圧縮収納できる作業帽や防暑帽、畳める略帽、さらには巻いて収納できる「1m手拭い」に限定的な耐衝撃機能を付与することで、自転車乗りのヘルメット問題は解決されるだろう。

 人間の頭蓋骨の最弱点は側面(側頭部)にある。その次が後頭部だ。

 そこで、側方ならびに後方からの打撃を緩和することだけに割り切って特化すれば、リジッドな完全ヘルメットの何割かの保護機能が、期待ができるはずだ。

 それは、無帽よりはマシなのである。

 しかしそれにしても、ふだん携行するのに苦にならぬような構造/寸法/重量でなかったなら、普及は望めない。そこが根本の大ハードル。

 耐衝撃性にほとんど期待ができなくても、研究開発努力を放棄してはならない。耐摩擦性とか、防炎耐熱性とか、防刃防釘の性能を持たせることはできるはず。耐化学性でもいい。それがあるだけで、自転車事故のみならず、さまざまなタイプの災害から、咄嗟に人々の命を救うことに、つながる。

 1m手拭は、剣道の規格である。しかし剣道業界は、ショックアブソービングできる1m手拭いを研究開発するという着眼を今まで持ったことがないようだ。こういうところが、頭が古くてダメなんだ。

 次。
 2023-3-29記事「Iranian parts for Russian military trucks: Will work better than nothing?」。
    ロシア国内で軍用トラックを製造できなくなっている。クランクシャフトや、エンジンのピストンまでが入手難だという。

 それで、これらの自動車用の金属部品を、今やイランから輸入するようになっているという。

 2014以前の露軍のトラックは、ほとんど西側部品でできていたようなものだった。たとえばYAMZ-530というトラック用のエンジン。シリンダーブロックはフリッツ・ヴィンター(独)製。ピストンはフェデラル・モグル(米)製。クランクシャフトはマーレ(独)製。そして電装品のことごとくはボッシュ(独)製であった。

 2022-2時点でもまだ西側部品は大量に輸入されていたが、さすがにもうそれはゼロになっている。

 イランは従来、ロシア製トラックやヴォルヴォ製トラックを勝手にコピー生産してきた。それがこんなときに役に立つことになった。

 イランのメーカーとしては、「サイパ」と「KIAN」がメジャーである。

 ※ウラル車両工場は、3万人もの従業員を抱えるロシア最大の戦車プラント。にもかかわらず、月産20両しか、軍に納入できていない。

 ※ノルウェーの運輸省は、夏までに4両、年末までにさらに8両、計12両のディーゼル機関車を、ウクライナに寄贈すると声明。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-3-30記事「F-35 over Poland can transmit data to Soviet MiG-29 over Ukraine」。
    数日前、ポーランド領空を使ったNATOの空軍演習が終了。
 すごい可能性が掴めた。

 ポーランド領空でNATO空軍がF-35を飛ばし、「単座のAWACS」となって、露軍機の動静を遠くから監視する。そしてそのデータをリアルタイムで、ウクライナ空軍のミグ29へ電送してやる。

 じっさいに、オランダ空軍のF-35から、ポーランド空軍のミグ29へ、レーダー情報を分けてやることができたという。

 次。
 David L. Chandler 記者による2023-3-29記事「New additives could turn concrete into an effective carbon sink」。
    コンクリートに重炭酸ナトリウム(重曹・ベーキングパウダー)を混ぜることによって、コンクリートに地球の二酸化炭素をおびただしく閉じ込めさせることになり、しかも強度はそれによって劣化することがないという。MITの最新研究。

 もちろんふつうの成分のコンクリートではない。新コンクリートとでも言うべき野心的な材料を考えちゅう。建設現場では工期が今より短縮されるという。

 次。
 2023-3-30記事「Common Dry Cleaning Chemical Linked to Parkinson’s Disease」。
    ドライクリーニングに使われているトリクロロエチレン(TCE)が過去100年間、大気中に蓄積された結果、パーキンソン病が増えているのではないか――との新説。

 TCEは、金属から油を除去する洗浄工程や、カフェインレスのコーヒーを製造する工程でも使われている。

 次。
 Nurbek Bekmurzaev 記者による2023-3-29記事「Kazakhstan Exports Oil to Germany as Russia Keeps a Close Eye」。
    ことしの2月23日、カザフスタンの企業「カズトランスオイル」は、ドイツ向けの原油2万トンを送り出した。

 ルートは何か? ロシアのエネルギー企業トランスネフト社から「ドルジバ」パイプラインを借りたのである。このパイプラインは、ロシア→ベラルーシ→ポーランド(Adamowo-Zastawa)とつながっており、そのすぐ先はドイツだ。


宇軍の整備兵は、貰った「レオ2」の車体前端にERAを貼り付けている。魔改造。

 雑報によると、T-55が置かれていた沿海州のモータープールは、露天である。それは衛星写真でハッキリと確認できるという。何十年も雨風に野ざらしにした状態の古い戦車が、そもそも動くのか?

 ※これらのT-54/55は、「ノルマ」達成の証明のために、儀式的に移動させられていると私は疑う。「戦車を××日までに○○両、供給せよ」というプー之介~メドベジェフ・ラインの厳命があって、それに応えてみせただけだろう。たしかに戦車は供給した。しかしそれは、自走はハナから不可能である。だが、それでいい。戦車のカタチをした貨物が、無蓋貨車に載せられて鉄道線路上を移動しているところを、まっぴるまに誰かに写真撮影させて、それをSNSに掲載する。地方の官僚エリートにとって、そこが最も肝要なところだったのだ。

 次。
 Andrew Stanton 記者による2023-3-28記事「Ukraine Launches U.S. ‘Small Diameter’ Bomb With Longer Range Than HIMARS」。
    火曜日にロシア国防省が言い張っている。小胴径投下爆弾をロケット+折り畳み翼+GPSで150km先まで精密遠射する新兵器を宇軍が使ったと。

 ほんとうならば、米国製GLSDBの実戦初使用例だ。

 GLSDBはSAAB社とボーイングが共同開発した。

 次。
 Olena Harmash 記者による2023-3-30記事「Ukraine hits Russian-held city deep behind front as talk of counteroffensive grows」。
   ウクライナ軍は29日、露軍が占領中のメリトポリの鉄道貨物集積所を、長距離対地攻撃兵器によって打撃した。
 メリトポリは南部ロシア支配地の交通結節点である。ここを奪回されるとクリミア半島は切り離される。

 この攻撃は夜間になされた。

 爆発のあと、メリトポリ市とその近郊で停電が起きている。
 戦前のメリトポリ市の人口は15万人であった。

 何を使って攻撃したかは発表されていない。
 ロシアは28日に宇軍のGLSDBを迎撃したと主張。しかし29日の被弾がGLSDBなのかどうかには無言及。

 メリトポリの北にはザポリジア原発がある。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-28記事「First UAV strike companies established in Armed Forces」。
    ウクライナ陸軍の中に、初の、「UAV攻撃中隊」が正式に編成された。いきなり3個。
 ウクライナのデジタル変革大臣がSNSで公表した。

 民間仕様のSUV/ピックアップトラックで移動する。
 通信にはスターリンクを使う。

 運用するUAVは、ことごとく、ウクライナの国産品である。それらは民間から寄贈された。

 ※ウクライナ軍のために民間車両をプレゼントしようじゃないかという市民運動が最も活発なのは、ラトヴィアであるという。4WD車を軍用っぽく再塗装したのを、寄付拠点に、次々と自走して来ては、鍵ごと、そこに置いて立ち去る。その拠点からは、車両輸送トレーラーが走ることになる。

 ※同じ活動をロシア国防省も呼びかけていて、シベリアのヤクートのような超貧乏な田舎の人たちほどまじめなので、それに応じてなけなしの小型トラックを「献納」するのだが、その車体が、くたびれきったコンディションだったりするのが、また、泣かせる。ラトヴィア人が何百台も寄付しているのとは違って、広い地域で数台、という感じだ。

 次。
 Stew Magnuson 記者による2023-3-28記事「’Passive’ Radar Can Give Soldiers Stealth in Urban Battlegrounds」。
    オーストラリアのベンチャー企業が、数km先を飛んでいるドローンを、パッシヴセンサーだけで探知できるぞと吹かしている。
 この会社はサイレンティウム・ディフェンス社という。そのセンサーを「マヴェリック M8」と称す。

 そこらの空中に常に満ちている、民間のFMラジオとUHFテレビの電波。これが空中の物体に当たって攪乱されるのを、探知すればいいという。
 ※FMというのは変調方式で、UHFというのは周波数帯だが……?

 「M8」センサーは歩兵の背嚢に収納できる。
 もっと大掛かりなシステムは、貨物船用コンテナに格納するぐらいになる。

 小型ドローンなら距離7km、もっと大型の飛行機なら20km先の在空を探知できる。

 「マヴェリック-S」という最大サイズのセンサーは、LEO衛星も探知するという。

 次。
 Isabel van Brugen 記者による2023-3-28記事「Putin Removes Age Limit for Conscripts as Russian Forces Devastated」。
    プー之介が3-27に新命令。2023-1-1まで、ウクライナ戦争のために動員される「Rosgvardia」(正規陸軍とは別建ての後備防衛機関で2016創設)の兵員の応召義務年齢の上限を撤廃する、と。

 Rosgvardiaはプーチンが直接に指揮し、国防省(ショイグ)は関与しない。プー之介の私兵軍である。そしてこの機関の所属兵は2022-2-24から侵攻部隊として大々的に投入されている。

 ※40万人の追加動員などというできるわけのねえ夢物語の結末がどうなるか知りたかったが、この「私兵部隊」の膨張によって無理やりに実現させる?

 次。
 Ben Jones 記者による2023-3-28記事「How one European country is planning a ‘rail revolution’」。
    フランスは時速320kmで走る次世代TGVを2024年から営業開始させたい。最初はパリ~リヨン、ならびにパリ~ミラン。すなわち来年からは国際線にもTGVを進出させる。

 次。
 Jack Dutton 記者による2023-3-29記事「North Africa diesel exports to Europe surge as Russia digs deeper into Ukraine」。
   モロッコ、チュニジア、エジプトなどの北阿諸国がロシアから石油や天然ガスをダンピング価格で買いまくり、そのなかから「ディーゼル油」を、大量に欧州に向けて再輸出している。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-29記事。
   ロシア軍戦車の砲弾にも、劣化ウランは使用されている。
 ドイツの戦車の砲弾にも、劣化ウランは使用されている。

 M2ブラドリーの25粍機関砲弾にも、劣化ウランは使用されている。

 劣化ウラン、タングステン、鉛のような密度の高い金属は、粉末粒子になっても空中を長く漂うことはできず、すぐに地面に落ちる。そこからまた舞い上がるようなこともない。

 劣化ウランの微粒子を肺に吸い込めば健康に悪い。しかしタングステンや鉛の微粒子を肺に吸い込んだ場合と、そんなに大差は無い。どれも体内に入れたら健康には悪いのである。重金属だから。

 次。
 Frank Gardner記者による2023-3-29記事「Russian spies more effective than army, say experts」。
   英国機関の分析によると800人以上のウクライナの公務員がFSBのスパイである。
 ドイツなど西側諸国内の政府機関にまでFSBはスパイを潜り込ませている。
 露軍は失敗しつつあるが、FSBは露軍より成功しているともいえる。

 だが、ハッキリさせておこう。プー之介に「楽勝ですよ」と開戦を勧めたのは、FSBの阿諛体質であった。したがってFSBはロシアそのものを壊滅させる大手柄を樹てた。

 2018に、英国に亡命していた元KGBのセルゲイ・スクリパルをノヴィチョク神経ガスで暗殺しようとして失敗したGRUの作戦指揮官は、その失敗の責は問われず、逆に栄進している。

 ロシア人の組織文化――真実を隠すのをよしとする病的ビヘイビアは、不滅のようである。

 次。
 Matthew M. Burke and Keishi Koja 記者による2023-3-29記事「 More Air Force stealth fighters from Alaska arrive on Okinawa to replace retiring F-15s」。
    アラスカのEielson空軍基地から嘉手納に、F-15の穴埋めとなるF-35Aが飛来した。第355戦闘機スコードロンは2月に陣容が完成したばかりで、やってくるのは初めてである。

 米軍は機数を公表していない。沖縄の新聞は12機と報じている。

 まぎらわしいのだが、この部隊のコールサインは「ファイティングファルコンズ」だ。
 1月にはドイツのスパングダレム基地からF-16CM「ファイティングファルコン」が12機、嘉手納に移駐している。 ※そこでシナ人が言いそうなこと。「JAROに訴えてやる!」。


《国外拠点の砲弾工場》をオーストラリアの砂漠地帯に建設することが、わが国の長期の「保険」として優れている理由。

 ベトナムもタイもインドネシアもマレーシアもフィリピンも、《自由世界のための砲弾工場基地》としては将来に不安があって宜しくない。

 けっきょく日本から近いところでは、豪州に拠点を探すしかない。
 そこには有利な条件が揃っている。

 鉄鉱石と石炭の産出地やスチール・ミルから鉄道で、砲弾工場まで直結が可能。
 少雨なので地下化にも不都合がない。
 造り過ぎて余った砲弾を貯蔵しておける乾燥した無人の土地は無尽蔵。
 海外緊急出荷用のC-17を運用できる滑走路も、近傍に敷き放題。

 空想するに、かつて日本の潜水艦を豪州に売り込めという話がでたときに、そのオフセット条項として、潜水艦の建造技術移転などではなくて、「155㎜と105mmの砲弾の新鋭工場の進出」をパッケージにしていたなら、いまごろどうなっていたであろうか?

 台湾海峡有事だろうがペルシャ湾有事だろうが黒海沿岸有事だろうが、シナやロシアからは遠く離れた安全地帯の豪州から、誰にも邪魔されることなく、ふんだんに野砲弾が供給され得た筈なのである。

 次。
 Mike Yeo 記者による2023-3-28記事「Supply chain issues impede mass production of new Chinese engine」。
    中共の国内開発の軍用ターボファンエンジン。それを量産するのには特殊合金素材のネックがある。そこが解決されれば、どうなるか。

 たとえば「WS-19」と「WS-20」と、その次の名称不明の最新型エンジンが、何の制約もなく大量生産されるようになる。米軍にも脅威になるだろう。

 WS-19は、艦上戦闘機J-35用である。アフターバーナーあり。
 WS-20は、「輸20」用のハイバイパス・エンジン。

 「輸20」は現状、ロシア製のD-30KPエンジンを使っている。ローバイパスのターボファンだ。同じエンジンを、爆撃機の「轟6J/K/N」にも使っている。

 この他、WS-15がもうじき量産に移行するという。というか、まだ量産してなかったのかよ、の世界。「殲20」用にさんざん宣伝されていたモノだ。

 181キロニュートンの出力だという。そのくらいあれば、アフターバーナーを燃やさずに超音速で巡航できるはずだ。

 現状、「殲20」には「WS-10C」が搭載されている。そのパーツの国産率は98%だという。
 「殲10/11/16」用には、前から「WS-10」が使われている。

 次。
 Alex Hollings 記者による2023-3-27記事「Putin’s Pilot Crisis: Russia is running out of well-trained aviators」。
    クラスノダールにある、ロシア空軍の高等軍事航空操縦学校。2021年に同校では、初級課程に140時間、中級者コースだとそれプラス60時間、飛行機を操縦させた。
 すなわち2年前に素人だった者が、計200時間の飛行経験を積んだところで、実戦場へジェット戦闘機で送り込まれ得る。これがロシア軍。

 米空軍ならどうだろうか。まずプロペラ機DA-20で25時間(於プエブロ)。
 さらにT-6テキサンで90時間。

 その次に、ジェット練習機のT-38タロンで100時間+。
 最速の優秀生徒でも、初級から累算215時間しないと、ジェット戦闘機は操縦させてもらえない。

 ジェット戦闘機ではまず20時間。ついで、6ヵ月のスコードロン内練成を経て、ようやく実戦に出されるようになる。
 ざっくり比較すると、米軍の戦闘機パイロットは、露軍の戦闘機パイロットよりも2倍の飛行時間で鍛えられている。

 現役の露軍パイロットは、年に70時間から120時間、コクピット内に居る。年に70時間は、月に直せば5.8時間となるが、じっさいにはそれ以下の飛行隊が多い。

 比較して2020年の米軍の現役戦闘機パイロットは、年に121時間、月に10.9時間、飛んでいた。

 次。
 ポーランド発の2023-3-25記事「Fake News: A warning for politicians everywhere」。
    欧州議会へ出向していた政治家ドナルド・トゥスクが、ポーランドの内政に復帰しようとしている。それにはまず国政選挙を経なければならない。

 ポーランドの右翼勢力はこいつが気に入らないらしく、早くも無数のフェイク・ニュースの砲弾を浴びせている。
 嘆かわしいが、これが自由民主主義の伝統の薄い、半開国の現実だ。

 ※台湾はチェコから装輪式155㎜自走砲を大量輸入することを決めたようだ。米国がなんでもぜんぶウクライナへ送ってしまうので、それらを待っていたら、どうにもならないと判断した。

 次。
 カイル・ミゾカミ記者による『ポピュラーメカニクス』の記事。
    NATOは1950年代のなかばに、ソ連のT-55戦車の100ミリ砲にしてやられないためには、M48戦車の90ミリ砲のままではまずいと考えた。実戦ではまずくないのだが(たとえばM48は主砲の俯仰をコンピュータで安定させていた上、12.7㎜対空機関銃はリモコン式だった)、平時の宣伝上、それは放置できないのである。実力とは無関係の平時宣伝で、敵の兵隊は調子に乗り、こっちの兵隊は不安になるだろう。それがよくない。

 そこで105mm砲を搭載したM60戦車の採用が決まった。エンジンはコンチネンタルAVDS1790ディーゼル。

 対抗してソ連は115ミリ砲を搭載したT-62を登場させたが、米軍の自信はもう揺るぎなかった。
 M60は1970年代には「M60A3」に進化し、弾道コンピュータがレーザー測遠機や風向計と結合され、防御力の弱いソ連戦車との対決には何の不安もなかった。

 1991湾岸戦争で米陸軍がM1A1をアラビア半島に運び入れたとき、米海兵隊はまだM60系を使っていた。そしてイラク軍の125粍砲搭載の旧ソ連製戦車をやすやすと破壊して回った。

 米陸軍は1997にM60を退役させたが、現在、米陸軍も海兵隊も、古いM60戦車を、予備用のストックとして、かなりの数を砂漠で保管し続けている。

 またサウジアラビアはイエメン戦線で、トルコはシリア戦線で、それぞれM60を現用中である。

 ※最新雑報によると、「IS-III」が無蓋貨車で輸送されているのが撮影されている。プラモデルの「スターリン重戦車」だ。1944年の設計で、122ミリ砲、46トン。車体前面が三角屋根状に中央で溶接されている。卵形砲塔側面にはタンクデサント用の「取っ手」が多数熔接されている。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-28記事「Russia transfers modernized BRDM-2 to Ukraine」。
    露軍は、4×4の古い偵察用装甲車である「BRDM-2」を続々と倉庫から引っ張り出してきている。

 リファービッシュして、6ミリ厚の増加装甲を熔接しているようだ。距離300mから14.5ミリ機関銃で射たれても、正面ならば耐弾すると宣伝している。

 エンジンも150馬力の新型に換装されているという。装甲を強化したかわりに、渡河時に使うポンプジェット(重さ100kg)はおろしてしまい、総重量は6.9トンで不変。だから、タイヤを回すことによって、微速で浮航できる。

 価格は1台が700万ルーブルだという。ということは、もともと輸出向けか。


誰か「ドライジーネ」を無料で再現製作してくれる人はいませんかなあ。全木製で。

 Tanmay Kadam 記者による2023-3-25記事「LEAKED! Ukraine’s Counter-Offensive Strategy To Attack Russian Military Disclosed By US Media; Kyiv Furious」。
    米メディアの『ポリティコ』が、《ウクライナ軍は5月に対露の反転攻勢をかける》と3-15に報じたことについて、ゼレンスキー指導部は激怒している。これは対敵機密漏洩じゃないかと。

 ポリティコによるとソースは米政府の匿名高官だという。

 『ポリティコ』は、あり得べき攻勢の主軸についての予測までも載せている。いきなり南へ突出してヘルソン州を奪回し、そのままクリミア半島も奪回するか、もしくは、北東部から東へ突出してから南へ旋回して、ロシア本土とクリミアの陸上連絡を遮断するか。

 そのうち前者は、露軍がドニプロ河東岸に陣地帯を築城工事しているので非現実的だとポリティコは解説。宇軍には一斉に大軍を敵前渡河させる能力もないからと。

 ゼレンスキーの大統領室アドバイザーであるミハイロ・ポドリャクは、しかし、本人がイタリアの新聞『ラ・スタムパ』に3月、こんなことを語っている。われわれは急がない。2ヵ月以上をかけて部隊を再配置する。バフムトで露軍を消耗させている間に、われわれは別の場所に集中するであろう、と。

 露軍もATGMを持っている。宇軍がかるがるしく攻勢に出ればどうなるか?
 3-17に宇軍のAPC部隊がザポロシア方面でその学習をしている。オランダから供与された装軌式の「YPR-765」を6両、いちどにやられてしまった。偵察のため南部戦線に8kmまで近づいたところで。

 しかもそのうち2両は写真を見る限り無傷。宇兵たちはATGMに恐怖し、ドライバーまでが車両を放棄して徒歩でスタコラ逃げ散ったと思しい。土人の軍隊か?

 『ポリティコ』による貴重な内情報道。米軍高官は宇軍に文句をつけている。おまえらは砲弾を無駄撃ちし過ぎなんだよと。砲撃に規律がない。狙わずに発射していると。

 塹壕を掘り、ATGMで待ち構えている露軍に、こっちから渡河して攻勢をかけるためには、諸兵種を連携させた攻撃の訓練が不可欠である。NATOはドイツの演習場で宇兵600人に稽古をつけてきた。それは2月に仕上がっている。
 そこにはブラドリーとストライカーが大量に用意されているが、それらMICVはウクライナに送るためのものではない。第一期の600人が卒業したなら、すぐに次のウクライナ新兵を、同じ訓練に受け入れるのである。これを数回繰り返せば、攻勢作戦も可能になるだろう。それが5月だと推定されるのだ。

 次。
 Roman Goncharenko 記者による2023-3-25記事「Why is the US sending ‘downgraded’ weaponry to Ukraine?」。
    米国からウクライナに供与される兵器は、すべて、それが戦場に遺棄されて露軍に鹵獲された場合に困らないように、最先端のデジタル機能を除去してある。特に電子装備を解析されると、次の対露の実戦でいきなりECMを喰らってしまうから。

 たとえばM777榴弾砲には、NATO仕様ではナビゲーション端末とオンボード・コンピュータが付属しているのだが、それらは外した状態で提供するのである。

 ウクライナはそれらを補うために「GIS アルタ」という自主開発のソフトウェアを砲撃指揮に活用している。

 今日、西側軍隊では、砲撃座標等の指示はデータ通信によってなされる。かたや露軍砲兵はいまだに、ヴォイス無線でのやりとりだ。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-27記事「Rymaruk: There are already more than 2,000 HMMWVs in the Armed Forces」。
    ウクライナ国防省の提携機関「カムバックアライブ基金」の代表、アンドレイ・リマルクが、宇軍に供与されているHMMWVの修理工場について、ユーチューブで語った。

 げんざい、宇軍には2000両のHMMWVがあるという。
 ちなみに、2022-2の開戦前から、宇軍は300両のHMMWVを米国から援助されていた。

 破壊された3両のHMMWVから、2両のHMMWVを再生する、といった仕事が続いている。地雷を踏んだ車体が多い。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-27記事。
    今次戦争がNATO空軍に提供してくれた貴重な実例。

 開戦劈頭の狙いすました大量の対地ミサイル奇襲を、味方空軍は、事前の徹底的な機体の疎開(地方の臨時滑走路への分駐)によって、無傷でやりすごすことが可能である。

 これは、蓋をあけてみるまでは、なんとも判断ができかねる問題であった。
 ウクライナ空軍は、いくら事前に分散・疎開をこころみたとしても、やはり開戦奇襲のSSM/ASM攻撃を喰らえば、地上において全滅させられるのではないかという心配は、本番まで、払拭できなかった。

 なにしろ宇軍の航空基地には、BMDは無いも同然だった。露天駐機しているところに、いきなり高速の短距離弾道ミサイルが降って来たなら、なすすべはなかったのだ。

 スウェーデンは、2019年に「ムスコ」のひみつ地底海軍基地を、再開した。
 これはストックホルムの南にある山の下に築造されたトンネル状の軍港である。
 1950年から、19年かけて、岩盤をくりぬいた。もちろん核戦争対策だ。

 1500万トンの岩石が発破で除去された。

 スイスは第二次大戦の初期に、「メイリンゲン」に、ひみつ地下航空基地を建設している。

 滑走路の端の部分だけが露天になっているが、あとはトンネル内に延びている。
 1960年代にこの地下基地は拡充され、F-5やF-18を運用できるまでになっている。なお、着陸にはアレスター・ギアを展張する。※普天間にもある拘束装置である。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-3-27記事「40 Mirage 2000-9 fighter jets for Ukraine」。
    ウクライナは、40機以上の「ミラージュ2000-9」を受領する気になっているという。
 ソースは、仏ネットメディアの「Intelligence Online」=略して「IO」。

 新品ではない。UAE空軍で保有している機体が考えられているという。

 次。
 AFPの2023-3-25記事「U.S. Charges Russian Spy Who Tried To Infiltrate War Crime Court」。
   米司法省が1人のロシア人スパイを起訴する。これまで非公開にしていたが。
 この39歳の男の正体はGRU将校で、ブラジル人の偽名を騙り、ワシントン大学にもぐりこみ、そこから、ハーグの国際司法裁判所の職員になろうとしていた。

 次。
 The Maritime Executive の2023-3-26記事「U.S. Navy Deploys an LCS to Enforce Fishing Rules in Western Pacific」。
   米海軍は、1隻の最新型LCSにコーストガードを陪乗せしめ、それを南太平洋に送り込む。違法シナ漁船の密漁船団を粉砕するためだ。

 『インディペンデンス』級を送り出す。


ある人が気付いた。屍体袋×4万5000個 事前調達の意味。

 SNS投稿。「That’s why Ukraine has no choice but fight」。
   2022-2-24の一斉侵攻の前に、プー之介は露軍をして45000個の屍体袋を調達させていた。この数値の意味は、本当のところ、謎であった。3日間でキーウを占領する気でいたプー之介は、その代償として4万5000人もの戦死者を覚悟していたのか? それは戦傷者(5倍になる筈)を含めれば全滅的な大損害である。まちがいなく露軍の敗退を意味するではないか? あまりに矛盾した準備だ。

 しかし、マリウポリに移動式屍体焼却炉が持ち込まれていたという話や、ブチャ市の占領流儀をよくよく聞いて、ずっとあとになってこの投稿者は、やっとプー之介の真の計画を理解し得た。

 キーウを3日で占領したあとに、市民を4万5000人、虐殺するつもりでいたのだ。気骨ある政治家、軍隊幹部、マスコミ人を一網打尽にしたぐらいでは、とてもそんな数にはならない。被占領国民をおとなしくさせるためには、4万5000人くらいランダムに屠殺しておくのが上策だと妄想していたのだ。しかも、それを世界に対して隠せると考えていた。屍体を移動させることで。

 こんなキチガイ国と、ほどほどの妥協なんて、考えられますかい?

 次。
 Bloomberg News の2023-3-25記事「Russia seeks 400,000 more recruits as latest Ukraine push stalls」。
    ブルームバーグ特派員は部内者から聞きだした。モスクワ政府は、さらに40万人を徴兵しようとしている、と。プーチンはもう動員はしないとか言っていたが、もちろんそれは嘘にきまっていたし、今更、誰も驚きはしない。

 今年後半からの大統領選挙で対抗馬など立つわけがないとプーチンは見切った。だから、いいのだ。

 国家総動員体制が続く限り、何ぴとも、動員権力者には逆らえなくなる。すなわち東條英機幕府である。モスクワはいまや、今次戦争が半永久に続くことを、望んでいる。

 ショイグが2022末に語った数字。2-24前の露軍の「契約兵」(非将校)は40万5000人。それを2023末までに52万1000人に増やす、と。

 ※バフムトの包囲戦は、三方向から圧迫しているようでいて、じつのところ、1本の鉄道線を骨幹にしている。鉄道が大動脈。道路網は毛細血管だ。その鉄道が走っている地域がぜんたいそもそもウクライナ領なのであるから、こうなってしまった遠因は、ウクライナ人の私利私欲にあると評し得る。たとい開戦直後からでも、サッサと全土の鉄道ゲージを欧州標準に改軌する作業を、銃後を総動員して推進していれば、露軍はドンバス地域の鉄道を活用することが逐次に難しくなり、マスのストックをダイレクトに最前線への圧力として転換することは不可能であった。あるいは宇軍側に、敵の後方線の鉄道線路を執拗に爆破し続けられるだけの、片道特攻自爆機の大量の備えがあった場合でも、この窮地は生じなかったであろう。どちらもしていなかった。その無策の責任は誰に? 軍隊幹部? 政府幹部? 彼らは、平時から鉄道を軽視し、国防国策としての鉄道事業を後回しにしていたツケを、今、ドンバスで支払い続けている。日本はこのような国になってはいけない。

 次。
 Anna MALPAS 記者による2023-3-24記事「’Just a typical day’: rescuing wounded soldiers on Ukraine front」。
    バフムトでのメディック活動は三段構えになっている。
 最前線からは、装甲車で負傷兵が郊外まで後送されてくる。

 前線の繃帯所では処置が間に合わない重傷者たちだ。

 そこには、民間有志が、無装甲の救急車とともに待っている。だが野戦病院としての設備はほとんどない。彼らは、さらに後方の地域病院へ、負傷者を逓送する。
 もちろん初歩的な応急救命措置は、その途中でも、なされるが。

 臨時の兵站病院のようになっている小さなクリニック。30歳の先生は、もともと、顎骨の美容整形外科医であった。だが今は、重傷兵の手足切断術で忙しい。

 彼はリシチェンスクやヘルソンの野戦病院でも手伝ってきた。それらと比べてバフムトは最も酷いという。

 殊に、上肢の切断を必要とする患者が多いという。

 ※塹壕戦なので下肢には被弾しない。また上半身のうち中心部はボディアーマーで守られているので、必然的に、両手の受傷が多くなるわけか?

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-26記事。
   ロシアはイランからいろいろなモノを貰う代価のひとつとして、「カノプス-V」偵察衛星の写真を提供している。イラン本土から離れた「敵地」を撮影したものだ。

 また、ウクライナから強奪した穀物もイランに運び入れているが、これは特にイラン人からよろこばれているという。

 昨年5月、シリアのアサドは、マスコミには発表せずにイランを訪れ、シリア領内の露軍基地に残置された兵器類の管理について合議した。在シリアの露軍がウクライナ戦線へ引き抜かれるために、基地がガラガラになってしまうからだ。

 じっさい、いくつかの旧露軍基地は、いまや、イラン兵が乗り込んで管理しているという。

 在シリアの露兵は、地中海に近い飛行場から空路でロシア本土に戻った。地中海から遠い、多くの分屯地が、その過程で放棄されたようだ。

 次。
 2023-3-26記事「Isn’t Leopard 1 too old to make a difference in Ukraine? Not at all ? especially after some upgrades」。
   「レオパルト1A5」は、じつは「レオパルト2A4」よりも2年あとの1987年に登場している。
 FCSはレオ2と同世代。露軍戦車ごときが相手なら、これでも十分だと言える。

 ※ロシア本土各地から、帳簿と現品の数が合わぬ、さまざまな製造業の施設が、放火や意図的爆破で炎上したらしいニュースが、頻々と発信されつつある。サンクトペテルスブルグ郊外では、軍の訓練施設に弾薬を納品していた責任者が、その自動車内で自爆自死。同乗の部下数名も、冥途の道連れにした。


シャヘド136は小銃でも撃墜できることが実証されている!

 ソースは、RadioFreeEurope=レディオ・リバティー が Upしている宇軍の動画。
 自動小銃には、レッドドットサイトをとりつける。
 スポッターが別にいて、飛来方位と距離を教えてくれる。
 「シャヘド136」の巡航高度は150mで一定である。
 それをレンジ200mから射撃開始すべく、サイトを調整しておく。

 なんと、夜間なのに、しっかり撃墜できている。驚くべし。

 陸自も、ドットサイトを制式採用して、射撃の上手い小銃手に、使わせるべきじゃないか?

 次。
 Inder Singh Bisht 記者による2023-3-24記事「Turkey Unveils Indigenous Kamikaze Drone」。
    トルコのメーカーである「ロビット・テクノロジー」社が、長距離無人特攻機をもうじき完成する。
 名称を「アザブ」という。

 飛行試験はすでにおわっており、続いて、弾頭の実爆テストに進む。数ヵ月後には、量産に移行できると期待する。その頃には、世界中からの注文を受け付ける。

 「アザブ」は、「シャヘド131/136」と似た、デルタ翼のロイタリングミュニションだ。
 シャヘド同様、大小2タイプを製造する。大はウイングスパン2m、小は1.5mだ。

 離陸重量は55kgで、そのうちの最大ペイロードは15kgである。
 「アザブ」の後続距離は500km。高度は3000mまで昇れる。
 搭載カメラからの動画の無線は、200km後方で受信できる。

 射出は、地上に置いた電動のカタパルトによるという。
 また、脱落式の補助ロケットによって、車両上から射出することもできるようにする。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-25記事。
    露軍の軍事雑誌を丹念にフォローすると、「住民殺し」に関するドクトリンの変化を辿ることができる。寄稿者は、露軍のエリート将官たちだ。

 ウクライナの前にはシリア、その前にはチェチェンで、いろいろなドクトリンが、その通り実行されている。だから、ロシアの軍事雑誌にドクトリンについて何かが書かれていたら、それは注目しておくとよい。

 顕著な変化が、2021年以後に起きた。
 それ以前にも、露軍は、「(住民含めた)皆殺し」を平然と実施する性向はあったが、それはドクトリンとしては定義がされていなかった。

 2014年に喰らった西側からの経済制裁が露軍内でも効いてきたのが2021年だった。クリミアを侵略したせいでじぶんたちは貧乏軍隊になったと彼らは自覚した。

 である以上、意識して「何でもあり」に努めなくてはもはや勝てない。ジュネーヴ条約の国際法など無視せよ。

 ロシアは、インターネットを通じて世界の情報を左右してしまえる力を築いた。だから国際法を破っても、それはいくらでも隠蔽することができるので、もう気にかける必要はない。

 こう確信できるようになったのは、シリアでの経験が大きい。シリア内戦では、政府軍も反政府ゲリラも無法者の集まりばかりなので、その中の一プレイヤーである露軍の国際法違反などは、霞んでしまうのだ。じっさい、国際世論は、シリアでの「住民まるごと町爆砕」戦術について露軍をほとんど非難していない。どっちもどっちじゃねえかと思っている。

 西側空軍は、都市ゲリラを空爆するときにはいちいち住民に気を遣って、高額で低威力な誘導兵器を投ずるが、露空軍は、あえて強力な無誘導爆弾をバラ撒いて町と住民ごとゲリラを皆殺しにする。これは、ドクトリンなのである。

 露軍雑誌で強調されているその他のこと。作戦会議は、ビデオ会議化せよ。それで決心をスピードアップせよ。
 新支配地で鹵獲した土工用重機を活用せよ。
 民間軍事会社をフルに使え。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-25記事「Poland supports procurement of ammunition for Ukraine outside the EU」。
    ポーランド政府は、宇軍への弾薬補給のために、EU域外から155ミリ砲弾を代理調達する。
 具体的な買い付け先としては、韓国とイスラエルがまず考えられるが、他にもいろいろありそうだ。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-3-25記事「Ukraine ‘loudly’ wants F-16, but secretly trains Mirage 2000 pilots」。
    『フィガロ』紙によるとフランスはすでに1ヵ月半前から30人ほどのウクライナ軍パイロットを受け入れて「ミラージュ2000」の操縦法を教えているそうである。場所は、モンドゥマルサンとナンシーの航空基地。

 「ラファール」をくれというウクライナ国防省のずうずうしい要求には応えないが、ミラージュ2000ならば考えてやってもいいという姿勢なのかもしれない。

 フランス空軍では古い「ミラージュ2000」をもう使っていない。しかし過去に他国に売った分をまた買いもどすことは可能である。インド、UAE、台湾、ギリシャ、エジプト、ブラジル、カタール、ペルーにはその在庫があるのだ。

 次。
 Konstantin Toropin and Thomas Novelly 記者による2023-3-24記事「Military Quietly Stops Buying Ospreys as Aircraft Faces an Uncertain Future」。
   米海兵隊、海軍、空軍の予算案内容が判明し、オスプレイの新規調達はゼロであることが分かった。米軍は、オスプレイの飛行隊を拡充する意思は無いのだ。

 既に受注している分の納入は2025年まであるはず。が、そこで打ち止めということだろう。

 部隊運用は、2050年代まで可能である。メンテナンス予算がつくならば。
 しかし調達打ち切りのそもそもの原因が、メンテナンス費用の膨張と、低すぎる稼働率なのであるから、現役期間はもっと短いかもしれない。

 2月に報じられたこと。オスプレイのエンジンとギアボックスをつなぐパワーのリレーが、思ったよりも早く機械疲労してしまう。その部品は、まるごと交換をし続けるしかない。

 ※燃料入りのゴム袋を、超低空飛行のC-130から海面へ転がし落としてやるという対ヘリ戦地給油技法については24日の本欄で紹介したとおりだが、CH-47チヌークは海面に自由に着水&離水もできるのであるから、空中受油プローブを増設しなくとも、この「ゴム袋給油法」で、洋上給油や海浜給油をしたっていいわけだよね。ただしその場合でも、波高や強風が問題になる。

 次。
 Loren Thompson 記者による2023-3-24記事「Army Failure To Embrace Chinook Helicopter Upgrades Endangers Industrial Base」。
   米陸軍のCH-47Fは2060年代まで現役のはずだが、陸軍上層はその系列のままさらに使い続けるべきかどうか迷っている。

 現状、チヌークだけが、M777榴弾砲や、LTVをスリング吊下して飛行できる陸軍ヘリだ。

 もし、チヌークの性能を倍化させる次のブロックの開発はしないということになると、フィラデルフィアにあるボーイング社の回転翼機工場の、製造能力の維持・継承は、難しくなるだろう。
 というか、その場合、同工場は、閉鎖されてしまうはずである。ボーイング社はこの機種以外のヘリコプターをもう製造していないので。

 ※川崎重工が、チヌークの寸法を半分とか四分の一にそっくり縮小するコンセプトで、輸送専用のドローンを研究していたなら、いまごろ世界市場を制覇できていたと思う。タンデム・ツインローター機の強みは、多少の波があっても海面上で機体姿勢の安定を保ち易く、且つ、安全に離水できることである(シングルローター機だとピッチング動揺を制御し難い)。空気の薄い高山でもホバリング揚力に余裕がある。しかし、機転の利く経営者がいないと、そんな「コア・コンピタンス」にも気付けぬ。今からスタートしても当然もう遅い。チャンスはあるだろうか? おもいきってサイズを10分の1以下にし、オフザシェルフの発電用ガスタービンで2軸のローターを回したらどうか? それならば開発時間も至短化できるはず。

 次。
 Gabriel Honrada 記者による2023-3-24記事「Australia satellite mesh to track China’s subs and hypersonics」。
   『ガーディアン』紙が報じたところによれば豪州国防省は、小型人工衛星群と地上局で網の目を構成し、それによって中共軍の策動を逐一モニターしたいと考えている。

 特に、弾道ミサイルや、ハイパーソニック弾を豪州に向けて発射してくるのを、いちはやく探知する。

 『ガーディアン』によると、各衛星はレーザーによる秘匿通信中継の機能を有するほか、海中の潜水艦を探知することもできるのだと。

 豪州国防省はすでに昨年、「宇宙コマンド」を創設している。

 ※想像するに、パッシヴのソノブイを長寿命化させたようなUUVを太平洋に散在させ、そこから無線で定期報告されるセンサー情報をニア・リアルタイムでASW解析基地に集めるのに、LEO通信衛星のコンステレーションを使おうというのではないか? ……ところで、対支のASWでも、無人の小型チヌークは大活躍できるはずなんだ。着水してディッピングソナーをおろせるし、UUVの揚収だって、思いのままなんですよ。このシステムがあればSSNも要らない。対地攻撃も、無人チヌークから巡航ミサイルを乱射させれば可い。つくづく川重の先見の不明がもどかしい。


台湾はM60A3戦車用のエンジン460基を発注した。交換して寿命を延ばす気だ。

 Anatolii Schara 記者による2023-3-24記事「Drones, Tablets, Cigarettes: How Ukraine’s Reconnaissance Warriors Pinpoint The Enemy」。
   ドネツクから60kmの村にATVで出撃するドローン前進観測偵察班。少人数でひそかに最前線まで進出し、味方砲兵のために敵の高価値目標を発見しその座標を伝えるのが役目だ。愛用機は、DJIのクォッドコプター「Matrice 300 RTK」。脚もアームも太くてガッシリして見えるヘヴィーデューティー仕様で、4つのローター軸が、上向きではなくて下向きにとりつけられているのが、外見上の特徴だ。

 こちらの砲兵で破壊させたい目標は、最前線から4kmないし10km、引っ込んでいるところにあるのが通例である。まったいらで樹林や村落が散在する大平野で、それらを地上から視認することなどありえない。どうしてもドローンを飛ばし、空から偵知しなければならない。

 カーラジオをつけると、ロシアの宣伝放送の感度が高い。音楽の合間に、「ウクライナ軍部隊はパニックを起こして○○から潰走しました」といった、勿体をつけたアナウンスが挟まるのである。

 もしいつもロシアの宣伝放送を聞いている人がいたら、なんで今頃ワルシャワまで露軍が前進できていないのか、不思議でならないだろう。

 前進観測班には、無線によって、最前線の味方部隊からのリクエストが入る。こんな調子だ。「ロスの戦車数両、こっちの陣地を急襲してきた。砲兵で仕留められないか。情報くれ」。

 返答は短く「プラス・プラス」。意味は「リクエストを承知した。いま、仕事にかかる」。

 ドローンからの動画映像が、タブレットに表示される。丘の背面から露軍の戦車隊が突出して、主砲を撃ちまくりながら、宇軍歩兵の塹壕線へ迫っているようだ。

 観測将校は、味方砲兵に対して、弾幕射撃を指示する。
 砲弾が着弾するまでには、それから数分かかる。
 着弾が観測された。
 ただし、どれも数百mもの遠弾だ。
 ただちに照準点の修正を無線で指示する。

 さらに数分待つ。陣内の味方歩兵は、恐慌を来たしている。続く弾幕は、近弾となった。惜しい。そして、もう間に合わない。

 けっきょくウクライナ軍歩兵は陣地を捨てて後方へ退却するしかなくなった。戦車の移動スピードは、野砲のタマよりも速いわけである。これが実戦のスケール感覚なのだ。PGM砲弾でない限り、突進してくる敵戦車を、こちらの榴弾砲の間接射撃で止めることはできぬ。(林内にずっと停止している敵戦車なら破壊のしようがあるが。)

 ※宇軍歩兵には露軍AFV総数をも上回る対戦車携行兵器が供給されていたはずなのに、すぐ無駄撃ちして射耗してしまうせいで、いまや自動小銃だけで陣地を守備しているわけか?

 第三回目の斉射のチャンスはなかった。露軍戦車はすぐ移動して姿をくらました。しかも、こっちの観測UAVを1機、撃墜すらした。

 このようにして、砲兵隊所属のドローンFO班は、毎日、複数機のドローンを、喪失し続けているという。これが最新戦場の現実なのだ。

 前進観測班も、ATVで移動しているから、敵UAVから見つけられるのは時間の問題である。発見されると、こんどはFO班の上に敵の野砲弾が降って来る。さいしょは500mくらい離れて落ちる。が、その次は修正されるはずだ。すぐに河岸をかえなくては!

 観測班が急いで立ち去った後に、味方から無線で知らされた。もといた場所を、露軍の戦車×5両、BMP×7両が、急襲したという。相手も手練らしい。

 宇軍の歩兵が、敵戦車×1を「Stugma」対戦車ミサイルで撃破したという無線報告が入る。
 しかし全般情況は、まずい。味方は総退却中だ。

 ドイツから供与された155ミリ自走砲の「SP2000」は、間接射撃であっても、低速運動中の敵戦車を第1射から夾叉できる。この精度は助かる。第2射で、露軍の先頭の戦車の内部の弾薬が、衝撃波で誘爆したのがタブレットの動画で確認できた。露軍戦車にはこの弱点があるので、味方の155ミリ砲弾は、直撃する必要はないのだ。

 このように、当たらない大砲100門よりも、当たる大砲1門の方が、100倍以上の価値がある。
 しかし、この「SP2000」に、すべての味方部隊がこぞって砲撃を頼むようになったら、どうなるか?

 1両のSPが短時間に多数の目標を次々に撃砕するなんてことは、理論上はともかく、現実には無理なのである。車載コンピュータの情報処理能力がパンクしてしまうのだ。

 ※メドベージェフは、本年末までに、戦車を1500両新造する、と何の根拠もなく公言した。

 ※ロシア軍発表。今年じゅうに、サモワール(お茶沸かし器)を500個製造するから、最前線の部隊はたのしみに待っておれ。

 ※ウクライナの新兵器の動画がユーチューブにUpされた。82ミリか120㎜にも見える迫撃砲弾を1発、すっぽり収める垂直の筒。その筒を取り囲むように4軸のローター。すなわちクオッドコプター。これを飛ばして、敵戦車の上から迫撃砲弾を落とす。自爆機ではなく、爆撃機。

 次。
 Howard Altman 記者による2023-3-21記事「Ukrainian Drone Pilot’s Frontline Account Of Fighting Via Eyes In The Sky」。
   ウクライナ軍の郷土防衛軍の中尉。DJIの「Mavic 3」を駆使して、対峙している露軍の120ミリ迫撃砲の位置を上空から発見するのが任務である。

 敵の砲撃が始まると、彼らは塹壕には入らない。というのは、むしろ、センサーをフル動員する必要があるからだ。そのセンサーには「じぶんの耳」もカウントされる。音源標定によって、敵迫撃砲陣地の方位のおおよその見当をつけ、ドローン索敵線を絞り込むことができる。

 移動している間に、味方からの無線を聞き逃すかもしれない。だから、塹壕にはとびこまないで、ドローン索敵の仕事に集中し続ける。

 次。
 ディフェンスエクスプレスの2023-3-24記事「Conceptual Advantage of Ukrainian Stugna Over russian Kornet in One Video」。
    ウクライナ国産の「Stugma」対戦車ミサイルは、ラーンチャーから有線で50m離れた場所から誘導するので、発射点が暴露しても、いっこうに平気である。
 かたやロシアの「コルネット」対戦車ミサイルは、射手はラーンチャーと同じところにいて、命中するまで誘導を続けなくてはならないので、不利。

 どちらも、レーザーポインターで標的を照射することにより、ミサイルがその反射源に向かうシステムとなっているが。

 次。
 Sam Skove 記者による2023-3-23記事「Using Starlink Paints a Target on Ukrainian Troops」。
   露軍の対電子戦力はあなどれない。
 宇軍が前線で「スターリンク」のセットアップをするや、すぐにそのパラボラの位置を標定できるようになった。

 だから今ではウクライナ軍は、総司令部に重要な緊急通信をする必要があるとき以外は、最前線では「スターリンク」を使えなくなっている。

 スターリンクは上空の周回衛星を探しながら信号を送受する必要のあるもので、あまり安定的とはいえない。テキストメッセージの送受には頼りになるが、たとえば動画のようなものだと、あやしくなる。

 次。
 Alex Horton and Anastacia Galouchka 記者による2023-3-24記事「Between Avdiivka and Bakhmut, Ukrainian forces fight Russia on tough terrain」。
    ドネツク東部の対峙線では、露軍のスホイ25が、宇軍の塹壕から300mのところに「ミサイル」を発射してくる。
 塹壕は、松の丸木で天蓋をこしらえてある。

 露軍の塹壕線は、こっちの塹壕から400m~500m向こうにある。
 2014年からこの情況が続いている。これを変えようという露軍の攻勢が、バフムトに向けられているのだ。

 ※天蓋に覆土を厚く盛り上げているわけでもなく、コルゲートメタルで補強しているわけでもない、ほぼ土工だけの簡易な築城工事で、直撃弾を喰わずに9年間も対峙? どんだけ不良品の迫撃砲しかないんだ?

 対峙線付近は、ゆるやかな丘陵が波打ったように連なっている。これが宇軍の防禦にとても都合が良い。

 スホイ25は超低空でやってくる。丘陵地形のせいもあり、宇軍のレーダーではほとんど探知できない。
 と同時に、その空対地攻撃も、ほとんど宇軍の埋伏地点をとらえることはできない。

 丘の高い場所から遠くを見晴らすことも難しい。植生に邪魔されて、視程がたったの65フィートしかなかったりするのだ。

 宇軍の対戦車ミサイル班は、4名からなる。「Skif」という国産ATGM。森林内を、神出鬼没に進退する。

 この対戦車ミサイルで敵の歩兵を狙うこともある。たとえば、露兵3人がひとつの塹壕を掘っているのが見えたとする。これは、ATGMで撃っても可い。

 ※フォークランド戦争当時、英軍が有線式の対戦車ミサイルで敵MG巣を始末したという話をきいて、なんという贅沢を決断したものだと感心したものだが、今日では、特に葛藤もないありふれた選択となってしまった。


 次。
 2023-3-23記事「Wagner Group To Shift Focus From Ukraine War After Military Feud, Heavy Losses ―― Bloomberg」。
    ブルームバーグが木曜に報じた話。プリゴジンは、ワグネルをウクライナ戦争ですりつぶしたくない。
 むしろアフリカ全土で金鉱や石油を支配してカネを儲けたい。そろそろそっちにシフトする。

 ワグネルが進出済みの諸国は、スーダン、中央アフリカ共和国、マリなど。

 ショイグを中心とする露軍上層が、プリゴジンを警戒し且つ反発もしているため、ワグネルはすでに、刑務所から囚人を徴募することができなくされてしまった。

 バフムトの鉱山を支配できず、それどころか、砲弾補給も受けられずにますます歩兵を磨り潰した挙句に敗退し、露軍上層から嘲られるという図は、プリゴジンにとっては愉快じゃない。

 囚人を集められないとすると、徴募条件をもっと魅力的にしなければならない。それにはアフリカに行けるぞと誘うのがよさそうだ。契約期間は9~14ヵ月。

 次。
 2023-3-24記事「Production of ammunition at the Raufoss Nammo enterprise」。
    ノルウェーの砲弾工場が電力不足の危機。
 原因は、近くに「TikTok」の巨大データセンターが建設されようとしているから。そのサーバーに電力が吸い取られてしまいかねないという。

 次。
 KIM TONG-HYUNG 記者による2023-3-24記事「North Korea claims ‘radioactive tsunami’ weapon test at sea」。
    朝鮮中央ニュースエージェンシーが金曜日に報道。海岸の水中に水爆を配備、もしくは、水上艦船によって水爆を曳航させ、敵に分からないように作戦海面へ運び、そこで水中核爆発を起こして、米空母艦隊をやっつけたり、敵の大きな軍港に放射性の津波を浴びせる。その水爆を運搬できる無人潜航艇のテストをしましたよ、と。

 この水中無人機は「Haeil」という名だそうである。高潮もしくは津波の意味だと。
 『労働新聞』にはその写真が出ている。大きな魚雷形である。

 韓国情報部によれば、火曜日に黄海沿岸で、北鮮が実験したそうである。UUVを60時間、水中で移動させて、韓国の軍港と仮想した港の中へ至らしめ、そこで試験用の弾頭を炸裂させた。

 北鮮は日曜日に発表。地下サイロから短距離弾道弾を発射し、その弾頭を海面の上空800mで炸裂させたと。

 北鮮はいまだに、長射程の弾道弾を目標の地上の数百m上空で起爆させる実験をしたことがない。水曜に高度600mで擬製弾頭を炸裂させたのは巡航ミサイルなので、これまたやはり、何の技術証明にもなっていない。

 長射程の核ミサイルを射つと、大気圏に再突入した後、適宜の高度で弾頭が起爆してくれず、そのまま地面に激突してしまう可能性があるのである。北鮮の現況では。

 次。
 Inder Singh Bisht 記者による2023-3-23記事「Aeralis Partners With Japan’s ShinMaywa for Digital Engineering」。
    英国のジェット機開発会社「アエラリス」は、日本の新明和と組む。
 航空機設計をデジタルで半自動化する。

 次。
 Max Hunder 記者による2023-3-24記事「Inside Ukraine’s scramble for “game-changer” drone fleet」。
    マイクロソフトの元重役が、宇軍のために、長距離自爆飛行機を開発し製作してやっている。片道3100kmの無人特攻攻撃が可能である。

 ペイロードも、最大300kgのものを製造している。
 値段は1機、15万ドルから45万ドル。安くない!

 ウクライナ国内には現在、80社以上のドローン・メーカーが所在するという。

 次。
 Stephen Losey 記者による2023-3-24記事「‘The ability to stare’: Why the US Air Force is eager to get the E-7」。
    米空軍は、「E-3セントリー」AWACSの後継として、「E-7A」を最大26機、ボーイング社から調達することを決めた。

 豪州空軍はすでに「E-7 ウェッジテイル」を運用している。

 E-3のように、背中のレーダーを物理的に回転させる方式だと、レーダー情報が更新されるまでに、10秒(1回転に要する時間)もかかってしまう。これが、今日ではもう、時代遅れのスペックなのだ。

 E-7はレーダーを物理的に回転させず、フェイズドアレイが高速スキャンする。

 もし26機買うとなると、最終納品が2032年だ。

 トルコ、韓国もE-7を運用中。英空軍も発注済み。
 「ウェッジテイル」は豪州のみの名前で、米空軍はまだ呼称を考えていない。

 E-3は、機体の母体が民航機の「ボーイング707」、そしてエンジンが「TF33」だった。これがもう古すぎるために、メンテナンスに金がかかるようになっている。スペアパーツがもう民間市場になくなっているわけ。

 E-7のレーダーは、同時に10個の別々な目標を、凝視し続けることができる。
 E-7の母体機体は、「ボーイング737」型機である。

 古いAWACSは、フライトクルー×4名、プラス、ミッションクルー×13~19名も必要だった。
 新しいE-7は、操縦に2名+ミッションに3名~10名で済んでしまう。
 交替要員用の座席や寝床にも余裕がある。

 E-3のパイロットは、自機の周囲の情況を、レーダースクリーンによって承知することはなかった。
 E-7のパイロットは、それを承知できる。敵機と味方機が今どこにいるのかを。

 ※スロヴァキアはロシアにまったく遠慮会釈せず、ミグ29をダイレクトにウクライナの空軍基地までフェリー飛行させた。

 ※RC-135がフィンランド領空を飛び、国境付近の露軍の配置を確認した。

 ※「トポルM」を運搬する特殊車両のエンジンを製造している工場で大火災。以上、雑報による。


セワストポリ軍港が、海空から同時に奇襲を受けた。ウクライナの新型の無人特攻艇が投入された模様である。

 2023-3-22記事「Report: Russian Soldiers in Ukraine Face Increasing Payment Delays」。
   動員したロシア兵への給与の支払いが滞っているという苦情がますます増えつつある。中には、徴兵されてから一回も俸給を受領していないという兵隊もいる。

 ある批判者いわく。ロシア国防省が、役所としての業務がパンクしているのではないか。
 人事管理ができなくなっているのだ。かつてない数の動員で。

 ちなみに露軍の二等兵がウクライナ戦線に送られると、最初の月給は19万5000ルーブル、およそ2535ドルだという。ロシア本土の僻地の民間給与よりは、はるかに高い。それにさまざまな戦地勤務手当てや年功加俸がつけ足される……はずである。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-23記事。
    ノルウェーはロシアと直接に国境を接するNATO加盟国である。その国境の向こう側の露軍部隊を「コラ半島旅団」と俗称する。近くには、露軍としては数少ない、極地行動力のある歩兵旅団なども所在する。

 コラ旅団は3000人。1個旅団の中に、3個のBTG(大隊任務集団)と、1個戦車大隊が属する。
 歩兵はスキーおよびスノーシューで冬に活動できる。

 ただし露軍の徴兵は服役1年。その任期中にスキー技倆を十分に磨けるとは信じられない。

 コラ旅団は、全体として練度は高いので、軍上層の期待度も高く、2014のウクライナ侵略戦争で膠着した戦線に後詰めとして送られたことがある。しかしあにはからんや、宇軍の郷土防衛軍のために手痛い損失を喫し、すぐにノルウェー国境に戻されている。

 そして今次侵略戦争では、コラ旅団は、その半数(2個BTG)が、緒戦からハルキウ戦線に投入された。そして6ヵ月後、およそ1000人が戦死傷で欠員に。そこに、ほとんど未訓練の新兵が、続々と補充された。

 なにしろノルウェー国境から、留守本隊の様子を常続的に観測できるから、同旅団がどんなコンディションに陥っているかは、手に取るようにわかる。2022末までに、コラ旅団は1500人の戦死者を喫したと判定されている。

 露軍上層部は、エリート部隊であるコラ旅団が壊滅する前に戦地から引き揚げさせた。しかしこれから数年はかけないと、元の練度と装備内容には復旧をしないだろうと観察されている。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-23記事「Manufacturer’s permission is required to install reactive armor on Leopard tanks」。
    ラインメタル社がユーザー各位に警告。レオパルト戦車に勝手に爆発反応装甲を取り付けるんじゃねえ。それをやる前に、かならずメーカーに相談しやがれ。

 機甲の専門家氏いわく。宇軍が受領するレオ2は、車体の残り寿命が5000kmというところ。また、120ミリ主砲の砲身の残り寿命は300発から350発というところだろう(新品砲寿命は650発から750発)。
 しかし、レオ1の105mm砲であれば、残り寿命はもっとある。車体も5000km以上、まちがいなく走ってくれる。

 つまり中古をくれてやるなら、レオ2よりもレオ1の方が良い。そっちの資源はふんだんにあるからだ。
 レオ1の唯一の弱点は、防護力だ。複合装甲になっていない世代だから。

 「コンタクト-1」のようなERAを宇軍がとりつけることは可能だが、それによって砲塔の重さが1トン増える。そして問題は、重心が狂ってしまうおそれがあること。砲塔は精密機械である。だからむやみ勝手にとりつけられるのは困るのだ。

 次。
 James Deboer 記者による2023-3-22記事「The Compelling Case For The AH-1 Cobra In A Fight With China」。
   海兵隊のマーヴェル大佐は「フォースデザイン2030」の担当者である。
 大佐いわく。われわれがもしウクライナでヘリコプターを運用するとしたら、今展開されている両軍の運用とはまるで違うモノを御見せすることになるだろう。それは深夜に一斉に、狙いすました打撃を敵に与える。

 海兵隊は「Hero-400」という十字翼のロイタリングミュニション(カタパルト発射式)を正式に採用した。ノースロップグラマン製。これについて大佐いわく。「なんでそれを空中のヒューイから放たないんだ。さすればもっと敵地の奥までついでに無人で偵察してくれるわけだよ。通信も空中同士だから遠達する。1機のヒューイを中心に、四方八方の索敵が同時にできちまう。こういうことをいうと、みんなの反応はこうだ。いや、そんなことできないですよ、と。馬鹿野郎と。俺たちは、人ができねえできねえということをぜんぶやってきたんだ」。

 大佐たちは、海兵隊のヒューイからソノブイを撒いて敵潜(仮設)を探知する実験までやった。島と島のあいだの狭い水道の監視くらいなら、それでじゅうぶんだと分かった。そのぶん、海軍のP-8やMH-60は、遠くの広い海を探索したらいい。

 島嶼作戦中のAH-1コブラに、空中給油装置のないC-130によって、燃料を給油してやる方法。
 C-130の後部ランプドアから、燃料3000ポンド入りの浮嚢を、海面に投下する。
 それは海面に浮いている。それを、どうにかして、島の波打ち際までたぐりよせる。
 コブラは島の海浜に着陸して、ホースを結合し、モーターポンプで給油してしまう。

 ※パラフォイルをGPS誘導させるシステムなら、いきなり陸上にゴム袋を落とすこともできそうだが、島嶼には強風がつきものだから、いちばん確実なのは、洋上に低空から転がし落とす方法なのか?

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-23記事「Ukraine submitted a request for F/A-18 fighters to Finland」。
   ウクライナ政府はフィンランド政府に対して正式に、「そっちで退役させる予定だと聞くF/A-18 ホーネットを、俺たちにくれ」とリクエストした。ソースはヘルシンキの新聞。

 現状、フィンランドにはホーネットが62機ある。同国政府は、64機のF-35によってそれを2028年から2030にかけて逐次に更新する計画である。F-35の訓練は2025にスタートするが。


クレイモアを斜め下向きに縛着した改造クォッドコプターを宇軍は使い始めた模様。

 まさに、空飛ぶ榴霰弾。
 クレイモアは相当な距離からソフトスキン車両も破壊できる。こんなドローンが雲霞の如く飛来したら、いくら鈍感な敵兵もパニックを起こすだろう。

 クレイモアの類似品を量産するのだと用途を限るなら、その炸薬には、硝酸アンモニウム系の鉱山用ダイナマイト(の原料・素材)を転用したって、いいはずだ。

 いくらケミカルの諸原料が品薄になっているといったって、民間の鉱山の発破薬や、畑の窒素肥料が、数百トンばかり、すぐ手に入らないなんてことは、ありえないはずだ。

 西側の軍需産業界に、もっと機転の利く奴は、いないのか?

 次。
 Joe Gould and Jen Judson 記者による2023-3-22記事「US to fast-track Abrams tanks for Ukraine by choosing older version」。
    ウクライナ軍のM1戦車乗員は、オクラホマ州のフォート・シルで訓練を受けることになるであろう。

 ちなみに工場はオハイオ州のリマにある。

 連邦議会内のウクライナ支援議員団を率いている、民主党所属でイリノイ州選出の下院議員マイク・キグリーは、新造戦車を2年後に売るなどというノロマなやりかたで輿論が納得すると思うのかとバイデン政権に噛み付いた。この工場を訪問したときに。

 ウクライナ人に「投石によって露軍戦車と戦え」と言っているようなものだ。中古戦車を即座に供給しないならば。

 これに対する米陸軍の公式説明は、前から同じだ。戦車を単体で与えてもまったく意味はないんですよ。パッケージが必要なのです。弾薬補給体制、修理体制、燃料補給体制、訓練のパッケージが。その準備は、もっか、最速で進めているところなのです。

 ※M978という、8×8の巨大な給油トラックを供与することにしたのも、その下準備。こうした特別なタンクローリーなしでは、M1はすぐ立ち往生する。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-22記事。
   今日、米海軍は人員34万人を擁し、軍艦300隻のうち半分を太平洋に置いている。
 対する支那軍は軍艦240隻、人員20万人だ。

 次。
 ロイターの2023-3-22記事「Slovakia gets U.S. helicopter offer after sending jets to Ukraine」。
    米政府はスロヴァキアに提案した。
 スロヴァキアが古い「ミグ29」をウクライナに譲渡するなら、新品のベル社製「AH-1Z ヴァイパー」を、三分の一のディスカウント価格で12機、売りますよ、と。

 ただしFMSで、しかも4年かかるらしい。パッケージ総額は10億ドル。そこに500発のヘルファイア・ミサイルも含まれる。

 それと同時にスロヴァキアは、EUから補助金として2億5000万ユーロを受取るであろう。

 スロヴァキアは2018年にF-16を発注しているのだが、いまだに届かない。納品は2024年といわれている。その前に「ミグ29」のリタイアが始まってしまっているのだ。

 ※スロヴァキア国内には、ドイツが宇軍に供与した「PzH2000」の修理工場もできる予定だ。

 次。
 John R. Deni 記者による2023-3-20記事「What NATO can do now to apply lessons from Russia’s war in Ukraine」。
   NATOが得ている四つの大教訓。

 ひとつ。西側流の「訓練+適切な装備+有能な指揮官」は、ロシア流の「ただの大量装備+ただの大量動員兵」よりも正しい道である。無駄な犠牲を出さないので。

 ふたつ。精密なものは役に立つ。それがタマ切れにならぬうちは。

 みっつ。レベル同格な敵軍相手の、非核の砲弾/ミサイルの平時準備量は、今、キミが考えている数量の3倍必要。

 よっつ。同盟国が、キミの国を助けてくれる。だから同盟国は増やせ。

 ではNATOのもっかの課題とその対策は如何。

 ひとつ。対峙する露軍に対して最低でも「三分の一」の兵力が張り付いていないと、危うい。すなわち、バルト沿海諸国は、危うい。土地の縦深を時間稼ぎに利用できない場合、大量の精密誘導兵器を準備しておき、それによって米軍の来援までの時間を稼ぐほかにない。しかしそれでも不利である。

 ふたつ。バルト沿海諸国には、平時から仏独伊英軍が展開していなくてはいけない。さもないと米軍の来援が来る前に露軍の初盤の猛攻が成功してしまうだろう。

 みっつ。ロシアが国外から兵器弾薬を調達しようとする試みを、コバート作戦で妨害せよ。たとえばイランの無人特攻機の製造機械にマルウェアを侵入させる等。

 よっつ。NATO域内のいたるところに事前に装備・弾薬を蓄積しておく努力がもっと必要。また欧州諸国のすべての弾薬工場は、常にラインを動かしているようにしないとダメ。平時の弾薬発注量を波打たせてはいけない。1年365日、来る年も来る年も、コンスタントに少量ずつ製造させる。その製造された弾薬は、ひたすら地下弾薬庫に溜め込み続ける。これならばロシアは手も足も出せなくなる。

 いつつ。友邦諸国の工業力を平時から活用すべきこと。誰でも扱える、共用性が高い装備類や弾薬を、相互に調達しあい、ストックし合うのだ。これが有事の補給弾撥力を担保してくれるだろう。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-22記事「Russia returns Soviet-era Т-54 and Т-55 tanks to service」。
    やはりというか、T-54/55も引っ張り出されてきた。
 無蓋貨車で運ばれているのが撮影された。

 極東のアルセニエフ市に、第1295中央予備戦車保管基地がある。そこから。

 第一転輪と第二転輪のあいだに隙間があることと、100ミリの主砲の「D-10T」の先端に筒状の排煙器カバーが覆っていることから、T-62とは簡単に見分けがつく。

 撮影された車体は、砲塔上面に、皿状の「通気帽」(自然換気孔があり、ファンはついていない)が見えるので、T-44の相当に古いモデルと思われる。

 ※これも戦車が足りぬというよりは、余っている100ミリ戦車砲弾のストックを有効に使いたいがための、野砲代わりの起用なのだろう。

 次。
 Thomas Kika 記者による2023-3-21記事「Ukraine Drone Strikes Major Oil Pipeline Inside Russian Territory: Official」。
     ブリヤンスク州(ウクライナ国境)の知事がテレグラムの公式アカウントでいわく。
 トランスネフト石油会社のパイプラインのポンプステーションを無人機で攻撃されたと。

 このドルジバ・パイプラインはソ連時代の建設である。
 ドイツ、ポーランド、ハンガリー、スロヴァキア、チェコ共和国へも石油を送る。
 攻撃された場所は国境からは7km離れている。

 ※時を同じくして、初めてカザフスタンの石油タンカーが、カスピ海を横断して、すなわちロシア系のパイプラインやロシア領の港の世話には一切ならずに、自国産の石油をちょくせつにアゼルバイジャンへ陸揚げした。そこから先、西欧へ売られる。

 次。
 Kaitlin Lewis 記者による2023-3-21記事「Retired U.S. General Reveals Where Ukraine Should Use U.S. Patriot Systems」。
    ウクライナに供与されたペトリオットはどこに展開されるのか?
 識者いわく。首都とオデッサ港の拠点防空に使うことが考えられる。
 このSAMは最前線に出すようなものじゃない。狭いエリアしか守れないのだ。

 次。
 Mary Ilyushina and Francesca Ebel 記者による2023-3-21記事「Xi’s cocoon in Moscow: A Chinese-owned hotel over Red Square opulence」。
    熊プーは、赤の広場に近い高級五つ星ホテルには泊まらずに、モスクワ北郊に昨年からシナ人が保有しているホテルに投宿した。
 大々名の本陣にふさわしい設備が、そのフロアには整っている。

 「The Soluxe Hotel」という。そのホテルが所在する町全体が「ゲイテド・シティ」。厳重な結界の内側は、すべてシナ人のビジネスセンターとなっているところなのだ。

 建物は、中共のSoluxeチェーンが買収する前は、英国のインターコンチネンタル・グループが経営していた。

 次。
 AFPの2023-3-15記事「Russia woos foreign techies after exodus」。
    ロシアからおおぜいのIT技術者が国外逃亡してしまって、ロシア企業が困っている。
 そこでロシア政府は、これらロシア企業が、国外のIT技師をリモートで雇用することを自由化する。
 内務省の決定。

 デジタル開発大臣によると、逃亡した技術者の8割は、ひきつづいてロシア内企業のためにリモートで働いているのだという。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-3-21記事「Kremlin seeks $90/day workers to build construct trenches in Crimea」。
    クリミア半島に要塞帯を建設するため、大工と土木作業員を大募集している。ロシア政府が。
 eBayに相当するロシアのウェブサイト「Avito」で広告されている。

 いつ爆弾が降って来るかわからない仕事現場だ。
 塹壕建設作業員は、日当をさいしょは26ドル、腕が上がれば90ドル貰えるそうだ。ただし7000ルーブルの紙幣もしくは振込みだが。

 酒とドラッグは厳禁。もし違反したら、報酬なしで追放される。


ロシアは開戦前は約100機の「カモフ52」攻撃ヘリを擁していたが、今次戦争ですでに32機を失っている。フランスも「有人攻撃ヘリ」は捨てる方向で検討中だ。

 Ashish Dangwal 記者による2023-3-21記事「Ukraine Destroys ‘Big Stock’ Of Russian Kalibr Missiles While Being Transported By Train」。
    20日、ウクライナ軍は、クリミア半島内の鉄道を攻撃し、それによって、複数の「カリブル」巡航ミサイルを、破壊することに成功した。

 これらのミサイルは、黒海艦隊の軍艦に積み込むために列車輸送されていた途中であった。

 爆発があったことが、半島北部の「Dzhankoy」市から報告されている。両軍対峙線からは90マイル。
 ※この駅は、露領からセワストポリ軍港まで物資を搬入する貨車が、ケルチ大橋からであれ、北からであれ、必ず通過しなければならぬ、交通結節点である。

 情況証拠や住民証言から、攻撃にはドローンが使われたらしい。
 SAM多数が発射され、何機かは撃墜された。

 ※このSAM1発の値段がドローンを上回る。ドローン戦争では攻撃する側に圧倒的な利があり、受け太刀になったら損するばかりなのだ。もっとやれ。防禦を考えているヒマがあったら、その資源は攻撃に回せ。それが敵の攻撃力を殺ぎ、ひいては自国の都市を守るのである。

 次。
 ディフェンスエクスプレスの2023-3-21記事「What Kamikaze Drones Were Used to Hit Targets in the Temporarily Occupied Dzhankoi in Crimea」。
    クリミアで20日夜に複数機が墜落した、ウクライナ軍の放った固定翼無人特攻機は、残骸写真の、特徴的なテイルビームおよび垂直尾翼の形から「Mugin-5 RPO」のようだ。

 この無人機は2022夏に、セワストポリの黒海艦隊司令部と、Novoshakhtinskの石油精製工場を攻撃している。

 このUAVは中共製で、通販サイトの「AliExpress」を通じて市場調達できる。宇軍はそれに爆装させているのだ。

 ロシアは、そのプロペラが米国製の「Sail Propeller USA」だというので、無人機も米国製だという宣伝をしている。しかし中共メーカーは、UAVのコンポーネントをすべて自社で製作したりはしない。殊にオフザシェルフの高性能パーツを安く、ふんだんに調達できるのならば。

 なぜ露軍の防空システムは、この無人機を180kmも阻止できなかったのか、その説明はされていない。

 ※撃墜されたというドローンの残骸尾部の写真がSNSに出回っている。それを見るかぎりでは、「ムジン5」だ。発動機+プッシャープロペラ式。主翼より後方が双胴。水平尾翼はストレートな一枚板で左右の垂直尾翼間を連結。垂直尾翼は、屈曲した鏃形。主翼は高翼配置。主翼両端が少し下向きにまるめられていてウイングレット効果を狙っているバージョンもあるようだ。《アリババ・ドローン》の代表である。

 次。
 Paul Mozur, Aaron Krolik and Keith Bradsher 記者による2023-3-21記事「As War in Ukraine Grinds On, China Helps Refill Russian Drone Supplies」。
   ロシアの通関統計は隠していない。2022-2以降、中共からすでに1200万ドル以上の、ドローンならびにドローン部品が、ロシアへ輸出されている。

 トータルでは、70近い数の会社が、26のブランドの、中共製のドローンを、ロシアに売りつつある。DJIは筆頭であるが、他にもゴマンとメーカーがあるのだ。

 DJIについで、対露の戦時納入実績が巨額なのは「Autel」社である。この支那企業は、米国、ドイツ、イタリアに支社を構えている。

 DJI社は、直接の対露輸出はしておらず、相手が迂回輸入をしているだけだと言い張る。特にカメラや電池などの部品を民間市場からかきあつめてとりよせることを阻止する方法はない。メーカーがそれらを民間市場で売るのは合法なのである。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2023-3-21記事「Gold thin-film on the F-16 cockpit glass hides radiation from radars」。
    ポーランドの軍事専門家氏が、ミグ29とF-16の違いを説明する。
 ミグ29は、遠くから分かりすぎる。双発エンジンは音がうるさく、スモークも目立つ。敵のレーダーにもよく映る。

 F-16のコクピットは、しっかりとステルスになっている。
 窓の内側に、ごく薄い、金のフィルムが貼られているのだ。これが敵のレーダー波から、コクピット内を隠してくれる。ミグ29にはその工夫も無い。

 次。
 「mil.in.ua」の2023-3-21記事「British Challenger 2 tank. Photo from open sources」。
    英国がウクライナに引渡す「チャレンジャー2」から発射する対戦車用のAPFSDS弾には、劣化ウランが使われている。それも、引渡すという。
 英国の国防副大臣が明かした。

 劣化ウランは、濃縮をされていない天然ウラン鉱石よりも、放射能はさらに40%、弱い。

 この、硬くて重い、原発副産物を、対戦車徹甲弾の芯として使っている国は、米、英、仏である。レアメタルであるタングステン合金よりも、ずっと安価なので。

 次。
 The Maritime Executive の2023-3-20記事「Study: Russia Circumvents G7 Oil Price Cap With Help From EU Firms」。
    G7は昨年9月に、ロシア原油を買う場合の上限価格をバレルあたり60ドルと決めているのだが、それよりずっと高い値段(平均76ドル)で原油を買っている連中がいる。EU域内に会社が所在する複数のタンカー手配会社が、極東のコズミノ港から積み出している。

 次。
 Tanmay Kadam 記者による2023-3-21記事「Ukraine War ‘Sucks’ The US Into Vietnam, Afghanistan League; Military Aid To Kyiv Exceeds Yearly Afghan Spendings」。
    ドイツのシンクタンクによる予測。
 米国の対ウクライナ支援は、1965年から1975年のベトナム戦争経費を、年額の比較において、すでに15%上回っていると。

 2001年から2010年までのアフガニスタン戦争に、米国は、GDPの0.25%を注ぎ込んでいた。そして現在、ウクライナ戦争には、GDPの0.21%を割いている。

 ※大事なことはそこじゃない。1兵も戦地に送らずに、武器弾薬だけ支援することで、国際安全の大きな脅威であった露軍をガタガタにしてやっている「効能」は、1945以降の他のすべての対外軍事関与とは、比較にならない。1兵も送らないことで、米国社会には「後遺症」は発生しない。ベトナムでもイラクでもアフガンでも、米国社会は「後遺症」を蒙った。そのダメージの深刻さは、とうてい金銭では測ることはできない。

 次。
 ストラテジーペイジの2023-3-21記事。
   ウクライナの「市街戦」概況。

 広い国のようでも、重要な交通結節点を支配するためには、特定の都市がどうしても争奪対象になる。そこを捨てて他を占領しても意味がないのだ。

 それで両軍とも必死で特定の都市にこだわり続けるのだが、どちらも、砲爆撃能力には余裕がない。特に露軍が、ひとつの都市を砲爆撃でまるごとサラ地に変えてしまうという、シリアの小村が相手ならば得意な戦法を、採りたくても採れない。

 ということは、小火器を携えた歩兵部隊が仕事をするしかないのである。
 そのためにはシミュレーターを使った事前のトレーニングが有効。
 というわけで、市街戦を兵士に教えるための装置をコンテナに詰め込んだシステムが、NATOには用意されている。MOUTという。

 次。
 John Vandiver 記者による2023-3-21記事「US Army stakes out permanent presence in Poland with ‘Camp K’」。
    米陸軍1万名が駐留するポーランド西部の「Kosciuszko」基地が米軍の恒久基地に昇格。
 米国独立戦争に味方したポーランド人の工兵将校の名にちなんでいる。通称「キャンプK」。

 ということは、これから米兵の帯同家族のための基地外住宅が整備されることになる。

 ポズナニ市には、米空軍や米海軍など500人くらいが分駐している。
 またポーランド全土では100箇所以上もの、米軍関係拠点がある。