経済はよくなるか? 百歩ゆずって、もしそうなるとしても1年以上先だ。トルコ国民は、燃料と食料の価格上昇をあと1年も我慢できない。つまりエルドアンは今、大ピンチなのだ。

 イランからトルコに天然ガスを送っているパイプラインが、なんらかの技術的な故障により、1月20日、止まった。

 イランはその不具合の詳細について何も発表していない。※ロシア発のサイバー工作等が疑われる。

 トルコ国営の、天然ガス配給機関であるBOTASは、国内の工場やガス火力発電所へのガス供給を40%減らすしかなくなった。
 そのかわり、一般家庭への送ガスは保たれている。もし一般家庭用のガスを冬に止めたら、国内で反エルドアンの暴動が起こってしまいかねない。

 しかし1月28日にイランからのガス供給が復活したので、工場への配給もこんご10日以内に元の水準に戻せるとBOTASは声明した。

 2020年の実績で、トルコは480億立方メーターの天然ガスを消費している。
 イランは同年、53億立方メーターのガスをトルコへ輸出した。約10%だ。
 2021年には、その割合は15%に増えた。

 1月21日、ギリシャなどの警察が、個人所有のヨットを使ってトルコからイタリアへ不法に移民を渡らせようとした犯罪組織を摘発した。

 サッカーのワールドカップが2022-11から、45日間、カタールで開催されるのだが、カタールにはそれを警備する警察力がないので、トルコが3250人を派遣することになった。1-19のトルコ発表。そのなかには50人の爆弾処理のプロも含まれる。

 トルコは国連で使われる国名を、現在のかんぜんな英語式から、英語圏のキーボードにはない字を含むトルコ式の表記に変えさせるつもりである。

 次。
 Liam Giliver and Emily Baker 記者による2022-2-4記事「Germany Has Officially Banned The Culling Of Male Chicks」。
   昨年、ドイツは、鶏卵生産業者がニワトリのオスの雛を間引くことを禁ずる法案を考え始め、2022-1-1にそれは動物福祉法の一部として制定された。

 法律が施行されるのは2024からである。それ以降は、受精卵が6日目になるあいだにオスを間引く行為だけが許される。6日を過ぎると胎児に感覚が生ずるので殺すのは残虐だというわけ。
 ところが今の技術では、受精卵が9日目にならないとオス/メスは判別できない。

 牡雛を大量にシュレッダー処理する風景が、フランスやスイスでは以前から嫌悪されてきた。それをやめさせようという動きは、独仏がリーダーシップを競っている。

 次。
 「Green construction: Fixing concrete’s carbon footprint」という記事。

    コンクリート建設物に不可欠なセメント工業は、航空機や船舶の2倍、すなわち全地球に排出される年々の二酸化炭素のうちの8%の排出元になっているため、なんとかしなくてはいけない。

 1年間に生産されるセメントの量は、40億トンである。

 後進国の経済が発展すると人々は都市に集まり、先進国並の集合住宅が需要され、これからもっとセメント消費は増すはずだ。

 もっか中共は世界のセメント生産の半分以上を生産中である。中共が2011年から2013年に製造したセメントの量は、なんと、合衆国が20世紀の百年間に製造したセメントの量よりも多い。

 セメントを造るときには、原料の石灰石を、回転するキルン窯の中で1400度以上に熱しなくてはならない。その熱源として石炭や重油が燃やされるほか、石灰石が「クリンカー」に化学変化するときにも二酸化炭素が出てきてしまう。

 2021-10に、世界セメント&コンクリート協会(そのメンバーは中共外の会社からなり、非中共の業界の8割を代表する)は、2050年までに100%の脱炭素を実現するというロードマップを公表している。

 具体的な方法としては、キルンの熱源としてゴミ焼却炉の熱を利用し、また、クリンカーの一部として、製鉄工場が出す廃物や石炭ガラを再利用するという。ただしそれだけでは40%の脱炭素しかできない。

 ビルの設計を見直し、また、コンクリート建築物の寿命を伸ばすことによっても、25%近くの脱炭素ができるという。それには、古いビルを壊さずに、パッチをあてて使い続けることも推奨される。

 期待のかかる脱炭素技術は、工程の途中で生ずる二酸化炭素を、環境中に放出される前に捕獲してしまえる、新しいプラントである。
 これは簡単な話ではなく、実現するとしても10年後。

 フランスでは某セメント会社が、工程中で発生する二酸化炭素を、ダスト状の軽量骨材(すなわち砂の代わりになる)の中に取り込むことに成功した。

 次。
 Zarvan 記者による2011-4-28(もしくは2015-11-18)記事「Silent Sniping Grows In Popularity」。
    パキスタンの軍も警察も、消音狙撃銃に関心を強めている。.22口径—.22ロングライフルという競技銃用の実包—で、亜音速の弾丸を発射するライフルだ。
 精密に当てられる距離は100m未満である。

 じつは犯罪組織に雇われる殺し屋の間では.22ロングライフル実包を使う消音拳銃が、暗殺手段として1990年代から選好されてきた。

 競技用の非力な弾丸でも、至近距離から人の頭に2発撃ち込めば、まずそいつは死んだと思っていい。
 また.22LR実包は、サイレンサーを使えばもちろんのこと、サイレンサーなしであっても、相当に発射音は小さい。

 そしてまた、非力な弾丸を発射する拳銃は小型軽量である。隠し持ちやすく、且つ、こっそり捨てる場所に困らない。

 特殊任務中には、警備犬を射殺したり、監視カメラを壊したりと、小口径の非力な拳銃を使いたくなる局面は多々ある。

 1990年代、ロシア軍の侵攻を迎え撃ったチェチェンのゲリラたちは、子どもが栗鼠などをハントするための.22LR仕様の軽量猟銃(安価な照準スコープ付き)の銃身に、底の中央に小孔をあけたペットボトルを被せれば、実用的な消音狙撃銃になることを立証した。
 用いる場所は夜の市街地なので、ターゲットの露兵までの距離は100m未満である。
 それだけの近さであっても、発射音が聞こえない限り、露軍のパトロールには、どこから発砲されたかの見当はつかない。

 もちろんヘルメットにボディアーマー着用だから、正面から顔面を狙われるわけだが、それでも、音には気付かないのである。

 露軍もこのローテク兵器には著効があることを認め、2004年に、最初から軍用に設計した.22LR仕様の消音狙撃ライフル「SV-99」をこしらえた。

 SV-99は、100m先を狙撃した場合に、弾着の散らばりが半径12ミリ以内だそうである。その代わり、子ども用猟銃を改造したものと比べて重い(3.8kg)。

 ※米国でこの.22LR射的銃+ペットボトル消音を自分で試した人の投稿を読んだところ、何発発射しても、10フィート離れた人に、まったくその発射音は聞こえなかったそうである。ただし、スコープの視野を太いペットボトルが阻害するので、スコープの取り付け方は工夫をする必要があった。.22LRの威力だが、サウスカロライナ州の体長3mのアリゲーターを2発で殺せるそうだ。

 次。
 SOFREP の2022-2-4記事「Fact or Fiction: Can You Really Use A Mortar Round As A Grenade?」。
    映画の『プライベート・ライアン』を観た人は思っただろう。「本当に迫撃砲弾を手投げ爆弾にできるのか?」と。
 答えよう。できる、と。

 まず着発信管の安全ピン(迫撃砲弾にもついている)を抜き、ついで、迫撃砲弾の底部を何かにぶつけて、内臓の安全機能を解除する。これは通常、発射時のGで自動解除される仕組みである。
 二重に安全を解除したら、あとは、放り投げるだけ。ただし注意。着発信管は敏感だから、投げる途中で傍らの何かに弾頭部をこすったりすれば、瞬時に自爆してキミはおしまいである。

 第二次大戦中の沖縄で、日本軍が逆襲してきたとき、ビューフォード・アンダーソン軍曹には、投げるべき手榴弾がなくなっていた。そこで日本軍の迫撃砲弾の不発弾を拾って投げ返したところ、それはうまく爆発して、複数の日本兵を斃したという。さらにアンダーソンは、自軍の60ミリ迫撃砲弾の弾薬箱から弾丸を取り出し、その安全ピンを外し、底部を岩に打ち付けてから、アメフトのパスを出す投げ方で投擲。これと、カービン銃の射撃を交互に繰り返して、日本軍の逆襲を阻止した。このとき彼が投げた60ミリ迫撃砲弾は14発に及んだという。アンダーソンは、この活躍により、議会勲章(メダルオブオナー)を授与された。したがってこの話も嘘ではないと公式審査で認められているわけだ。

 もうひとつ、イタリア戦線でも、迫撃砲弾を手榴弾代わりに投擲した実例が記録されている。WWIIを通じて、この2ケースしかないそうだ。

 ただし注意。迫撃砲弾の破片は45フィート以上飛び散る。そして重さは、60ミリ迫撃砲弾であっても、アメフトのボールの3倍ある。それを45フィート以上、投げるというのは、簡単ではない。だから、かならず胸壁などの手前から投げて、爆発破片をじぶんが浴びないように考える必要があるのだ。

 ※最新の《続・読書余論》は、 特殊部隊・破壊工作 関連摘録集 をUPします。これを勉強して、ウクライナ支援、ポーランド支援、バルト三国支援、フィンランド支援を考えよう!


★《続・読書余論》 特殊部隊・破壊工作 関連摘録集


《note》 https://note.com/187326mg/  の最新リリースは、★《続・読書余論》ゲリラ戦 関係 摘録集 です。

 The Maritime Executive の2022-2-4記事「Cyberattack Disrupting Northern European Oil Hubs in Major Ports」。
    西欧の複数の港の原油荷上げ施設に対する、ロシア発と疑われるサイバーアタックが起きていた。
 まずドイツで、ついでオランダとベルギーから、事例が報告されていた。

 1月29日に、かなり高度なサイバー攻撃がドイツの「Oiltranking Group」と「Mabanaft」社を狙い撃ち。

 「BlackCat」というランサムウェアだという。

 米国東部の燃料パイプライン網を麻痺させた2021-5のサイバー攻撃のリバイバルだと、誰もが思っている。

 次。
 2022-2-5記事「Shock in France after giant trawler sheds 100,000 dead fish off coast」。

 オランダ船籍のトロール漁船『FV Margiris』は、世界で二番目にでかい漁船であるが、10万尾以上の死んだ魚を大西洋のフランス沖で海上に投棄しているところを環境団体によって写真撮影されてしまった。
 会社の説明によると、網が壊れてしまったのだと。
 巨大トローラーの網は、全長が1kmを超える。

 ※底引き網で海底パイプラインが破壊されたという事例は寡聞にして知らないが、通信ケーブルをロシアの「漁船」が錨で切断する荒業は昔から有名だ。次に来るのはこの事態かもしれない。


★《続・読書余論》ゲリラ戦 関係 摘録集