初春のおよろこびを申し上げます

 東日本フェリーが双胴タイプの高速フェリーを青函連絡に投入した—と、おくればせながら聞いて、時刻表を取り寄せてみたら、すごいねこれは。
 従来、4時間かかっていたのが、2時間20分に短縮されている。1万トン超でこの速さ……。さすがにデッキにはほとんど出られぬらしい。
 これに夜行バスが連絡接続している。つまり夜の21:30に上野駅前を「パンダ号」というなさけないネーミングの夜行高速バス(弘南バス)でスタートすれば、翌日8:20に青森港のフェリーターミナルに到着。そこから乗船して出航が10:00発、函館港フェリーターミナル着が12:15分。値段は、片道、通しで〆て11500円だ。
 逆ルートの場合、函館乗船が19:00で、高速バスの上野着が翌日8:25となっている。料金はもちろん同額。

かの よしのり 様

 ごぶさたしております。
 じつは、急ぎで調べたいことがあるのですが、小生、貴兄のメアドを承知せず、かつまた年末年始のために、郵便を差し上げると不確実になるかと懸念致しますので、甚だ変則的ですが、この場を借りて、ご質問を差し上げます次第です。
 おたずねしたいのは今月中旬の佐世保事件に関係するのであります。
一、犯人がベレッタに次ぐ2丁目として購入していたと報じられたまま続報が無い、ウィンチェスターの自動式散弾銃の、要目は分からないでしょうか?(モデルは、買えばスラグ用のバレルがおまけについてくるとも聞く SUPER X2 なのでしょうか?)
二、レーザー・ポインターの日本国内での市販状況について、ご教示ください。このデバイスは、実用狩猟にもクレーにも(擬似)ライフル射撃競技にも使えるはずがなく、「銃撃戦ごっこ」(すなわち実銃でそれを行なえば目的外使用となって違法)にしか使い途など無かろうと想像するのですが、銃砲店でこんなものを売っているのでしょうか? トイ・ガン用のものが実銃にも装着可能なのでしょうか? それとも犯人は米国から実物を直輸入したのでしょうか。
 (御多用でしたら、本件はどうぞご放念ください。ご返事は1月の中旬でも構いません。小生、掲示板は見ておりませんので、まことに勝手でおそれいりますが、FAXか手紙でお知らせくださいますれば幸甚に存じます。)
 どうぞよいお年を。また来年も宜しくご指導をお願い申し上げます。
伊藤さま:うまいものいただきました。ありがとう存じます。何のお返しもできませず、恐縮です。家庭生活は日々是修業であります。ひたすら忍の一字。

Shower to the people

 うれしいお知らせです。20日に、都内の大きな書店を皮切りに、新刊が発売されます。
 タイトルは『兵頭二十八軍学塾 日本の戦争 Q&A』。 版元は光人社さんです。
 以下、この本につきまして、少し説明があります。
 もともとこの本のタイトルは『兒玉源太郎は正しかったか ――奇襲開戦主義と半島防衛』としてご提案しました。版元の判断により、この原案は採用されませんでした。
 それから、以下に、本書の内容に補足する点を羅列しましょう。
一、室鳩巣は『六諭衍義』の明代の口語を満足に読めず、そのため徂徠があらためて将軍の吉宗から訓点をつけるように命ぜられ、それが幕府によって出版されたようです。
二、気球については、前に読書余論かどこかで紹介したかもしれぬ、野口昂著『征空物語』S16-6刊が詳しいです。
 それによれば、M32-12-23、砲工学校の卒業式で徳永中尉が気球に乗り、300mまで昇り、繋留索中の電話線を通じて偵察の模様を報じたのが陸軍で導入した当初の模様であります。
 実戦では、M37年8月17日の旅順第一回総攻撃に間に合わせ、まず毛道溝というところでガスをつくり、待機。いきなり撃ち落されてはいかぬので、まず別に持っていった76立方mの信号気球を上げたところ、たちまち砲火をひきつけた。その間にホンモノを上げて、800mから松岡大尉が偵察。次に8kmの距離を6時間、夜間に動かして、周家屯で、海軍の岩村大佐と伊集院少佐(ともに参謀)と市岡技師(民間カメラマン)を乗せて偵察。
 8月末~9月、のべ十数回、上昇した。
 海軍側も細木大尉が独自の軽気球を準備していたが、傷みがあり、使えなかった――とのことであります。
三、陝西油田に関してですが、早くもM43に数名の日本技師が同省の延長県に行き、3坑を試掘し、多少の出油をみたそうであります(『宝田二十五年史』大9)。
四、1936時点で、日本人は7000万人、シナ人は5億人いたそうです(満洲、南蒙古、チベット、新疆を含まず)。
五、タフトはフィリピン人に徹底的に英語で公教育を行なう同化政策を推進し、なんとかフィリピンをアメリカ化しようと考えました。しかし、スペイン領時代にカトリック化されていた住民をプロテスタント化することまではさすがに不可能だった。これまた、フィリピンを絶対に米国の州にはできない理由となりました。まかりまちがえば米国内のアイルランド系反英工作団体がフィリピンに足場を持ったかもしれなかったでしょう。余談ですが、敗戦した日本の皇室を米国の対英イヤガラセ戦略としてカトリックに改宗させられるのではないかという懸念に、いかに英国政府が怯えたか……。
 以下、ついでですので『別冊宝島』および『別冊正論』の記事にも補足しておきましょう。ちなみにおとといステージに上がってもらった南郷さんは、ベッタカの南京企画の仕掛け人です。ああいう企画で先制ジャブを繰り出しておいたおかげで、北京も今回は南京キャンペーンに及び腰なんじゃないですか? 宣伝戦はこういうふうにやるものです。
 さて、防研の『歩兵対空行動』という史料は、昭和18年3月にリプリントされたものです。なぜその時期にリプリントされているかといいますと、昭和17年初めの南方作戦が一段落したあと、関東軍では、砲兵と工兵を南方から引き揚げて、すぐに対ソ戦に移りたいと思っていた。それは昭和18年夏が理想的だったので、それまであと半年を切ったところで、事前配布しようとしたわけです。陸軍の総意です。
 ソ連もそれはよく知っていました。1943-6-7にソ連軍機が満州国内に飛来し、地上施設に銃撃を加えた末、関東軍に撃墜された事件があります。これは威力偵察だったのでしょう。
 〈陸軍が対ソ戦を始めるのを邪魔しなければならぬ〉という意向では、宮中と海軍は完全に二人三脚です。1942-8に昭和天皇がじきじきに、東部ニューギニアに陸軍航空を出せと要求しておられる。海軍と宮中がいっしょになって、大元帥にそれを言わせたのでしょう。
 フランスは1871年に普仏戦争が敗勢に陥る中でも、ボルドー市で国民議会を開催し、継戦リーダーとしての行政長官を選出しております。
 1916のソンム戦ではトータルで62万3907人が死んでいるようです。
 米戦略爆撃調査団のリポートによると、B-29はのべ33000機が参加し、485機を喪失した。その搭乗員の戦死は3041人でした。
追伸:大場一央さま。大兄より頂戴したプリントを半分ほど読みましたが、ここにまとめられている情報は小生にとっても甚だ啓発的です。逐次的にでもインターネット上で公開されることを是非、希望いたします。
二伸:SUN出版さん、あのマンガはいつ出るんですか? みんな待ってるんですけど。 というか、12月中に出ないとするともう来年は放っておいても中共が崩壊するので話題にもならなくなっちゃいますよ。 もたもたやってるうちに現実の方がマンガを追い越して凄いことになっちゃいますから。2年も前に書いた原作なんだからいいかげん賞味期限っていうものがありやすぜ。

ひまなときの質問。

 WeShow をみていたら、アメリカで小型の熊を弓矢でハンティングしている映像があったのですが、これは毒矢なんでしょうか? 初矢で斃している上、反噬を懸念することなく近寄って触っているので、かなりな猛毒でしかありえないと思うのですが……。
 米国の狩猟での毒使用の法制はどうなっているのか、詳しいことをご存知の方がいらっしゃいましたら、メールでお知らせくださいますと幸いです。
 (なお、掲示板は見ているヒマがないので、掲示板に書き込まれても困るわけです。わたしの連絡先をご存知の方だけでけっこうでございます。恐縮です。)

滅私袋

 空自OBのT村H昭氏には、わたしは一面識もないのですけれども、自衛隊の三幕(なかんずく空幕と海幕)の経験者のあいだでは、もうこの御仁は山田洋行ともども、O・U・Tだと思われているのではないか。
 というのは、三幕経験者には、武器のプロ、技術のプロが揃ってますわ。それにひきかえ、山田洋行は、出自のゴルフ場についてはすべてを知っているようだが、武器に関しては何も知らない、技術系テキストの翻訳もできない、できない/やらない/わからない盡くしで仲介手数料だけは何億円もせしめてきたという、きわめつけのトンデモ商社らしいという噂が、さすがに北海道の田舎のこのわたしの耳にまで、入ってくるようになりました。
 つまり三幕の制服将校たちは、山田洋行なんていうクソ会社とは、絶縁したくてたまらなかったらしいのだが、それを無理筋で横車を押し通してきた勢力が、内局とT村氏など複数の議員だったのだ。
 いずれも裏は取れない噂の受け売りでしかありませんけども、とにかく山田洋行の良い噂は自衛隊周辺には皆無だ。輸入仲介業者らしい仕事はほとんど何もしないし、またできない会社であるらしいという話ばかりです。
 アメリカのメーカーと必要な調整をやってくれない。必要な書類をつくってくれない。パーツの一覧表も把握していない。
 それでカネをとっていたとしたら、そりゃ税金泥棒ですわね。
 とにかく会社の内部に、武器の技術の話ができる人材がいないんだっていうんだから、事実だったらもはや絶句するしかない。文字通り、ゴルフ専門の不動産屋が、最先端兵器の輸入をしていた――という、ミステリー/コメディになっちまう。
 それで悟ったわけです。ああ、日本国内の武器メーカーも、じつは山田洋行と内局には怒っていたのだなぁ……と。
 だって、こいつらのタッグのせいで、国産できたはずの武器のいくつかが、しょうもない輸入品で代置されてしまったケースが、いくつもあるんですよ。
 たとえば、ホバークラフト艇。強襲揚陸艦モドキの『おおすみ』級に格納して戦車を上陸させる、アレですよ。あれは、一時は国産(三井玉野)で決まっていたものだ。艦船マニアには周知の話ですけど。
 それが政治家と内局筋の圧力でひっくり返されて、飛行機だけでなくフネにも知識皆無の山田洋行が、なぜかLCACの輸入を仕切ることになりました。これも軍事メディアには既報のハナシ。
 しかし、運用側の海上自衛隊に言わせると、山田洋行は本当に何もしてくれなかったそうですね。ぜんぶ、ペーパーワークも技術的交渉も海幕がやったようなもんだ。それで手数料が数億円? ふざけんじゃねえ、という話になりますよ。
 それで海幕が、山田洋行の仕事ぶりではもうお話にもならないから、三井玉野に輸入代行をさせようという動きをみせたとたんに、T村議員がすっとんできて、山田洋行を変えるな、とゲンメイして行ったという。
 白昼に、国家叛逆が行なわれていたんですね。
 兵頭は、この話を最近まで知りませんでした。知ってたら、このブログでもっと早く注意を喚起したでしょう。
 わたしは貧乏人なので、いまだに『自衛隊装備年鑑』は2003-2004年版(平成15年7月刊、4200円+税、神保町の書泉グランデで購入)を見てるのですが、表紙をめくると、最初の見開き広告が、山田洋行ですよ。三菱重工より先に載っている。
 ハッキリ言わせてもらいましょう。
 業界関係者と部内の幹部は、みんな、山田がド腐れだってこと、とっくに知ってたんでしょ?
 三幕経験者の制服OBで、テレビや雑誌で評論めいたことをしゃべったり書いたりしている人たち、あの人たちも、みんな、山田洋行がこんな会社だっていう噂を、何年も前から、聞いたことがあったはずだ。
 そしてその人たちは、一人の例外もなく、今のいままで、その情報をオープンには、してこなかった。世間に警報すべきだとは思わなかった。不作為の作為で、国家叛逆を隠してきた。
 やめなよ、そういう人たちは。評論家の肩書きを名乗るのは。
 みんなも気付きなよ。MDは当たらないってことを。防衛の奥の院に詳しそうな経歴の論筆家の言うことなんて、隠し事だらけだってことが、ついにハッキリしたんですよ。彼らは、隠してはいけないことを隠してきた。要するに彼らには愛国心は無かった。皇室および国民と安危をともにしようという、武人らしい気概など全く無いのです。
 防衛省の、いや、日本政府の最大のスキャンダルは、国ぐるみでMD詐欺に乗ってることでしょう?

八丈島の虚夢

 よいこの諸君、PHP文庫の今月の新刊は買って読んでくれたかな? これがもしバカ売れすれば、『有坂銃』『イッテイ』などの文庫化も可能になるので、積極的に買いましょう。
 それから言い忘れたが、「平成19年度・防衛省オピニオン・リーダー視察」の写真付き報告が、「資料庫」の方にアップロードされています。知らなかった人は、あわてて Check!