今日もみんなでトロピカろう! ……じゃなくてツイッタろう!

 ぜ~んこくのTwitterをご利用あそばされているファンの皆々さま。「#敵地攻撃力はこうすればいい」・「#敵基地攻撃能力」・「#兵頭二十八」のハッシュタグにて、BOOTHで売り出したばかりのできたてほやほや電子書籍『くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!』の感想を大いに呟き、内容を論じ合おう!

 わたしはツイッターやフェイスブックのアカウントを持っていないので、論争に参戦することはないが、そのかわり、どんな悪口でもOKだ!

 《論ずることはないけれども賛成だ》という人は、この200円のパンフレットの内容をそれぞれ自分のことばで要約&敷衍し、ブログや多様なSNS上での認知度を高める作戦に加わって欲しい!

 それによって、こんな「薄い本」の提案が、リアルな「国策」になる。選挙など待つまでもないのだ。

 じっさいに、海自護衛艦がソリッド弾頭の弾道ミサイル・・・もとい、「対艦準中距離ミサイル・高弾道」(略してASQIM・H)を1発ずつ試験搭載することになり、それらは閣議を経れば一夜にして反日隣接諸国の「権力構造」を崩し得る実戦的抑止力となって、明日のわが国民の人命・財産を救うことになるのである。

 この有意義な協同戦線に、キミも参加せよ!

 デジタルの成熟した議論で、国会の未熟な議論を塗り変えるのだ!

 次。
 ロシア軍はベラルーシからウクライナに侵攻するとみせかけてポーランドに突出するという投稿が英語圏の某サイトにあった。これはあり得ますぜ。

 そこで緊急資料展示として《note》に「ウクライナと核戦争特集」をUpしました。こちらは100円でございます。

 次。
 2021-9-16記事「New York: Hundreds of migrating songbirds die after crashing into skyscrapers」。
  古い記事だが重要情報。
 9月になるとNYCでは渡り鳥が高層ビルの窓にぶつかって死ぬ。それはNYCを通過点にしている鳥たちである。

 強風を伴う悪天候が、特に小鳥の衝突を増やすという。

 衝突は、曇天の夜間に起きる。屋内照明が、災いするという。

 屋内照明をもっと暗くして、硝子をもっと見えやすくすれば、夜間衝突は減るだろうという。この季節だけ、夜、ブラインドを下げてくれればいいのだ。

 鳥が衝突する窓の高さは、主として地上の歩道から200フィートまでの窓である。

  ※つまり、高度60m以下を鳥と同じスピードで飛翔する自爆型UAVは、きわめて高性能な専用のレーダーでもないかぎり、もはや鳥と区別することはほとんど不可能ということ。イランですら、低速UAVを1000km飛ばすことができている。どうして日本でそれができないのかという話。


BOOTH
くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!

★《続・読書余論》ウクライナと核戦争特集


1月20日付け『朝雲』#3485 の「新刊紹介」氏に敬意を表す。

 昨日、すなわち22年1月23日に拙宅に届いたバイウィークリーの自衛隊機関紙。
 それに、21年12月下旬に見本ができたと記憶する『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか』の新刊紹介が載っていて、びっくり仰天。

 しかもコレ、あきらかにじっさいに全部目を通してから自分の言葉で要約をしているのである。
 こんな早業ができる新聞社だとは思わなかった。わたしの著書に関しては、このスピードは前例がないです。

 ぜひとも、この方には、昨日発売の最新デジタルパンフレットである、 https://inaina0402.booth.pm/items/3555955 の『くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!』(¥200-) も、ご一読を願い上げたい。

 けど、BOOTHの電子出版物の場合、どうやって見本を人にプレゼントしたらいいんだ?
 そもそも相手の連絡先も知らないし……。

 次。
 DAVE COLLINS 記者による2022-1-23記事「Youth’s overdose death renews pleas for naloxone in schools」。
   コネチカット州の中学校で13歳の少年が、フェンタニル(鎮痛オピオイドで、ほぼ麻薬)の過剰摂取で死んでいるのだが、市役所では、オピオイド拮抗薬のナロキソン(静注剤)を置いてなかった学校が悪いと批難。

 学校の運営体であるハートフォード市は、学校の医務室は「ナロキソン」くらい備えておけ、と勧告。つまり少年のヤク中はいまや普通にありえるのだから、と。

 学校の保健室の人は、ヤク中生徒が何か急性症状を呈したとき、その原因を判定して適切に応急処置できることが望ましい――と、ハートフォード市の中毒対策課の中のドクターは言う。

 ナロキソンは静脈注射する必要があったが、近年「ナルカン」という、鼻腔にスプレーすればいい新製品があるので、これを推奨しているものと思われる。

 ※クスリ絡みのこんな話がある。先の大戦中、あるフィンランド軍兵士が、ロシア軍の捕虜にされそうになったため、ありったけの覚醒剤をキメて10時間以上走り続けて生還した。直後に心拍数を図ったら正常人の3倍くらいあったと。しかもこの兵士、戦後、80歳以上まで長生きすることができた。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-1-23記事。
    フィリピン軍は昨年末に、イスラエル製の「ATMOS 2000」というトラック車載型の155ミリ自走砲を12両、発注した。
 この自走砲はアジアでは先にタイ陸軍が、6両購入している(2015年)。

 単価は1両400万ドル弱だ。

 比軍では、これ6両を以て1個射撃大隊とする。

 この榴弾砲を使う相手はシナ軍ではない。ルソン島より南側の諸島のジャングル内のイスラムゲリラと共産ゲリラである。※どちらも野盗山賊である点は同じ。違いは、同姓婚を認めないか認めるか。

 比政府軍は、まず空中からゲリラのキャンプを見つけ、そこに15榴を撃ち込む。

 15榴のタマは最長で41km飛翔する。もしGPS誘導したければ、1発1万5000ドル。しかし比軍は、無誘導の1発150ドルのタマを発射するだろう。射距離が30km以内であれば、それで精度も十分だ。

 ソルタム社製の「ATOMS 2000」は、自重22トンの6×6トラック。即応弾薬は27発。これを6名で操作する。
 バーストにする場合、1分間に6発を発射できる。

 なお、車載155mmのいちばん軽量なシステムは、フランス陸軍の「Caesar」で、18トンだ。
 中共の「PCL-181」は25トン。

 スウェーデンの「アーチャー」だと30トンもある。これは湿地を機動する必要があってエンジンが強力なのである。単価は500万ドル。

 次。
 Wyatt Olson 記者による2022-1-21記事「Army breaks ground for high-tech hangar at Wheeler Airfield in Hawaii」。
    真珠湾攻撃の日に地上で83機が破壊され、33人が死んでいる、ハワイの「ホイーラー陸軍飛行場」。なんと1930年代からの格納庫がまだ残っているのだが、ようやく最先端のハイテク整備格納庫群に建て替えられる。
 ちなみに新格納庫群の設計・施工は、ホノルルの陸軍工兵隊。

 整備作業を合理化するため、ヴーチャル映像を高速通信できる環境を全面導入するのが、未来型の飛行機格納庫の新機軸。これによって整備兵の訓練までやってしまえる。

 1935年、アメリア・イヤハートもこの飛行場から離陸して、ハワイから加州までの単独初飛行をなしとげたのだそうだ。

 次。
 The Maritime Executive の2022-1-21記事「MOL Seeks to Develop Wave Energy for Japan Through Bombora Investment」。
   2020年に『わかしお』の座礁で迷惑をかけてしまったモーリシャスに対するお詫びのしるしとして、三井OSKライン社は、波力発電のベンチャーである「ボムボラ・ウェイヴ・パワー」に投資する。その設備をモーリシャス沖で稼動させてやるのだ。

 ボムボラ社は豪州のパースにある。2012年創立。

 ボムボラは、いい特許をもっているのだが、まだ規模が小さい。
 MOLが資金を出して、もっと巨大なモノを完成してもらい、ゆくゆくは、それを日本沿岸や欧州にも普及させたい。



亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論

くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!


遂に発売! 200円で(笑)

BOOTHというところで、「薄い本」を売ることにしました。

販売サイトのURLは
https://inaina0402.booth.pm/items/3555955

です。


(管理人Uより)

 お世話になっております。

 くだらぬ議論は止めよ! 敵地攻撃力はこうすればいい!

 私は先ほど買いました。読むのが楽しみです。
 兵頭二十八収益多角化計画、大きな前進となる事を祈ります。


緊急出版! BOOTHから「薄い本」が、近日発売になります。

 内容はいやらしくありません!
 その表紙を貼り付けておこうと思ったが、できねえ! 貼り付けに失敗した。前はできたんだが、年をとるとそんなの覚えてねえ。

 しょうがないのでこの表紙は「ノート」の方に貼っておきます。あっちは何も考えずに貼れるから。

 今回は新記録をつくった。原稿を書き上げてから1週間にして「発売」できそうです。
 このくらいの機動出版でないと、書いた内容がどんどん古くなってしまうのが、従来、こまりものでした。とくに最新の軍事情勢解説本となりますとね。

 紙の出版物には、脱稿から店頭発売まで半年くらい間があっても内容がけっして古くならないような、そんなテーマを選ぶ必要が、これからはあるだろうと考えます。たとえば『武器が語る日本史』のようなものだったなら、そんなに急いで刊行して貰わずとも、著者としてはOKなわけですよ。

 それで、どうも北鮮は北京五輪のさなか、世界のマスコミが極東に集結したところで大気圏内核実験でもやらかすんじゃないかという気がする。だったら2月になる前に、こういう本を出しておこうと思いました。
 ボリュームとしては、普通の単行本の「1章」分くらいです。

 ワンテーマに絞れば、これでじゅうぶん。書き始める前に1冊分の「章建て」を考えなくていいのも新鮮。単価も安くできますし……。

 こういう新しいこころみを、どんどんやって行きますので、ご注目ください。

 次。
 Jen Judson and Joe Gould 記者による2022-1-22記事「THAAD, in first operational use, destroys midrange ballistic missile in Houthi attack」。

 今週の月曜日、THAADが火を吹いていた。そして実戦での初迎撃に成功していた。
 ユーザーはUAE。飛来したのはフーシの弾道弾(イラン製)である。アブダビ上空。

 THAADは、アルダーフラ航空基地の近くにある石油施設を防空するように展開されていた。

 げんざいUAE軍は対イエメンの干渉戦争に直接兵力を送らないようにしているが、そのかわりにフーシの対抗武装集団を支援しているので、フーシ=イランからは、サウジとともに大いに憎まれていることに変わりはない。

 今回の迎撃について詳細の発表は無い。フーシの攻撃は、弾道弾、巡航ミサイル、自爆ドローンをミックスしたものである。

 ※もし弾道弾ではなく巡航ミサイルか自爆ドローンを落としたのだと後から確認されたりしたら、まったく費用対効果が悪いことになり、メーカーのロックマートとしては逆宣伝になりかねない。近くでは第三国の機関も電波情報をとっているだろうから、ますます詳しい発表は難しくなる。


兵頭二十八 note デジタル出版活動は前進する!


今月中に、敵基地爆砕能力に関する提言の本を出します。ただし、デジタル限定で。

 大手出版社からの印刷本ではまず不可能な過激な内容となっておりますので、お楽しみに。
 価格は300円以下にします。

 次。
 Antonio Regalado 記者による2022-1-18記事「Going bald? Lab-grown hair cells could be on the way」。
   複数のスタートアップが、加齢ハゲを逆行させる遺伝子工学の実験に成功しつつあり。

 あるチームは、ヌードマウスの横腹から「人毛」をフサフサと生やさせることに成功した。ヒトの毛穴の毛胞を生成する「人毛幹細胞」を移植することによって。

 幹細胞は、血液細胞や脂肪細胞を改造することで、人毛を生やすようにも、変身させられるのだ。

 ヒトの頭髪生成幹細胞が死んでしまう=ハゲる 原因には、いろいろとある。それは癌のこともあれば、テストステロンのこともあれば、遺伝子欠陥のこともあれば、武漢肺炎ウイルスのこともある。もちろん、加齢も原因だ。

 幹細胞の遺伝子改変によって病気を根治する試みのひとつとしては、昨年11月、米国ヴェルテックス薬品社が、インスリンに応答するようプログラムされたベータ細胞を患者に注入することによって「1型糖尿病」を治したかもしれないと言っている。

 次。
 Sally Warner 記者による2022-1-19記事「What Causes a Tsunami? The Physics Behind Destructive Ocean Waves」。
   人がプールに、砲丸のようになって飛び込む「キャノンボール・ダイブ」。瞬時にたくさんの水がおしのけられ、それが埋まるときに大きな波ができる。
 これが海底火山爆発津波が発生するメカニズムである。

 今回のトンガ津波の場合、ただそれだけであったのか、それとも、爆発のついでに海底で「地崩れ」も引き起こされていたのかは、まだ解明されていない。これから調べないといけない。

 風がつくりだす海面の波は、移動速度が10ノットから25ノット。
 それに対して、津波は、世界の海の平均水深である1万3000フィートの海域では、380ノットの高速で移動する。水深が深ければ深いほど、それは速く伝わる。

 じっさい、1月15日のトンガ津波は、カリフォルニアのサンタクルスには12時間12分で到達している。距離は4588海里であるから、速度は376ノットだったことになる。公式どおりだ。

 今日では「DART」とよばれる観測ブイ網があって、海底の水圧変化を計測できる。これで各国は、津波がじっさいに到る前に、警報を受け取ることができるのである。

 ※気象庁は「US-2」を専用に保有・運用するべきだ。そこから小型のUUVを放てば、海底マップを即製して、とりあえず海底に地崩れがあったかどうかを見極められるのだから。まず飛行艇で現地に急行して作業を開始してしまい、そのあとから船艇がおいついて本格的な調査を引き継ぐという連携の段取りが、地球規模の異常気象が頻発するこれからの時代には、ふさわしい対応になるだろう。一瞬の着水でUUVを放流するだけなら、飛行艇が冒すリスクも最小限。放たれたUUVの揚収は、あとから再度飛来して拾ってもいいし、他の船艇に委ねてしまってもいい。


(管理人Uより)

“1-18。『ジャパン・メイル』紙の親日評論。日本は戦争に勝っても、満州を併合するようなことはなかろう。「既に六ヵ月も前から同紙は(もちろん、日本の全新聞紙も同様だが)、日本は『清国の保全』のため、そしてまた世界の文明のためにのみ戦うのだ、と叫んでいる」。でももし日本が本心では満州領有を狙っているのであったら、初代公使ハリスが言ったように、日本人は、ザ・ビゲスト・ライアーズ・オン・アースとなろう。”

《続・読書余論》菅沼竜太郎訳『ベルツの日記』昭和26年~30年刊・他 より引用)

 以前にも書きましたが読書余論は、兵頭本が好きな方の中でも好みの分かれるコンテンツだと思うのです。ましてや赤の他人の日記。私はあまり興味がありませんでした。
 ところが、さすが日本人のエラい人とも付き合いのあったドイツ人の日記。昔の日本はお金も信用もなくて大変だったんだなあと感じ入る記述。当時の庶民感情ってこんなのだったのかなと想像できるドイツ人の感想。在日外国人から見た日本と世界。この人こんな事言ってたの? という記録。もちろん兵頭二十八先生の摘録だから読んでいられるんですけど、私は素直に面白いと思いました。

 まだ読書余論を読んだ事がない? 一度も? 『ベルツの日記・他』は900円ですが19万字もあるんですよ。決して高くない。
 しかしちょっと躊躇いがあるなら、もう少し取っ付き易い『《続・読書余論》池田純久著『陸軍葬儀委員長』昭和28年刊』をお試しで読んでみてはいかがでしょうか。何せ100円。水みたいな価格です。お値段以上の価値があるのは間違いありません。


偕行社(かいこうしゃ)とは戦前の陸軍将校の会員クラブで、『偕行社記事』はその機関誌。そのすべての号に目を通し、私の趣味に基づいて作成した摘録を、《note》 https://note.com/187326mg/  にて販売中であります。

 ストラテジーペイジの2022-1-19記事。
   プーチンはウクライナとNATOをあくまで切り離したくて戦争の脅しを仕掛けていたが、NATO側がその要求をキッパリ拒否して八方塞がりなので、個人権力喪失の崖っ淵にある。

 ロシアの経済がすでに最悪なので、プーチンは外交で得点を稼ぐしかなかったのであるが、それは失敗した。

 クレムリンは、米国のバイデン大統領は「弱い大統領」だと見ている。
 ところが、こうした弱い新顔リーダーというものは、「リアリズム外交」=ロシア人を絶対に信用しないで戦備に万全を期すスタンス――を信奉する側近の意見に、従ってしまうというパターンがある。

 つまり、「弱い」西側大国政府に対しては、ロシア発の脅しや懐柔は却って通用しないのだ。

 おなじことは、メルケルから政権を引き継いだ新ドイツ指導部にも言える。彼らはメルケルが決めた「原発全廃政策」を、見直すべきではないかと、現実的に考えるグループだ。そしてメルケルほどにロシアに対して宥和的ではない。ノルドストリーム2をいつでも止めるぞとロシアに警告を発しているのだ。ドイツ国内のガス価格が高くなっても、他の供給源を探す作業を、すでに開始している。

 次。
 James A. Paul 記者による2002-10記事「Great Power Conflict over Iraqi Oil: The World War I Era」。
   列強が、石油資源が大国の命綱だと実感したのは、第一次大戦中のことである。特に1917年と18年には、軍隊が使う石油が逼迫したので。

 この戦争中に軍艦は石炭焚きから重油焚きに切り替わり、ガソリンエンジンで動く航空機とトラックが大量生産されるようになった。

 また、石油産業を支配すれば、大もうけは確実だということもわかった。スタンダードオイル社を創業したロックフェラー氏は、世界一の金持ちだった。

 とうじ、英帝国は、イラン国内の油田を、「アングロ・ペルシアン」石油社に開発させて、支配させていた。
 英国指導者層は、この油田だけでは将来の戦争を考えたときこころもとないので、新油田を別な土地でも探すべきだと信じた。

 オスマントルコ帝国領のなかで、「メソポタミア」と呼ばれた地域が、WWIの前から、有望だった。それが、いまの「イラク」なのである。
 ※アラビア半島の巨大油田は第二次大戦後に開発されている。この当時は未発見。

 WWI前、英国とドイツは合同でメソポタミア油田を開発しようとしていたのだが、トルコがドイツ側に立って参戦したので、この一帯の油田をイギリスが攻め獲ってもよいことになった。また、そうしないとドイツ軍が使う石油を遮断できないことになる。

 英国戦時内閣の一員、モーリス・ハンキーが、大計画を立てた。彼はバルフォア外相に働きかけて、メソポタミア油田をドイツから切り離して英国が支配することぐらい、英国の将来の安全保障にとって重要になる「一手」はないですよ、という理屈を納得させた。

 かくして、バグダッドに迫っていた英陸軍の遠征隊に、一層大きな国家的な期待がかけられることになった。
 じきに英国がホゾを噛んだことは、1916年の「サイクス・ピコ」秘密協定により、大油田が眠っていたイラク北部を、対独同盟国のフランスに任せるという約束をしてしまったこと。1916時点でトルコはもうガタガタになっており、イギリスは、単独ででも全ユーフラテスを支配できたのだ。

 そこでバルフォアは1918に強いイニシアチブを発揮した。この未開発の埋蔵油田を誰にも渡してはならぬ、と。
 かくして、WWIの休戦の署名がなされた数日後に、英軍はモスル市に殺到し、イラク北部(北部メソポタミア)を単独占領してしまった。軍事的な「既成事実」をつくってしまおうというのだ。

 フランス政府がこれに激怒したことはいうまでもない。
 フランス本国内に石油は産出せぬゆえ、フランスの戦後の経済復興と軍隊の機能のために、メソポタミア油田が大きな救いになると、彼らは皮算用していたのだ。

 だからベルサイユ媾和会議の場で、英代表のロイドジョージと、フランス代表のクレマンソーの間には、喧嘩一歩手前の憎悪の火花が散った。

 そこでおそらくは米国のウィルソンが仲裁に乗り出し、1920年に「サンレモ秘密協定」が英仏間に結ばれた。メソポタミア全域は英帝国が支配する。代わりに、かつてドイツが持っていたトルコ石油会社の株式はすべてフランスが取る。

 バクー油田を除けば、英米2国で世界の全油田が支配されている構図ができた。

 このままでは、自国の石油安全保障は危ういままで、世界の三流国に転落するという危機意識をつのらせたフランス政府は1924年に「フランス石油会社」を創立させ、メソポタミアの石油産業に食い込ませようとした。

 米国はメソポタミア油田に関しては、英国にもフランスにも反発を感じた。それは旧外交だと映った。

 1920年当時、国務省の若い法律顧問であったアレン・ダレスは、メモランダムを作成。オスマン帝国の解体にともなって英仏がトルコ石油会社に強いた譲歩合意は、今日、無効であり、合衆国はそれを承認しないと強調した。

 こうした米政府による脅しが効いて、米国最大の石油掘削会社(のちのエクソン)が、英国とコンソーシアムを結成して、イラク北部油田の開発に参入できることになった。

 1927年10月、英国の探査チームが、北部イラクのキルクークで、大噴出油井をブチ当てた。地下にはまちがいなく、大油田が存在する。

 1928年7月、英米仏は中東石油に関する基本合意に到達した。英国資本が中東油田の半分を支配する。米国とフランスは、だいたい四分の一ずつを支配する。

 トルコは、ドイツの仲間になったばかりに、オスマン帝国がもっていた莫大な油田のすべてを永久に喪失させられた。だから今日まで、なんとかそれを回収できないかどうか、執念を絶やすことなく、イラク北部情勢にも積極介入を続けているのは、尤も至極な話なのである。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2022-1-18記事「Russian 747 Cargo Plane Made A Highly Peculiar Roundabout Flight Across Finland」。
   ロシアの民間貨物輸送機(ボーイング747-8型機)が1月15日、モスクワからライプニッツまで飛ぶのに、わざわざ北上してフィンランドの空軍司令部の上空を通って、そこから南下するというルートで示威飛行。

 次。
 Joseph Trevithick and Brett Tingley 記者による2022-1-18記事「C-17 Loads Of Anti-Tank Missiles Arrive In Ukraine Courtesy Of The United Kingdom」。
   英国は、同国が生産している歩兵携行型の対戦車ミサイルNLAWをRAFのC-17に積んで、ウクライナ軍に補給した模様。

 NLAWは、ミサイルが敵戦車の頭上を水平飛行で高速通過する刹那に、真下に向けて成形炸薬弾頭を炸裂させ、装甲厚が最も薄くなっている砲塔天板をメタルジェットで貫徹させる。これは冷戦中にスウェーデンが発明した「ビル」という対戦車ミサイルのコンセプトを、最新テクノロジーで洗練したものだ。

 輸送機が着陸した場所はキエフ郊外のボリスピル国際空港だが、ドイツ領空を航過するルートをとらず、あえてドイツ上空を避けて飛行しているので、いろいろな憶測を呼んでいる。

 NLAWは、必要に応じて、弾頭のまっすぐ前方にメタルジェットを飛ばすようにも、モードが切り替えられる(これは往年の「ビル」から大きく進歩した点だろう)。

 今回ひきわたされた数量は非公表であるが、ビデオ映像をみると、数百発はあるだろう。

 米軍の「ジャヴェリン」と違い、NLAWは、ラーンチャーチューブが完全な使い捨てである。1発射ったら、もう再装填はしない。

 次。
 Jonathan Snyder 記者による2022-1-19記事「New York firm wins $20 million Navy contract for compact, next-gen atomic clock」。
     米海軍は、NY州の「フリクェンシーイレクトロニクス」社に対し、次世代の原子時計の開発を発注した。2000万ドルで。
 水銀イオンが使われるという。
 サイズは11×10×9インチと、小さくなるが、精度は既存の原子時計の50倍に高まるという。


★《続・読書余論》戦前版の『偕行社記事』集積・他

兵頭二十八 note


申し遅れましたが《note》 https://note.com/187326mg/  には『ベルツの日記』の摘録もUPされていますよ。

 日露戦争中は、ロシアの次くらいにドイツが憎まれていたことなど、明治時代の新聞世論の生々しい印象を証言してくれている、得がたい記録です。

 次。
 indomilitary の2022-1-18記事「Departing the Chinese Warship Fleet, This is the Possible Position of the Philippines’ Brahmos Missile Deployment」。
   フィリピンは1個発射大隊分の「ブラーモス」を買う。発射トラックは3両。各トラックにミサイルチューブが3本。しめて3億7400万ドル。
 ブラモスは、ロシアのヤホントをインドで製造したもの。自重が3トンあり、射程は500km、弾頭重量は200kg、飛翔速度はマッハ3。

 次。
 indomilitary の2022-1-18記事「Drones Against Drones, Israel Develops Quadcopter Drones with Assault Rifles」。
   イスラエルのAI照準器メーカーである「スマートシューター」社は、敵のドローンを機動的に駆逐できる、武装型クォッドコプターを試作した。
 機体に、30発箱形弾倉付きのアサルトライフルを水平に取り付けて、フルオートで空中発射することによって、敵ドローンを破壊する。

 この商品は「スマッシュドラゴン」と名づけられている。

 夜間でも作戦可。メーカーが得意とする弾道計算機が内臓されており、遠くから光学照準で射撃して命中させることができる。

 ちなみに類似兵器としては、すでにロシアの「Novel CUAS」という製品がある。こちらはウイングスパン3m、全重23kgの固定翼機だが、2つのローターで垂直離着陸ができる。胴体に「Vepr-12」というセミオートマチックライフル(弾薬は18.5×70ミリ)を取り付けてある。さすがに重いため40分しか滞空できない。
 2016年に学生が設計したものに基づいているという。

 インドネシアの兵器研究所も「TOPX4-B132」という、FN自動小銃をクォッドコプターに取り付けた無人対地攻撃機を試作済みである。

 次。
 Kimberly Johnson 記者による2022-1-18記事「Bird Strike Blamed For F-35 Belly Landing In South Korea」。
   韓国空軍のF-35が胴体着陸しなければならなくなったのは、左エンジンに鳥を吸い込んだためだという。

 ※そう説明されて、納得する者がいるか?

 次。
 Juliusz Sabak 記者による2022-1-18記事「PZL Mielec To Deliver 32 Black Hawks to the Philippines, Starting Next Year」。
   ポーランドのPZLミエレク社は「S-70」というブラックホークの民間版を製造しているが、このたびフィリピンから32機を6億3000万ドルで受注。モノは2023年から引き渡される。

 台風被害対策として、フィリピンにはますます多くの優秀なヘリコプターが必要になっている。


★《続・読書余論》菅沼竜太郎訳『ベルツの日記』昭和26年~30年刊・他

兵頭二十八 note


《note》 https://note.com/187326mg/  の最新Upは、防研史料の集積です。

 すべて《旧・読書余論》からの抽出です。一回で収まりきらず、すみません。『水交社記事』の摘録集積の附録で、完結する予定です。
 《造兵三部作》と『日本海軍の爆弾』の源情報は、これらの中に概略網羅されているだろうと思います。

 次。
 UPIの2022-1-18記事「Indonesia to move capital from Jakarta to jungle area to be called Nusantara」。
   ジャカルタのインドネシア国会が、首都移転工事の予算を承認した。
 カリマンタン島へ移す。新首都の名の「ヌサンタラ」は「群島・多島」を意味する。

 今の大統領は3年前からこれを計画していた。ジャカルタは人が多すぎ、地盤も沈下している。

 ジャワ島じたいが過密である。それに対してボルネオ東部はいまのところ、ジャングルしかない。

 ※ボルネオの交通開発に中共が資金を出しましょうと工作するかどうかに注目。

 次。
 Raphaelle LOGEROT 記者による2021-12-19記事「End of an era nears for Berlin’s coal stoves」。
    ベルリンでは今でも5000~6000世帯で「石炭ストーブ」が使われている。旧東地区に多い。セラミック製のこともある。

 これを、石油またはウッドペレットに更新させようというドイツ政府の努力が続いている。

 ※ロシアがウクライナと開戦して、ドイツがノルドストリームを拒否すれば、天然ガスは来なくなるわけだが、東ベルリン市民は、石炭を燃やせば冬は凌げるわけだ。とりあえず木質ペレット用のセラミックストーブを据えておけば、いざというときには、また石炭をくべるだけでいいので、安心。たぶん、住民はそこまで考えていて、ストーブをぜったいにガス式には変えないのだろう。ベルリン封鎖時には西ベルリンでも燃料で苦労した。その記憶も残っているはず。

 次。
 J.P. Lawrence 記者による2022-1-18記事「Sorry state of Afghan air force known to US well in advance of Taliban rout, declassified report shows」。
    案の定というか、旧アフガニスタン政府軍には、米軍が何年指導してもアフガニスタン人だけで航空機を整備する能力が備わらなかったことが、火曜日の文書公開であきらかになった。

 バイデン大統領は、米国人の契約出張社員がいなくなれば、アフガン空軍は直ちに機能停止すると、2021-8より何ヵ月も前からガニ政権から警告されて知っていた。

 事情を知っていたアフガン有力者いわく。それら航空機はCASのために安易に使われすぎており、メンテナンスが追いついておらず、しかも、弾薬もなくなってた。

 能力構築担当の米空軍は、作戦指導はしても整備員育成をしていなかった。またアフガン政府の予算で人を育てたり消耗品を調達させる仕組みも皆無だった。

 タリバンが最終攻勢に転じたとき、アフガン空軍には、対地用の誘導爆弾が涸渇していて、1発もなかった。


 次。
 ストラテジーペイジの2022-1-18記事。
    新アフガン政権は、民間航空管制用のレーダー複数を、1億2800万ドルで調達することになった。
 この原資は、領空を通過する外国の民航機から徴集する通行料である。
 2021以前、民航機が1機が1回、同国の上空を通過するたびに、500ドル入ってきた。そのような航過が1日に400フライト以上あった。

 新アフガン政権は、この通行料を1回700ドルに値上げする。おそらく毎月1000万ドルの収入になるであろう。

 欧州からインドに向う飛行機は、アフガン上空を避けていたら余計に燃料代が嵩むので、よろこんでこのくらいの通行料は払うのである。

 新調の航空管制レーダー3基は、3月には運開するであろう。

 次。
 Joseph Trevithick 記者による2022-1-17記事「Drones Suspected In Yemeni Rebels’ Multi-Target Attack On UAE (Updated)」。
   フーシによるUAE石油タンク群への攻撃。2回の爆発が火災を発生させ、その火災によって地上で3台のタンクローリーが炎上爆発した。

 石油基地の場所はアブダビ空港の近く。
 あるツイッターは、フーシのドローンが直接に、タンクローリーを狙ったかのように書いている。

 ドローンとミサイルが混合されて使用された模様。

 次。
 Minnie Chan 記者による2022-1-18記事「North Korea using Russian satellite navigation system instead of GPS for missile launches, observers say」。
   匿名のソースいわく、北鮮は短距離ミサイルの試験に、ロシアのグロナスの電波を使っている。
 Glonassは全地球サービスはできていないが。

 これに対してイランとパキスタンは、ミサイル誘導に「北斗」を使っている。
 中共は、パキスタンに対しては特別に「北斗」の軍用精度バージョンの利用を許可している。


★《続・読書余論》菅沼竜太郎訳『ベルツの日記』昭和26年~30年刊・他

★《続・読書余論》防研史料の摘録集積

★《続・読書余論》戦前版の『偕行社記事』集積・他

★《続・読書余論》『水交社記事』戦前版の摘録集積・他


《note》 https://note.com/187326mg/  最新Upのコンテンツは『日本の禍機』および『大海令 解説』。

 明治人による「クライシス」の訳が「禍機」だったんでしょうね。
 しかし満州事変の時期になると、スチムソン論文は「極東の危機」と訳されるようになった。併載してあります。

 朝河がイェール大で東洋史の講義をしていた明治末に米国を見てきた黒板勝美のリポートも貴重です。やはり摘録を併載してあるので読んでみてください。黒板は、米国の図書館は欧州を凌いでいると見抜いた。それは情報共有システムなんですよ。検索をいかに合理化するかという。

 このシステムがないので日本海軍は大作戦を成功させられなくなった。それが『大海令 解説』を読むとピンときます。
 あと自画自賛ですが、なぜ1945にモロトフが佐藤大使にしたように、1941において東京において東郷外相からグルー大使に「交渉打ち切り」文書を手交するという開戦流儀を大本営が選びたくなかったのか—に、遂に答えを出しました。

 対英開戦計画中の武藤章は陸軍省の軍務局長(予算の元締め&ドイツ大使館のお友達)ですから大本営陸軍部(参本)の所属とはちがっていますが、陸士同期であった田中新一が開戦前夜から参本第一部長(作戦の元締め)で、その人事も含めて田中が「武藤のパペット」です。

 次。
 Marcus Weisgerber 記者による2022-1-11記事「US Navy May Put Autonomous Tech on Crewed Ships to Prevent Collisions」。
    米海軍は、軍艦の平時の衝突事故を予防するため、無人船艇に使われているのと同じシステムを、有人の軍艦にも装置させたい意向。
 これで、見張りが居眠りしていても、民間船との衝突をロボットが回避してくれる。

 ※居眠りしながらもウォッチができてしまう「VR仮眠カプセル」というのがブリッヂにあってもいいんじゃないか?

 次。
 Kim Chae Hwan 記者による2022-1-11記事「N. Korean General Staff Department colonel allegedly stole 200 tons of oil over several years」。
  北鮮の参謀本部内で、給油車部隊を仕切っていた大佐が逮捕された。
 長年、すこしずつ燃料をちょろまかして、闇で販売して私利を得ていた。

 北鮮の機械化部隊には、20トンの軽油を搭載したタンクローリーが3台、随伴する。この給油チームは大佐が指揮監督する。

 ※トラック3台の指揮官が連隊長並に偉いとは、北鮮でいかに燃料が希少物資であるかを表している。

 つかまった大佐は、ひそかにストックした燃料を市価よりもやや安く、横流し。その総量は過去数年で200トンだという。

 次。
 The Maritime Executive の2022-1-11記事「EPRI: Floating Nuclear Powerplants Could Decarbonize Shipping」。
  洋上マイクロ原発で水素やメタノールやアンモニアを製造しようという提案がまたしてもなされている。

 ※ただの浮かぶ発電所にするのではなく、水素系工場もフネにして隣に浮かべればいいのか。

 ちなみに先行しているロスアトムの船上原発は70MWeの発電力で、ペケフ港に繋留され、同町に、電力と温水を供給する。

 次。
 Howard Husock 記者による2022-1-11記事「How to Rein in the Teachers’ Unions」。
   シカゴで教員労組による大規模ストライキ(オミクロン絡み)が起きた。すでに終わったが、米国第三の巨大都市だけに、社会的動揺は甚大。

 ※シカゴなんとかというくだらないTVドラマの新機軸として「シカゴセンセイ、別名、シカゴコブラカイ」はどうだ? 毎回、学校で、銃撃、放火、救命処置がある、というね……。

 このシカゴ教組のストは「違法」であるので、バイデン大統領かさもなくばライトフット市長はこのスト参加者を解傭すべきではないかとの声が、反民主党筋から上がっている。
 それは過去に先例がある。
 レーガン大統領は1981年に、航空管制官が違法ストを打ったので解雇した。
 カルヴィン・クーリッヂがマサチューセッツ州知事だった1919年、ボストン市長がスト参加警察官を解雇した措置を、支持している。

 「学区」がでかいため、ひとつの学区の教員労組がストを決めるとその破壊力が大きい。
 だから「学区」を細分化しようという議論も始まっている。

 ちなみに「スクールバス・ドライバーのユニオン」というのもある。NYCのような巨大都市ではこれまた巨大組織だが、学区が細分化されれば、こうした付随組織によるストの破壊力も局限できる。

 米民主党の党大会では、代表者の10%は教員組合員である。米国の教員組合は、民主党に対して、毎年、5000万ドルも献金しているのだ。


★《続・読書余論》朝河貫一著、由来君美校庭『日本の禍機』1987、原・明治41年刊・他

★《続・読書余論》(財)史料調査会ed.『大海令 解説』昭和53年刊

兵頭二十八 note


どうもすみません。《note》に作業時間をつぎこんでいるため賀状を1枚も書いてません。

 貧乏暇なしというやつでございます。(5枚くらい郵便局で買ってはおいたのですがね。)
 この場をかりまして、賀状御礼 申し上げます。

 いやその前に「謹賀新年」ですよね。これもわすれてました。
 いつのまにか年が明けていたという感じだ。

 ところでウチの近所で昔からある家具屋さんが店仕舞いしたようです。去年の末か。それで思ったのですが、なぜ日本の家具ファクトリーは、家内制手工業のくせに「面白仕掛け」をしつらえようとは考えないんだ?

 特に大型の食器棚ですよ。人の背丈よりも高いんだから、そこには「隠しドア」を組み込めるはずでしょう。
 人間が横になればすりぬけられる隙間をつくっておき、それが、表からはわからないように、へいぜいは棚や扉でカバーしておく。

 それの何が実用的なのか?
 まず隣の部屋への出入り口をこれでふさいでしまえば、「マイ・パニックルーム」ができる。
 ひきこもりの城にしてもいい。

 もうひとつの使い方は、「秘密の隠し場所」へのアクセスハッチとするのです。
 人が出入りするのではなくて、貴重品や、他人に見せたくない道具を隠し置くだけの場所に、それは、つながる。それは食器棚の背後のリセスでもいいし、室内の壁との微妙な隙間でもいいはず。

 そこだけセラミクスで内張りして耐火ボックスにしたっていい。海賊の宝箱ですよ。
 猟銃のロッカーにしておいてもいいでしょう。もちろん弾薬は別な、鍵のかかる引き出しに。

 大型の棚の類は、規格品・量産品である必要がないのだから、こうした秘密の扉は、一品一品、趣向を違えるようにする。同じ設計のモノが日本に二つとない。
 これで、その家具には、転売されるときにも、尚、十分な魅力が生ずるはずです。

 世界でひとつしかない「仕掛け」があることによって、古くなっても、高い価値が維持されるんですよ。

 このブログを読んでいる全国の刑務所工場の関係者の皆さん。こういう仕掛けの多彩なバリエーションを考えて製造できる職人なら、世知辛い社会でサバイバルできるんじゃないですか?

 刑務所で製造された防犯隠し扉なら、ぎゃくに商品価値は二倍になるじゃないですか。安く売るばかりが能じゃないですぜ!

 謹告。
 本日Upしました最新の 《note》 https://note.com/187326mg/  は、進化論系のミニ特集です。


★《続・読書余論》S. オオノ著『遺伝子重複による進化』1977年刊