古書の値段が1万5000円もするのでは、どうにもなりません。
調べたい部分は、まず宮田(創業者)と村田経芳の関係。東京工廠内で村田から勧められて、猟銃の村田銃を製造するようになったのかどうか。つぎに、猟銃商売に見切りをつけて製品を自転車に切り替える判断をしたときに、どの狩猟規則が影響していたか。そして、S17のマレー進攻作戦で社員を軍属として南下部隊に随行させたという話の詳細。
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Anton Starikov 記者による2023-3-30記事「’Field Wife’: Officers Make Life Hell For Women In Russia’s Military, A Female Medic Says」。
露軍の従軍看護婦が、「戦地妻」になるように部隊将校たちから迫られている件について。
この証言者はもともとメディックではなく通信隊の軍歴があった。2022-夏にベルゴロドの徴募事務所から勧誘され、民間の稼ぎでは食えぬときだったので、再入隊して従軍看護婦になった。
さいしょの日にいきなり、第10機甲師団の師団長(大佐)がキミを気に入ったようだから、戦地妻になれ、と人々から言われた。メディックとは何の関係もなく、大佐の雑用係をしていればいい。
※師団長が大佐でいいのか。
1ヵ月間、拒絶していると、こんどは最前線へ送られた。
そこは野戦病院であった。宿舎があるのに彼女だけ舎営はゆるされず、道路際のテントで寝起きする。これは大佐の命令によるイヤガラセであった。懲罰勤務というわけだ。
従軍看護婦は他に7人(23歳から38歳)いたが、全員、戦地妻になるように将校たちから迫られて困っていた。
そこはなんでもアリだった。ある将校が、砲兵部隊所属の女性隊員を銃で撃ち、重傷を負わせる現場も目撃した。どのような痴話喧嘩が進展していたのか、伺う由は無い。
この銃撃は、ウクライナ軍のしわざだということに表向きはされた。5回の手術がなされ、けっきょく被害者は、障害者手帳が一生必要な身体になった。
露軍の将校が「戦地妻」を囲う風俗は、帝政時代からソ連時代までも、ず~っと一貫して続いているものだそうである。ロシアの伝統は今も不滅なのだ。
この証言者は今、すべてのロシア女性に警告したい。露軍の中にキャリアを求めるな。ロシア軍内での女の地位は、娼婦だからである。
またこれはチェチェン紛争時から報告されていることだが、露軍の前線指揮官は、酒に酔うと、男女の見境なく、部下を銃撃する騒ぎを起こす。このおかげで重傷を負う露兵は数え切れないのである。
前進命令を敵前で拒否した兵隊たちは、指揮官によって、自分の墓穴を掘らされ、底へ寝かされる。上から他の兵隊が土をかぶせたところで、指揮官は地面に向け、自動小銃を乱射。ある者にはタマが当たり、ある者にはタマは当たらずに、ゾンビのように這い出てくる。これは証言者が野戦病院で治療してやった露兵から聞いた実話。
負傷兵のうち、ロシア本土まで後送されるのは、真の重傷患者だけに限られる。それ以外は、露軍が占領中のドネツク地区内の施療所にずっと留められて、独歩できるようになったら、また前線へ復帰しなければならない。
だから、自傷によって後送されようと図る兵隊は、命がけの決意が必要だ。手か足が1本、確実にもげたのでなければ、帰還は望めないからだ。
そこでじっさいには、塹壕内でおのれの足を射つ。そのまま数週間放置すると、ブーツの中で足先が腐り、もはや切断手術するしかなくなる。これで本土に確実に帰還できるのだ。
証言者いわく。最前線にはりつけられている露軍部隊は、今、小銃弾、手榴弾、移動のための車両が欠乏している。給料は何ヵ月も支払われておらず、糧食も欠配気味。寝場所は壕のなかだ。
ドンバス戦線の兵隊たちが共通して不思議に感じていることがある。じぶんたちがウクライナの前線まで汽車で送られて来たときに、いっしょに、おびただしい数のAFVやソフトスキン車両も、無蓋貨車の上に載って来たのである。確かに、それを見ているのである。ところが、その車両兵器が、前線にはなぜか、まったくやってこない。前線には、ただ、人ばかりが送り込まれて、車両は、途中のどこかで消えてしまう。それで、みんな、噂し合っている。誰かがウクライナ人に売ってしまうのではあるまいかと。
※これは鋭い証言だ。露軍の太い兵站線は鉄道のみ。ひとたび鉄道線路を離れたなら、前線が広大なので、車両装備は急速に消散・損耗・自壊して行くしかないのだ。だからこそ宇軍は最初から、露軍後方の鉄道だけを執拗に砲爆撃し続けるべきであったのに、その手段(自前調達が可能な自爆UAV)の傾斜生産には努めずに、戦車をくれだとか戦闘機をくれだとか、呆れた了見違いな要求に固執し、むざむざと今の窮地を招いたのである。戦争のプロがいないのだ。米国南北戦争では、総司令官のリンカーンは国家総力戦がよくわかっていたのに、北軍のエリート高級将官たち全員その理解が浅くて、けっきょく適任のグラントを得るまでに4年も空費してしまった。果たしてウクライナ政府は、何年待てば、適宜の国防大臣を発掘できるだろうか?
※SNSに動画が上がっている。旧ソ連軍が1980年代に引退させたはずの、牽引式対戦車加農「T-12」が、かなりの数、どこかの倉庫から引っぱり出されて、ピカピカに塗装された上で、カバーもかけずに無蓋貨車で前線へ運ばれている。採用が1961年なので野砲ならばまだ役に立つにちがいないが、こいつは口径100㎜の滑腔砲だ。専用の対戦車砲弾しか使えない。その砲弾が倉庫に余っていて勿体無いので、それを発射させるために古い大砲を持ち出したのか。それともよほど「レオパルト2」がおそろしいのか。たぶん両方だろう。
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Defense Express の2023-3-31記事「The Importance of Thermal Imagery Advantage in One Video」。
宇軍の105mm野砲兵。観測に使っているのは市販のクォッドコプターだが、そのサーマル映像がすばらしい。夜間に徒歩で浸透しようとするロシア歩兵の動きが「丸見え」なのである。むしろ昼間よりもよく分かる。暗いバックグラウンドの中で皓々たる《輝点》として映るので。たった1名が藪の中に潜んでいても、難なく偵知できてしまう。
10人弱の分隊が縦隊で移動していたら、それは105mm砲弾をすぐにお見舞いすべき価値のある目標だ。ただちにその座標へ砲弾が指向される。
M119は、英国で設計されたL119榴弾砲を米国でライセンス製造しているもの。牽引式の105mm野砲である。
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Boyko Nikolov 記者による2023-3-31記事「Ukraine is throwing 300 DJI-made Mavic 3T drones at the Russians」。
ウクライナ軍のための市販ドローン調達に、「発明開発教育科学技術省」の副大臣が活躍している。
このたび彼らは、いちどに300機の「Mavic 3T」クォッドコプターを輸入した。DJI製だ。
だいじな性能は、夜間用のサーマルビデオ撮影ができるズームカメラが搭載されていること。それがあれば露軍の動静を正確に探知できる。正確に探知できれば、破壊し殺傷することができる。
そもそも正確な探知ができなければ、こっちの砲撃はぜんぶ無駄撃ちになってしまう。そんなことをやっていてはダメだ。
そして戦場の真実。こっちが工夫すれば、向こうもすぐに同じことをやって対抗しやがる。市販ドローンは、誰かの独占物ではないのだ。敵もまた、それを活用できる。
というわけでここ数週間のあいだに、両軍が最前線で飛ばしている偵察ドローンの密度が、凄いことになっている。この趨勢は、止まらぬだろう。
露軍は「オルラン-10」固定翼偵察ドローンの最新バージョンを送り出している。
さらに新顔として「モスキト」というのが加わった。
「ランセット-3」も早くも登場した。3月中旬に製造が始まったばかりの最新型で、その弾頭は西側戦車を意識して強化されているという。※ランセットの十字翼の技術はイスラエル渡りだろう。まさか今も開発協力しているということはなかろうね?
ルハンスクでは宇軍の重量級のヘクサコプター(6軸)が、迫撃砲弾を投下しているという。
攻撃型ドローンの普及拡大は戦場の何を変えたか? 前線では、誰も、休むことができなくなった。いつ、頭上から小型擲弾や、自爆機が降ってくるか、分からないからである。装甲車の中でも休憩できないし、掩蓋無しの塹壕の中でも休憩できない。
車両も人員も、トンネル・シェルターのようなものをしじゅう探すようになった。そこだけが、安全である。
※日本としては「ミニ・バックホー」をおびただしく援助するのが正解か。それなら民間のシェルター掘りにも使えるし、ガレキ片付けにも使えるし、戦後の復興土木事業にも使えるし、もちろん軍隊のトンネル掘りにも使えて、誰からも非難は受けない。それを運搬するには「ミニ・トレーラー」を1:1で付属させてやるとよい。さすれば、あとは受領した側で、民間乗用車や農業トラクターを使って、それを牽引して移動させられるだろう。戦後もそのトレーラー(被牽引車台)は、商業用に大重宝するはずである。《形としてずっと残る援助品》になるだろう。
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Jen Judson 記者による2023-3-21記事「Oshkosh to shutter JLTV line next year if protest fails」。
米陸軍は、HMMWVの後継車種を、AMジェネラル社製に決めた。
これを承けてオシュコシュ社は、JLTVの製造ラインを、2024末をもって、閉じることにする。
海外からの注文は2023-11まで受けるという。オシュコシュは、モンテネグロ、ブラジル、スロベニア、リトアニアから既にJLTVを受注しており、また、ベルギーと北マケドニアからも発注があるかもしれない。
それらはきっちりと納品してからラインを閉じる。
AMジェネラル社が新JLTVの生産を開始するのは、2024-8である。
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「mil.in.ua」の2023-3-31記事「Ukraine already uses JDAM」。
ウクライナ空軍のスポークスマン発表。われわれはすでにJDAMキットを航空爆弾に装着し、それを投弾している、と。
ただのJDAMではなく、JDAM-ERらしい。翼を展張して、最大72kmも滑空するものだ。
ただし、それをとりつけた爆弾の種類や、投下機の種類は、まったく伏せられている。
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「mil.in.ua」の2023-3-31記事「Pentagon: more than 11,000 soldiers of the Armed Forces of Ukraine are undergoing training in 26 countries」。
いまこの時点で、1万1000人のウクライナ兵が、26ヵ国に分散して、軍事教練を受けている。
また米軍だけでもすでに7000人のウクライナ兵を教練しおえている。