「中央縦通廊下」をもつ全自動積み下ろしコンテナ貨物船は、荷物火災が発生したときに、下層段で燃えているコンテナでも迅速に抜き捨てられるはず。

 マリタイムエグゼクティヴの2021-11-25記事「Danish Frigate Kills Four Pirates in First Gulf of Guinea Engagement」。
   ギニア湾での対海賊パトロールを始めたばかりのデンマークのフリゲート艦『エスベン・スナレ』が11-24、海賊容疑の4人を射殺し、別な4人を捕縛した。

 モーターボートに乗った8人組の怪しい奴を艦載ヘリが発見した。梯子などが見えたので海賊だと判断。
 本艦を近寄せて、フロッグマンチームを載せたゴムボートを派出して臨検を試みた。

 海賊ボートが停止命令に従わなかったので、警告射撃したところ、向こうからゴムボートに対して発砲してきたので、フロッグマンチームは「自衛」し、交戦となった。

 デンマーク兵には負傷者はいない。海賊側は5人が被弾した。
 接舷して乗り込んだところ、すでに4人死亡していた。残り4人は投降した。

 『エスベルン・スナレ』は10月末に母国を出港。2022-4まで半年ほどギニア湾を遊弋する予定。途中で一度、姉妹艦と邂逅して、一部乗員を交代させる。

 この海域には、海賊の他に、違法密漁漁船が横行し、その密漁船に燃料を売る地元民もいる。これも違法である。
 加えて、密輸もある。

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 2021-11-29記事「World’s First Dual-Fuel LNG Battery Hybrid PCTC Delivered to UECC」。
   出入港時には電池のみで無排気で動き、港外ではLNGを燃やして航走する、ハイブリッド動力の自動車運搬船が、公試運転を了えた。

 このRo-Ro貨物船の名は『オート・アドヴァンス』号。同型は総計3隻建造される。造船所は中共。上海にある商船設計研究所が参画している。

 全長554フィート、幅92フィート。貨物デッキは10段で、最大3600台を積載できる。
 自動車運搬船は、港内ではサイドスラスターを多用するが、それは電動式と相性が良い。

 入港の前に、内燃機関エンジンで発電してバッテリーを満充電にしておく。
 欧州では港内の船舶の排ガス規制がますます厳しくなるので、それに先手を打つ。

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 2021-11-29記事「Video: Reefer Boxship Hits Seawall Departing Japanese Port」。
    11-28深夜、博多港に入ろうとした冷凍貨物船が防波堤に乗り上げた。
 1万600トンの『レディ・ローズマリー』号。船齢13年。
 当夜は海面は静かで晴れていた。
 乗員22名に怪我はない。

 積荷はバナナで、神戸へ向かう予定であった。

 同じ運航会社「どうん・きせん」のばら積み貨物船『クリムゾン・ポラリス』号が8月に荒天下、走錨して、八戸港の外縁に座礁。船体がまっぷたつになり、木材チップを海にぶちまけている。



チェーンドライブ自動積載&ドライブスルー卸下式の中型コンテナ船は、災害救援も最速化する。

 埠頭のクレーン施設が大地震や津波で全滅していたとしても、荷揚げに支障がないのだから。

 さらにまた、埠頭上に大型のフォークリフトがあれば、それだけで、中小の地方港で、新型コンテナ船から新型コンテナ船へ、荷渡しも簡単にできてしまう。

 そうなれば、地方の任意の中小港を、荷主が、物流の中継ハブ拠点に指定できるわけである。

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 Richard Javad Heydarian 記者による2021-11-28記事「US risks ‘Suez moment’ in a Taiwan war」。
    史家のナイアル・ファーガソンと、元国家安全保障アドバイザーの補佐であったマシュー・ポッティンジャーは、1956に英仏がスエズ運河を只でエジプトに取られてしまった事例の再現を、中共は台湾については狙っているのだと警告する。このスエズ回収を境にして、英も仏も帝国として二度と威張れなくなってしまった、そんな画期である。

 台湾の接収を黙って見過せば、米国も当時の英仏のようにおちぶれるだろう。

 ジョン・ハイテンによれば、過去5年、米国は9回しかハイパーソニック実験をしていないが、中共は数百回していると。

 次。
 Blake Stilwell 記者による2021-11-28記事「The Royal Navy’s stealth sub can stay submerged for 25 years」。
   英海軍はSSN整備計画としては『アステュート』級の7隻のみで満足するつもりだ。とにかく自慢の性能だ。
 燃料棒交換は25年間、する必要がない。

 7400トンで100人乗り。
 徹底して各部を静粛化させた。

 そしてなんと、魚雷に直撃されても、乗員は助かる設計だという。船体が二つに折れるようなことは絶対にないのだと。

 ※関連して偶懐。リチウム電池式の非核動力潜水艦の「電池室」を、艦中央部の背中から腹まで垂直に表皮貫徹した「チムニー」状のボックスコンパートメント構造にしておき、もし電池火災が発生した場合には、その「チムニー」電池箱ごと切り捨てて海中に落下させるようにしておけば、たちまち、艦の本体には背中から腹まで貫通した「空虚」ができるので、万万が一、浮上ができなくなっても、その空虚を「アイ」として、ケーブルを通してもらえば、引き揚げてもらいやすくなる。さらに「空虚」の内側に人が出入りできる水密出入口を設けておけば、そこから落ち着いて緊急脱出することもできるだろう。

 『アステュート』級はげんざい、4杯が就役中。
 5番艦『アンソン』は2021-4に進水したばかり。
 残る2艦『アガメムノン』『アジャンクール』は、船台で建造の途中にある。

 ※英の新鋭SSNはすべて「A」から始まる名前を付ける方針であるようだ。特に人名とか地名とかにはこだわってない。2番艦は『アンブッシュ』である。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-11-29記事。
    これまで米海軍のSSNは、燃料棒交換の時期が近づくと、退役させていた。というのも原潜の燃料棒交換作業はドックを何年間も占領して、コストは10億ドル近くかかるからだ。

 多くの場合、燃料棒が燃え尽きるまで運用することなく、まだ3年から10年は燃料がもつというあたりで、SSNを退役させてきたのである。

 再検討した結果、すくなくも5隻のロサンゼルス級SSNは、燃料棒を入れ替えれば現役復帰させるのにふさわしいコンディションであると判定された。

 ※この退役ロサンゼルス級に燃料棒を再装荷して豪州海軍へリースする案が米国内で浮上しているのかもしれない。英国は、そうさせたくないだろうが……。

 次。
 Minnie Chan 記者による2021-11-29記事「Which Chinese military units are expanding while others are shedding troops?」。
   11月に公刊された中共軍の論文集。Zhong Xin なる論者が説く。シナ陸軍を30万人削減しなければならない。しかしこれは軍縮ではなく、より多くの戦闘部隊を最前線に配置転換するためである。

 Zhong によるとシナ軍はいま200万人いる。1950年代の600万人よりはリストラされたものの、まだ、ムダに多すぎる。

 他のソースから知られること。中共軍は30万人ほどの将兵を職種転換させて「最前線」へ配置しなおした。政治将校や、補給、兵器関係の部局から、一線部隊へ。
 全般に、若い将兵の成り手が足りない。モラールが高まらないようである。

 ※陸軍の人が多すぎることは、将来の社会保障費を持続不可能な規模にするので、2030から老人国家化してしまう中共には、もはや負担不可能なのである。詳しくは、12月の新刊で。



黄海の平均水深は44m。最深部で152m。

 indomilitary の2021-11-28記事「Ukraine Tests Thermobaric Rocket, A Nightmare For Infantry Troops」。
   ウクライナがこのほどテストに漕ぎ付けた最新の武器は、サーモバリック弾頭を取り付けた、空対地ロケット弾だ。
 直径80ミリの「RS-80」ロケット。

 半径4m内は一瞬、1500℃になり、且つ、酸欠になる。
 その直後に衝撃波が拡がる。爆圧の波は物陰まで回りこむので、塹壕内にいても、やられる。
 また、爆圧そのものの毀害力は、防弾ヴェストによっては防ぐことができない。

 ウクライナ軍は、この空対地ロケット弾を、ヘリコプターもしくは無人機から発射することを考えている。

 弾頭の先頭は小さなHEAT構造になっているようで、アーマーを40ミリくらいなら、穿貫できるという。コンクリートのビル壁なら200ミリ厚まで、小孔をあけられる。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-11-28記事。
   パキスタン海軍が中共からの調達数を増やしている『54A』型フリゲート。
 単価は2億4000万ドルから3億3000万ドルの間と見られる。

 建造はシナでおこなわれ、パキから乗員が出張して訓練を受け、それから回航する。
 1隻はパキで建造するという話だったのだが、工期は延びるしコストも高くなると説得された。

 パキスタン側ではこのフネに『F-22P』という型番を与えている。
 沿岸警備用なので、スピードは時速46kmしか出ない。

 ※純粋なRo-Ro船とも違う、《ドライブスルー式中型省力コンテナ船》の案だが、「トップリフター」のような荷役作業車(基本、無人)が、中層中央縦通デッキの《待たないの廊下》の両側ガーター帯を走り回るシステムでもいいかもしれない。ただし、既に積まれているコンテナの上に箱を載せるとはかぎらず、既に積まれているコンテナの上層の数段を持ち上げて、その下へ押し込めることもできるよう、積荷は垂直のガードレールによって仕切るのだ。それによって荒天時の荷崩れも起きなくなるだろう。逆に非常の場合は下段から「刎ね荷」してしまうことすら可能になる。さらに、もし船体が、スエズの座礁事故のような状態となっても、自力で積荷を水平に吐き出して、総重量を減らすことができる。荷役の分散化の革命だろう。



Opinion: A next-level container unloading system with no cranes on pier 埠頭上のクレーン類を必要としないコンテナ荷捌きシステムは、可能だ。

 新概念の中型コンテナ船と、地方港の《Ro-Ro埠頭》化整備事業の組み合わせで、港湾荷役の待ち時間は半減され、ターミナル港の滞貨&渋滞の問題が解消されるだろう。

 仰山なコンテナ荷物を、ただA港からB港まで届けるだけなら、コンテナ船は、サイズがマンモス化すればするほど、商船会社としては営業コストが合理化されるはずだった。

 だが、これは罠だった。

 世界の特定の巨大ターミナル港ばかりに、巨大コンテナ船が集中豪雨的に押し寄せる事態を招いてしまった。しかもこの豪雨は、「止み間」がないのである。

 トラックドライバーの成り手が減ったのも、あたりまえである。港のコンテナヤードに入る前の何日間もの待ち時間や、荷物の届け先倉庫前での数時間の待ち時間が、給料に反映されないのだ。しかもそこではトイレも貸してくれないという(米国の話)。やってられるか!

 トラックドライバーたちがうんざりするような「待たされ時間」を減らせないならば、現下の物流の渋滞は、流通の諸段階におけるコストのラッチアップによってしか調整されない。それは貧乏人には辛いインフレ経済を意味するだろう。

 解決策があるはず。

 「擬似《RoRo》」設計だ。

 中型のコンテナ船の、吃水線上4・5m前後のデッキの中央に、船首ランプから船尾ランプまで縦通する「トラック廊下」を設ける。

 この縦通路こそは、《待たないの廊下》である。

 空荷のトレーラートラックが、船尾ランプから船内に入り、「廊下」を、船首ランプへ向かってゆっくり走らせると、途中で、船内施設のミニ・ガントリーが、適切なコンテナを車両荷台に積載してくれる。もちろんガントリーは半自動のロボットである。

 ようするに、ドライブ・スルーのトレーラートラック積み取りシステムだ。

 この方式だと、山積みされたコンテナのいちばん上にあるものからどけて行く必要もない。下の方から積んだり卸したりもできる。

 逆に、この新型貨物船にコンテナを積み込むときは、トラックは船内に入る必要はない。
 船尾ランプ前で、トレーラーの荷台を切り離し、「チェーン・ドライブ」に荷台を拘束させる。すると、あとはチェーン・ドライブがトレーラー荷台だけを船内に引き込んで「廊下」を前進させ、船首ランプに至る前に、コンテナを摘み取る。
 トラックドライバーは、シャシを船首ランプの位置に動かして暫時待機し、出てきた空荷のトレーラー荷台を、じぶんで結合すればよい。

 このようなシステムにするなら、埠頭上、岸壁上には、「ガントリークレーン」も「ジブクレーン」も、設備としては、もう無くともOKだ。

 こうしたコンテナ荷役のための大型クレーンは、初期投資もメンテナンスもコストがかかっていた。それも1基だけだと故障したときに目も当てられないから、バックアップが必要で、地方の貧乏港湾には、アフォーダブルでもリーズナブルでもなかった。

 ところが、この新システムにするなら、地方のすべての中小港湾が、たちまちにして、使い勝手のよいコンテナ荷役港に機能変貌するのである。

 中型貨物船にとっては、岸壁の水深もそんなに必要ない。大型トラックの「ロールオン&ロールオフ」=自走乗船&自走退船 ができる高さ・広さの岸壁となっていさえすれば、十分だ。

 中型貨物船が、最終届け先に最も近い地方の港湾に、コンテナを荷揚げできる。トラックドライバーは、待ち時間ゼロでそれを積んで走り出せる。
 トラックの走行距離も、従来よりは短くなる。
 どこにも渋滞は起きない。

 これぞ、真正の「モーダル・シフト」と言うべきだ。

 新型中型コンテナ船は「デュアル・ユース」である。
 チェーン・ドライブと台車を使い、この後部ランプから、40フィートのドライコンテナを次々に、離島の沿岸に投入する。
 40フィート・コンテナの中身が30トン以下なら、コンテナは余裕で水に浮くであろう。
 それを、島嶼の守備隊が、ケーブル・ウインチ類でたぐりよせ、岸に引き揚げる。

 こうすることにより「ガダルカナル島」の二の舞は、二度と起こらないのである。

 海自は、このような新タイプの「輸送艦」を、造船所に発注できるはずである。



リチウム電池のもうひとつのネック。

 Matthew Cappucci 記者による2021-11-27記事「New Earth observing-satellite beams back first images」。
    9月27日にヴァンデンバーグから打ち上げられた最新の地球観測&資源探査衛星「ランドサット9」が稼動開始し、その映像が公開された。

 「ランドサット」事業は1972に資源探査目的でスタートし、先代の「ランドサット8」は2013に軌道投入されて、まだ稼動している。企画と運営は、NASAと米国地理調査局USGSの合同。

 「ランドサット6」は軌道投入に失敗したので欠番だ。
 1999に稼動開始した「ランドサット7」も、まだ生きている。「ランドサット5」から前は死んでいる。

 何が見えるのか。陸水の利用状況。山火事の影響。珊瑚礁の劣化。氷河・氷棚の後退具合。熱帯雨林の伐採。
 80年代、中共が毛沢東路線からトウ小平路線に切り替えたことは、シナ全土の都市開発の模様を経時的に観察すれば確認ができた。

 ランドサットの周回高度は400マイル。解像度は30m。
 センサーのひとつは、可視光から赤外線まで、9つの波長帯に分けてイメージを受光する。
 もうひとつのセンサーは、輻射熱の相違を検知する専用の赤外線センサー。

 「ランドサット9」の軌道は、「ランドサット8」がスキャンしたところを正確に5日後になぞる。高度は「ランドサット8」より6マイル低い。

 したがって、まず「ランドサット8」で気になった場所を、「ランドサット9」で改めて精査することが容易にできる。5日間の変化量も把握できる。

 この軌道の微調整のためにNASAにはまだ時間が必要で、その仕事は2022-1に終わる。そのあとはUSGSに運用を任せてしまう。

 次。
 AFPの2021-11-25記事「Russia launches classified military satellite」。
    ロシアは早期警戒衛星を打ち上げた。火曜日にプレセツク宇宙基地から。

 おそらく「ツンドラ」衛星を放出したのだろう。
 「ツンドラ」は2015年、17年、19年に、計3機、投入されてきたもの。それに加えた。

 ロシアの衛星による弾道弾飛来警戒網は「Kupol」という。キューポラ=天蓋 の意味。

 次。
 ワイヤードの2021-11-2記事「Cars Are Going Electric. What Happens to the Used Batteries?」。
    この夏、オクラホマで「シヴォレー・ボルト」を所有するスピアーズ氏はニュースに注目した。メーカーからリコールがかかったのだ。理由は、そこに使っている韓国LG製のリチウム電池が、夜間充電中に発火するおそれがあるからだという。

 GMが米国内外で2017から販売した「ボルト」は14万1000台にもなる。

 搭載されているリチウム電池のセル1個はトースターオーブンの大きさだが、それが車両の床一面に並べられていて、総重量は960ポンドだ。

 これら多数のバッテリーを取り外すときには細心の注意が必要である。もしうっかり短絡させてしまうと、有毒煙が立ち昇り、さらには火災になる。

 スピアーズは11年前、GMの技術開発部長をつかまえて質問攻めにした。電気自動車のバッテリーが故障したり、寿命になったら、どうする気なのかと。
 そこで掴んだ。GMには特に計画がない。これは商機だと考えて「スピアーズニューテクノロジーズ」社を起業した。米国内で売られる、テスラ社以外の全メーカーの、廃バッテリーや中古バッテリーを扱うショップだ。
 劣化したバッテリーをユーザーから引き取り、状態を調べ、可能ならば分解修理し、再生する。

 再使用不可能な廃電池も、社有地内に於いてリサイクルする。
 こうして、いまやオクラホマシティにあるメインの倉庫には、電気自動車用の中古バッテリーが、地上から30フィートの高さにまで積み上げられている。資源回収技術の進歩を待っているうちに、これが資産になるかもしれない。
 だがおそろしいことに、リチウム電池火災には「放水」は厳禁であるはずなのに、この倉庫の天井には消火水の配管が配列されている。

 GMのボルトのリコールにより、このようなストックはいっそう増えるはずだ。

 国際エネルギー機構IEAの試算では、2020年代末には、1億4800万台~2億3000万台の電池駆動自動車が世界を走っているはずであると。すなわち全世界の自動車の12%が電池式だろうと。

 EPAのしらべによると、昨年、全米の市町村営のごみ集積場ですくなくも65件の、蓄電池が原因の火災が発生している。ただし、そのほとんどはスマホやラップトップPC用の小型のリチウムイオン電池であった由。

 リチウム電池の中にはリチウムやコバルトが使われている。これらの地下資源は海外で採掘・精錬されている。そのさいに、好ましくない労働力が駆使され、第三世界で余っているわけではない水が大量に消費され、二酸化炭素が放出される。つまり先進国がグリーンになる代わりに、レアアースの輸出地域は汚染を増す。

 だから、使用済みバッテリーから希少元素を回収して再利用する工程が、これから求められる。

 この目的で設立・運営されている企業がすでに複数ある。そのひとつはテスラ社の元重役がスタートしたものだ。

 カリフォルニア大学の環境工学の教授氏いわく。2040年までの新品バッテリーが必要とするコバルトとリチウムとニッケルの半分以上は、古いバッテリーのリサイクルによってまかなえるはずだ、と。

 従前の鉛硫酸バッテリーは、英国では95%がリサイクルされている。しかしリチウムイオンは複雑すぎて、そうはいかない。しかも電圧が高い。鉛バッテリーで感電死することはないが、リチウムだと致死的になり得るのだ。

 EVの電池から希少元素を取り出すための作業は難かしく、したがってコストがかかる。

 砕片化が必要である。そのためには、発熱と化学物質の放散を、封じ込めてしまえる本格施設が要る。

 リサイクル事業のコストの4割は、輸送費だ。死んだバッテリーをどうやって、再生設備の整った工場まで集めるのか?

 車両から取り外したリチウム電池(重さ約1000ポンド)は、安全上の問題から、長距離輸送を規制されるはずである。安全対策された特殊な仕様の輸送車でなくては運べない。だったら、事故で壊れたクルマまるごと、すなわち4000ポンドの大荷物を運んだ方が、話が早くなる。これでコストが低く収まるはずがない。

 それだけの費用をかけて、廃電池から抽出したわずかな量の希少金属が、第三世界で採掘・精錬される希少金属の値段より安くなることはない。現状、コバルトだけが、リサイクルしても採算に乗るのだそうである。

 ガソリン車でもディーゼル社でも、米国内で走れなくなると、廃中古車として海外に転売される。米国で売られた内燃機関自動車の4割以上が、最後は国外へ海送される。EVもそうなる。すでに、日産がまだ直接に輸出していない「リーフ」の中古車がウクライナを走っている。これは止められない。

 EUは、バッテリーと自動車のメーカーに、最後にバッテリーの回収とリサイクルを義務付けたがっている。昨年、それを提言した。その最終所有者が誰になるかに関係なく。また、あたらしく製造するバッテリーの中に使われるレアメタルの何割かはリサイクルされたものにしなくてはならない、という規制も考えている。

 ※ソース不明だが、米国のガテン系の時給ランキングは次の如くであるという。いちばん稼げるのが配管工で、時給27ドルから45ドル。以下、クレーン技師、ウインドタービン技師、商業トラックドライバー(25から37ドル)、重機オペレーター、空調工事(HVAC Tech)技師、自動車の鈑金工(22ドルから34ドル)、溶接工、大工(16から52ドルと幅が大きい)、自動車修理工(22ドルから32ドル/時)であると。すなわち単に人並み以上の生活がしたいのであれば、いまや、敢えて普通の大学には行かずにこれらの職種の修行を開始した方がずっと悧巧かもしれないのである。



タキトゥスいわく。「悪い平和は戦争よりも悪い」—miseram pacem vel bello bene mutari—

 Mia Jankowicz 記者による2021-11-27記事「Report casts doubt on claim a North Korean was sentenced to death for smuggling ‘Squid Game’」。
   SDチップにコピーして密輸された『スキッドゲーム』のビデオを視聴した北鮮の高校生が銃殺刑を宣告された――とかいう与太話が、米国務省が出資している「ラジオ・フリー・アジア」からニュースとして堂々と放送されてしまったのだが、やはりというか、それは韓国人が捏造した無根拠なルーモアにすぎなかった。

 韓国内の『NK News』いわく。時間の常識で考えれば、そもそも『スキッドゲーム』は未だ北鮮内に持ち込めていないばずだと。

 要するに「死刑判決」とやらが出されたとされるタイムフレームが非現実的なまでにクイックすぎる。
 北鮮では、最速の死刑でも、逮捕→裁判→処刑のプロセスで2ヵ月かかるものなのである。

 超高速裁判がなされたと報じつつ、その死刑が執行されたとは「ラジオ・フリー・アジア」は言っていない。ぜんぜんおかしすぎる。

 「ラジオ・フリー・アジア」は、ビデオを記録した媒体は、船荷に紛れ込ませて持ち込まれているという。げんざい北鮮は、武漢肺炎を水際で阻止するために、あらゆる載貨の流れを不自由にしていて、ネトフリで放送されたばかりのビデオが即座に北鮮内に持ち込まれるようにはなっていない。

 「NK NEWS」いわく。南浦港の場合、積み荷の殺菌消毒と通関で2ヵ月かかっている。『スキッドゲーム』のネトフリ初放送から、まだ2ヵ月も経過していない。

 次。
 Philipp Boll 記者による2021-11-27記事「Female Thai boxers conquer tradition」。
    タイでは、ムエタイ(=タイ式キックボクシング)の試合は、武漢ウイルスのおかげで20ヵ月、おこなわれていなかったが、このほど、ようやくバンコックの由緒あるスタジアムで、興行試合(賭け試合)が再開されった。

 しかも、この伝統ある競技場で、初めて、女子選手の試合が許可された。

 ルンピン・スタジアムはタイ陸軍の所有で、これまで女子のムエタイは許可されてこなかった。リングに女が手を触れることもゆるされない、とされてきた。

 地方興行では女子のムエタイはとっくにおこなわれてきている。ある21歳のタイ人女子選手いわく。1試合で100ドルは稼いでいたのに、パンデミックのおかげで商売あがったりだったと。

 このタイ人女子選手は、スタジアムで、豪州人の27歳の女子選手に勝った。この敗者の写真が添えられている。前額部をカットされてしまい、上半身が血しぶきまみれである。だが本人はこの歴史的な試合をやれたことに深く満足していると語る。

 公式には、ムエタイの試合に客が金を賭けることは禁じられている。しかし長い慣行なので、政府がいくら禁じても、闇やオンラインで賭博は行なわれているだろう。

 次。
 Donavyn Coffey 記者による2021-9-5記事「Why is alcohol used to preserve things?」。
   ワインができる仕組み。イースト菌が葡萄の糖分をアルコールに変える。ところがアルコール濃度が、あるレベルより高くなると、こんどはイースト菌が死んでしまい、ワインが残る。

 14%のアルコールは、他の雑菌の成長を何年も阻害する。
 ただし今日では、硫黄などの防腐剤が加えられるのだが。

 アルコール漬けの魚の標本。
 これをつくるときは、まずフォルマリン水溶液を魚の体内に注入して、そのあと、エタノール70%の水溶液の瓶の中に沈める。
 これで、標本が生きているときのようなみずみずしさを保ちつつ、雑菌は繁殖しなくなる。

 もしエタノールの濃度を95%にしてしまうと、組織の中の水が追い出され、蛋白質が不自然に硬化して脆くなり、形が崩れて、おもしろくないのだという。

 さりとて、アルコールに対する水の比率が大きすぎれば、腐敗が進行してしまう。

 重要なコツ。アルコール瓶に漬けてから24時間後に、一回、アルコール水溶液を全部入れ替える。その後は、長持ちする。

 次。
 Randyn Bartholomew 記者による2021-7-25記事「Why do nuclear bombs form mushroom clouds?」。
    なぜ原水爆が炸裂すると、キノコ状の雲ができるのだろうか。

 それは、加熱された外縁部の空気よりも、中心部の空気がより熱く、より希薄になるため、上昇速度が、中心付近ほど大きいためなのである。

 この温度差と密度差のために、オーブンの中でカップケーキが柱状に立ち上がるような形に、雲が形成される。ガスの流体挙動。

 熱せられた球状の空気塊の外縁は早く冷やされ、そのため、全体があぶくのように浮揚するなかにおいて、あぶくの底の方へ下がろうとする。

 この結果、大きな円環ができるのだ。

 もし月面で核爆発を起こしたらどうなるか。その場合、キノコ雲が立ち上がることはない。
 そこには大気が存在しないため、流体現象が伴わないから。

 広島や長崎の爆発景況の写真を見ても確かめられるのだが、「きのこの傘」の白雲部分と、「きのこの柄」の茶色いダスト部分は、じつは、くっついてはいない。離隔があるのである。

 これは、広島や長崎での核爆発は、火球を地表に接触させない、空中爆発であったから。

 もし火球が地面に接したのならば、きのこの傘と柄が接続されたように見えるという。

 現在、世界には1万発の核兵器がある。これは1980年代の6万発よりは、減っている。



大きなオーだからオーメガ。小さなオーはオーミクロン。ギリシャ語アルファベット。

 AFPの2021-11-26記事「Iran militia unveils George Floyd video game」。
    イランの「Basi j」というイスラム民兵隊は、ソフトウェア開発もやっていて、このたびジョージ・フロイドを主役とする3Dゲームをリリースした。「自由を守れ」というタイトル。

 イランには8000万人の人口があるが、そのうち少なくも3200万人はゲーマーだという。

 ※英語版を無料でリリースしなければ、対米作戦にならないだろ。

 次。
 Sommer Brokaw 記者による2021-11-22記事「Feeding sugar to bacteria may lead to less harmful fuel for cars, trucks」。
    糖を、ガソリン成分である炭化水素に変える。遺伝子改造した大腸菌にグルコースを食わせてやるだけで、その大腸菌が、石油に似た燃料を製造してくれるという。

 バッファロー大学。
 遺伝子改造した大腸菌と4種の触媒により、グルコースが、水素3個を含む脂肪酸に変わった。

 その生成物から余計な脂肪酸を除去する触媒としてはニオビウムを使う。それによってオレフィンという炭化水素が得られる。
 オレフィンはガソリンの中に含まれる分子のひとつである。

 開発者いわく。グルコースは植物が光合成で作り出すものである。その中に含まれる炭素は、空気中の二酸化炭素が原料だ。したがって、この改造大腸菌が製造したオレフィンの中の炭素は、元は、空気中の二酸化炭素だったのである。

 米国では1978年いらい、ガソリンの中に10%のエタノールをバイオ燃料として混ぜて売ってよいことになっている。これを「E10」といい、全米のGSで普通に売られている。

 2001年モデル以降の乗用車には「E15」――アルコールが15%混ぜられている――も給油できるようになった。2011年から。

 ※別なニュースでは、水素を生成する藻もあるそうである。

 次。
 Tony Tran 記者による2021-11-16記事「Doctors Alarmed to Discover Tapeworm Inside Man’s Brain」。
   健康そうにみえる38歳の患者。2分間の大発作を起こして、病院にかつぎこまれてきた。
 脳をCTスキャンしたところ、脳内に3つの石灰化した部位を認めた。

 どうやら、豚につくサナダムシ(条虫)の幼虫の嚢胞が引き起こした、脳嚢虫症であった。何年も前に入り込んだのであろう。

 患者の故郷であるグァテマラで、不潔な食事をしたときに、とりこんだもののようだ。

 よく火を通していない豚肉の中に嚢胞があれば、人体内に入ってしまう。

 多くは人の上部腸で、長さ数mの条虫に育ち、そこで産卵する。

 ところがこの患者の場合はちょっと違う。豚の糞の中に存在する寄生虫の卵を飲み込んだようなのだ。この場合、嚢胞は人の筋肉や目や脳に入り込むことがある。

 おそらくこの患者は、豚の糞で汚染された何かの料理を口にし、その結果、脳の中でサナダムシが育ってしまったのだ。それが何年かして石灰化したことで、発作を引き起こしたのだろう。

 原因が分かってしまえば、こういうケースは、投薬だけで治るものだそうである。患者は5日間入院し、快癒した。

 医師たちはこの患者をそれから3年以上、経過観察している。その後、発作は起きていないそうだ。

 次。
 Minnie Chan 記者による2021-11-27記事「Why wind tunnels are key in China’s race for hypersonic weapon supremacy」。
   中共国営のAVIC傘下の空力研究所ARIは、11-21に、「FL-64」という、1m級のハイパーソニック風洞のカリブレーション試験が終わったと「ウィーチャット」上で公表した。この風洞は2年がかりで建設されていた。

 その前からある「FL-63」の2倍の直径。マッハ4から8を30秒、シミュレートできる。高度は4万8000mまで再現できる。温度は摂氏626度までを。

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 ストラテジーペイジの2021-11-27記事。
   露軍の120ミリ迫撃砲弾、240ミリ迫撃砲弾、122ミリ榴弾、152ミリ榴弾、155ミリ榴弾には、レーザー誘導砲弾がある。
 米軍がGPSを信用しすぎているのに比して、露軍はレーザー誘導の方が、面倒でも、頼りになると考えている。

 米軍が155ミリのレーザー誘導砲弾「カッパーヘッド」を開発したのは1970年代だが、なにしろ1発30万ドルというふざけた値段なので、国外にも買い手はゼロだった。
 米軍じしん、嫌気がさし、GPS誘導のエクスカリバー系を好んでいる。安いし、ほどほどの精度もあるのだが、スプーフィングに弱い。

 ※座標入力を間違えると味方を精密に吹き飛ばしてしまうという大問題もある。レーザー誘導でも誤爆はゼロにはできないが、FOが見ているという安心感はある。

 ロシアは1990年代の後半から、砲弾に後付けするレーザー・シーカーの部品性能を洗練させた。

 ロシアは70年代に米国がカパーヘッドを開発開始するとすぐにそれを真似してレーザー誘導砲弾の研究をスタートさせ、ソ連崩壊後も、これだけは、たゆみなく改善し続けてきた。

 80年代、露軍が最初にレーザー誘導を適用したのは240ミリ迫撃砲(それを1970年代に自走化したのが2S4)で、弾丸重量130kg、充填炸薬34kgを精密に着弾させることには価値があると信じられた。総重量30トンの2S4は1988まで生産され、シリアにも輸出されている。
 最大射程は9700mと短く、装填は前装式であるため、自走砲車台にクレーンがついているという代物。

  ※射程の長いMLRSにとってかわられたのはとうぜんか。

 1987年頃にソ連の240ミリ用のレーザー誘導部品は完成したのだが、「視野」が狭いために、レーザー誘導の初弾を放つ前に、ほんとうに砲身が標的の方角を向いているかをFOが確かめるために、無誘導のタマを1、2発、試射させる必要があった。これでは最初の着弾で敵守備兵は用心して塹壕内に入ってしまうので、そのあとからレーザー誘導弾を陣地に直撃させても壊滅的な人的被害を与えてやることは不可能だった。

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 Ken Scott 記者による『エア&スペース マガジン』の2021-12月号記事「The Ugliest Airplane: An Appreciation」。
   1950年代、ニュージーランドの農家は、小型軽便飛行機で土壌改良剤や肥料を散布できないものかと考えた。

 ちょうど、デハビランド・モスなどの旧すぎる機体を更新すべき時代にさしかかっていた。

 米国から新型機を輸入するのは困難だった。為替レート、関税率、懐事情は、禁止的であった。

 そこで、農夫が買える値段の超小型輸送機を、なんとかNZ国内で国産できぬかということになった。

 NZの「ノーザンエアサービス」社を経営していた二人の男、ワーシントンとベネットは、豪州のシドニー工場で組み立てられた「PL-7」に注目する。イタリア人のルイジ・ペラリニが設計した飛行機だった。

 ペラリニは、WWII直後でイタリア人がクルマすら買えないときに「フライング・カー」を開発し、まったく売れずにみごとにコケたという仕事歴を有している。ふらりと豪州を旅したときに、彼は、ここでは農業用の超小型機の需要があることを理解した。

 できるだけ多くの粉体や液体の荷物をバラ積みし、畑の隣の空き地から離陸して、畑に肥料や薬剤等を散布できる、空飛ぶ小型トラックともいうべき、安価な単発単座機だ。

 ペラリニの発明は、薬剤で腐食するとまずい飛行機の胴体後半をスッパリと切り捨てたことである。とうぜんそれだけでは尾翼がなくて操縦が不可能だから、左右の主翼から2本のブームを後方へ伸ばして、その末端にそれぞれミニ尾翼をとりつけた。ブームとブームの間には、トラックが入れるぐらいの間隔がある。だから離陸前の肥料や農薬の積み込み作業は合理化された。この形状ゆえ、尾輪式にはできない。また、揚力をかせぐため、複葉機であった。

 主脚間のスペースも荷台にした。豪州では、やたらに広い農場に柵をめぐらす仕事が、骨である。多量の杭を遠くまで運ばねばならない。その杭の運搬に、特に便利な荷台だった。

 「PL-7」は、決して軽量機ではない。ウイングスパンは41フィートあったし、離陸重量は5000ポンドであった。

 これを浮かせるために、英国の「チーター」という星型7気筒400馬力エンジンを載せた。このエンジンは英国のアヴロ・アンソン双発練習機のために大量生産されていたので、安く、コモンウェルス内では部品入手が容易だった。

 しかし1958年に格納庫火災が起き、ペラリニの試作機は事業の立ち上げ前に喪われてしまった。
 それでこの企画は、ニュージーランドの会社によって拾われる。

 ペラリニは、こんどはNZ空軍の練習機であったハーヴァード(米国製でT-6と同じ)と部品をできるだけ共通化することでコストを下げようと考えた。だからエンジンも、プラットの星型600馬力だ。
 こうして「PL-11」ができた。
 「PL-7」では肥料用のスチールタンクを無骨に継ぎ足していたけれども、「PL-11」では肥料タンクは完全に胴体と一体に整形。主翼は単葉とした。

 この「PL-11 エアトラック」こそは、ニュージーランド初の国産商用機なのである。
 初飛行が1960。型式証明を取るのには、さらに3年かかった。

 ペラリニは、型式証明が遅いのに嫌気がさして、初飛行から2年後にまた豪州へ帰ってしまった。それで、ベネットがあとを引き継いだ。

 ペラリニは豪州で「PL-12」をスクラッチビルドした。こちらは一・五葉である。今日でも現役だ。
 エンジンはコンチネンタルの水平対向285馬力。
 寸づまりの胴体の末端、ホッパーのさらに後方に、手伝いの作業員2人を乗せられる狭いキャビンがあるが、そこの乗り心地は最悪だそうである。主翼のフラップが引き出されているあいだはドアを開くことはできなくなるという恐怖のオマケ付き。飛び降りて逃げることが不可能な仕様なのだ。



合衆国憲法のミリシャの武装権担保条項は、前装式のマスケット銃しか存在しなかった時代に修正成立した。近代式多連発銃を野放しにすれば、人が安全に生きる権利は簡単に侵害される。

 Prime Gilang 記者による2021-11-25記事「Supporting Smart and Green Military Concepts, PT Len Industri Introduces E-Tactical Stealth Trail」。
   インドネシア陸軍特殊部隊が、電動のダートバイクを採用するかもしれない。

 ステルス偵察が可能になる。

 国有企業の「PT Len Industri」社は、プロトタイプを完成させている。
 「E-タクティカル・ステルス・トレイル」という名がつけられている。
 すでに「2021インドネシア・エレクトリック・モーター・ショウ」ではお披露目済みだ。

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 Kara Fox, Krystina Shveda, Natalie Croker and Marco Chacon 記者による2021-11-26記事「How US gun culture stacks up with the world」。
    統計は語る。
 米国は世界で唯一、国内居住人口よりも、国内銃器の数が勝っている国である。

 2017年の調査で、だいたい米国人が100人いれば、小火器は120.5梃あるという計算になった。

 軍用ではなく、民間人が保有している小火器は、全世界で8億5700万梃あるであろう。そのうち米国の民間人が保有している数は、3億9300万梃と見られる。

 メキシコには、銃砲店は1軒しかない。しかもその経営者は、メキシコ軍である。
 中米の麻薬組織等が所持している小火器は、その半数以上が、米国から流出したものである。

 米国人の銃器購入意欲は右肩上がりである。2008年とくらべて、2018年に米国内のメーカーが製造した小火器は2倍以上の900万梃であった。これは米政府ATF規制局の統計値。

 2019年に銃器暴力によって死んだ米国住民は、10万人あたり4人であった。これは先進36ヵ国の平均の18倍である。

 2021-4の世論調査でわかった。米国成人の三人に一人は、人々が全員銃器で武装すれば、犯罪は今よりも減ると信じている。
 米国では成人の半数しか、銃の規制法を強化することを願っていない。

 米国で最も高い率で銃器殺人が起きている地方は、首都ワシントンDCである。だいたいブラジルと同じ。

 2019年の統計。米国の人口は世界の4%だが、世界の銃器自殺の44%は、米国で起きている。
 件数で言うと、米国の2019の銃器自殺者は2万3365人。

 意外なところではドイツで889人が同年に銃器自殺している。これはカナダの686人より多い。
 中共本土では、あくまで公式統計だが、2019年の銃器自殺者は467人であった。

 カリフォルニア州で2020年まで11年以上にわたって調べたところでは、拳銃を保有する女性は、保有しない女性にくらべて、35倍の比率で、銃器自殺する。

 1996年4月、豪州のタスマニア島で「ポート・アーサー・マサカー」と呼ばれる銃乱射事件があった。23人が殺され、犯人は懲役35年に。※豪州に死刑なし。

 この事件から2週間経たずして豪州政府は、セミオートマチックライフル、セミオートショットガン、ポンプアクションショットガンを禁止する法改正を行なった。

 その結果、次の10年、豪州における銃器による死者数は半減したと。

 ※偶然にも2021-11-7にタスマニアで2人が死に1人が負傷する銃撃事件が発生したばかりである。死んだうちの1人は犯人。

 ニュージーランドでは2019にクライストチャーチのモスクで51人が殺される大事件が起き、それを承けて政府は、軍の自動小銃をセミオートにしただけの銃器を禁止した。

 英国では1996年に自動拳銃による乱射事件があり、拳銃所持の免許が厳しくされた結果、次の10年間、銃による死者数は四分の一に減った。しかし2021-8に、免許を得て拳銃を保有していた男がプリマスで5人を殺している。

 ※このCNNの記事を読んで中共中央は覚ってしまったはずだ。米国社会を内側から崩壊させるには、黒人にチープな銃器を湯水のように与えるに限ると。米国社会には銃器犯罪と麻薬犯罪に関しては自浄能力は無いことが証明されているのだから、そこを衝かない道理がない。樹脂製のデリンジャータイプの3Dプリンティング銃が、車載の「地下工房」で密造されるようになるのではないかと思う。



今月前半、フランス全土のワイン葡萄畑を早霜が襲ったことから、作柄は8割壊滅するかもしれない。

 Tara Patel 記者による2021-11-25記事「Paris Plans Electric Flying Taxi Routes in Time for Olympics」。
    フランスは、電動式の「エア・タクシー」の試験をパリ郊外で開始し、2024年五輪までに2路線で旅客営業を開始させるつもりである。

 ひとつの路線は、シャルルドゴール空港とルブルジェ空港をリンクするものだ。

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 Jason Scott 記者による2021-11-26記事「Australia kept ‘close eye’ on China spy ship, Morrison says」。
    中共の『Dongdaio』級の電波収集艦『Yuhengxing』が8月から9月にかけて豪州沿岸をうろつきまわった。領海侵入はなかった。

 中共は、豪州産の石炭、ワイン、ロブスターの輸入について露骨なイヤガラセを仕掛けた。
 豪州は9月のAUKUS結成で、北京に屈しない意志を示している。

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 Nicholas LePan 記者による2021-11-22記事「Rare Earth Elements: Where in the World Are They?」。
    米国地理学会USCGは、レア・アース・エレメントREEs の世界地図をつくっている。

 レアアースと定義されているのは、17の金属元素。いずれも外見は銀色で、重く、やわらかい。
 すなわち、ランタン、セリウム、プラセオディミウム、ネオディミウム、……《中略》……スカンディウム、イットリウム。

 このうち最後のスカンディウムとイットリウムは周期表の上ではランタン属に入らないのだが、埋蔵鉱床がいっしょであることが多く、化学的性質も似ているので、ひとくくりにされる。

 「レア」は誤解を招く。量的には、レアアースは、ありあまるほど、地殻中に存在している。ところが、ほとんどの場合それは、一箇所からそれのみの鉱物としてかたまって出てこないのだ。他の鉱物の中に薄く混ざっている。それを発見して掘り出して選り分ける作業が容易ではない。ゆえに、産業利用するときのコストの面から見て、レアになっちまうのである。

 伝統的にレアアースは、触媒や磁石に使われてきた。特殊な合金、特殊なガラス等にも混ぜられる。

 ネオディミウムやサマリウムを使えば強力な磁石ができる。しかも高温に耐えてくれるので軍用には重宝だ。
 知られている最強の永久磁石は、ネオディミウムと鉄とボロンからできる。そこにディスプロジウムやプラセオディミウムを加えると、さらに変わった特性の磁石ができる。

 永久磁石の性能が、たとえば風力発電タービンの発電能力を左右してしまう。ハードディスクやスマホも、高性能永久磁石によって軽薄短小にできる。

 げんざい、1メガワット級の風力発電施設の中には、171kgのレアアース類が用いられている。戦闘機の「F-35」には、1機につき427kgのレアアース類が必要だ。『ヴァジニア』級原潜だと、1隻に4.2トンのレアアースを使っているのである。

 レアアースの埋蔵量と採掘量でダントツなのはシナである。

 埋蔵量において、それに続くのは、ベトナムとブラジルである。ただし採掘量は少ない。
 ロシアのレアアース埋蔵量はブラジルより少ないが採掘量はインドの次に多い。
 オーストラリアの埋蔵量は米国より多いが、米国は豪州の2倍以上の採掘を続けている。

 産出量で目立つのは、マダガスカルとビルマとタイである。

 2010年時点でレアアース供給者として中共は世界の92%を支配していた。危機感を抱いた諸外国は2020年までに、中共の採掘シェアを58%以下にすることに成功した。つまり、地面を掘りまくったのである。とはいえ、精錬されたレアアースのサプライで見れば、2020年でも依然として中共が世界の85%を支配している。

 中共は国策として、国内の6つの企業だけに、レアアースの採掘を許可している。採掘量は、政府によって、割り当てられている。

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 Nancy Lapid 記者による2021-11-22記事「Experimental chewing gum may reduce virus spread; Booster shot protection may be longer lasting」。
   ある蛋白質を含む「チューインガム」を噛むことにより、新コロのウイルスをトラップできるのではないかという研究。

 ※そこまでしてマスクを外していたいのだな。

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 ストラテジーペイジの2021-11-26記事。
   米陸軍が15年かけて開発してきた、120ミリ戦車砲用の新しい多目的砲弾「AMP」がようやく仕上がり、2020-9から部隊に試験的に支給され始めている。

 このあと、さらに細部を改善するであろう。

 AMPは、基本はHEATであるが、信管をいろいろに切り替えられる。そのままだと瞬発の着発榴弾だが、遅発にすればビル壁を貫通させた後に壁の裏側で炸裂させられる。空中爆発モードにすれば稜線の向こう斜面に伏せている敵歩兵を破片で制圧できる。さらにゼロ距離曳火に近い使い方もできるらしく、砲口から近いところで炸裂させることによって前方500mの敵兵を薙ぎ倒せるようだ。

 この目的のためには以前から米軍のM-1は「M1028」弾をもっている。それをイラクで多用してきた。「M1028」は径10mmのタングステン散弾が1100個詰まったもので、最大700mまで敵兵を殺傷できる。

 イスラエル軍は、藪や小麦畑の中に隠れているパレスチナ兵を掃討するのに、この「M1028」弾をメルカバから発射するそうである。



ERA対策の究極版は、サーモバリックで戦車のセンサーだけ破壊してしまうATGMだろう。

 Thomas Newdick 記者による2021-11-24記事「Russian T-80 Tank With Improvised Anti-Drone Armor Reportedly Appears In Crimea」。
    クリミア占領中の露軍のT-80戦車に、トップアタック対策の「屋上屋」が架設されている模様が動画で報じられた。現地部隊の自作と見られる。

 ツイッターにすでに指摘があるように、これは「TB2」対策だけでなく、「ジャヴェリン」対策だ。
 米国からジャヴェリンがウクライナ軍へ相当数、供給されているので。

  ※ジャヴェリンは歩兵1名で携行できる対戦車ミサイルで、射ち放し式。至近距離では水平に直撃するが、一定距離以遠では湾曲弾道になり、装甲の薄い戦車天板を真上から直撃できる。センサーは赤外線イメージ・ロックオン。何でも真似しんぼの中共メーカーも、ジャヴエリンのコピーは未だに出来ていないことからも分かるように、このハイテクをこの価格で実現したのは米国だけ。

 別なツイッターの指摘。単に砂袋を天板に載せているだけの戦車もある。戦車ごとに工夫しているようだ。

 ※露軍は現地の戦車兵たちにいろいろなものを自作させて、どれがトップアタック防御として有効・有望なのか、実戦で検証する気だろう。これも「進化論」的にとても正しいアプローチだ。中央の研究所で「これがいいはず」などと決めてしまって制式装備として全部隊に押し付けても、たいていはうまくいかない。なぜなら敵側もすぐに進化して「捻って」来るからだ。時間とカネの無駄を省きたくば、日本もこの方式にすることだ。

 ※この記事に書いてないが、ナゴルノカラバフでトルコ製のTB2から投下したレーザー誘導爆弾も、とっくに「タンデム爆発型」があって、露軍式のERAでは威力を阻止できないように考えられている。このように陸戦兵器の進化スピードは速い。日本のお役所式の開発流儀では、韓国にすら劣後してしまう。

 11-22の某ツイッター報告。ウクライナ軍は、クォッドコプター型のドローンに迫撃砲弾をくくりつけたものを、露軍工作隊の陣地に対して使用し始めている。

 別なマニアのツイッターの指摘。露軍戦車の一部が、延長シュノーケルの先に熱線放射器材をとりつけられるようにしている。これはジャヴェリンのIRシーカーを攪乱させる機能を考えているのだろう、と。

 ※露軍には「煙幕」という奥の手がある。ただの軽油のミストではなく、赤外線阻害分子を混ぜたスモークだ。しかしこの微粒子を戦車乗員や味方歩兵が連日吸い込めば呼吸器官がどうなるか、想像に難くない。

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 Stew Magnuson 記者による2021-11-24記事「U.K. Reports Success Integrating F-35 into Carrier Operations」。
    さきごろ、英空母艦隊とイタリア軍が地中海で合同訓練。
 小島に戦闘機の臨時滑走路を開設し、そこにイタリア軍のC-130に給油キットを搭載した機体が降りて、地上で給油してやった。

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 2021-11-24記事「Spain: Worker dies from gas leak at nuclear plant」。
   スペインのカタロニア州にある原発で、水曜日、火災防止用の「二酸化炭素」ガスが漏れ、作業員1人が窒息死した。
 この「Asco」発電所は2007年に放射性の分子を換気システムから大気中へ漏らしたことがあるのだが、このたびは、放射能は外に出ていない—と、説明されている。

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 2021-11-25記事「China quietly developing military bases in Pacific islands」。
    中共がキリバスのタラワ島に港その他を建設してやるという話が進んでいる。『シンガポール・ポスト』紙が報じた。
 キリバスの大統領は、中共に2億米ドル(現金振込み)で漁業権を売り渡す気らしい。※北鮮と同じパターンやな。

 この話の前には、メラネシアのヴァヌアツのサント島に中共が軍民デュアルユースの施設を建設するという話があり、米国と豪州が止めにかかっているところ。

 ※このVanuatuの「tu」は「対馬」の「つ」、「アッツ島」の「ttu」と同語源に違いないという話をくどいようだがしておく。太平洋はシナ人がでしゃばるより前に、共通海洋民族の展開地だったのだ。それは古い「島の名前」が証明しているのである。

 中共は巨額融資とセットでミクロネシア諸島に海底ケーブル網を敷設する事業を進めようとしている。
 これはポリネシアのサモア、ニウエ、クック諸島、仏領諸島を結ぶ海底光ファイバー網に対抗するネットワークである。

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 ドイチェ・ヴェレの2021-11-25記事「Poland to cut fuel and energy taxes in ‘anti-inflation shield’」。

  ポーランド政府は、インフレ抑制政策として、石油燃料にかける付加価値税(消費税)を、EUが許している最低レベルまで軽減する。天然ガス、電力についても同様。

 木曜日に声明された。

 ポーランド国内は今、過去20年間で体験したことのないインフレに襲われている最中である。

 この燃料減税は12月20日から5ヵ月間、続けられる。
 施行中、燃料にかかる消費税率は8%になり(現行23%)、電気は5%になる(現行23%)。

 ポーランド政府の税制見直しはまだ続く。なんと2022年から、約900万人のポーランド市民は所得税を払う必要がなくなる。また、年金生活者の70%は、いかなる税金も支払う必要がなくなる。

 ※ポーランド万歳!

 インフレ優等生を自負してきたドイツすら、今のインフレは、過去28年間で最も高い。

 インフレ抑制策としては、公定金利の引き上げがある。先月、ポーランド国営銀行は、チェコ、ハンガリー、ルーマニアの中央銀行に続いて、それを実施した。