『回天』をうわまわる全長20m、航続距離2000km、実用頭部5トンの無人ロボット魚雷を、ウクライナが完成したとフカしている。

 見本品が、Liviv に展示された。名称は「TOLOKA」。

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 Anzhelika Kalchenko 記者による2025-9-19記事「Ukrainian Defense Forces Have Already Ordered 1000 Latvian Scooters」。
  ラトヴィアのメーカー「Global Wolf Motors」は、これまでにウクライナ軍へ1000台の電動スクーターを供給した。すでにそれらは前線を走り回っている。

 さいしょは、国境警備隊からの300台の発注だった。2022年だった。ついで、ウクライナ軍の特殊部隊が、注目してくれたのだという。

 昨年に宇軍から追加で受注したモデルは「Mosphera」という。
 自重74kg、最高速力100km/時、一回の満充電後に走れるレンジは300km。

 ※動画をみると、シートが無く、常に「立ち乗り」して走る2輪車のようである。これで300kmも移動したら、ちょっと疲れるだろう。

 次。
 謹告と御礼。

 またしてもITに詳しい御方に頼み、こんどは、「モヒカン族の最後」で有名なジェイムズ・フェニモア・クーパーが書いた『The Spy (間諜)』〔本邦未訳〕をジェミニAIで全訳して貰った。これまた「資料庫」に加えますので、米国独立戦争中の時代考証に関心のある人は、ぜひ参考にどうぞ。
 私が『アメリカ大統領戦記』を書いたときは、当時のニューヨーク市の住民のほとんどが「親英派」だったとは分からなかったが、この小説のおかげで、実態が想像できるようになりました。ほぼ全住民が非協力的だったから、NYCは独立戦争中は陥落しなかったのでしょう。こんな来歴があった以上、独立した合衆国の首都としても、NYCは最初からふさわしくなかったわけですなぁ。


資料庫
ジェイムズ・フェニモア・クーパー(1789~1851)の1821年の小説『The Spy(間諜)』を、ジェミニAIを使って全訳してもらった。


アメリカ大統領戦記1775-1783: 独立戦争とジョージ・ワシントン1


米陸軍は「スカイディオX10デルタ」から「M67」手榴弾を投下する実験を繰り返している。30mしか手投げできない爆発物を、歩兵分隊が、1km先の敵の頭上から落とせるようにする。

 ストラテジーペイジの2025-9-17記事。
  米陸軍は1970年代後半から80年前半にかけて、ミルスペックのダートバイクにごつい消音マフラーを装着した自動二輪車で戦場の偵察をさせようと考えていた。

 1990年代末、今のストライカー旅団の前身実験部隊を「ドラグーン・ユニット」と称したが、そこでも動力バイクは役に立つと思われた。

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 Michael Lind 記者による2025-9-17記事「Infinity Is the Wrong Number of Immigrants」。
  米国のテック企業はインドから天才たちを輸入しているとイメージされているが、実態は違う。アメリカ人の大卒者よりも低賃金で上司に隷従してくれる大量の部下(能力的には並の大卒者)を、学生用ビザの事実上の偽装申請によって、手に入れているだけなのである。

 米国の大学も、留学生と移民への依存度が増え、構造腐敗している。どういうことかというと、生粋のアメリカ人よりも安く雇える管理者、インストラクター、研究アシスタントを大量に採用することで、多額の経費を浮かせているのである。生粋のアメリカ人は、それらの職にありつけなくなっている。

 土地開発や不動産で稼いでいる業界人は、移民大歓迎。

 米民主党は、大量に移民を入れて、それに市民権を与えて、有権者IDを持たせて、民主党に投票させるサイクルにより、米国を民主党が永久に支配できるようにしようとした。
 これをやると、マイノリティ・エスニック集団が票田としてパワーをもち、同じマイノリティを大量に移民させようと、さまざま理屈を捏ねて運動するので、社会分断と公序良俗遮断が加速する。

 移民は、強い「自己利益」指向のロビーにそのままなる。かれらはみずからの増勢が国のためになるのだと主張するが、まったくそうはならない。

 GDPには統計値としての欠点がある。自分でトイレを掃除すればGDPは伸びないが、メイドにその作業の代金を支払えば、GDPは上がる。
 つまり「効率」とは何の関係もない数値なのである。GDPが増えて、経済がすっかり非効率化し、国民が不便になることは、普通にあり、それは、人々にとって、ちっとも善ではない。

 移民は、既存の労働者たちよりもはるかに生産性が低くても、数の多さで、GDPをかんたんに増やすのだ。
 しかしロビイストはそうは言わない。移民によって国の生産性が増すと宣伝する。嘘である。

 いまの調子だと、やがて米国はドバイに似た構造におちつく。外国出身労働者が人口の92%で、それを、ひとにぎりのエリート層が支配する。そんな社会。

 ナイジェリアのGDPはオランダの2倍もある。が、誰もオランダからナイジェリアに移住しようとはしない。ナイジェリアの住民はほぼ全員、オランダ基準では極貧者なのだ。

 バイデン政権はピーク時には1年で300万人も移民を受け入れた。狂っていた。

 米国国勢調査局の試算。もし移民をゼロにした場合、米国の人口は、2020年の3億3300万人から2050年には3億1400万人に減少する。


「熊保険」が必要だ。

 行政が無策であるとき、保険業界の稼ぎ時であろう。

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 Lt. Col. Michael Carvelli 記者による2025-9-15記事「Want to enhance Baltic deterrence? Start with traffic redesign」。
  米陸軍の作戦将校が提言する。
 バルト諸国は、重要な道路の交差点と、橋梁を、戦略的に再設計するがよい。それによって露軍の前進計画を狂わせてやるのだ。

 特に、ベラルーシとカリーニングラードの間にあるリトアニアの「E28高速道路」は、今のままではダメすぎる。
 この高速道路、さいわいにも、「十字路」がある。そこは、中央に鉄筋コンクリートの壁を据えたロータリーに直すがよい。

 ポーランドとリトアニアのあいだの、65kmの「スワルキ・ギャップ」は、どうすればよいか。
 この地域の自動車道路の脇に、コンクリート製のプランター・ボックスをずらりと並べ、平時はそこに野菜でも生やしておく。有事にはそれを兵隊が押して移動させ、路上をブロックできるようにするがよい。

 リトアニアのプリエナイにあるネムナス川橋は、可動橋に架け替えるがよい。跳ね橋でもいいし、旋回橋でもいい。

 ※この中佐は工兵ではないので発想が浅い。私から追加提案しよう。まず、すべての自動車道に、「幅70センチの側溝、および中央分離帯溝」を工事するオプションを考える。T-72の履帯の幅は55センチなので、幅70センチで深さが1.2m以上の溝を横切るときに、交差角が甘いと、片側履帯が嵌まり込む。そこから這い上がるには、ちょっと苦労しなくてはなるまい。そのあいだ、戦車は、対戦車兵器の良いマトになる。だから、このような溝が道路にずっと沿っているだけで、その道路を自走したり横切らねばならない敵戦車の乗員にとっては、大きなストレスになる。その側溝に、平時に自国民の乗用車のタイヤが陥ってしまうおそれもあるわけだが、そこは軽易なガードワイヤー等で防護ができる。また、幅70センチの深い溝は、有事には、そのままに歩兵の「立射壕」になってくれる。その壕の底部に身を潜めている歩兵や民間人を、敵戦車は、蹂躙することはできない。交差点のロータリー化だが、これは、地上の主要道路すべてに適用すべき名案だ。停電時にも信号が不要な「ラウンドアバウト」にして、中央には円環状のぶあついコンクリート壁をめぐらせ、その円環の中央部には深い空井戸を掘り、その円環内を「防災倉庫」とするように、建屋も構築しておくとよいだろう。そこに、負傷者輸送用の「プッシュバイク」を常備しておけば、ラウンドアバウトの各交差点が「プッシュバイクの駅逓」となる。非常時の物資前送や民間エバキュエーションの、わかりやすい目印になってくれるだろう。

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 Vladislav V.記者による2025-9-16記事「Defense Forces Flooded Pipe Used By Russian Troops Near Kupiansk」。
  露軍は、歩兵の奇襲部隊の移動や、補給部隊の交通に、休止中のガス・パイプラインを使うようになっているが、このほど宇軍は、そうしたパイプラインのひとつを「浸水」させて、二度と歩兵の通路にはできないようにした。それは地下に埋設されていた。

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 『モスクワ・タイムズ』の2025-9-17記事「Kamchatka Peninsula Braces for 5-Day Internet Shutdown Amid Undersea Cable Work」。
   水曜日に地元政庁が布告。来週、Rostelecom社が、光ファイバーの通信用海底ケーブルを修繕するので、少なくとも5日間、カムチャツカ半島でインターネットは使えなくなる、と。

 銀行や緊急サービスなどは、衛星回線によって通信が維持されるという。

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 Racing Buzz という投稿者によるSNS投稿。ユタ・バレ大学で講演者に弾丸が命中した直後、半裸の白人が小躍りしていた姿が撮影されていたが、この若い男は、F1レーサーの Max Verstappen のツアー・クルーだと特定されたそうで、フェルスタッペン氏は、この男のツアー同行を爾後永久に禁じたそうである。この男の家族も、チームに近づくことは、金輪際、認められないという。

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 1812英米戦争の豆ちしきシリーズ第一弾。

 Stephen Decatur (1779~1820)提督は、メリーランド州で生まれ、フィラデルフィアで育った。ペンシルヴェニア大学に1年通ったあとに、船会社に入社。
 1798に海軍の士官候補生に。
 1801に中尉となり、軍艦『エセックス』に配乗されて、トリポリ沖へ遠征。その当時、地中海は海賊の横行海域で、米国商船の被害が続出していた。
 1802~03には、軍艦『ニューヨーク』に乗り、やはり地中海を集中パトロール。

 1804、彼はみずから鹵獲した1艦をひきいてトリポリ湾へ突入し、そこで先に座礁して敵手におちていた米フリゲート艦『フィラデルフィア』号を焼き払ってくるミッションを完遂した。この直後に大佐に昇進す。

 1812戦争が勃発すると、彼は『ユナイテドステイツ』号の艦長となった。
 その10月、単艦にて、英フリゲートの『マケドニアン』号を鹵獲。この戦争中の米艦勝利の大ニュースのひとつになる。
 翌年、ニューヨーク湾防備艦隊の司令官=代将に。
 ここでも英海軍の封鎖を突破しようとして奮戦し、最後は捕虜にされてしまう。

 終戦直後の1815、こんどは「アルジェリア戦争」と呼ばれた、対バーバリ海賊(コルセアー)の討伐遠征に、米艦隊を率いて出陣。沿岸の海賊拠点を掃滅することにより、それまで海賊たちに米商船が支払わされていた「みかじめ料」を廃止させた。大手柄。
 ここから米本土に凱旋したときに、ノーフォーク軍港にて、顕彰のパーティが開かれた。そこで彼は一席ぶった。「Our country! In her intercourse with foreign nations may she always be in the right; but our country, right or wrong」と。
 私訳すると、《わが国に乾杯! 海外勢力との紛争では常にわが国が正しからんことを。だが、重要なのはわが国が勝つことである。正しくとも、正しくなかろうとも》。
 デュケイターはそれから死ぬまで、米海軍の最高幹部の一人であり続けた。最期は決闘で早死にしている。バロンという部下の大佐の昇進を不当に遅らせていると恨まれて。

 このデュケーターの1815スピーチは、有名になり、その後、いろいろな人に引用され、また改変された。
 たとえば1872年に、上院議員のカール・シュルツは連邦議会で「My country, right or wrong; when right, to keep her right; and when wrong, to put her right」=《わが国が正しいときは、正しきままに。正しくないときは、正しくならんことを》と演説した。
 シュルツ(1829~1906)はドイツの生まれで、正義感が強く、母国革命に失敗して米国に逃れ、米国の連邦上院議員になり、南北戦争では駐スペイン大使に任じられてスペインに中立を維持させ、さらに准将~少将の階級で終戦まで北軍に参陣した。

 G・K・チェスタトン(1874~1936、英国の文人論客)は、このフレーズを念頭に《私の母がシラフのときも、酩酊せるときも》と言い換えて、市民の普通の道徳によって国家の暴走をいさめるべきではないかと、帝国主義肯定の世論に逆らった。彼はボーア戦争に反対だったわけである。

 トーマス・カーライルは「right or wrong, my country」とは言っていない。
 あるAI回答によると、このフレーズは Edward Everett (1794~1865、米国の国務長官で、その前にハーバード学長、その前は駐英全権公使だったこともあり)が流行らせたのだという。しかし1815時点でまだ21歳じゃないか?

 AIまたいわく、William G. Sumner (1840~1910)も、このフレーズ「right or wrong, my country」 を流行らせたという。サムナーは、イエール大の人文系の名物教授だったという。

 イギリスの歴史家 Thomas Carlyle(1795~1881)は、『チャーティズム』というタイトルの1839出版のエッセイの中で、「Might and Right do differ frightfully from hour to hour; but give them centuries to try it in, they are found to be identical」=《力と正義とは、1時間単位で観るなら、恐ろしく違う作用をする。しかし数世紀が経つと、そのふたつは、同じものであると分かるだろう》と書いた。

 これが引用者によって、「Might makes right」=力が正義を創る、と短縮改変され、そのフレーズが普及した。

 カーライルの真意は、彼が「正義は力の永遠のシンボルである」とも書いていることから、理解するべきである。正義の創出として決着していない力の行使を、カーライルは、軽蔑していた。

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 Darya Korsunskaya 記者による2025-9-18記事「Russian government explores way to make ends meet as budget deadline looms」。
  ロシア政府は、VAT=付加価値税の税率を引き上げることを検討している。ロイターのすっぱ抜き。

 ロシア政府は今年、所得税率を個人/法人ともに引き上げたが、それにもかかわらず、財政赤字の見積額が倍増している。
 この赤字を抑制するために、付加価値税(VAT)率を20%から22%に引き上げることを、彼らは議論している。

 ロイターの試算によると、VATは2024年のロシア政府歳入の37%を占めている。これを引き上げれば、2026年の赤字は半減するかもしれない。

 ロシア経済は、成長中ではあるものの、伸び率は逓減している。GDP増加は昨年の+4.3%から、今年は+1%に落ちるであろう。
 歳出の40%が戦争に使われている。インフレは8%を超えている。

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 『モスクワタイムズ』の2025-9-11記事「Russia Plans Bankruptcy Moratorium to Shield Struggling Steelmakers ―― Kommersant」。
  国営統計局ロスタットによれば、ロシアの鉄鋼生産量は昨年、軍需増にもかかわらず、1.5%減少した。それに景気後退が加わり、ことし6月の生産は前年比で10.2%減少した。
 このため鉄鋼関連企業のいくつかが破綻に瀕している。ロシア政府は、モラトリアムによってそれを救済しようとしている。

 次。
 SNSに、「山林中で飼い犬とはぐれてしまい、呼んでも現れず、1週間以上探しても見つからず、途方に暮れた場合はどうすればいいか」の解決法が書いてあった。猟師たちが教えてくれたのだという。まず、飼い主が、まる1日以上、その身につけていた衣類、たとえばセーターのようなものを、犬とはぐれた地点に、まるめて置く。そして、できれば、犬がなじんでいた「網かご」「おもちゃ」のようなモノも一つそこに添える。「これを動かさないでください」というメッセージ・ボードをそれらの脇に立てる。さらに、近くに小川が無いならば、犬が水を飲める、安定した容器(鉢・深皿・ボウル)も据え、その容器内には清水を満たしておく。それだけ。翌日、その場所をチェックせよ。そこに、あなたの飼い犬は待っているであろう。そのさいの注意! 清水の他に、食べ物などを置いてはいけない。餌が野獣を引き寄せてしまう。犬は、その野獣を警戒し、その場所に近寄らないから。


資料庫
TR著『Naval War Of 1812』(1882 pub.)を機械が翻訳してくれた。


「地政学」は殺傷力のある武器である。〈新装版〉 ニュー・クラシック・ライブラリー


ラッシュ・リンボー(故人)は、じぶんのラジオ番組のなかに、HIV死者の実名を挙げて、角笛と鐘を鳴らすコーナーを設けていた。

 Emma Nolan 記者による2021-9-18記事「Fact Check: Did Rush Limbaugh Read a List of Gay Men Who Died as an ‘AIDS Update’?」。
  ※リンボー氏死去直後の、『ニューズウィーク』誌による検証記事。

  英国の政治評論家アッシュ・サーカーはツイッターに書き込んだ。彼が人生で広げた憎しみが、彼と共に葬られますように。
 これに類する書き込みが、急上昇。

 調査したところ、たしかにリンボーはそのコーナーをもっていた。〔『デイリービースト』によれば1980年代だった。そのため音源が残っていないという。〕ただし、反発の声の大きさに怯み、数週間で、やめてしまった。

 本人の反省。死にかけている人に対して、これが過剰な攻撃になってしまう。※輸血で感染した人もいたのだよね。

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 Sania Kozatskyi 記者による2025-9-16記事「Estonia to Dig 40-Kilometer Anti-Tank Ditch on the Border With Russia」。
  エストニアは、対露国境に、延長40kmの対戦車壕を掘り始めた。2年かけて完成させる。

 沼地のあるところは、このような工事は不要。その沼地も含めて、正面100kmを築城強化する。国境から40kmひっこんだところに。

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 Defense Express の2025-9-16記事「russian Geran-3 Drone Revealed to Contain Chinese Engine and Western Components」。

  宇軍が撃墜した「ゲラン-3」の残骸を調べたところ、搭載されているマイクロ・ジェット・エンジンは、ホビー用に市販されているものであった。
 「ゲラン-3」は6月から襲来が始まっている。
 レンジは1000km、巡航速度は300km/時。AAやECMの脅威が強い上空を通り抜けるときは、最大370km/時に増速。

 エンジンでいちばん多いのが、中共製のターボジェット「Telefly JT80」。通販で取り寄せると3万ドルから3万5000ドル。

 燃料ポンプは、チェコ国内で製造されている「Bosch」製。これも民間市場で調達可能。

 フライトコントローラの基盤には「Raspberry Pi 4」が使われている。今のところは。アリエクスプレスだと78ドルというところ。
  ※おそらく「Pi」というのは、それが「Pixhawk」の互換ボードだよということを示しているのだろう。

 次。
 Sofiia Syngaivska 記者による2025-9-16記事「Ukrainian Forces Can Now Down Jet-Engine Shahed Drones」。
  ウクライナ政府の大統領府の高官 Pavlo Palisa は、ジェット・エンジン付きのシャヘドを迎撃できるインターセプターを開発中だから、心配するな、と言っている。

 次。
 Ken Harbaugh 記者による2025-9-15記事「Ukraine’s Most Lethal Soldiers」。
  最前線取材。
 宇軍は最前線でドローンの弾頭を3Dプリント製造している。破片素材には、錆びたボルトを使う。外皮のすぐ内側にそれを敷き詰める。

 電波モニター機材があるので、敵の偵察ドローンが、こっちが拠点にしている廃屋を注目すると、それが傍受画像から分かる。その場合、わざとドローンに向かって手を振って友軍のように装い、通りの向かいの建物を指さして、《敵はあっちだ》と伝える。

 ウクライナの無人機チームは、総軍の約2%を占める。1チームが、毎日、12機くらいのFPVドローンを放って、地道に敵兵を死傷させている。

 次。
 Elisabeth Gosselin-Malo 記者による2025-9-16記事「European-Ukrainian cooperation sparks next-gen combat robot」。
  ARX Robotics 社は、2025年9月にロンドンで開催されたDSEIトレードショーで、最新の無人地上車両をお披露目した。

 欧州メーカーは、ウクライナ戦線の戦訓を取り込んで、これらの陸上戦闘ロボットをそれぞれ開発中である。
 ウクライナ人のおかげで、理解されつつあること。「大きい」ものはダメ。「重い」ものも駄目。複雑で高価なものはだめである。


敵は「6D7C」。

 Defense Express の2025-9-15記事「UAE’s Shadow 50 and Shadow 25 Drones: Serbian Parade Reveals Hidden Purchase」。
  セルビアは9月20日に軍事パレードを催行する。その予行練習で、UAEの軍需企業である「EDGE Group」傘下の「ADASI」社がこしらえた全翼型の片道無人自爆機を、いつのまにかセルビア軍が採用していたことが判明した。

 特ダネは、セルビアの軍事メディア「Tango Six」が報じた。

 自爆機は「Shadow 50」と「Shadow 25」である。
 「シャドウ50」はMTOWが135kgで、ペイロードが50kg。レシプロ・エンジンで9時間滞空できる。公称レンジは250kmだが、リモコンができる距離は100kmを越えない。シンプルなプリ・プログラム飛行に割り切ってしまえば、250km以上飛ばせることも確実だ。巡航速度は167km/時。

 セルビアは2024にも EDGE から「SM2」というロイタリングミュニションを購入している。今回、確定的になったのは、同国は中共からUAV(CH-92)を買うのは止めてしまって、UAEから買うようになったようだ。

 ※この記事にはYouTube動画が添えられており、2023年頃に開発中の「シャドウ50」を圧搾空気カタパルトで射出していた手順がわかる。とても貴重なのは、そのカタパルトには「THREOD」社製の「CATA」が用いられているのだ。最新版である「CATA B」との異同を抽出すれば、このクラスのカタパルトでは何が肝心な注意点なのかが、居ながらにして学べてしまうだろう。たとえばレールに仰角を付与する油圧アクチュエーターは、「CATA(A)」では「ホイスト式」にしていたことがわかる。これは作動が軽快なのだが、いろいろな負荷に弱くて、もし故障したら、どうにもならなくなる。だから近年ではダンプカーにも、動作は鈍重でも、故障しにくくて安全な、テレスコピック・シリンダーが増えている。それと軌を一にしている。「CATA」の蓄気タンクは、レールの「中央部パーツ」の下側に沿ってとりつけられていることも理解できた。すると車台上の箱型のマスの中味は、蓄気のためのコンプレッサーなのだろう。圧搾空気でどうやってワイヤーをたぐらせているのかは、イマイチ謎だが、「中央部パーツ」に細長いシリンダーが見えるから、ここからロッドが、空気で押されて飛び出す、その力を利用するのかもしれない。

 次。
 Vladislav V.記者による2025-9-15記事「Signal For Russia: French Nuclear Rafale Deployed in Poland」。
  核弾頭も装着できるASMPミサイルを吊架可能なラファール戦闘機を、フランスがポーランドに展開した。

 次。
 Dmytro Shumlianskyi 記者による2025-9-15記事「Vietnam Develops Its Own Naval Drone」。
  ベトナム国営の「VTV1」が、同国産の無人爆装ボートの動画を公開した。
 どうやら Starlink でリモコンされるようになっている。そして終末誘導は「マシン・ビジョン」を使う。近距離からECMをかけても、それはもう効かない。


空港には「脱出シュート」を利用客が普段から体験することができるコーナーがあるとよい。

 脱出シュートのことは正式には「evacuation slide」という。日本の乗員は「slide」と略称するそうだ。
 乗客は、いつも、かならず機内のビデオで「脱出シュート」についてのレクチャーを受けているわけだが、果たして、その要点をしっかりと吸収して本番のときに面目をほどこせるような人は、どのくらいいるのか?

 やはり、事前の模擬体験が、モノを言うであろう。空港の待合所は暇なものであるし、子どもを遊ばせておく遊具にもなるのだから、ミニチュア版をどこかに置いておいたらいいだろう。

 次。
 Defense Express の2025-9-14記事「Ukraine Uses Estonian CATA Launchers to Strike russia: How Quickly Can Long-Range Strike UAVs Be Launched」。
  エストニアのメーカーである「Threod Systems」社が、すばらしい長距離無人自爆機用の陸上カタパルトを製造してくれている。ウクライナ軍はそれを使用中である。

 このラーンチャーのことをメーカーでは「CATA B」と称している。B型カタパルトの略だろう。
 実物がロンドンのDSEI(9-9~9-12開催)に出典された。

 メーカーの幹部によれば、宇軍はもう2022年から「CATA」を使用しているのだという。
 そしてなんと、4分ごとに1機の固定翼UAVを、このカタパルトからつるべ射ちに発進させられるという。操作要員も2人で済む。布陣から1機目の射出までにかかる時間は3分だ。

 このカタパルトからは、MTOWが400kgまでの固定翼無人機を発射することができる。打出し時のスピードは、最大で秒速55m。※時速198km? だとしたら「シャヘド136」級にもおあつらえ向きだ。

 圧搾空気で一気にワイヤーをたぐって、それによってドリーを前進させる仕組みらしい。圧搾空気はおそらくエンジンかモーターで再蓄気する。
 宇軍以外にも、欧州、中東、アフリカの数ヵ国が、このカタパルトを買っているという。

 ※この記事にカタパルトの写真が添えられている。とにかく素晴らしいの一言だ。まず土台は、セミトレーラー(2軸で4輪)である。つまり被牽引の安価な車台であって、自走はさせない。セミトレーラーの四隅にアウトリガーがあるが、どうもこれが「重力伸長接地+閂さしこみ固定/手動ハンドル巻き上げ式」のように見える。見識である! アウトリガーを油圧にしてしまうと、どれかの高圧ホースにひとつの穴が空いただけで、カタパルト全体が不安定なままとなり、UAVをレールに載せられなくなってしまうのだから。カタパルトのレールはスケルトン構造で、そのレールの全長を三分割し、その分割点で(おそらく人力で)折り畳むことによって、被牽引時にセミトレーラーの前後からレールの前端・後端がはみ出さないようにしているもののようにみえる。三分割構成のレールの「中央部パーツ」の後端下部に、仰角をつけるときのトラニオンがある。また「中央部パーツ」の前端下部には、テレスコピック式の、おそらく電動油圧式のシリンダーが2つ、結合されており、それが、レールに+15°ほどの仰角を与える。このテレスコは、おそらく1本が故障しても、もう1本だけで仕事がきっちりできる余裕設計となっているはずだ。万一そのアクチュエータが2本とも故障しても、三分割レールの「後部パーツ」の桁尾端に1人が体重をかけたら、やじろべえのように後端は下がり、レール全体に15°の仰角を与えられるであろう。もちろんその状態ではまだUAVはレールには載せていないのだ。レールの「後部パーツ」の尾端下部からは、スペードを伸ばし、そのスペードが地面に接する。こうすることで、発射直前に「後部パーツ」上のUAVの重さでカタパルト全体がフラつくことを予防するのだろう。

 次。
 「冠水濠障害・オートバイ・レース」を開催すべきじゃないか? これはシンプルに、面白い賞金レースにできると思う。
  すでに人々は、「すこしでも水害から生き残りやすい自動車/モーター・バイクは何か?」を、将来の購入アイテムとして考慮中である。
 これを、実車レースを観ることによって、その眼で確認/評価できるのなら、これに越したイベントはない。

 しかしこれは、1発大会にしておくのが惜しい。恒常的に開催して欲しいという流れになるだろう。

 というのは「アンダーパス水濠」「渡渉点」などが次々と、全コースの半分くらいもあることによって、自動車/自動二輪車レースなのに、その疾走スピードは抑制される。おかげで、スタンド席から、サーキット全体をみわたせるくらいに、レース施設をコンパクトに造っても、迫力が衰えることはなく、変化があって、オンライン画面を通じても十分に楽しめる《ショー》になるからだ。

 ということは、貧乏自治体も、限られた土地を使って、このレース場を建設・運営できる。アンダーパスだから騒音は遠くまで飛ばない。超高速は出せないのでレーサーの身体は比較的に安全だ。悪い要素が何もないじゃないか?

 このレースで実力を証明できる車種ならば、災害に強い四輪車/二輪車だろうと、誰もが思ってくれる。じっさい、その通りじゃね?
 そして人々は、いくら水に強い車種だと言っても、このくらいが限界なのか、と、まのあたりに、学ぶこともできるだろう。その教育効果が、わが国民の人命を将来、どのくらい救ってくれることになるか。行政も、よく考えるがよい。

 次。
 Defense Express の2025-9-14記事「russia’s Fiber-Tethered Molniya Drone Becomes Harder to Jam, but at the Cost of Range and Payload」。
  露軍は「モルニヤ2」を光ファイバー有線操縦すべく、研究開発を進めているが、それが最終段階に入った。SNSに動画が出ている。

 初期のモルニアは、弾頭として「RPG-7」を流用していた。それが今では、「TM-62」対戦車地雷の改造爆弾である。重さ10kg。

 しかしおそらく、長さ40kmの光ファイバーのボビンの重さは4kgもあるから、有線式モルニヤは、もう「TM-62」を使えなくなるはずだ。もっと軽い弾頭を、何か工夫するのだろう。


なんとスーダンの地元メーカーも、レンジ600kmのロイタリングミュニションを完成した。トルコのIDEF展示会に出品。

 Guy Martin 記者による2025-9-12記事「Sudan’s Military Industry Corporation debuts one-way attack UAV」。
  MTOWが120㎏、ピストンエンジン付き。弾頭重量は40㎏。

 ※Roman Pryhodko 記者による2025-9-13記事によると、わが防衛省は多目的誘導弾システムの「改」型を26年度予算で調達すると公表。ミサイルは100kg弱。レンジ30km。この前の「96式」はたったの36セットしか調達されなかった(1セットは6両?)。改型は高機動車×3両で1セットになる。空中目標にも当てられるという。

 次。
 Michaela Dodge 記者による2025-9-11記事「Russia Is at War with the West」。
  ロシアは西側に対して「包括的な戦争」を仕掛けている。
 これを「ハイブリッド戦争」と呼んでいるのがいちばん有害である。微温的表現が、問題の真の深刻さ、致命性を隠してしまい、臆病者の米国大統領に、何もしない言い訳を与えてしまうから。

 ロシアが2014以前から推進している政策は「前哨戦」であって、それは気長に連続的に「本戦」まで移行する。核武装した軍事強国がNATOと直接交戦することを西側人は夢想もしていないが、それはクレムリンの奥の院では歴史の必然でしかないのだ。

 チェスの盤面に興味がなくて、他の方面のことばかり考えているプレイヤーが、ポーンやナイトをじわじわと取られているのに気が付かない。気付いたときには、ゲームの完敗を逆転させることが誰にも不可能になっているのである。

 ロシアの工作員が、フィンランドとスウェーデンの浄水場に侵入して、水道をじっさいに汚染できるかどうか、試しつつある。こうした前哨戦と本戦とのあいだに「区切り」があると思ってはいけない。敵の頭の中には、最初からそんな区切りはないのだ。

 プー之介は2007にミュンヘンで、じぶんの思い通りに世界秩序をつくりなおすと公言している。正直正太郎である。その翌年に露軍はグルジアを占領した。

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 Kevin Roose 記者による2025-9-12記事「A.I.’s Prophet of Doom Wants to Shut It All Down」。
  げんざい46歳の Eliezer Yudkowsky は、バークレイに「マシン・インテリジェンス調査研究所」を設立して、AIは危険であると警鐘を鳴らし続けている。

 20年前から彼はシリコンバレーの中で、このままでは世界が破滅すると言い始めた。
 そしてこのたび、新刊『If Anyone Builds It, Everyone Dies』を出した。共著である。

 Yudkowsky はシカゴのユダヤ人家庭に育ったが、大病して8年生以降は通学をしてない。彼はSFに深くのめり込み、「Extropian」と呼ばれるフューチャリストになった。
 特に彼がハマったのが「シンギュラリティ説」である。当初、彼は、AGI=なんでもかんでもヒトを凌いでしまう人工脳 の実現に、手を貸したいと願う側であった。

 彼は2005にベイエリアに転居。「Friendly A.I.」の実現に熱中する。それは人間生活を助けてくれるAIのはずだった。

 だがすぐに彼は「orthogonality」(直交性=類推する力)の壁の高さを認識する。知性と慈愛とは別々の特性なのだ。したがってAIが人の苦しみを察してくれるとはなかなかに期待はし難いと思われた。

 もうひとつが「工具の収斂」(instrumental convergence)。AIにたとえば「生産目標」を追求するように命ずると、AIは最適解にとびつき、個々人の感情や幸福については等閑視する。結果、人間が、ぎゃくに効率的生産のための無感情な機械の地位に下げられて、搾取・疎外されてしまう。

 ユドコウスキーが2010年から書き始めた 『Harry Potter and the Methods of Rationality』は、カルトな評判になり、これを読んでAI業界に入ることにしたという人物は、多い。

 ※誰か暇な人は「コーパイロット」や「ジェミニ」で次のことを問うてみて欲しい。米大統領はミリシャを招集できる。ミリシャは現今の憲法学では National Guard のことだとされている。かたや英米法圏の慣習法では、保安官が民警団(Posse Comitatus)を呼集できる。つまりシカゴ警察は民警団をあつめることにより、トランプが動かした州兵に武力で対抗ができるかもしれない。慣習法だから、成文の理屈は後からついてくるのだが、その理屈をもしAIに先出ししてもらうと、どうなる? AIは米国の内戦を煽動できると、私は予想する。とうぜん、ロシアはもうそこに気付いているよ。

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 Will Douglas 記者による2025-9-12記事「How do AI models generate videos?」。
  AIはどのように動画をゼロから合成してくれるのか。キーワードは latent diffusion transformers =潜伏拡散の変換工程。

 ※この改良と効率化・省エネ化が、テック大手によって進められている。数ヵ月すれば、その試供品がリリースされるのではないか。今ですら、連日ものすごいペースでエロGIFが量産&Upされている。来年はどうなっているかと考えるとおそろしい。ある趣味世界のユーザーにとっては、シンギュラリティなんてとっくに到来しちまったも同然だろう。そして、朗報は、なんだかんだといいつつ日本はエロ表現に対してオープンなので、ここからコンテンツ覇権を画策することは決して夢ではない。世界支配のチャンスが転がっているのだ。


AIサービス用のサーバー施設を増やすために、下北半島横断運河を開鑿し、潮流発電しよう!

 基本的に、蓋付きの用水路のようなものでいい。道路の側溝の大型版だと思えば、環境アセスメントは省略できるだろう。

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 Tyler Rogoway 記者による2025-9-12記事「The Urgent Case For Building Tens Of Thousands Of American Shahed-136 Clones」。
  ペンタゴンが、「シャヘド136」の同格品兵器の大量調達をまったく急ごうとしていない怠惰を、記者は許せないと思う。

 従来の調達プレイブックを適用していたら、もう間に合わない。敵の増産はとっくにスタートしているのだ。

 年産数千機の話をしているんじゃない。このアイテムは、年産数万機のオーダーの調達が、米国にとって必要なのだ。

 ペンタゴンを頂点とする米国の兵器業界は、無駄に高性能なハイエンドの無人機に多額の予算を回すことばかり追求している。時間と数量について何も考えていない。けれども最新の現代戦争は、連日、数量で相手を消耗させる工業総力戦だということが、目の前で証明されているのだ。
 デルタ翼形状は、構造を軽く頑丈にし、製造工程をシンプルにし、燃料槽容積に余裕を与えてくれる。そこに、低燃費のレシプロ・エンジンを組み合わせる。弾頭を軽くすれば、その重さの代わりに燃料を余分に入れられるので、2000kmまでも届くようになる。中国の内陸都市も、海岸から2000kmも離れてはいない。レンジが1000kmあれば、沖縄や比島から福建省を制圧してやれるのだ。

 「シャヘド136」の同格品は、トマホーク・ミサイルの「四分の一」のコストで、戦略的目標を狙うこともできるのだ。つまり、トマホークを整備する予算で、その4倍をつるべ射ちできる。
 これを限りなく多く備蓄する必要がある。ロシアは「シャヘド136」のあらゆる部分を独自に再設計して製造単価を減らす努力を追求中だ。米国はまったくそういう努力をしていない。

 米国も「シャヘド136」の廉価版コピーを国内でマスプロし、それを米軍のあらゆるトラックや艦艇や輸送航空機から投射できるようにしなくてはいけない。
 この製造にはロッキードマーティンの技術など要らない。町工場を動員するだけで量産できるのだ。

 中国は今の米国が真似のできない「量産力」を有している。戦争でこのカードを切られたら、米国には対抗不能である。しかし「シャヘド136」の廉価コピー版ならば、町工場に分業させることによって、米国も中共の「数」に対抗ができよう。

 そのさいに決定的に重要なこと。「シャヘド」クローンの無人特攻機の設計のパテントは米国政府が占有し、オープン・アーキテクチュアとして参入企業による自由な改善を促すこと。これを1私企業の専売にさせてはならない。それを許すと、単一の請負業者に「ベンダーロック」されてしまい、多額の予算で、ごく少数の製品しか、調達ができなくなってしまう。いままで米国は、その自殺的な罠にはまり、ポスト冷戦期の紛争勝利から遠ざかってきたのだ。

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 Sania Kozatskyi 記者による2025-9-11記事「Project OCTOPUS: The UK to Manufacture Ukrainian-Designed Interceptor Drones」。
  「オクトパス計画」は、インターセプター・ドローンを英国内で量産し、それをウクライナに与えようというもの。
 英政府からプレス・リリースがあった。ロンドンのDSEIの場で。

 この機体はウクライナ国内で開発された。その開発段階から、英国人技師たちが支援していたという。
 量産事業が軌道に乗れば、毎月数千機を宇軍は受け取れることになる。

 雲霞のように襲来する「シャヘド/ゲラン2」を邀撃するのに、こっちがSAMを使っていたら金銭的に持続は不可能なので、はるかに安価なドローン・インターセプターで相手をさせる。

 先週、ウクライナの無人機メーカー「Ukrspecsystems」が2億ポンド(およそ2億5000万ドル)を英国の Mildenhall に新設する工場のために出資すると発表している。
 同時に英国内の Elmsett には、テストと訓練のための広い施設が造営されるという。


米陸軍は7月に、「MQ-9A リーパー」から「スイッチブレード600」を発射する試験を成功させていた。

 ロイタリングミュニションの「スイッチブレード600」は滞空が40分可能だが、リーパーと組み合わせて親子式に運用するのなら、まる1日でも旋回を続けることができ、リーチも無限大化するわけだ。ちなみに「スイッチブレード600」の弾頭はジャヴェリンのものをそっくり流用している。だから、ウクライナ戦線式の大量消耗戦争には、向いていない。

 ※この報道が解禁されたのは、MTCRを見直した米国務省が、リーパーの無差別輸出にいよいよドライブをかけさせるという兆しなのかもしれない。

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 AARON REICH 記者による2025-9-8記事「Carlo submachine gun: The DIY weapon of choice for Palestinian terrorists」。
  西岸のパレスチナ人がガレージで自作している、即席のサブマシンガンを「カルロ」と総称する。

 1960年代にスウェーデン軍が採用していたSMGの「M/45」が手本にされているので、メーカーのカールグスタフを略してカルロと呼ぶ。

 9月9日月曜日にエルサレムのラモット地区で発生した銃乱射事件にも「カルロ」が使われた。

 オリジナルは、9ミリ・パラベラム拳銃弾×36発入りの箱型弾倉、セレクターはフルオートのみで、サイクルレートは毎分600発だった。

 スウェーデン軍でも1970年代には後備用にされ、今はとっくにもう使われていない。
 それがとつぜん、2000年代初頭に「カルロ」として復活。
 じつは1950年代からエジプトで「М/45」がライセンス製造されていた。そのノウハウを伝える技師がたくさんいるのだろう。

 銃身からしてただの鉄パイプという粗末なまがい物である。が、コンパクトで隠し持ちやすく、短時間に多数の弾丸をばら撒けるから、テロリストにはおあつらえ向きの火器だ。
 ただしさすがに実包だけはゲリラが「自作」することはできていない。流通しているホンモノをどこかからか調達してくるしかない。イスラエル軍はウージーに9ミリ実包を使っているから、闇市場で調達するのにもそれがいちばん都合がよいのだろう。

 別の種類の実包が手に入ったときは、チャンバーをそれに合わせることになる。ゆえに「.22ロングライフル」や「.32ACP」を発射する「カルロ」もあり。

 ※カークという人を私はまったく知らないでいたが、ウィキによると、高校時代にラッシュ・リンボーの右翼トークに感化されて、次第にひとかどの運動家になったんだそうだ。インターネットが未だ無かった時代、私はラジオの「FEN」(東京や米軍基地周辺では中波で、それより遠い田舎では短波で受信ができた)を聴いていたので、何度かリンボー氏の時評も耳にした。軍隊の階級で言ったら「伍長」くらいを相手にするトークだと思った。あのレベルを出発点にして、カーク氏は、「中尉」くらいを相手にできる政治討論を、大学生相手にライブで演じられるまでになっていた。こんどは、故・カーク氏の弁舌を基準点にして、「将官」レベルを相手にできる二十代の政論家が輩出するのかどうか――だが、これは確率論的に絶望的だと思われる。音吐朗々、滑舌にルックスも伴わなくては、大衆はソッポを向くので人気は集まらない。かたや「ルックス」と「銃撃の腕前」を兼帯して大衆から喝采され得る青年は、三才を全備した新星時評家よりもおおぜい米国社会に供給されるから。

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 Rafael Pinto Borges 記者による2025-9-11記事「Are We the Baddies? On free speech, Europe is increasingly an example――of what not to do」。
  イギリスでは毎年1万2000人がオンライン上の発言で逮捕されている。毎日33人だ。

 根拠法は「2003通信法(Communications Act 2003)」と、「1988悪質通信法(Malicious Communications Act 1988)」のセクション127。
 「ひどく攻撃的」であったり、猥褻であったり、「苦痛を引き起こす可能性が高」ければ、すべて犯罪となる。

 では、何が気分を害するのかを、誰が決めている? なんと、英国では警察がそれを決める。

 WhatsAppで学校を批判したハートフォードシャーの母親は、子供の目の前で逮捕された。
 スポティファイで合法にストリーミングされているラップの歌詞をインスタに投稿したティーンエイジャーも、裁判で有罪に。
 とうとうイギリスでは、単なる意見の相違が、「犯罪」と認定されるようになったのだ。

 ドイツでは2017年に「NetzDG法」が成立。プラットフォームは24時間以内に「違法なコンテンツ」を削除すべし。さもないならば最大5000万ユーロの罰金を科す――とした。
 このおかげで「事前検閲」が普通になった。プラットフォームが、風刺、政治的議論、そして反対意見を、入口において消去してしまうのだ。その面倒な検閲作業は、すべてシリコンバレーの民間企業にアウトソーシングされている。彼らが、ドイツ人が何を読んでも可いのかを、密室で決めている。

 EUは、異端審問の別名であるデジタルサービス法により、選挙で選ばれてはいない apparatchiki(ソ連の共産党政治局員)が、27加盟国のすべてでオンラインスピーチを、「偽情報」とか「有害なコンテンツ」のレッテルを貼って削除してしまえる権能を与えている。

 ボリシェヴィキは、「民衆の敵」として「反革命派」を沈黙させた。北京は検閲を「調和」の保護として正当化する。ブリュッセルでは、言い訳は「安全」と「抱合主義」なのだ。

 ヴォルテール、ミル、カミュ、オーウェル、チャーチルやド・ゴールですらも、今日、職業検閲官が認定する「ヘイト」や「害」の融通無碍な定義の下では、言論の自由は無い。ヨーロッパは、疾うに終わりつつある。

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 『マリタイム・エグゼキュティヴ』の2025-9-10記事「Cruise Passenger Jumps Overboard to Avoid Debts and Cash Duties」。
  洋上賭博船であるクルーズ船『Rhapsody of the Seas』号がサンフアン港(プエルトリコ)に着桟しようとする直前、1人の乗客が海に飛び込んで負債から逃げようと試みたが、親切なジェットスキーヤーが揚収し、その身柄は現地警察が確保した。

 この男は船内カジノで1万7000ドル負けていて、それを決済していなかった。また現金15000ドルを身に付けていた。これを持って正規にサンフアンの税関を通ろうとすれば、関税を支払う義務が生ずる。それも免れようと考えたらしい。

 ちなみにプエルトリコ島は米領。正確には、アメリカ合衆国プエルトリコ自治連邦区。さらに豆ち。「サンフアン」とは「聖ヨハネ」のスペイン語読み也。

 ※わが国の特定の都市内にルーレット賭博場などが公認されれば、そこから治安が破綻するのは目に見えているのだが、たとえば横浜の「大桟橋」のように確実に人の出入りを制御・監視し得る人工突堤の先端に、カジノ船の専用埠頭を設けて、その《結界》の中で合法賭博を完結させるのならば咎めないとする仕組みは、できるかもしれないだろう。《現代の出島》のようなもの。それを監視するのは警察。そのアガリの分け前で潤うのも警察ОB。パチンコよりは明朗になるんじゃないかと想像する。


さいがいはわすれたころにクルディスタン。

 Bill Sweetman 記者による2025-9-5記事「Rising Dragon, Slumbering Sam」。
   空軍協会のシンクタンクであるミッチェル研究所が金曜日に公開した報告。「殲-20」は年産120機のペースで増えていると。
 それに対してF-35は、年産72機まで増やそうじゃないかと米空軍が呼びかけているが、難しそうだと。

 スウィートマン先生の見るところ、中共の軍用機設計者たちには多数の少壮が育っており、それらがしかも多様性をゆるされている。
 ちまり、ごく少数の系列だけに上から勝手に集約されてしまうという体制にはなっていない。

 米国にはステルス系統はたったの2つしかない。F-117からF-35に至る戦闘機系列と、B-2から始まる爆撃機の系列。退役空軍将校のあつまりであるミッチェル研究所は、F-35プロジェクトの再現モノカルチャーとしてF-47を一致して推している。これにはガックリ来た。中共は違う。多種多様なステルス・アプローチがあるし、無人機も同様だ。

 ※スウィートマン先生が、「F-47」を馬鹿馬鹿しいと考えていることが分かって、心強い。より多くの予算をより長く引っぱれるなら、コスパがいくら悪くとも、それこそが、退役将校たちにとっては、最善の政治なのである。したがって米空軍は「F-47」一択だ。

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 Tobias Fella, and Lukas Mengelkamp 記者による2025-9-9記事「The Strategic Void in Germany’s Defense Debate」。
  ドイツ軍は、近代化プロジェクトのひとつとして、「中規模軍」を創設する。

 これは、戦車中心の重機甲師団と、軽快な自動車化歩兵部隊のギャップを埋めるもので、装輪の軽装甲AFVで移動し、鉄道輸送に頼ることなく、ポーランドとリトアニアの間にある露軍の侵攻予想ルートにすばやく集中させることができる。

 だがこの議論はじつは末節である。そのメタ・レベルでの公論が、空白にされたままだ。

 戦略家のルーカス・ミレフスキは、対露戦争の難題をわかりやすく書いている。西侵してきたロシア軍をNATOが撃破するのはたやすい。しかしロシア国境を越えてその退却軍を追撃することはできない。なぜならロシアは核で脅すから。つまりロシア領土は、ロシアが戦争に幾度大敗しても、常に聖域として残り、それがあるかぎり、ロシア軍はまた再建されて、じきに性懲りもなくまた西侵を繰り返すのだ。

 ※ゆえにこそ、西洋は、今のウクライナ戦争を、「新・三十年戦争」に格上げすることを、真剣に検討するべきなのである。冷静に考えると、それしかないはずである。

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 Defense Express の2025-9-10記事「Kremlin Planned Drone Attacks on Poland Since July Using russian UAVs with Polish SIM Cards」。

  9月10日の夜の露軍による無人機空襲。ポーランド領空にも「ゲルベラ」が意図的に侵入してきた。

 じつは前兆が2ヵ月前からあった。ウクライナ領内で撃墜された露軍の固定翼無人機の残骸を調べたところ、4Gモデムが搭載されていて、そこにはポーランドの携帯電話機に挿入して使うSIMカードが挿されていたのだ。

 この報告はポーランドでは7月2日に公知のものになっている。
 別な墜落機からは、リトアニアのSIMカードを挿した通信機が見つかっている。

 これは何を物語るか?
 ロシアは、バルト三国やポーランドに対して「シャヘド」型の長距離片道特攻機による本格攻撃を仕掛ける準備をしており、それらの空域でNATO軍の防空体制がどう機能しているかを、多数の囮無人機にリアルタイム報告させて「隙のMAP」を作成しているのである。その報告は携帯電話のネットワークを利用した「LTE」方式で受け取る。そのためには現地にマッチしたSIMカードがちゃんと機能してくれないと困る。それも含めて、前もってテストを繰り返しているのである。

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 John Mac Ghlionn 記者による2025-9-8記事「Starmer’s Surveillance State」。
   かつてトニー・ブレアが導入しようとして失敗した、デジタルIDカードを全英国市民に持たせるという構想。移民犯罪の取り締まり要求を追い風として、Keir Starmer 首相が実現しそうである。

 記者いわく。このカードは、あなたが何を購入したか、いつどこへ旅行したか、すべてを記録し、政府がそれをいつでも承知できるようにするシステムだ。このカードは、運転免許証のデジタル版のようなもの・・・ではない。全く次元が違うものなのだ。

 最初は、犯罪対策に使うと政府は宣伝するが、それでは終わらない。

 中国の「social credit system」が先行見本だ。あれも最初は、金融機関の記録(借金踏み倒し)や裁判所の判決記録(前科歴)だけが登載されるもので、社会から悪者を締め出す役に立つのだと宣伝されたものだが、いつのまにか、あなたが横断歩道で信号を無視したか否か、SNSにどんな書き込みをしているかまでを、政府が常時監視可能なシステムに拡張されている。

 カナダの「デジタルIDパイロット」も、新コロを追い風にして、医療サービスを合理化するものとして普及したものだ。しかし今では、このIDのデジタル認証なしでは、大概の公的サービスから住民は締め出されるようになっている。

 オーストラリアの「MyGov」システムも、さいしょ、税金と給付のために導入され、それが今では、万能IDとして不可欠になっている。

 英国政府は、中央銀行デジタル通貨「CBDC」を導入するのが、大目標だ。これにより、英国住民のすべての取引は完全に可視化される。デジタル通貨とデジタルIDを組み合わせれば、政府は、あなたが何にカネを使ったかを追跡できるだけでなく、これからどのように使うべきかも決めてしまえるようになる。反政府的なウェブサイトにアクセスしたり、変なコンテンツに寄付をすると、爾後のあなたの経済活動の選択肢には政府によってフラグが立てられ、口座が凍結されたり、切符の購入が禁止されたりするようになるのだ。

 カナダのトラック運転手たちが抗議デモしたとき、カナダ政府は彼らの銀行口座を裁判なしに凍結した。カナダ人はようやく、現金こそが匿名性と独立性を無差別に個人に提供してくれる自由の道具なのだという経済史を学んだのである。

 英国のシステムが危険なのは、個人の生体認証データをぜんぶそこに集めようとしていること。
 英国では機密データ入りのラップトップが盗難されたり、政府のサーバーがハッキングされる小事件がしょっちゅう起きている。

 生体認証データを一回だれかに盗まれたら、あなたは悪い奴と死ぬまで永続的につきあわなくてはならない。犯罪者が1回それを悪用したことによって、爾後、あなたは銀行口座から締め出されたり、いろいろなサービスへのアクセスが拒否される。なぜなら、あなたの顔データや指紋データと、知らない誰かの犯罪とが、政府のデータ・サーバー内では、勝手に結びつけられてしまっているからだ。